- 英
- metamyelocyte
- 関
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/07/20 00:50:14」(JST)
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造血幹細胞とその細胞系統 図では骨髄芽球から好酸球、好塩基球に至るまでの過程が省略されているが、これら系も好中球と相同する骨髄芽球、前骨髄球、骨髄球、後骨髄球、桿状核球、 分葉核球という一連の過程を経るとされる。ただしこれら3種の系の形態学的判別が可能になるのは、染色性が発現する後骨髄球の段階以降である。このため骨髄芽球、前骨髄球といえば、もっぱら好中球の系についてのものを指すことが多い。
骨髄の顕微鏡写真。アルコール固定後ギムザ染色。左上に分葉核球が2つ、左下に桿状核球が2つ、中央の大きな細胞が前骨髄球、前骨髄球に接して左が後骨髄球、前骨髄球に接して右上と左下が骨髄球である。
後骨髄球(こうこつずいきゅう、英: metamyelocyte)とは、造血幹細胞から白血球の顆粒球(好中球、好酸球、好塩基球)への分化の過程の1段階にある細胞で幼若細胞としては最後の段階の細胞である。通常は骨髄にのみ存在し、(白血病や癌の骨転移などの場合を除き)末梢血中には存在しない[1][2]。
目次
- 1 分化過程
- 2 概要
- 3 次代
- 4 脚注
- 5 参考文献
分化過程[編集]
造血幹細胞から分化し始めた幼若な血液細胞は盛んに分裂して数を増やしながら少しずつ分化を進めていく。 最終的に好中球に分化する場合は造血幹細胞、骨髄系幹細胞(骨髄系前駆細胞)、顆粒球・単球系前駆細胞、顆粒球系前駆細胞、骨髄芽球、前骨髄球、骨髄球、後骨髄球、桿状核球、分葉核球と成熟していく。最後の分葉核球が成熟の最終段階の好中球である[1]。
同じように好酸球に分化する場合は造血幹細胞、骨髄系幹細胞(骨髄系前駆細胞)、好酸球系前駆細胞、骨髄芽球、好酸性前骨髄球、好酸性骨髄球、好酸性後骨髄球、好酸性桿状核球、好酸性分葉核球=好酸球と分化する
好塩基球に分化する場合は造血幹細胞、骨髄系幹細胞(骨髄系前駆細胞)、好塩基球系前駆細胞、骨髄芽球、好塩基性前骨髄球、好塩基性骨髄球、好塩基性後骨髄球、好塩基性桿状核球、好塩基性分葉核球=好塩基球と分化するが好塩基球は必ずしも分葉がはっきりしない。
数量的には大半が好中球系である。
概要[編集]
好中球へ分化する後骨髄球は骨髄球より細胞は小さくなり好中球とほぼ同じ大きさになる。この段階の成熟は核の変化が主であり、核は陥没し腎臓のような形で長径は短径の2倍以上になり、クロマチン構造は凝集しますます粗くなる[3]。 染色した上での光学顕微鏡観察では、アズール顆粒はほとんど見えなくなり(見えないが存在はしている)骨髄球よりも二次顆粒は細かくなるが細胞質にさらに充満するようになる。細胞の分裂能はこの段階では失われおり、細胞の成熟を進めることのみを行う段階である[2][3]。
次代[編集]
この後分化・成熟がさらに進むと桿状核球となり、核はさらに小さく細長くなり、大きくゆがんだジェリービーンズ状になる。桿状核球になるとひとまず完成した白血球とみなされる。桿状核球は多くは骨髄に留まるものの、一部は末梢血に出て白血球としての役割をはたすことが出来る[3]。
脚注[編集]
- ^ a b 『三輪血液病学 第3版』p299
- ^ a b 『白血球』p8-9
- ^ a b c 『三輪血液病学 第3版』p263
参考文献[編集]
- 浅野茂隆、池田康夫、内山卓 監修 『三輪血液病学』文光堂、2006年、ISBN 4-8306-1419-6
- 野村武夫 他、編集『白血球』中外医学社、1994年、ISBN 4-498-02556-3
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Japanese Journal
