Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/08/28 13:13:59」(JST)
骨: 胸骨 | |
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人の胸骨の位置(赤い部分)
ヒトの胸骨の後ろ側の面
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名称 | |
日本語 | 胸骨 |
英語 | sternum |
画像 | |
アナトモグラフィー | 三次元CG |
関連情報 | |
MeSH | Sternum |
グレイの解剖学 | 書籍中の説明(英語) |
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胸骨(きょうこつ、英語:sternum)は人においては胸郭前面の正中部にある扁平骨であり、上から胸骨柄・胸骨体・剣状突起の3部からなる[1]。
成人では胸骨には腸骨に次いで大量の骨髄が存在し、血液の20~30%程度は胸骨で作られる。
胸骨骨折(英語:fracture of the sternum、ドイツ語:Sternumfraktur)は胸郭骨折の1つである。ほとんどの場合は直達外力によって発生し、骨折部位としては胸骨柄、胸骨体の境界部に多く発生する。頻度は高くなく、交通事故の際に運転者がハンドルで前胸部を強打するなどして生じることが多い。
疼痛、局所圧痛、腫脹、縦隔症状などが現れる。
胸郭内内臓損傷の合併がない場合には絆創膏固定、バストバンド固定を3、4週間施す。転位が大きく、呼吸、循環に支障が認められる場合は手術療法を行う。
魚類を除き、人を含む動物においては脊椎動物の腹壁にある骨片である。胸骨の原基は、元来肋骨の先端部が頭部の方向に延長して互いに結合し、さらに左右のものが結合して形成される。起源が肋骨であることからもわかるように軟骨性の骨格であり、鳥類と哺乳類では硬骨への置換が進んでいるが、両生類と爬虫類では生涯軟骨だけで構成されていることが多い。
胸骨は肋骨を通じて脊椎骨と連結し、これらとともに胸郭を構成するが、現生の両生類では二次的に肋骨が退化、退縮して胸骨と肋骨の結合が失われている。
胸骨のもうひとつの大きな役割は前肢の基部骨格、つまり肩帯と体幹部の結合である。肩帯は肩胛骨、前烏口骨、烏口骨の3つ、あるいは肩胛骨、鎖骨、烏口骨の3要素からなるが、これらの接点に前肢の基部が結合し、前烏口骨、あるいは鎖骨の部分に胸骨が結合する。こうして前肢は肩帯、胸骨、肋骨を経て脊椎骨と結びついている。
胸骨は前肢を動かす筋肉の付着箇所としても重要であり、飛翔のために強大な筋肉を必要とする鳥類では、胸骨の正中線上に竜骨突起が生じて筋肉の付着面積を著しく拡大している。
胸骨は甲羅によって胸骨の機能がまかなわれてしまっているカメや、四肢を退化させたヘビでは、二次的に退化消失している。
胸骨の位置。赤色で示す。
胸骨の位置。矢印の先。
ヒトの胸郭。緑が肋骨で、青が胸骨。
胴体の水平断面。画像上部、緑の字で書かれているのが胸骨。
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肉単P | 筋名 | 起始 | 停止 | 支配神経 | 機能 | |
K-12 | 肩甲挙筋 | C1-C4(横突起) | 肩甲骨(上角・内側縁上部) | 肩甲背神経 | 肩甲骨の挙上、下方回旋 | |
K-14 | 大菱形筋 | T1-T4(棘突起) | 肩甲骨(内側縁下部) | 肩甲背神経 | 肩甲骨の後退、下方回旋 | |
K-13 | 小菱形筋 | C6・C7(棘突起) | 肩甲骨(内側縁上方) | 肩甲背神経 | 肩甲骨の後退、挙上、下方回旋 | |
