- 英
- preterm birth, preterm labor, preterm delivery
- premature birth, premature labor, premature delivery, premature obstetric labor
- ラ
- partus praematurus, partus praetemporarius
- 同
- 早期産
- 関
- 切迫早産。正期産、過期産
定義
- 妊娠22週以後(22月0日)から37週未満(36週6日)の分娩。
- 37週未満の分娩(WHO)
- 妊娠22-26週
疫学
- 早産は全分娩の6-7%ないし5-10%と言われている。
リスク
- 膣炎・頚管炎、多胎妊娠、子宮筋腫合併妊娠、子宮奇形、感染症(尿路感染、肺炎など)、羊水過多、抗リン脂質抗体症候群
原因
- QB.P-236 など
母胎側要因
胎児側要因
- 胎児ジストレス
- 高度の子宮内発育遅延
- その他重篤な胎児異常
予後
- 妊娠22週での出生では救命率が10%程度、妊娠30週であれば救命率95%。あくまでも目安。
WordNet
- a period of three months; especially one of the three three-month periods into which human pregnancy is divided
- one of three divisions of an academic year
PrepTutorEJDIC
- 3か月の期間 / (学校で3学期制の)学期
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/12/05 05:13:09」(JST)
[Wiki ja表示]
早産(そうざん)とは、在胎週数(真の妊娠期間+2週)が22週 - 36週で出産することをいう。ただし、児が胎内で死亡していた場合には死産と呼び、在胎22週未満の場合には流産となる。基本的には児は適切な保育で生存可能である。
早産で生まれた児のことをかつては「未熟児」と呼んだが、未熟児という用語は早産児と低出生体重児(出生体重が2500g未満の児)のどちらの意味ともとられていた。医療上の問題点は早産児と低出生体重児で異なるため、現在では未熟児という用語は正式には用いられない。
目次
- 1 概要
- 2 ICD-10
- 3 原因
- 4 分類
- 5 治療
- 6 関連項目
概要
妊娠22週 - 37週未満の分娩を早産という。出産の約5%で認められているが34週未満では胎児の予後が不良であることが多い。34週以降では比較的良好であるといわれている。前置胎盤、妊娠高血圧症候群、常位胎盤早期剥離などによって母児救命のために行う人工早産と切迫早産や前期破水による自然早産が知られている。自然早産の原因は殆どが羊膜絨毛膜炎である。妊娠22週 - 37週未満で規則的な子宮収縮、少量の性器出血、水様帯下などを自覚した場合は切迫早産である可能性がある。破水が起こっているかどうかによって対応は大きく異なるが、基本的には入院管理としできるだけ妊娠期間を延長させ、児の発育、成熟を図るようにする。破水をしていて、子宮内感染または胎児ジストレスがある場合は帝王切開の適応となる。未破水で胎児が安全である場合は安静を保ち、妊娠の継続を行う。そのため子宮収縮抑制薬やウリナスタチンなどを用いることがある。早産で生まれた子はいわゆる未熟児となりやすい。
ICD-10
O60-O75
原因
- 妊娠中の異常
- 絨毛膜羊膜炎
- 前期破水
- 妊娠高血圧症候群
- 前置胎盤
- 多胎妊娠
- 羊水過多症
- 内科・婦人科的な合併症
- 社会的な要因
分類
- 切迫早産
- 陣痛が発来しているが、まだ弱く頸管の開大が始まっていないもの。
- 進行早産
- 規則正しい陣痛が発来し、頸管が全開大しているもの。
基本的に早産は正常分娩と同じ経過をとる。
治療
切迫早産の場合は安静、子宮収縮抑制薬(塩酸リドトリン、マグネシウム)を投与し様子をみる。進行早産では正常分娩と同様の処置をする。
関連項目
|
この項目は、医学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:医学/Portal:医学と医療)。 |
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- ハイリスク妊産婦を経験して : 切迫流早産~急速分娩の経験から (特集 分娩中のもしもに備える) -- (経験から学ぶ)
- 早産児の慢性肺疾患に合併した肺高血圧症に対してシルデナフィルとボセンタンの併用が有効であった1例
- 上田 誠,太田 栄治,瀬戸上 貴資,中村 公紀,山崎 靖人,二宮 信也,吉村 和子,廣瀬 伸一
- 福岡大学医学紀要 39(3/4), 267-272, 2012-12
- NAID 110009494856
- 早産未熟児の帝王切開術 (特集 周産期医が習得したい専門的手技(産科編))
Related Links
- 早産(そうざん)とは、在胎週数(真の妊娠期間+2週)が22週 - 36週で出産することをいう 。ただし、児が胎内で死亡していた場合には死産と呼び、在胎22週未満の場合には流産 となる。基本的には児は適切な保育で生存可能である。 早産で生まれた児のことを ...
