- 英
- Philadelphia chromosome
- 関
- フィラデルフィア染色体
WordNet
- the largest city in Pennsylvania; located in the southeastern part of the state on the Delaware river; site of Independence Hall where the Declaration of Independence and the Constitution were signed; site of the University of Pennsylvania (同)City of Brotherly Love
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- 『フィラデルフィア』(米国Pennsylvania州の大都市;1776年7月4日,米国独立宣言の行われた所)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2018/01/02 19:00:20」(JST)
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フィラデルフィア染色体(フィラデルフィアせんしょくたい; Ph染色体)とは、慢性骨髄性白血病および一部の急性リンパ性白血病に見られる染色体の異常。22番染色体と9番染色体間での転座によって、c-ablとbcrという遺伝子が融合し、異常なタンパク質を生じる。造血幹細胞を無制限に増殖させるようになる。以前は急性リンパ性白血病や急性期転化した慢性骨髄性白血病の強力な予後不良因子であったが、現在は一部の点突然変異を起こしたものだけが予後不良とされている。
目次
- 1 分子標的薬
- 2 薬剤耐性
- 3 歴史
- 4 参照
- 5 外部リンク
分子標的薬
この染色体により作られる酵素(abl-bcrチロシンキナーゼ)の働きを特異的に抑える分子標的薬が開発されている。その先鋒となり、慢性骨髄性白血病の治療を大きく進歩させたのがイマチニブ(商品名:グリベック)である。この薬は2001年に慢性骨髄性白血病の治療薬として日本国内での製造販売承認が取得され、その後2007年1月には急性リンパ性白血病の治療薬としても製造販売の追加承認が取得された。イマチニブに治療抵抗性又は忍容性のないフィラデルフィア染色体陽性白血病に対しては、2009年1月、新たにニロチニブ(商品名:タシグナ)が「イマチニブ抵抗性の慢性期又は移行期の慢性骨髄性白血病」治療薬として、またダサチニブ(商品名:スプリセル、2006年7月米国で承認、2006年11月EUで承認)が「イマチニブ抵抗性の慢性骨髄性白血病」および「再発又は難治性のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病」治療薬として、同時に日本国内での製造販売承認が取得された。
このほか、点突然変異に対してはポナチニブ(商品名:アイクルシグ、2012年米国で承認、2013年EUで承認)が2016年9月に日本国内での製造販売承認が取得され、同年11月に発売された(2017年9月現在)。また、チロシンキナーゼを標的としたものではないが、このタイプの白血病にも有効とされるomacetaxine(商品名:OMAPRO)が米国で審査中(2012年4月現在)である。
薬剤耐性
フィラデルフィア染色体がさらに点突然変異を起こし薬剤に耐性を持つことがある。その場合、薬剤の増量・変更あるいは造血幹細胞移植などを行う必要がある。特に急性期転化したCMLやPh+ALLでは耐性を持ちやすいので適用可能であれば造血幹細胞移植を選択することが多い。点突然変異は30種類ほどが知られているが、中でもというタイプは発現頻度が高く、最も難治性である。
歴史
フィラデルフィア染色体はペンシルベニア大学医学大学院のピーター・ノーウェルとフォックス・チェイス・がんセンターのデイビット・ハンガーフォードによって、1960年に発見された[1]。染色体の名前は両機関があるフィラデルフィアから名付けられた。1973年にシカゴ大学のジャネット・ラウリーにより、転座による機構が特定された[2]。
参照
- ^ Nowell P, Hungerford D. "A minute chromosome in chronic granulocytic leukemia." Science 1960;132:1497.
- ^ Rowley JD (1973). “Letter: A new consistent chromosomal abnormality in chronic myelogenous leukaemia identified by quinacrine fluorescence and Giemsa staining”. Nature 243 (5405): 290–3. doi:10.1038/243290a0. PMID 4126434.
外部リンク
- JALSG(日本成人白血病治療共同研究グループ)
- ノバルティス(グリベック)
- ノバルティス(タシグナ)
- Bristol-Myers (スプリセル)
- ワイス (Bosutinib)
- Cephalon (OMAPRO)
- ARIAD (ponatinib)
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Japanese Journal
- 初発時に髄外造血による多発皮下腫瘤を合併した慢性骨髄性白血病
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- 30歳の男性。貧血の精査のため来院した。昨年の健康診断では異常を指摘されなかったが、2週前から労作時息切れが出現したため自宅近くの診療所を受診したところ、貧血を指摘され精査のため紹介されて受診した。脈拍 88/分、整。血圧 122/78mmHg。眼瞼結膜は貧血様で眼球結膜に黄染を認めない。胸骨右縁第2肋間を最強点とする収縮期駆出性雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 302万、Hb 8.3g/dL、Ht 28%、白血球 2,400(桿状核好中球 3%、分葉核好中球 28%、好酸球 2%、単球 5%、リンパ球 62%)、血小板 5万。血液生化学所見:総蛋白 7.4g/dL、アルブミン 4.2g/dL、総ビリルビン 0.5mg/dL、直接ビリルビン 0.2mg/dL、AST 27U/L、ALT 19U/L、LD 948U/L(基準 120~245)、ALP 476U/L(基準 115~359)、尿素窒素 12mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、尿酸 8.5mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 102mEq/L、Ca 10.0mg/dL、P 6.0mg/dL。CRP 0.8mg/dL。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No. 5)を別に示す。異常細胞のペルオキシダーゼ染色は陰性で、表面マーカー解析ではCD10とCD19が陽性で、CD20とCD33は陰性であった。染色体検査でPhiladelphia染色体が検出された。
- この患者に投与すべき薬剤はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D021]←[国試_114]→[114D023]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106A014]←[国試_106]→[106A016]
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- 英
- chromosome
- 関
- 染色体異常
染色体分析の表記
- ISCN(1995)(An International System for Human Cytogenetic Nomenclature (1995))
ヒトの染色体
臨床関連
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- 英
- body
- ラ
- corpus、corpora
- 関
- 肉体、身体、本体、コーパス、ボディー
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- 英
- staining
- 関
- 染色法