K-16 | 僧帽筋 | 上部 | 後頭骨、項靱帯 | 鎖骨(外側1/3) | 副神経と頚神経叢 | 肩甲骨の後退、挙上、上方回旋 |
T1-T6(棘突起)、棘状靱帯 | 肩甲骨(肩峰、肩甲棘) | 副神経と頚神経叢 | 肩甲骨の後退 | |||
T7-T12(棘突起)、棘状靱帯 | 肩甲骨(肩甲棘) | 副神経と頚神経叢 | 肩甲骨の後退、下制、下方回旋 | |||
K-01 | 前鋸筋 | 第1~8肋骨(外側面中央部) | 肩甲骨(内側縁の肋骨面) | 長胸神経 | 肩甲骨の前進、わずかに上方回旋、肋骨の挙上 | |
鎖骨下筋 | 第1肋骨と肋軟骨の境界 | 鎖骨内側1/3の下面 | 鎖骨下神経(第5・第6頚神経) | 鎖骨を固定し下制する | ||
K-03 | 小胸筋 | 第3~5肋骨 | 肩甲骨(烏口突起) | 内側胸筋神経 | 肩甲骨の下制、わずかに下方回旋、肋骨の挙上 | |
L-01 | 大胸筋 | 鎖骨部 | 鎖骨(内側1/2) | 上腕骨(大結節稜) | 内側胸筋神経、外側胸筋神経 | 肩関節の内転、内旋、屈曲、水平屈曲 |
胸肋部 | 胸骨、第1~6軟骨 | 肩関節の内転、内旋、屈曲、水平屈曲 | ||||
腹部 | 外腹斜筋の腱膜 | 肩関節の内転、内旋、屈曲、水平屈曲 | ||||
L-03 | 広背筋 | T6-L5の棘突起、仙骨、腸骨 | 上腕骨(結節間溝、小結節稜) | 胸背神経 | 肩関節の伸展(後方挙上)、内旋、内転 | |
M-01 | 三角筋 | 鎖骨部・前部 | 鎖骨(外側1/3) | 上腕骨(三角粗面) | 腋窩神経 | 肩関節の屈曲、内旋、水平屈曲 |
肩峰部・中部 | 肩甲骨(肩峰) | 肩関節の外転 | ||||
肩甲棘部・後部 | 肩甲骨(肩甲棘下縁) | 肩関節の外転、伸展、水平伸展 | ||||
L-12 | 小円筋 | 肩甲骨(外側縁・下角) | 上腕骨(大結節) | 肩関節の内転、伸展、外旋 | ||
L-10 | 棘上筋 | 肩甲骨(棘上窩) | 肩甲上神経 | 肩関節の外転 | ||
L-11 | 棘下筋 | 肩甲骨(棘下窩) | 肩関節の外旋、伸展 | |||
L-13 | 肩甲下筋 | 肩甲骨(肩甲下窩) | 上腕骨(小結節) | 肩甲下神経 | 肩関節の内旋、水平屈曲 | |
L-14 | 大円筋 | 肩甲骨(外側縁・下角) | 上腕骨(結節間溝、小結節稜) | 肩関節の伸展(後方挙上)、内転、内旋 | ||
M-02 | 烏口腕筋 | 肩甲骨(烏口突起) | 上腕骨(内側縁) | 筋皮神経 | 肩関節の内転、屈曲 | |
M-11 | 上腕二頭筋 | 長頭 | 肩甲骨(関節上結節) | 橈骨(橈骨粗面) | 肘関節の屈曲、前腕の回外 | |
短頭 | 肩甲骨(烏口突起) | 橈骨(橈骨粗面)、前腕筋膜 | 肘関節の屈曲、前腕の回外 | |||
M-17 | 上腕筋 | 上腕骨(遠位2/3の前面) | 尺骨(尺骨粗面) | 肘関節の屈曲 | ||
M-6 | 上腕三頭筋 | 長頭 | 肩甲骨(関節下結節) | 尺骨(肘頭) | 橈骨神経 | 肘関節の伸展 |
外側頭 | 上腕骨(後面) | 肘関節の伸展 | ||||
内側頭 | 上腕骨(前面) | 肘関節の伸展 | ||||
M-18 | 腕橈骨筋 | 上腕骨(外側上顆) | 橈骨(茎状突起) | 肘関節の屈曲、前腕を回内、回外位から半回内位に回旋 | ||
N-2 | 回外筋 | 上腕骨(外側上顆、外側下部) | 橈骨(近位外側面) | 前腕の回外 | ||
P-1 | 長橈側手根伸筋 | 上腕骨(外側上顆)、尺骨(回外筋稜) | 第2中手骨(骨底背面) | 手関節の背屈、橈屈 | ||
P-2 | 短橈側手根伸筋 | 上腕骨(外側上顆) | 第3中手骨(骨底背面) | 手関節の背屈、橈屈 | ||