- 切迫流産・切迫早産のために安静をしている方を応援するサイト。切迫流産・切迫早産 の原因・症状等の説明や、安全・快適に安静生活を乗り切るための情報がいっぱいです 。
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、1~3の問いに答えよ。
- 34歳の初産婦。胎児の異常を指摘され、妊娠31週に近医の紹介で精査のため入院した。
- 現病歴 : 妊娠初期に特記すべきことはなく、妊娠29週ころから軽度の腹部緊満感を訴えていた。妊娠30週の妊婦健康診査で胎児の異常を指摘された。
- 既往歴・家族歴 : 特記すべきことはない。
- 現症 : 意識は清明。身長155cm、体重58㎏。体温36.0℃。脈拍80/分、整。血圧98/64mmHg。下肢に浮腫を認める。触診上、胎児は第1頭位であった。子宮底長32cm。
- 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。
- 血液所見:赤血球320万、Hb10.2g/dl、Ht30%、白血球9,800、血小板20万。
- 血清生化学所見:総蛋白6.0g/dl、アルブミン3.1g/dl、クレアチニン0.5mg/dl、AST22単位、ALT20単位、LDH180単位(基準176~353)、アルカリホスファターゼ350単位(基準260以下)。胎児の腹部超音波写真(別冊No.1A)と胎児MRIのT2強調冠状断像(別冊No.1B)とを別に示す。
- 入院後の経過:腹部緊満感が徐々に強くなり、妊娠33週には子宮底長が38cmとなり、軽度の呼吸困難を訴えるようになった。超音波検査で羊水腔の拡大が認められる。胎児心拍数パターンに以上を認めない。
[正答]
※国試ナビ4※ [099H030]←[国試_099]→[099I002]
[★]
- 次の文を読み、10~12の問いに答えよ。
- 35歳の1回経産婦。挙児希望で来院した。
- 現病歴 : 月経周期は不規則である。最近100日間の基礎体温表を以下に示す。
- 既往歴 : 27歳時、妊娠40週で正常分娩した。他に特記すべきことはない。
- 現症 : 身長154cm、体重48kg。
- 検査所見 : 血液所見と血清生化学所見とに特記すべきことはない。バルーンカテーテルを用いた子宮卵管造影と初診後の基礎体温表とを以下に示す。
- 初診後の経過 : 月経5日目から5日間治療薬Xを経口服用し、診察A、B及びCで卵胞の発育を確認した。診察Cで卵胞径が20mmとなったので、治療薬Yを筋肉注射した。診察Dで妊娠反応が陽性を示し、診察Eにおける経膣超音波検査で胎嚢は写真に示す通りであり、各々の胎嚢内に胎児心拍動を確認した。
[正答]
※国試ナビ4※ [098C010]←[国試_098]→[098C012]
[★]
- 妊娠26週の初妊婦の定期健康診査で頻回の子宮収縮を感じると訴えた。内診で外子宮口は2cm開大し、腹部超音波検査で児の推定体重は700gであった。患者への説明で正しいのはどれか。2つ選べ。
- a. 全分娩の約15%が早産する。
- b. 感染は早産の主要な原因である。
- c. いま出生すると超低出生体重児となる。
- d. 妊娠30週で出生した児の生存率は約60%である。
- e. 妊娠36週で分娩すると正期産となる。
[正答]
※国試ナビ4※ [102B042]←[国試_102]→[102B044]
[★]
- 30歳の女性。0経妊。妊娠を希望し、相談のため来院した。飲酒の習慣はないが、1日に15~20本の喫煙を10年間続けている。家族歴と既往歴とに特記すべきことはない。この女性の妊娠で発生のリスクが高いのはどれか。
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096I004]←[国試_096]→[096I006]
[★]
- 28歳の2回経産婦。妊娠35週。交通事故による腹部打撲のため搬入された。意識は清明。体温37.2℃。脈拍92/分、整。血圧120/80mmHg。胎児心拍数90bpm。痛みを伴う持続的な子宮収縮と性器出血とを認める。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [103I077]←[国試_103]→[103I079]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [097B009]←[国試_097]→[097B011]
[★]
- 未感作Rh(D)陰性妊婦に分娩後抗Rh(D)ヒトガンマグロブリン投与を考慮しなくてもよいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096H001]←[国試_096]→[096H003]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- 英
- lower abdominal pain
- 関
- 下腹痛。腹痛
診療エッセンシャルズ.271 改変
産婦人科疾患
- NGY.138
急性かつ重篤な下腹痛
中等度の下腹痛
- 1. 鎖陰
- 2. 卵巣嚢腫破裂
- 3. 子宮内膜症
- 4. 月経困難症
- 5. 子宮筋腫
- 6. 急性付属器炎、子宮内膜炎:子宮内膜炎は子宮内操作や流産後などに起こり、ほとんどが上行性感染と考えられ、発熱や不正出血などの随伴症状を伴うことが多い。卵管に炎症が波及し付属器炎になると下腹痛も増悪し、骨盤腹膜炎を来すことがある。起因菌はクラミジアの頻度が増加している。(参考1)
