Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/05/09 21:12:39」(JST)
この項目では、骨について記述しています。船体の外側を形作る肋骨状の骨組みについては「肋骨 (船体)」をご覧ください。 |
肋骨(ろっこつ)は、胸部内臓を覆う骨である。あばら骨とも言い、脊椎から内臓を取り囲む形で付いている。ほとんどの脊椎動物には肋骨があり、外界からの衝撃から内臓を保護する役割を果たしている。
骨: 肋骨 | |
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ヒトの肋骨(前面)
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名称 | |
日本語 | 肋骨 |
英語 | rib |
ラテン語 | costae |
関連情報 | |
MeSH | Ribs |
グレイの解剖学 | 書籍中の説明(英語) |
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人間の肋骨は全部で二十四本で両側に十二本ずつ、それぞれ第一肋骨~第十二肋骨と名前が付いている。
そのうち第一肋骨~第七肋骨は胸骨外側縁と接しており完全に胸部を覆っているのに対して、第八肋骨~第十二肋骨は胸骨と接しておらず前腹部は開いている。肋骨全体としては肺と心臓をその内部に抱え、肝臓がその内部にほぼ収まる。
また肋骨は骨折しやすい骨としても知られている。一本一本が細く衝撃に対して弱いためであり、主な原因としては外衝撃のほかに咳などによる疲労骨折が挙げられる。他方で折れてもダメージが少ない場合がある骨でもある。深く折れて内臓に刺されば命取りになりかねないが、一本軽く折れた程度の場合、互いに支え合っているのでさほどの苦痛はない。
ヒトの肋骨(後面)
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E
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肉単P | 筋名 | 起始 | 停止 | 支配神経 | 機能 | |
K-12 | 肩甲挙筋 | C1-C4(横突起) | 肩甲骨(上角・内側縁上部) | 肩甲背神経 | 肩甲骨の挙上、下方回旋 | |
K-14 | 大菱形筋 | T1-T4(棘突起) | 肩甲骨(内側縁下部) | 肩甲背神経 | 肩甲骨の後退、下方回旋 | |
K-13 | 小菱形筋 | C6・C7(棘突起) | 肩甲骨(内側縁上方) | 肩甲背神経 | 肩甲骨の後退、挙上、下方回旋 | |
K-16 | 僧帽筋 | 上部 | 後頭骨、項靱帯 | 鎖骨(外側1/3) | 副神経と頚神経叢 | 肩甲骨の後退、挙上、上方回旋 |
T1-T6(棘突起)、棘状靱帯 | 肩甲骨(肩峰、肩甲棘) | 副神経と頚神経叢 | 肩甲骨の後退 | |||
T7-T12(棘突起)、棘状靱帯 | 肩甲骨(肩甲棘) | 副神経と頚神経叢 | 肩甲骨の後退、下制、下方回旋 | |||
K-01 | 前鋸筋 | 第1~8肋骨(外側面中央部) | 肩甲骨(内側縁の肋骨面) | 長胸神経 | 肩甲骨の前進、わずかに上方回旋、肋骨の挙上 | |
鎖骨下筋 | 第1肋骨と肋軟骨の境界 | 鎖骨内側1/3の下面 | 鎖骨下神経(第5・第6頚神経) | 鎖骨を固定し下制する | ||
K-03 | 小胸筋 | 第3~5肋骨 | 肩甲骨(烏口突起) | 内側胸筋神経 | 肩甲骨の下制、わずかに下方回旋、肋骨の挙上 | |
L-01 | 大胸筋 | 鎖骨部 | 鎖骨(内側1/2) | 上腕骨(大結節稜) | 内側胸筋神経、外側胸筋神経 | 肩関節の内転、内旋、屈曲、水平屈曲 |
胸肋部 | 胸骨、第1~6軟骨 | 肩関節の内転、内旋、屈曲、水平屈曲 | ||||
腹部 | 外腹斜筋の腱膜 | 肩関節の内転、内旋、屈曲、水平屈曲 | ||||
L-03 | 広背筋 | T6-L5の棘突起、仙骨、腸骨 | 上腕骨(結節間溝、小結節稜) | 胸背神経 | 肩関節の伸展(後方挙上)、内旋、内転 | |
M-01 | 三角筋 | 鎖骨部・前部 | 鎖骨(外側1/3) | 上腕骨(三角粗面) | 腋窩神経 | 肩関節の屈曲、内旋、水平屈曲 |
肩峰部・中部 | 肩甲骨(肩峰) | 肩関節の外転 | ||||
肩甲棘部・後部 | 肩甲骨(肩甲棘下縁) | 肩関節の外転、伸展、水平伸展 | ||||
L-12 | 小円筋 | 肩甲骨(外側縁・下角) | 上腕骨(大結節) | 肩関節の内転、伸展、外旋 | ||
L-10 | 棘上筋 | 肩甲骨(棘上窩) | 肩甲上神経 | 肩関節の外転 | ||
L-11 | 棘下筋 | 肩甲骨(棘下窩) | 肩関節の外旋、伸展 | |||
L-13 | 肩甲下筋 | 肩甲骨(肩甲下窩) | 上腕骨(小結節) | 肩甲下神経 | 肩関節の内旋、水平屈曲 | |
L-14 | 大円筋 | 肩甲骨(外側縁・下角) | 上腕骨(結節間溝、小結節稜) | 肩関節の伸展(後方挙上)、内転、内旋 | ||
M-02 | 烏口腕筋 | 肩甲骨(烏口突起) | 上腕骨(内側縁) | 筋皮神経 | 肩関節の内転、屈曲 | |
