- 英
- myeloma
- 同
- ミエローマ
- 関
- multiple myeloma
概念
- 1. 骨髄中に形質細胞が腫瘍性に増加する造血器腫瘍
疫学
- 60歳以上の高齢者に多く、40歳以下では稀。
- 男性に多く、好発年齢は50-70歳代。
症状
ISS病期分類
- これまで骨髄腫の病期分類にはDurie&Salmonの病期分類が使用されてきたが、Ⅰ期とⅡ期に統計学的有意差を認めなかったため、ISSの病期分類が提唱された。病期と生存期間は相関が認められ、余後の予測に有効である。分類はβ2MG量とAlb量によって決まる。
表
stage1
|
血清β2MG<3.5mg/lかつ
|
血清Alb≧3.5g/dl
|
stage2
|
1,3以外(血清β2MG :3.5<,<5.5もしくは血清β2MG<3.5かつAlb<3.5)
|
stage3
|
血清β2MG≧5.5mg/l
|
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 多発性骨髄腫に対するsiRNA創薬 (第5土曜特集 RNA医学・医療--あらたな診断・治療を拓く) -- (RNAを利用する新しい医薬・医療)
- 多発性骨髄腫の腫瘍マーカー (特集 腫瘍マーカー--その今日的解釈(理解)と応用) -- (血液疾患)
- 多発性骨髄腫治療薬サリドマイド(サレドカプセル)の開発 (特集 血液悪性疾患の分子標的療法)
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- 多発性骨髄腫(たはつせいこつずいしゅ、 Multiple Myeloma (MM))は、血液癌の一種 であり、骨髄で腫瘍性形質細胞が増殖し、さらにその産物として異常グロブリンであるM 蛋白が血液中に出現し、多彩な症状を呈する。治療法としては、MP療法(メルファランと ...
- 2006年11月14日 ... 多発性骨髄腫は、血液細胞の1つである「形質細胞」のがんです。形質細胞はBリンパ球 が成熟した段階の細胞で、免疫グロブリン(抗体)という、病原菌から体を守る働きをする タンパク質をつくっています。正常時には形質細胞は骨髄に1% ...
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[★]
- 29歳の男性。両側の股関節痛を主訴に来院した。6か月前から誘因なく両側の股関節痛が出現し、徐々に増強して跛行を自覚するようになった。既往歴は特にない。飲酒はウイスキー360mg/日を6年間。股関節エックス線単純写真正面像を以下に示す。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102I076]←[国試_102]→[102I078]
[★]
- 英
- dyslipidemia
- 同
- 高脂血症 hyperlipidemia、脂質代謝異常 lipoprotein disorders
- 関
- 高脂血症治療薬、リポ蛋白
定義
- 血清:
Total-CHO≧220 mg/dl。LDL-C≧140 mg/dl。TG≧150 mg/dl。HDL-C<40 mg/dl
病型
分類
原発性高脂血症のWHO分類
原発性高脂血症の型分類 (臨床検査法提要第32版 p.533)
|
I型
|
II型
|
III型
|
IV型
|
V型
|
IIa型
|
IIb型
|
高カイロミクロン血症
|
高コレステロール血症
|
複合型高脂血症
|
異常βリポ蛋白血症
|
高トリグリセリド血症
|
複合型高トリグリセリド血症
|
増加リポ蛋白
|
CM
|
++
|
|
|
|
|
+
|
VLDL
|
|
|
+
|
|
+
|
+
|
IDL
|
|
|
|
+
|
|
|
LDL
|
|
+
|
+
|
|
|
|
血漿脂質
|
TC
|
+
|
+++
|
++
|
++
|
/+
|
+
|
TG
|
+++
|
|
++
|
++
|
++
|
+++
|
TC/TG
|
<0.2
|
>1.6
|
不定
|
≒
|
0.6-1.6
|
<0.6
|
病因
|
・LPL欠損 ・アポCII欠損 (外因性高脂血症)
|
LDL受容体異常
|
不明
|
アポE異常 (E2/E2など)
|
不明 (内因性高脂血症)
|
LPL欠損へテロ(一部) (外因性高脂血症 and (内因性混合型高脂血症)
|
臨床所見
|
発症時期
|
小児期
|
小児期~成人
|
成人
|
成人
|
小児期~成人
|
肝脾肥大
|
+++
|
-
|
+
|
+++ 脾のみ
|
+++
|
腹痛
|
+
|
|
|
+
|
+
|
膵炎
|
+
|
|
|
|
+
|
網膜脂血症
|
+
|
|
|
|
+
|
肥満
|
|
|
|
+
|
+
|
角膜輪
|
|
+
|
+
|
|
|
冠動脈疾患
|
まれ
|
最も高率
|
高率
|
中程度
|
比較的まれ
|
黄色腫
|
発疹状
|
黄色板状 結節状 腱黄色腫