- 類白血病反応を呈し難治性に経過した深頸部膿瘍の1例
- 濱田 真史,余田 敬子,川内 喜代隆
- 東京女子医科大学雑誌 80(6/7), 149-152, 2010-07-25
- … 末梢血中に、治療開始4日目にみられた骨髄球3%と後骨髄球1%をピークに10日目まで幼若球の出現を認めたが、その後消失した。 …
- NAID 110007628972
- ブロイラー種鶏におけるトリ白血病ウイルスJ亜群感染による骨髄球腫症
- 前嶋 孝典,御領 政信,高見 成昭,川崎 武志,佐々木 淳,岡田 幸助
- 岩手県獣医師会会報 28(2), 57-61, 2002-04
- … 黄色の微小斑あるいは最大直径1.5cmに至る結節が多発性に認められた.その他,腎臓,卵巣,肺,心臓,消化管および骨格筋において様々な程度に白色結節が認められた.組織学的には,肝臓および牌臓を中心として後骨髄球様,骨髄球様および骨髄芽球様の種々な骨髄球系腫癌細胞の浸潤・増殖がみられ,18例中17例では白血性になっており,骨髄球腫症と診断された.18例中6例において卵巣癌の併発が認められ,トリ白血病ウイル …
- NAID 120002808193
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★リンクテーブル★
[★]
- 43歳の男性。健診で白血球増多を指摘され来院した。自覚症状は特にない。体温 36.5℃。脈拍 84/分、整。血圧 136/76mmHg。表在リンパ節を触知しない。左肋骨弓下に脾を3cm触知する。血液所見:赤血球 430万、Hb 12.8g/dL、Ht 42%、白血球 35,000(骨髄芽球 2%、前骨髄球 2%、骨髄球 5%、後骨髄球 7%、桿状核好中球 4%、分葉核好中球 60%、好酸球 8%、好塩基球 7%、リンパ球 5%)、血小板 35万。血清ビタミンB12 8,600pg/mL(基準 250~950)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No. 18A)、骨髄細胞染色体分析(別冊No. 18B)及び末梢血好中球bcr/abl遺伝子のFISH解析(別冊No. 18C)を別に示す。
- 治療薬はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113D047]←[国試_113]→[113D049]
[★]
- 英
- hemocyte, blood corpuscle, hematocyte
- ラ
- hemocytus
- 同
- 血液細胞 blood cell
- 関
- 血液
血球の割合
|
個数(/ul)
|
|
個数(/ul)
|
個数(%)
|
赤血球
|
男:500万 女:450万
|
|
5000000
|
95.1
|
白血球
|
5000-10000
|
|
7500
|
0.1
|
血小板
|
15万-35万
|
|
250000
|
4.8
|
寿命
- 赤血球:120日
- 好中球:6-8時間
- 血小板:10日
- 形質細胞:1-3日
- メモリー細胞:数年
血球の特徴
|
|
赤血球
|
単球
|
好酸球
|
好中球
|
好塩基球
|
リンパ球
|
大きさ
|
7~8μm
|
12~20μm
|
10~15μm
|
10~13μm
|
9~12μm
|
7~15μm
|
赤血球と比べた大きさ
|
------
|
かなり大きい
|
2倍以上
|
約2倍
|
2倍弱
|
小リンパ球は同じ程度
|
細胞質
|
|
アズール顆粒。 広く不規則な突起
|
橙赤色の粗大円形顆粒
|
暗紫色に染まる微細な顆粒 アズール顆粒
|
赤紫色の大小不同の顆粒
|
狭く淡い青色
|
核
|
|
くびれ有り
|
2葉、眼鏡型
|
桿状好中球 分葉好中球
|
格の上にも顆粒あり
|
