- 英
- weak pains
- 同
- 陣痛微弱 uterine inertia
- 関
- 過強陣痛、陣痛
概念
- 胎児心拍数陣痛図において、子宮内圧の低下、陣痛周期の延長、持続時間の短縮のうち、1つ以上が認められる場合。(G10M.222)
分類と病因
- 原発性微弱陣痛:分娩の開始から陣痛が弱く、分娩が進行しない
- 続発性微弱陣痛:最初は正常に進行していたが、後に陣痛が微弱となり、分娩が遅れているもの。
-
治療
- NGY.436
- 休養しつつ、バイタルサインのチェックを行う。また脱水の補正を行う。
- 分娩第1期:原因の検索。休息。
- 分娩第2期:未破水の場合は人工破膜を行い、オキシトシンやプロスタグランジンなどで陣痛促進。無効である場合や母児に危険が認められる場合には吸引分娩、帝王切開など。
- 分娩第3期:子宮底の輪状マッサージ、氷罨法、子宮収縮剤を用いて子宮収縮を促し、弛緩出血を予防する。
UpToDate Contents
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- 1. 陣痛および分娩時の疼痛の薬理学的マネージメントpharmacologic management of pain during labor and delivery [show details]
…during labor. This topic will discuss labor pain pathways, the consequences of labor pain, and options for pharmacologic management. Nonpharmacologic management of labor pain is discussed separately. Neuraxial …
- 2. 陣痛のマネージメントに対する非薬理学的アプローチnonpharmacologic approaches to management of labor pain [show details]
…women use some nonpharmacologic approaches for managing labor pain, with or without pharmacologic approaches . Nonpharmacologic approaches to labor pain management do not make pain disappear; instead, these …
- 3. 出産への備えpreparation for childbirth [show details]
…achieve some degree of comfort during labor by addressing modifiable factors that help alleviate labor pain. Such factors include controlling the labor and birth environment, learning coping strategies, … Continuous support was also associated with a slight reduction in the length of labor and improvement in maternal satisfaction (eg,…
- 4. 陣痛開始時および分娩時(経腟器械分娩も含む)の区域麻酔neuraxial analgesia for labor and delivery including instrumented delivery [show details]
…The pain pathways applicable to labor and delivery, other pharmacologic methods for control of labor pain, neuraxial techniques, and adverse effects of neuraxial block are discussed in detail separately … Slight resistance may be felt as a 25-gauge spinal needle exits the epidural needle,…
- 5. 産婦人科における硬膜外・脊椎麻酔の副作用adverse effects of neuraxial analgesia and anesthesia for obstetrics [show details]
Japanese Journal
- 無痛分娩の産科合併症 微弱陣痛、分娩時間延長 (特集 産科麻酔と急変時対応 : 安全管理を最新アップデート!)
- 松岡 隆
- Perinatal care = ペリネイタルケア : 周産期医療の安全・安心をリードする専門誌 39(11), 1165-1167, 2020-11
- NAID 40022416236
- 陣痛の異常(微弱陣痛・過強陣痛) (特集 必携 専攻医と指導医のための産科診療到達目標) -- (病態・疾患編)
- シーンで活用 分娩管理編 (特集 産婦人科診療ガイドライン 産科編2020エッセンス : 助産師のケアはここが変わる!)