|
手掌線 結節状 発疹状
|
|
発疹状
|
耐糖能
|
正常
|
正常
|
正常
|
異常多い
|
異常多い
|
高尿酸血症
|
なし
|
なし
|
少ない
|
多い
|
多い
|
遺伝
|
劣性遺伝
|
優性遺伝
|
劣性遺伝
|
優性遺伝
|
不明
|
頻度
|
まれ
|
多い 500人中 1人(ヘテロ) 100万人中 1人(ホモ)
|
多い 200人中 1人
|
少ない 1万人中 2-3人
|
最も多い
|
まれ
|
血清静置試験
|
上層:乳濁
|
透明
|
わずかに混濁
|
混濁、 時にミルク状
|
混濁
|
上層:乳濁
|
下層:透明
|
下層:混濁
|
特徴
|
|
|
small dense LDL の存在
|
broad β
|
|
|
- 頻度:IIa > IIb > IV
- 遺伝(AR)I, III (AD)その他
- 症状
- 動脈硬化:IIa,IIb,III
- 膵炎:TG多い:I,IV,V
- TC優位に多いのがIIa, TG優位に多いのがIV
- リポ蛋白のパターンは、IIa + IV = IIb で IIIはその中間(IDL)。I + IV = V
|
治療方針の原則
|
カテゴリー
|
脂質管理目標値(mg/dL)
|
リスク群
|
LDL-C以外の主要危険因子
|
LDL-C
|
HDL-C
|
TG
|
一次予防
|
まず生活習慣の改善を 行った後、薬物治療の 適応を考慮する
|
I
|
低リスク群
|
0
|
<160
|
≧40
|
<150
|
II
|
中リスク群
|
1~2
|
<140
|
III
|
高リスク群
|
3以上
|
<120
|
二次予防
|
生活習慣の改善とともに 薬物治療を考慮する
|
冠動脈疾患の既往
|
<100
|
- 加齢(男性≧45歳、女性≧55歳)、高血圧、糖尿病(耐糖能異常を含む)、喫煙、冠動脈疾患の家族歴、低HDL-C血症(<40mg/dL)
- 糖尿病、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症の合併はカテゴリーIIIとする。
[★]
- 英
- macroglobulinemia
- 同
- ワルデンシュトレーム・マクログロブリン血症 Waldenström macroglobulinemia Waldenstrom macroglobulinemia WM、原発性マクログロブリン血症 primary macroglobulinemia、マクログロブリネミア
- 関
- 単クローン性免疫グロブリン血症。高γグロブリン血症
- first aid step1 2006 p.304
WCH.2669
pathologic feature
|
MCL
|
B-cell CLL
|
FL
|
MZL
|
WM
|
MM
|
paraprotein
|
None
|
Small IgG or IgM
|
Usually none
|
Small IgM
|
IgM (large)
|
IgA, IgG
|
morphology
|
Centrocyte-like; small-to-medium-sized lymphocytes
|
Small lymphocyte with clumped chromatin
|
Follicle center cells (follicular pattern)
|
Monocytoid B cells, heterogeneous
|
Plasmacytoid lymphocytes and plasma cells
|
Plasma cells
|
surface Ig
|
+
|
+
|
+
|
+
|
+
|
+
|
cytoplasmic Ig
|
-
|
-
|
-
|
-
|
++
|
+++
|
CD19
|
+
|
+
|
+
|
+
|
+
|
+
|
CD20
|
++
|
+
|
++
|
+
|
+
|
15% CD20+
|
CD23
|
-
|
+
|
±
|
-
|
-
|
-
|
CD22
|
+
|
-
|
-
|
+
|
+
|
-
|
CD38
|
-
|
±
|
-
|
-
|
+
|
++
|
CD138
|
-
|
-
|
-
|
-
|
+
|
++
|
CD5
|
+
|
+
|
-
|
-
|
Usually CD5-
|
-
|
CDlO
|
±
|
-
|
+
|
-
|
-
|
-
|
cytogenetic aberrations
|
t(11;14)(q13;q32), cyclin Dl+
|
13q-, 6q-, +12, 11q23-
|
t(14;18)(q32; q21), bcl-2+
|
t(11;18)(q21; q21), +3
|
6q-
|
t(4;14)(p16.3;q32),t(11;14)(q13;q32),t(14;16)(q32;q23), other +14q32,13q-, aneuploidy
|
somatic hypermutation
|
?
