- 英
- parotid gland (KH,Z)
- ラ
- glandula parotis
- 関
- 顎下腺、舌下腺。唾液腺。唾液。大唾液腺
解剖
神経
関係する臓器、組織
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/01/14 23:57:21」(JST)
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耳下腺 |
唾液腺:①耳下腺、②顎下腺、③舌下腺
|
概要 |
ラテン語 |
glandula parotidea |
動脈
|
en:transverse facial artery |
神経
|
en:otic ganglion |
リンパ系
|
en:preauricular deep parotid lymph nodes |
外部リンク |
グレイの解剖学 |
p.693 |
MeSH |
A03.556.500.760.464 |
ドーランド
/エルゼビア |
g_06/12392553 |
TA |
A05.1.02.003 |
FMA |
FMA:59790 |
解剖学用語(英語版) |
耳下腺(じかせん、Parotid gland)は大唾液腺の一つ。
概要
耳下腺は最大の唾液腺であり、三角形を呈し外耳道の前下方にあり、下顎は下顎角に達する。後端は、胸鎖乳突筋及び茎状突起から出る諸筋に接し、その一部は深く下顎後窩に入り顎関節に接し、この部を深部という。
上縁は下顎枝および咬筋の外面で頰骨弓の下にある。前後径3~3.5cm、上下径4~5cm、厚さ2~2.5cm、耳下腺管は長さ5~6cmあり、この腺の前上部から出て頰骨弓の下約1cmの所をこれと平行に咬筋の外面に沿って前走し、その前縁で内方に曲がり頰筋および頰の粘膜を貫いて上顎の第2大臼歯の歯冠の高さで、その対岸にある耳下腺乳頭で口腔前庭に開口する。耳下腺管の上方に副耳下腺があることがあり、その導管は耳下腺管と合する。
顕微鏡解剖学的には、純漿液性であり、腺の形から言えば複合包状腺である。
小葉間結合組織により多数の小葉に分かれ、大きい導管以外は小葉内に含まれる。尚、耳下腺の間質には脂肪組織が多いのが特徴である。終末(分泌)部は漿液細胞よりなり、核は円くて細胞質は顆粒に富む為に暗く見える。
分泌物が多く溜まると細胞は大きくなりかつやや明るく見える。細胞間分泌細管があり、また細胞と基底膜との間には扁平な籠細胞(筋上皮細胞)がある。尚、腺細胞の外側半(核半分)はやや塩基好性に染まる。これは粗面小胞体の集積の為であり、蛋白質合成が盛んなことを示している。終末部は細長い介在導管(介在部、峡部)によって線条導管(線条部)に連なり、これが集まってやや太い導管となり耳下腺管となる。介在導管の壁は低い単層立方上皮で内腔が狭く、線条導管の壁はその基底膜に近く縦線(基底線条)のある単層円柱上皮で内腔はやや広い。導管は大きくなるにしたがい単層ないし二層円柱上皮で覆われ、内腔は次第に大きくなる。
顔面神経とその枝及び外頚動脈とその枝は耳下腺を通り抜ける。ただし顔面神経は耳下腺を支配しない。舌咽神経の枝が唾液の分泌をコントロールする。
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Japanese Journal
- 本多 伸光,澤井 尚樹,中村 光士郎
- Facial nerve research 30, 176-178, 2011-12-20
- NAID 10027668133
- 顔面神経を経由して髄膜播種をきたした耳下腺癌の一例 : 症例報告と現在の当科の基本術式の紹介
- 鈴木 淳,志賀 清人,鈴木 貴博,小林 俊光
- Facial nerve research 30, 154-156, 2011-12-20
- NAID 10027668057
- 耳下腺癌切除後の顔面神経再建の現状 : 全国頭頸部癌治療施設アンケート調査結果
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- 【耳下腺腫瘍】 耳下腺というのはよくおたふく風邪で膨れるツバを作る臓器です。そこの 腫瘍について一般的なことを書いておきます。片方だけがずっと腫れている、あるいは急 に腫れてきた場合を考えてです。後耳下腺にはオタフク風邪や(流行性耳下腺炎)唾石、 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 救急外来で小児を診察した研修医から指導医への報告を次に示す。
- 研修医「2歳の女の子です。5日前から39℃の発熱が持続するため来院しました。2日前に自宅近くの診療所を受診し解熱薬を処方されています。呼吸数30/分、脈拍144/分で、診察所見としては咽頭発赤とイチゴ舌があり、体幹に発疹を認めることから溶連菌感染症を疑います」
