- 英
- pulmonary congestion, lung congestion
- 関
- うっ血肺
- 肺血管内血液量の増加。肺血管外水分量は増加しない(SPU.146) ⇔ 肺水腫:肺血管外へ異常な水分貯留がある病的状態
- 出典不明↓この解説は間違いの可能性がある
肺うっ血
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血漿成分が間質に漏出
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periarterial edema, カーリーBライン、血管陰影増強(シャントがあるときには認められない?)
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肺水腫
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血漿成分が肺胞腔に漏出
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UpToDate Contents
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- 1. 非心原性肺水腫 noncardiogenic pulmonary edema
- 2. 心原性肺水腫の病態生理 pathophysiology of cardiogenic pulmonary edema
- 3. 神経原性肺水腫 neurogenic pulmonary edema
- 4. 急性非代償性心不全の治療:治療の要素 treatment of acute decompensated heart failure components of therapy
- 5. 高地肺水腫 high altitude pulmonary edema
Japanese Journal
- 本田 謙次郎,大瀬 貴元,須藤 裕嗣,上田 浩平,鮎澤 信宏,正路 久美,藤乗 嗣泰,関 常司,藤田 敏郎
- 日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy 44(5), 455-461, 2011-05-28
- … 胸部X線で心拡大と肺うっ血像を認めた.心エコーでは心膜液貯留があり胸部CTでは両側肺野に軽度の間質性変化も認めた.抗Scl-70抗体が陽性であり全身性強皮症に伴う強皮症腎クリーゼと診断,心膜液を伴ううっ血性心不全を併発したと考えた.ACE(angiotensin-converting enzyme)阻害薬とCa拮抗薬で降圧を行うとともに血液透析を開始,透析前血圧は138/68 mmHg程度まで改善し,肺うっ血と四肢の浮腫は消 …
- NAID 10029406882
- 大動脈弁狭窄症による慢性心不全患者にみられた肺毛細血管腫症の1剖検例
- 王 克〓,谷本 昭英,稲永 隆,山田 壮亮,島尻 正平,丁 妍,郭 〓,笹栗 靖之
- 産業医科大学雑誌 31(4), 339-344, 2009-12-01
- … となった.剖検すると,大動脈弁の高度な狭窄と,両心室壁の肥厚を伴った高度な心肥大とが認められた.肺の病理組織学的所見では,ヘモジデリンを貪食した肺胞内マクロファージの集簇を伴って,肥厚した肺胞壁における毛細血管のびまん性増生が認められ,肺毛細血管腫症に一致する像であった.以上より当症例は,大動脈弁狭窄症により長期間慢性的に持続した肺うっ血が,肺毛細血管腫症を引き起こしたものと考えられた. …
- NAID 110007482536
- 経仙骨的アプローチにより切除しえた肛門・直腸および膣浸潤を伴う会陰部巨大扁平上皮癌の1例
- 加藤 滋,金城 洋介,韓 秀〓,山本 秀和,武田 惇
- 日本消化器外科学会雑誌 42(3), 328-333, 2009-03-01
- … が必要と考えられたが,心駆出率が40%と低心機能であったため手術侵襲が少ない経仙骨的アプローチによる局所切除を選択した.ジャックナイフ位で下部直腸を切断し肛門と膣後壁を含めて腫瘍を切除した後,小開腹で双孔式人工肛門を造設した.手術時間は3時間30分,出血量は424gであった.術後一時的に肺うっ血を認めたがすぐに改善した.病理組織学的切除断端は陰性であり,術後3か月経過した現在まで再発は認めていない. …
- NAID 110007122839
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- 家庭医学館 肺うっ血/肺水腫の用語解説 - [どんな病気か] 肺うっ血とは、肺を循環して いる血管の中の血液量が、多くなっている状態をいいます。 また、肺水腫というのは、肺 うっ血が進み、血液中の液体成分が、血管の外にしみ出し、肺にたまった状態をいい ...