|
+, 50%; -, 50%
|
++
|
++
|
+++
|
+++
|
bone marrow involvement (%)
|
25
|
~100
|
85
|
50
|
>90
|
100
|
bone lytic lesions
|
No
|
No
|
No
|
No
|
5%
|
70%
|
概念
病因
疫学
症状
- also see WCH.2671
- 血管粘稠度上昇 + 病的蛋白質による血管内皮損傷:[眼症状] ソーセージ様の網膜血管のうっ滞・拡張、網膜出血、綿花様白斑、網膜静脈閉塞症、滲出性網膜剥離
- リンパ球の浸潤による症状:weakness, 体重減少、骨痛、肝脾腫、リンパ節腫
診断
鑑別診断
- 慢性リンパ性白血球、骨髄腫(IgM myeloma: bone lesion, CD138+ plamac cell infiltration)、kymphocytic lymphoma
myelomaとの共通点と異差
HIM.706
- 鼻出血、視力障害(visual disturbance)、神経症状(めまい、頭痛、一時的な麻痺)
QB.G-269 WCH.2671
|
多発性骨髄腫
|
マクログロブリン血症
|
|
ワルデンシュトレーム・マクログロブリン血症
|
|
MM
|
WM
|
|
病変のfocus
|
主に骨髄
|
主にリンパ組織
|
集積することで出現する症状が異なる
|
腫瘍細胞
|
形質細胞
|
やや幼弱なB細胞
|
|
赤血球連戦形成
|
+
|
+++
|
IgMのせい
|
出血傾向
|
少
|
多
|
IgMのせい
|
肝脾腫、リンパ節腫脹
|
|
骨破壊
|
70%
|
5%
|
|
過粘稠度症候群
|
少
|
多
|
IgMのせい
|
M蛋白
|
IgG,IgA,IgD,IgE,BJP
|
IgM
|
|
腎障害
|
多
|
少
|
IgMは糸球体濾過されにくい
|
眼底変化
|
少
|
多
|
IgMのせい
|
年齢
|
40-60歳代
|
40-70歳代
|
|
検査
血算
- 赤沈:高度促進
- 貧血
- 白血球:増多(リンパ球様細胞の増多)
- 血小板:減少 ← MMより頻度は低い、はず。一般的でなく、病気の末期まで出現しない(WCH.2671)。患者のほとんどが正常範囲内で、10万/ul以下であるのはほんの9%の患者であり、本疾患における血小板減少症の有病率は22%と報告されている(WCH.2671)。
血液生化学
尿検査
治療
予後
USMLE
[★]
- 英
- Ewing's sarcoma, Ewing sarcoma
- 同
- Ewing肉腫、primitive neuroectodermal tumor PNET、ユーイング腫瘍 Ewing腫瘍 Ewing's tumor、内皮性骨髄腫 endothelial myeloma
- ラ
- sarcoma Ewingi
- 関
- 骨腫瘍。骨肉腫
概念
- 1921年ユーイングによって報告された未分化の高悪性度小円形細胞肉腫。
- 発生母細胞は神経外胚葉。原始神経外胚葉性腫瘍(PNET)ととの関連が議論されているが、ユーイング肉腫の方がより未分化であると考えられている。
疫学
- 骨肉腫、骨髄腫、軟骨肉腫に次いで多い。
- 10-30歳で見られるが、10代から10代未満に好発し、80%が20歳以下である。骨肉腫より若年者に好発する。
- 男女比 = 2:1
好発部位
- 大腿骨、脛骨、上腕骨に好発するが、長幹骨の骨幹部(SOR.326)~骨幹端部に発生することも多い。
- 骨盤、大腿骨、上腕骨、脛骨の順に好発する(SOR.326)。
病理
- 小型円形細胞が密に増殖。細胞質にグリコーゲンを有する。壊死巣が著明である。腫瘍細胞間に好銀線維を認めないことで悪性リンパ腫や神経芽細胞腫の骨転移と鑑別される。(SOR.326)
- 免疫組織学的所見:NSE, HBA71陽性
- 染色体異常:t(11;22)(q24;q12) EWS/FLI-1、t(21;22)(q22;q12) EWS/ERG
症状
- 初発症状:疼痛、腫脹、全身症状(白血球増多、発熱) ← 骨肉腫は炎症に基づく全身症状がない。
検査
- 白血球増多、CRP上昇、赤沈亢進 ← 炎症反応を反映
- ALP3上昇しない???