M-11 | 上腕二頭筋 | 長頭 | 肩甲骨(関節上結節) | 橈骨(橈骨粗面) | 肘関節の屈曲、前腕の回外 | |
短頭 | 肩甲骨(烏口突起) | 橈骨(橈骨粗面)、前腕筋膜 | 肘関節の屈曲、前腕の回外 | |||
M-17 | 上腕筋 | 上腕骨(遠位2/3の前面) | 尺骨(尺骨粗面) | 肘関節の屈曲 | ||
M-6 | 上腕三頭筋 | 長頭 | 肩甲骨(関節下結節) | 尺骨(肘頭) | 橈骨神経 | 肘関節の伸展 |
外側頭 | 上腕骨(後面) | 肘関節の伸展 | ||||
内側頭 | 上腕骨(前面) | 肘関節の伸展 | ||||
M-18 | 腕橈骨筋 | 上腕骨(外側上顆) | 橈骨(茎状突起) | 肘関節の屈曲、前腕を回内、回外位から半回内位に回旋 | ||
N-2 | 回外筋 | 上腕骨(外側上顆、外側下部) | 橈骨(近位外側面) | 前腕の回外 | ||
P-1 | 長橈側手根伸筋 | 上腕骨(外側上顆)、尺骨(回外筋稜) | 第2中手骨(骨底背面) | 手関節の背屈、橈屈 | ||
P-2 | 短橈側手根伸筋 | 上腕骨(外側上顆) | 第3中手骨(骨底背面) | 手関節の背屈、橈屈 | ||
P-3 | 尺側手根伸筋 | 上腕骨頭 | 上腕骨(外側上顆) | 第5中手骨(骨底背面) | 手関節の背屈、尺屈 | |
尺骨頭 | 尺骨(斜線と後縁) | 第5中手骨(骨底背面) | 手関節の背屈、尺屈 | |||
N-1 | 方形回内筋 | 尺骨(遠位1/4の前面) | 橈骨(遠位1/4の前面) | 正中神経 | 前腕の回内 | |
N-3 | 円回内筋 | 浅頭・上腕骨頭 | 上腕骨(内側上顆) | 橈骨(中央の外側面) | 前腕の回内 | |
深頭・尺骨頭 | 尺骨(鈎状突起) | 橈骨(中央の外側面) | 前腕の回内 | |||
O-1 | 橈側手根屈筋 | 上腕骨(内側上顆) | 第2中手骨、第3中手骨(骨底前面) | 手関節の掌屈、橈屈 | ||
O-3 | 長掌筋 | 上腕骨(内側上顆) | 手首の屈筋支帯、手掌腱膜 | 手関節の掌屈、手掌腱膜の緊張 | ||
O-6 | 長母指屈筋 | 橈骨(中部の前面) | 母指末節骨(掌側面) | 母指の屈曲(主にIP関節) | ||
O-4 | 尺側手根屈筋 | 上腕骨頭 | 上腕骨(内側上顆) | 豆状骨、豆中手靭帯、第5中手骨 | 尺骨神経 | 手関節の掌屈、尺屈 |
尺骨頭 | 尺骨(肘頭、後面上部) | 豆状骨、豆中手靭帯、第5中手骨 | 手関節の掌屈、尺屈 |
頚椎 | cervical vertebrae | 7 |
胸椎 | thoracic vertebrae | 12 |
腰椎 | limbar vertebrae | 5 |
仙椎 | sacral vertebrae | 5 |
尾椎 | coccygeal vertebrae | 1(5-6) |
環椎 | 軸椎 | 頚椎 | 胸椎 | 腰椎 | |
椎体の特徴 | なし | 歯突起 | 小型で、横径が前後径より長い。上面は凹み、下面は膨らむ | 心臓型である。肋骨頭と関節する窩(facet)を持つ | 巨大。上方ないし下方から見ると腎臓型 |
椎孔の特徴 | 歯突起が通る | 大型で三角 | 円形で、頚椎と腰椎よりも小型である。 | 三角形。胸椎よりも大きく、頚椎よりも小さい。 | |
横突起の特徴 | 横突孔がある。 | 横突孔がある。 | 横突孔がある。第7頚椎では小型あるいは欠如。椎骨動脈と伴行静脈と交感神経叢が横突孔を通るが、ただし第7頚椎では小さな頚骨静脈を通すのみ。前結節と後結節がある。 | 長く丈夫で、後外側に伸びる。第1から第12胸椎に向かって短くなる(第1~第10胸椎には肋骨の結節と関節するための関節面がある) | 長く細い。この突起の基部の後面に副突起がある。 |
関節突起の特徴 | 後頭顆を受ける | 下関節面は下前方に向く。 | 上関節面は上後方に向く。下関節面は下前方に向く。 | 上関節面は後方やや外側に向く。下関節面は、前方やや内側に向く。 | 上関節面は後内側(ないし内側)を向く。下関節面は、前外側(ないし外側)を向く。上関節突起の後面には乳様突起がある。 |
棘突起の特徴 | なし | 先が二分する | 第3~第5頚椎では短く先が二分する。第6頚椎では長いが、第7頚椎ではさらに長い。 | 長く後下方に傾斜する。先端は下位の椎体の高さに達する。 | 短く丈夫である。 |
その他 | 前弓、後弓、前結節、後結節、歯突起窩 | 歯突起 |
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
RH right hypochondriac 右下肋部 | E epigastric 上胃部 | LH left hypochondriac 左下肋部 |
RL right lumbar 右側腹部 | U umbilical 臍部 | LL left lumbar 左側腹部 |
RI right inguinal 右鼡径部 | P pubic 恥骨部 | LI left inguinal 左鼡径部 |
右上腹部 | 右上腹部 |
右下腹部 | 右下腹部 |
上肢帯の筋>:上肢帯の筋
-肋骨は、同じ高さの椎骨の上肋骨窩と上位の下肋骨窩の両方に関節する
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