P-3 | 尺側手根伸筋 | 上腕骨頭 | 上腕骨(外側上顆) | 第5中手骨(骨底背面) | 手関節の背屈、尺屈 | |
尺骨頭 | 尺骨(斜線と後縁) | 第5中手骨(骨底背面) | 手関節の背屈、尺屈 | |||
N-1 | 方形回内筋 | 尺骨(遠位1/4の前面) | 橈骨(遠位1/4の前面) | 正中神経 | 前腕の回内 | |
N-3 | 円回内筋 | 浅頭・上腕骨頭 | 上腕骨(内側上顆) | 橈骨(中央の外側面) | 前腕の回内 | |
深頭・尺骨頭 | 尺骨(鈎状突起) | 橈骨(中央の外側面) | 前腕の回内 | |||
O-1 | 橈側手根屈筋 | 上腕骨(内側上顆) | 第2中手骨、第3中手骨(骨底前面) | 手関節の掌屈、橈屈 | ||
O-3 | 長掌筋 | 上腕骨(内側上顆) | 手首の屈筋支帯、手掌腱膜 | 手関節の掌屈、手掌腱膜の緊張 | ||
O-6 | 長母指屈筋 | 橈骨(中部の前面) | 母指末節骨(掌側面) | 母指の屈曲(主にIP関節) | ||
O-4 | 尺側手根屈筋 | 上腕骨頭 | 上腕骨(内側上顆) | 豆状骨、豆中手靭帯、第5中手骨 | 尺骨神経 | 手関節の掌屈、尺屈 |
尺骨頭 | 尺骨(肘頭、後面上部) | 豆状骨、豆中手靭帯、第5中手骨 | 手関節の掌屈、尺屈 |
筋名 | 内転 | 外転 | 内旋 | 外旋 | 屈曲 | 伸展 | 支配神経 | 起始 | 停止 | |
大胸筋 | 鎖骨部 | ● | ● | ● | 内側胸筋神経、 | 鎖骨(内側1/2) | 上腕骨(大結節稜) | |||
胸肋部 | ● | ● | ◇ | 胸骨、第1~6軟骨 | ||||||
腹部 | ● | ● | ◇ | 外腹斜筋の腱膜 | ||||||
広背筋 | ● | ● | ● | 胸背神経 | T6-L5の棘突起、仙骨、腸骨 | 上腕骨(結節間溝、小結節稜) | ||||
三角筋 | 鎖骨部・前部 | ● | ● | 腋窩神経 | 鎖骨(外側1/3) | 上腕骨(三角筋粗面) | ||||
肩峰部・中部 | ◇ | □ | 肩甲骨(肩峰) | |||||||
肩甲棘部・後部 | ● | ◇ | 肩甲骨(肩甲棘下縁) | |||||||
小円筋 | ◇ | ● | ◇ | 肩甲骨(外側縁・下角) | 上腕骨(大結節) | |||||
棘上筋 | ● | 肩甲上神経 | 肩甲骨(棘上窩) | |||||||
棘下筋 | ● | ◇ | 肩甲骨(棘下窩) | |||||||
肩甲下筋 | □ | ● | 肩甲下神経 | 肩甲骨(肩甲下窩) | 上腕骨(小結節) | |||||
大円筋 | ● | ● | ◇ | 肩甲骨(外側縁・下角) | 上腕骨(結節間溝、小結節稜) | |||||
烏口腕筋 | ● | ● | 筋皮神経 | 肩甲骨(烏口突起) | 上腕骨(内側縁) |
●:両方で確認 ◇:K.125 □:M391,394,395,412,446
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
筋名 | 起始 | 停止 | 支配神経 | 機能 |
胸骨舌骨筋 | 胸骨(第一肋軟骨) | 舌骨(舌骨体) | 上位頚神経 | (頚神経ワナ) |
胸骨甲状筋 | 胸骨(胸骨柄後面、第一,二肋軟骨) | 甲状軟骨(斜線) | 喉頭を下方に引く | |
甲状舌骨筋 | 甲状軟骨(斜線) | 舌骨(舌骨体) | 舌骨を喉頭に近づける | |
肩甲舌骨筋 | 肩甲骨(肩甲骨上縁) | 舌骨(舌骨体) | 舌骨を押し上げる |
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
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