球形
|
[★]
- 英
- neutrophil (Z),neutrophile ,neutrophils
- 関
- 血液、血球、白血球
特徴
- マクロファージより貪食能が高い
- 非特異的感染防御に関与
- 寿命:1週間。(他の資料:1週間以内。血中で6-7時間,活性化時1-2日。)
- 好中球比率(対白血球):50-60%。文献によっては50-70%
- ケモカインによって走化能を示し、異物を貪食する
- 貪食→食胞形成→proteolysis (lysosome: 約30種類)
分化・成熟
骨髄芽球:顆粒なし
↓
前骨髄球:アズール顆粒出現
↓
骨髄球:好中球に特異な顆粒(ALP、リゾチーム)が出現
↓
後骨髄球:核が分葉。細胞分裂(-)
↓
桿状核球:末梢血中に現れる� ↓
↓
分葉核球:成熟細胞
顆粒
成長とリンパ球・好中球数
- PED.703
- リンパ球数は生後1ヶ月以降に増加して6ヶ月~1年でピークとなり、以降減少して成人と同程度となる。
- これに対して好中球は生下時にピークとなり、以降減少して成人と同程度となる。
- 生後一ヶ月までは好中球優位であり、1ヶ月~2-6歳まではリンパ球優位となり、以降好中球優位となる。
臨床関連
- 末梢血好中球数1500/μl以下 、特に500/μl以下 (定義:[1])
- 末梢血好中球数7500/μ以上
- 慢性肉芽腫症:NADPH酸化酵素の異常による好中球の活性酸素産生障害をきたす疾患。常染色体劣性遺伝。
- チェディアック・東症候群:細胞内輸送蛋白(CHS1)の調節の異常により巨大顆粒の形成、殺菌性蛋白・溶菌性酵素の食胞内放出が障害され、また好中球の遊走能が低下する疾患。常染色体劣性遺伝。
[★]
- 英
- promyelocyte, promyeloblast
- 関
- 血球。好中球
- 骨髄の中に存在する
- 顆粒球系未熟細胞の中で最も大きく、径は12~20/15-25μmと大型で細胞質は広くなる(骨髄芽球より核細胞質比が低下)。
- 細胞質は好塩基性に青染するが、骨髄球の時期に近づくと淡橙色が混在してくる。
- 細胞質にはびまん性に紫赤色の粗大なアズール顆粒(一次顆粒)が増加するが、好中性顆粒(二次顆粒)は形成されない(骨髄球では好中性顆粒が産生される)。
- ミエロペルオキシダーゼ活性は分泌小器官(粗面小胞体、ゴルジ装置)と一次顆粒で強陽性を示す。
- 核は骨髄芽球と同様であるが、円形・類円形をなし、細胞質の片側に偏在して位置する傾向がみられ、かつ核小体が残存する(骨髄芽球では核小体が消失)。
臨床関連
[★]
- 英
- myeloblast, Mbl、Mybl
- 同
- 骨髄芽細胞
- 関
- [[]]
- 好酸球系、好塩基球系、好中球系のいずれかは光学顕微鏡下では区別できない
-myeloblast
[★]
- 英
- immature neutrophil
[★]
- 英
- giant metamyelocyte
- 同
- 巨後骨髄球?
[show details]
[★]
- 英
- neutrophilic metamyelocyte
- 関
- 好中球
[★]
- 英
- eosinophilic metamyelocyte
- 関
- 好酸球
[★]
- 英
- bone marrow (Z)
- ラ
- medulla ossium
- 関
- 骨髄組織
分類
性状
細胞成分の過少
造血
加齢変化
- 6歳以後は加齢とともに脂肪化が進み、黄色骨髄が増加
- 長管骨の末端から黄色骨髄に置換されていく。成人では脊椎骨、胸骨、肋骨などで造血が起こる
- 乏血、低酸素状態では黄色骨髄が赤色骨髄に置換され、造血ができるようになる。
[★]
- 英
- myelocyte MC
- 関
- 血球
-myelocyte
[★]
- 英
- bulbus (KH)
- ラ
- bulbus cerebri
- 同
- 延髄