- 特徴:骨皮質を破壊しつくす前にフォルクマン管を介して軟部組織に浸潤し骨外に浸潤する。このために骨膜を持ち上げ骨膜反応を呈する。(SOR.326)
- 骨膜反応:たまねぎの皮様(onion skin appearance)
- 斑点状、蚕喰状の骨吸収破壊像
治療
- 化学療法:術前・術後化学療法(VCR、ACTD、CYC、ADR:VAC療法+ADR)
- 放射線療法
- 手術療法:基本的には広範囲切除術による患肢温存手術。患肢切断・離断術。
予後
参考
- http://www.daviddarling.info/images/Ewings_sarcoma.jpg
- http://www.mda-sy.com/pathology/JPEG3/BONE059.JPG
- 3. ユーイング肉腫ファミリー腫瘍の治療(PDQ®)
- http://cancerinfo.tri-kobe.org/pdq/summary/japanese-s.jsp?Pdq_ID=CDR0000062841
- 4. ユーイング肉腫 - 発行冊子・資料 « がんの子供を守る会
- 患者向けの冊子、分かりやすい
- http://www.ccaj-found.or.jp/wp-content/uploads/pdf/leaflet11.pdf
- 5. 小児がんのガイドライン、近々公開予定らしいが、いつ?
- http://www.jsco-cpg.jp/item/07/index.html
- 6. [free PDF]ユーイング肉腫ファミリー腫瘍(ESFT)
- 2005年にかかれた治療ガイドライン。総論としてもまとまっている
- http://ci.nii.ac.jp/naid/110003969566
骨肉腫とユーイング肉腫
|
骨肉腫
|
ユーイング肉腫
|
概念
|
類骨を形成する悪性骨腫瘍 骨組織に原発し、腫瘍細胞が直接類骨あるいは骨組織を形成する。
|
分化の高悪性度小円形細胞肉腫。発生母細胞は神経外胚葉
|
疫学
|
15歳ピーク 10歳代:60% 20歳代:15% 男性にやや多い
|
10-30歳で見られるが、10代から10代未満に好発し、80%が20歳以下である。骨肉腫より若年者に好発する。 男女比 = 2:1
|
原発性悪性骨腫様のなかで最多
|
骨肉腫、骨髄腫、軟骨肉腫に次いで多い。
|
好発部位
|
大腿骨遠位 脛骨近位 合わせて75% 次いで上腕骨近位
|
長幹骨の骨幹部 骨盤、大腿骨、上腕骨、脛骨の順に好発する
|
症状
|
腫脹、疼痛、腫瘍の増大で発赤、局所熱感、静脈怒張
|
疼痛、腫脹、全身症状(白血球増多、発熱)
|
血液検査
|
血清アルカリフォスファターゼ、乳酸脱水素酵素
|
白血球増多、CRP上昇、赤沈亢進
|
単純X線写真
|
骨硬化を伴わない骨破壊、種々の程度の腫瘍性骨新生(境界不明瞭の淡い綿花様、綿球様の骨硬化) 外骨膜反応(コットマン三角、スピクラ形成)
|
骨皮質を破壊しつくす前にフォルクマン管を介して軟部組織に浸潤し骨外に浸潤する。このために骨膜を持ち上げ骨膜反応(たまねぎの皮様(onion skin appearance))を呈する。 斑点状、蚕喰状の骨吸収破壊像
|
転移
|
血行性、肺転移
|
|
予後
|
5年生存率50-70%
|
予後不良 日本での5年累積生存率は45%
|
[★]
- sedimentation
- 英
- erythrocyte sedimentation rate, ESR
- 同
- 赤沈, 血沈 blood sedimentation rate, BSR
- 関
- [[]]
概念
- 抗凝固剤を加えた全血中の赤血球が自然凝集により沈降する速度。
- 自然凝集は正電荷または負電荷をもつ血漿蛋白質のバランスを反映する。
- 炎症により正電荷をもつ蛋白質が増加し、負電荷をもつ蛋白質が減少するので、炎症のマーカーとして用いられている。
- 大きいほど赤血球同士が凝集して沈降する速度が高まっていることを示す
基準値
- 一時間値で評価
- 全血+クエン酸(臨床検査法提要第32版 p.1790)
- M:2-10 mm
- F:3-15 mm
- 男性で10mm/h以上、女性で15mm/h以上で赤沈促進と判定
赤沈の起こるメカニズム (OLM.138)
- 負に帯電:赤血球、アルブミン → 増加により赤沈↓
- 正に帯電:αグロブリン(α1-グロブリン)、γグロブリン、フィブリノゲン → 増加により赤沈↑
- 赤血球は負に帯電しており、電気的反発力により凝集塊の形成が妨げられている。赤血球数が増加すると、赤血球同士が反発しあうことで赤沈が遅れ、赤沈が減少する。
- アルブミンは負に帯電しており、赤血球同士を反発させることで凝集を妨げる。これにより赤沈が遅れ、赤沈が減少する。
- 正に帯電した物質の存在により赤血球の電荷が打ち消され、赤血球の凝集が促進される。これにより赤沈が増加する。