- 鈴木 俊治
- Perinatal care = ペリネイタルケア : 周産期医療の安全・安心をリードする専門誌 39(6), 622-627, 2020-06
- NAID 40022320156
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- 微弱陣痛とは?原因や対処法は?前駆陣痛との違いは? 2019年11月19日 こそだてハック 2005年 山梨医科大学(現 山梨大学)医学部卒。沖縄県立中部病院 総合周産期母子医療センターを経て、板橋中央総合病院に勤務。
- 微弱陣痛とは、一旦分娩開始した(陣痛の間隔が10分以内ごとであり 、痛みを伴う子宮収縮により分娩が進行)にも関わらず、陣痛の強さが弱く、発作の持続が短く、かつ陣痛の間隔が長くなってしまい、分娩が進行しない状態をいいます。
- 出産予定日まであと少し。いきなり陣痛がきた!と思ったらなかなか生まれず、ずっと微弱陣痛が続いているという妊婦さんも多いようです。そもそも微弱陣痛とはどのような陣痛なのか、微弱陣痛と前駆陣痛、本陣痛との違いについて解説します。
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[★]
- 次の文を読み、59-61の問いに答えよ。
- 39歳の初産婦。妊娠41月2週 陣痛発来のため入院した。
- 現病歴 妊娠初期から定期的に妊婦健康診査を受けている。これまでの超音波検査で子宮体部右側に直径5cm大の漿膜下筋腫を指摘されている。その他には妊娠経過に特記すべきことはない。本日午前1時から10分周期の規則的な陣痛が発来したが自宅で待機していた。午前9時に来院した。
- 既往歴 15歳で虫垂炎手術。
- 家族歴 母親が2型糖尿病。
- 月経歴 初経12歳。周期28日、整。
- 現症 意識は清明。身長162cm、体重71kg(非妊時63kg)。体温36.5℃。脈拍80/分、整。血圧124/76mmHg。子宮底長37cm、腹囲96cm。下腿に浮腫を認めない。Leopold触診法で児背を母体の左側に触れる。陣痛周期は3分。内診所見:先進部は小泉門で母体の左後方に触れる。子宮口5cm開大、展退度60%、児頭下降度SP+1cm。子宮口の位置は中央、硬さは軟である。未破水である。
- 検査所見 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。超音波検査では羊水ポケット1cm、胎児推定体重3,500 g。胎児心拍数陣痛図で胎児心拍数パターンに異常を認めない。
[正答]
CE
- B:展退度 :60%:2点
- S:Station :+1cm:3点
- H:子宮口硬さ:軟:2点
- O:子宮口開大:5cm:3点
- P:子宮口位置:中央:1点
※国試ナビ4※ [105G058]←[国試_105]→[105G060]
[★]
- 33歳の初産婦。妊娠39週。10分周期の陣痛が発来し来院した。妊娠8週の自然流産歴が2回ある。不妊外来での治療後、今回の妊娠が成立した。定期的妊婦健康診査では、特に異常は指摘されていない。入院時の内診所見は子宮ロ2cm開大、展退度60%、下降度SP -2で破水を認めた。入院時と2時間後との胎児心拍数陣痛図を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [096A001]←[国試_096]→[096A003]
[★]
- (1) 陣痛の頻度、持続、強さのうち強さの減弱をいう。
- (2) 子宮の過伸展は続発性微弱陣痛の原因となる。
- (3) 回旋異常があれば児の状態にかかわらず帝王切開術を行う。
- (4) 子宮口開大3cmで胎児に異常がなければ経過観察する。
- (5) 分娩手段を決定するためには陣痛促進が必要である。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [095B002]←[国試_095]→[095B004]
[★]
- 周産期異常と発症時期の組合せで正しいのはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D016]←[国試_105]→[105D018]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105B011]←[国試_105]→[105B013]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [110E027]←[国試_110]→[110E029]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106G005]←[国試_106]→[106G007]
[★]
- 英
- oligoamnios, oligohydramnios
- 同
- 羊水過少(臨床所見を認めないもの。臨床所見を認めるものが羊水過少症)
- 関
- 羊水
概念
原因
胎児合併症
母体合併症
治療
- 特にない
- 分娩時に臍帯圧迫などによる変動一過性徐脈が認められたら人口羊水の注入をすることがある。
参考
- 1. 〔よりよい妊娠管理を目指して(その1)〕羊水過多(症),羊水過少(症)の管理 - 日産婦誌51巻1号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/51/5101-009.pdf