- 7. 流産
産婦人科の下腹部痛の鑑別疾患
- 参考1
病みえ産婦人科
- 引用p.212
妊娠の有無による鑑別
参考
- 1. (12)日本産婦人科医会研修プログラム;痛みの診断と治療
3)急性腹症,がん性疼痛への対応 - 日産婦誌58巻9号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/58/5809-395.pdf
[★]
- トリメスター(妊娠期間の1/3)、三半期、(3学期制の)1学期
妊娠月数
|
第1月
|
第2月
|
第3月
|
第4月
|
第5月
|
第6月
|
第7月
|
第8月
|
第9月
|
第10月
|
第11月
|
妊娠週数
|
0
|
1
|
2
|
3
|
4
|
5
|
6
|
7
|
8
|
9
|
10
|
11
|
12
|
13
|
14
|
15
|
16
|
17
|
18
|
19
|
20
|
21
|
22
|
23
|
24
|
25
|
26
|
27
|
28
|
29
|
30
|
31
|
32
|
33
|
34
|
35
|
36
|
37
|
38
|
39
|
40
|
41
|
42
|
43
|
trimester
|
1st trimester
|
2nd trimester
|
3rd trimester
|
妊娠区分
|
妊娠初期
|
妊娠中期
|
妊娠末期
|
分娩の種類
|
流産
|
早産
|
正期産
|
過期産
|
早期流産
|
後期流産
|
- 妊娠高血圧症候群は妊娠20週以降で定義される。妊娠32週以降が遅発型。それ以前が早発型。
- 妊娠4ヶ月以上の死産児においては、その死産児の分娩に立ち会った医師は死産証書を作成する。その死産児を検案して異状が認められた場合には24時間以内に所管警察署に届け出なければならない。(SUB12.16,25)
- 妊娠4ヶ月未満の死産児における法的な書類は?
- 妊娠4ヶ月以上で死産や流産となった場合でも出産育児一時金が支給される。
[★]
- 英
- twin pregnancy
- 関
- 双胎、膜性診断
分類
診断
- 妊娠10週までに1絨毛膜双胎と2絨毛膜双胎の診断を行うことが望ましい。1絨毛膜双胎と診断された場合、妊娠14週までに1絨毛膜2羊膜双胎か1絨毛膜1羊膜双胎の診断を行う。(参考1)
合併症
- G10M.121 NGY.413
- 貧血:循環血漿量の増加が優位になるため
- 妊娠高血圧症候群:循環血液量の増加による。双胎妊娠により頻度は2-3倍上昇。
分娩
- G10M.123
- 頭位-頭位 :45%:経腟分娩
- 頭位-骨盤位:25%:経腟分娩 or 帝王切開
- 骨盤位-頭位:10%:帝王切開(懸鉤のリスクあり)
参考
- 1. 卒後研修プログラム4 産婦人科診療ガイドライン(産科編)の注意点 4)双胎管理について - 日産婦誌60巻9号
- http://fa.kyorin.co.jp/jsog/readPDF.php?file=to63/60/9/KJ00005041867.pdf
国試
[★]
- 関
- 早産、切迫早産
Baumgartem
- 子宮収縮、破水、出血、子宮口開大度から判定
- 3点以上は入院管理。5点以上は予後不良
項目
|
0
|
1
|
2
|
3
|
4
|
子宮収縮
|
無
|
不規則
|
規則的
|
-
|
-
|
破水
|
無
|
-
|
高位
|
-
|
低位
|
出血
|
無
|
点状
|
出血
|
-
|
-
|
子宮口開大度
|
無
|
1cm
|
2cm
|
3cm
|
≧4cm
|
[★]
- 英
- cervical incompetence, cervical incompetency
- ラ
- insufficientia canalis cervicalis uteri
- 同
- 子宮頚管無力症 uterine cervical incompetence、頚管不全 子宮頚管不全 cervical insufficiency
概念
- 妊娠中期に自覚症状なく、子宮頚管が開大し、子宮口が開大し、胎胞形成・破水、そして流産・早産となる
- 頚管無力症による習慣流早産の産既往歴があれば、予防的に子宮頚管縫縮術を施行
- 妊娠中期に子宮頚管の開大が認められた場合には、子宮頚管縫縮術が施行される
[★]
- 英
- threatened premature delivery
- 関
- 早産、trimester
概念
- 早産(妊娠22-37週)に至る状態
- 原因は不明だが細菌感染症状によることが多い
症状
診断
治療
- 絨毛膜羊膜炎の所見があるときは抗生物質の投与
- 頚管縫縮術:絨毛膜羊膜炎があるときはその治療後
参考
- http://www.jsog.or.jp/PDF/59/5911-664.pdf
[★]
- 英
- premature infant
- 関
- 胎児の発育・新生児の生理と適応
- 未熟児、早生児
定義
合併症
- G10M.133
- 子宮内感染による胎児感染やFIRS ← 羊膜絨毛膜炎により前期破水、早産となったと考えられる。胎齢32週未満に起こりやすい
[★]
- 英
- markers for preterm labor, markers for preterm delivery
- 関
- 早産マーカー
[★]
- 英
- extremely premature newborn, very premature infant