測定方法 (OLM.137)
- Westergren法
- 3.28%(109mmol/l)クエン酸ナトリウム(Na3C6H5O7・H2O)液と血液を1:4の割合に混合し、内径2.55±0.15mm、前腸300±1.5mmのWestergren肝に吸い上げ、これを正確に垂直に立てて18-25℃に整地し、1時間後に赤沈地を記録する。
赤沈値の解釈 (OLM.138)
赤沈の亢進
- 1. 技術的間違い:ピペットを傾斜させた場合
- 2. 赤血球数の減少
- 血液希釈状態
- 循環血漿量の増加:妊娠
- 貧血
- 3. フィブリノゲン・αグロブリンの増加
- 妊娠
- 炎症性疾患:感染症、膠原病活動期、悪性腫瘍など
- ストレス:大手術、外傷など
赤沈亢進とCRP陰性
- 急性炎症回復期
- 貧血
- ネフローゼ症候群
- 妊娠
- 多発性骨髄腫 → CRPが陰性かどうかは疑わしい。典型例や軽症例、病初期では陰性ということか。成書にはCRPについての記載はない(HIM WCH)。進行期にはCRP陽性となる(参考1,2)。
- 慢性甲状腺炎 → 自己抗体の増加
- 原発性マクログロブリン血症
- 高フィブリノゲン血症
赤沈の遅延
参考
- http://ganjoho.jp/public/cancer/data/myeloma_diagnosis.html
- http://www.med.osaka-cu.ac.jp/labmed/page086.html
[★]
- 英
- plasmacytoma
- 関
- 多発性骨髄腫、骨髄腫
概念
- 形質細胞が単クローン性に増加し、骨格/軟組織に孤立性の腫瘤を形成したもの
病型
- 髄内性形質細胞腫 intramedullary plasmacytoma
- 髄外性形質細胞腫 extramedullary plasmacytoma
- 上気道(副鼻腔、鼻咽頭、喉頭)に病変を形成することが多い
鑑別診断
solitary plasmacytoma of bone, diagnostic criteria HIM.704
- no M protein in serum and/or urine. ← M蛋白がない(微量はあってもよい, modestly elevated M proteins are demonstrable in some of these patients.(PBT.454))
- single area of bone destruction due to clonal plasma cells.
- bone marrow not consistent with multiple myeloma.
- normal skeletal survey (and MRI of spine and pelvis if done).
- no related organ or tissue impairment (no end organ damage other than solitary bone lesion).
治療 WCH.2621
- local radiatin therapy
- adjuvant chemotherapy is not recommended
予後 WCH.2621
- local filure rate: 7%
- mutifocal extramedullary replapse: 13%
- classic myeloma develop: 15%
- 10-year disease-free survival: 70-80%
予後
- 骨格にできた孤立性の形質細胞腫はふつう他に潜伏性の病変があり、多くは5-10年で多発性骨髄腫に移行する
- 髄外形質細胞腫は広がることは比較的少なく局所的な切除で治癒する。
[★]
- 英
- BJP-type myeloma
- 関
- ベンスジョーンズタンパク、多発性骨髄腫
[★]
- 英
- osteosclerotic myeloma
- 関
- クロウ・深瀬症候群
[★]
- 英
- [[]]
- 同
- myeloma cell
- 関
- [[]]
- 同
- myeloma cell
[★]
- 英
- endothelial myeloma
- 関
- ユーイング肉腫
[★]
- 英
- bone marrow (Z)
- ラ
- medulla ossium
- 関
- 骨髄組織
分類
性状
細胞成分の過少
造血
加齢変化
- 6歳以後は加齢とともに脂肪化が進み、黄色骨髄が増加
- 長管骨の末端から黄色骨髄に置換されていく。成人では脊椎骨、胸骨、肋骨などで造血が起こる
- 乏血、低酸素状態では黄色骨髄が赤色骨髄に置換され、造血ができるようになる。
[★]
- 関
- がん、腫瘍、腫瘤、良性新生物