- http://www.jsog.or.jp/PDF/54/5403-039.pdf
国試
[★]
- 英
- twin pregnancy
- 関
- 双胎、膜性診断
分類
診断
- 妊娠10週までに1絨毛膜双胎と2絨毛膜双胎の診断を行うことが望ましい。1絨毛膜双胎と診断された場合、妊娠14週までに1絨毛膜2羊膜双胎か1絨毛膜1羊膜双胎の診断を行う。(参考1)
合併症
- G10M.121 NGY.413
- 貧血:循環血漿量の増加が優位になるため
- 妊娠高血圧症候群:循環血液量の増加による。双胎妊娠により頻度は2-3倍上昇。
分娩
- G10M.123
- 頭位-頭位 :45%:経腟分娩
- 頭位-骨盤位:25%:経腟分娩 or 帝王切開
- 骨盤位-頭位:10%:帝王切開(懸鉤のリスクあり)
参考
- 1. 卒後研修プログラム4 産婦人科診療ガイドライン(産科編)の注意点 4)双胎管理について - 日産婦誌60巻9号
- http://fa.kyorin.co.jp/jsog/readPDF.php?file=to63/60/9/KJ00005041867.pdf
国試
[★]
- 英
- monochorionic diamniotic twin, MD twin, monochorionic diamniotic twins, MD twins
- 同
- MD双胎
- 関
- 双胎、双胎妊娠
概念
- 子宮内に1つの絨毛膜(胎盤)と2つの羊膜が存在する妊娠状態
- 周産期死亡率や神経学的後遺症は二絨毛膜二羊膜双胎より悪く、一絨毛膜一羊膜双胎よりは良好である。
原因
- 一つの卵子が受精後4-7日後ごろに二つの内細胞塊に分かれる事による。これより遅ければ一絨毛膜一羊膜双胎、早ければ二絨毛膜二羊膜双胎となる。
診断
- 妊娠初期に行う経腹/経腟超音波検査による膜性診断を行う。妊娠11週までにおこなう。
合併症
- G10M.121
治療
参考
- 1. クリニカル・カンファレンス 2.多胎妊娠の管理―最近の知見 3)疾病双胎の管理~双胎間輸血症候群の病態と治療~ - 日産婦誌55巻9号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/55/5509-216.pdf
- 2. 〔多胎妊娠の管理シリーズ〕 多胎妊娠はいつ分娩を終了させたらよいか? - 日産婦誌52巻1号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/52/5201-011.pdf
[★]
- 英
- atonic bleeding, atonic postpartum hemorrhage
- 同
- 子宮弛緩症 uterine atony, Uterusatonie, atonia uteri
疫学
- 全分娩の約10%(他の文献では5%)に起こる。
- 経産婦に多い。
- 妊産婦死亡の20.4%を占める
原因
徴候
身体所見
治療
- 0. 子宮内容物の除去、子宮底の輪状マッサージ
- 1. 全身の管理:輸液・輸血、抗ショック療法
- 2. 子宮収縮薬の投与
- 3. 双手圧迫法
- 4. 子宮・膣強圧タンポン
- 5. 内腸骨動脈結紮術、子宮摘出
[★]
- 関
- 陣痛、子宮内圧、過強陣痛、微弱陣痛
分娩持続時間
- NGY.122
子宮口開大度
|
4-8cm
|
9cm-分娩第2期
|
平均
|
70秒以上
|
60秒
|
過強
|
2分以上
|
1分30秒
|
微少
|
40秒以内
|
30秒以内
|
- QB.P-287
|
|
|
|
分娩第1期
|
分娩第2期
|
過強
|
2分以上
|
1分30秒
|
微少
|
40秒以内
|
30秒以内
|
[★]
- 英
- secondary uterine inertia
- 関
- 微弱陣痛
[★]
- 英
- labor pains
- ラ
- dolores partus
- 関
- 分娩時期
周期
- G10M.188
- 子宮の開大度によって異なる
- 子宮口開大度4-6cmで陣痛周期は3分、子宮口全開大で2分程度。
分娩開始
- 陣痛の頻度が1時間に6回以上(間隔が10分以内)で、規則的な場合
分類
正常な陣痛
子宮口開大度
|
子宮内圧
|
陣痛周期
|
持続時間
|
4-6cm
|
40mmHg
|
3分
|
70秒
|
7-8cm
|
45mmHg
|
2分30秒
|
70秒
|
9-10cm
|
50mmHg
|
2分
|
60秒
|
子宮口開大度
|
子宮内圧
|
陣痛周期
|
持続時間
|
4-6cm
|
≦10mmHg
|
≧6分30秒
|
≦40秒
|
7-8cm
|
≦10mmHg
|
≧6分
|
≦40秒
|
9-10cm
|
≦40mmHg
|
≧4分(初産婦) ≧3分30秒(経産婦)
|
≦30秒
|
子宮口開大度
|
子宮内圧
|
陣痛周期
|
持続時間
|
4-6cm
|
≧70mmHg
|
≦1分30秒
|
≧2分
|
7-8cm
|
≧80mmHg
|
≦1分
|
≧2分
|
9-10cm
|
≧55mmHg
|
≦1分
|
≧1分30秒
|
参考
- 1. 〔産科医としての基礎知識〕子宮収縮の評価(臨床) - 日産婦誌51巻5号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/51/9905-119.pdf
[★]
- 英
- pain
- 関
- 痛み、疼痛