- 指導医「溶連菌感染症は重要な鑑別疾患だね。でも川崎病の可能性はどうかな」
- 川崎病との鑑別診断のために追加して確認すべきなのはどれか。3つ選べ。
- a 眼球結膜充血
- b 耳下腺の腫脹
- c 頬粘膜の白斑
- d 頸部リンパ節腫脹
- e 手指の腫脹
[正答]
※国試ナビ4※ [111I037]←[国試_111]→[111I039]
[★]
- 36歳の男性。3日前から右の耳痛があり、昨日から耳閉塞感が出現した。今朝、洗面時に右顔面の麻痺に気付き、めまいも自覚したため来院した。麻痺は中等度である。耳下腺に腫瘤を触れず、鼓膜所見も正常である。右耳介の写真を以下に示す。
- この疾患で正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G008]←[国試_095]→[095G010]
[★]
- 66歳の女性。左耳閉感を主訴に来院した。2週間前から左耳閉感を自覚するようになったため受診した。耳痛やめまいはない。鼻腔内および口腔内に異常を認めない。左上頸部に硬い腫瘤を複数触知する。左耳の鼓膜写真(別冊No. 8)を別に示す。
- 病変の有無を確認すべき部位はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113D029]←[国試_113]→[113D031]
[★]
- X線単純撮影で砂粒状石灰化像が認められる場合、悪性腫瘍が疑われるのはどれか?
[★]
- 英
- epidemic parotiditis
- 同
- ムンプス mumps、おたふくかぜ
- 関
- ムンプスウイルス
特徴
病原体
疫学
- 幼稚園、保育所、小学校で流行
- 晩秋-春
- 5-10歳
潜伏期間
感染経路
症状
[show details]
合併症
- YN.H-79改変 uptodate.1
経過
検査
- 確定診断:急性期と回復期のペア血清でHIが4倍以上
治療
予防
免疫
妊娠との関連
- 胎児の流産、死産、催奇形性、心疾患が示唆されている
法令
- 第二種学校感染症:耳下腺腫脹が消失するまで出席停止
参考
uptodate
- 1. [charged] ムンプスの疫学、臨床症状、診断および管理 - uptodate [1]
- 2. [charged] ムンプスウイルスワクチン - uptodate [2]
国試
[★]
- 英
- salivary gland (PT), salivary glands
- ラ
- glandulae salivariae
- 関
- 口蓋腺。唾液
- 唾液を分泌する腺 (KL.595)
- 分泌量は 800-1000 ml/day (KL.595)
- 1. 小唾液腺 (KL.595)~
- 口腔粘膜下にある米粒ないし小豆大の小腺
- 口唇腺、頬腺、口蓋腺、舌腺
- 口腔粘膜から離れており、分泌物は太い導管によって口腔に送られる~
- 耳下腺、顎下腺、舌下腺
神経支配
分泌される唾液
分泌速度
- low flow rate:低張
- high flow rate:等張
支配神経
- 交感神経 :高粘稠、蛋白質に富む
- 副交感神経:低粘稠、蛋白質に乏しい
臨床
唾液腺の腫脹
-
[★]
- 英
- major salivary gland, major salivary glands (Z)
- ラ
- glandulae salivariae majores
- 同
- 三大唾液腺、大口腔腺 major glands of mouth
- 関
- 唾液腺、唾液腺炎
形状
腺の構成 (2007年度後期生理学授業プリント)
神経支配
[★]
- 英
- parasympathetic nervous system (KL)
- ラ
- pars parasympathica
- 関
- 自律神経系、交感神経系。副交感神経
- 脳幹:CN III, CN VII, CN IX, CN X
- S2-S4
[★]
- 英
- auriculotemporal nerve (KH)
- ラ
- nervus auriculotemporalis
由来
支配
- 側頭部の皮膚:(CN V3)
- 耳下腺:(CN VIIIの副交感神経線維)
走行
[★]
- 英
- parotitis
- 関
- 唾液腺、反復性耳下腺炎
関連疾患
[★]
- 英
- (n
- 関
- 麻疹・おたふく風邪・風疹ワクチン
[★]
- 英
- parotidectomy
- 関
- 耳下腺摘出術
[★]
- 英
- mumps meningoencephalitis
[★]
- 英
- gland
- ラ
- glandula
- 関
- 腺細胞、分泌