- 心臓は、血液を体内で循環させるポンプの役割をしていますが、その働きが不十分だと、 肺に「うっ血」をきたします。この状態が肺うっ血ですが、心臓の働きが弱っている状態 ですから重症です。
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★リンクテーブル★
[★]
- 58歳の男性。全身倦怠感と息切れとを主訴に来院した。1か月前から休息しても改善されない全身倦怠感と息切れとが出現し、次第に増強していた。10年前から糖尿病と高血圧症とを指摘され治療を受けていたが、仕事が多忙なため半年間受診しておらず、薬を服用していなかった。身長 170cm、体重 75kg(2か月前は71kg)。脈拍 88/分、整。血圧 168/102mmHg。顔面と下腿とに浮腫を認める。尿所見:蛋白3+、糖2+、潜血(±)。血液所見:赤血球 320万、Hb 8.2g/dL、Ht 25%、白血球 8,200、血小板 12万。血液生化学所見:総蛋白 5.8g/dL、アルブミン 2.8g/dL、尿素窒素 32mg/dL、クレアチニン 2.8mg/dL、尿酸 7.8mg/dL、血糖 220mg/dL、HbA1c 7.8%(基準 4.6~6.2)、Na 132mEq/L、K 4.8mEq/L、Cl 98mEq/L、Ca 7.2mg/dL、P 5.8mg/dL。CRP 0.3mg/dL。胸部エックス線写真で肺うっ血と心拡大とを認める。ループ利尿薬を静脈内投与し浮腫の改善を認めた。
- 腎不全の進行防止のため次に行う治療として最も適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109A039]←[国試_109]→[109A041]
[★]
- 31歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。3か月前から全身倦怠感があったが、最近1か月で症状が増悪し、昨日から呼吸困難が出現するようになったため受診した。意識は清明。身長 175cm、体重 62kg。体温 36.5℃。脈拍 84/分、整。血圧 124/74mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 96%(room air)。胸部の聴診でⅢ音とⅣ音とを聴取する。両側の胸部でwheezesを聴取する。両側の脛骨前面に圧痕を残す浮腫を認める。血液所見と血液生化学所見とに異常を認めない。心電図は心拍数 82/分の洞調律で、その他に異常所見を認めない。胸部エックス線写真では心胸郭比 60%で肺うっ血を認める。心エコー図(別冊No. 14A、B)を別に示す。
- 最も考えられる疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I049]←[国試_110]→[110I051]
[★]
- 34歳の女性。3週前から持続する発熱と易疲労感とを主訴に来院した。体温37.6℃。脈拍92/分.整。血圧136/72mmHg。心尖部で3/6度の収縮期雑音を聴取する。赤沈62mm/1時間。血液所見:赤血球 382万、Hb 11.0g/dl、Ht 31%,白血球 9,800、血小板 10万。CRP 11.8mg/dl。来院時の心エコー図(別冊No.6・A、B)を別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [104D024]←[国試_104]→[104D026]
[★]
- 急性心不全患者で、肺うっ血を呈しているが末循環不全の所見を伴わない場合の治療薬として適切なのはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [108B037]←[国試_108]→[108B039]
[★]
- 急性心不全の症候と治療の組合せで正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100B024]←[国試_100]→[100B026]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101F022]←[国試_101]→[101F024]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102F031]←[国試_102]→[102G002]
[★]
- 英
- heart failure, HF, cardiac failure CF, cardiac insufficiency
- 関
定義
- 心臓のポンプ能が低下しているために、十分な心拍出量が得られない状態を指す (EPT.115)
- 心筋の機能が低下し、末梢組織の酸素需要量に見合うだけの血液を駆出できなくなった状態。
- 心臓に器質的あるいは機能的異常が生じて、心臓のポンプ機能力が低下し、主要臓器の酸素需要量に見合うだけの血液を拍出できない病態(YN)。全ての心疾患の「終末像」である。あくまでも終末像のため、死亡診断書に死因と記載するのは不適切である。
分類
病期
原因
場所
病態の分類
病期分類
- No limitation of physical activity. Ordinary physical activity does not cause undue fatigue, palpitation, or dyspnea (shortness of breath).
- Slight limitation of physical activity. Comfortable at rest, but ordinary physical activity results in fatigue, palpitation, or dyspnea.
- Marked limitation of physical activity. Comfortable at rest, but less than ordinary activity causes fatigue, palpitation, or dyspnea.
- Unable to carry out any physical activity without discomfort. Symptoms of cardiac insufficiency at rest. If any physical activity is undertaken, discomfort is increased.
原因
- 虚血性心疾患、弁膜疾患、高血圧精神疾患、心筋虚血の順に多い。(IMD.790)
- 誘因としては過労、ストレス、感染、心拍数の異常、不整脈、水分・塩分の過剰摂取がある。
増悪因子
- ストレス
- 感染症:頻脈→心筋酸素需要↑
- 貧血 :心拍出量↑
- 妊娠 :心拍出量↑、体液量↑
- 甲状腺機能亢進症:甲状腺ホルモン(心臓のカテコラミン受容体増加)の陽性変力効果、陽性変時効果→心筋酸素需要↑
- 血圧上昇 :圧負荷
- 頻脈性不整脈:心筋酸素需要↑
table 9.3. 代償されている心不全において症状を誘発させる要因 PHD.240
- 代謝的需要の増加 → 心筋が十分に収縮できなくなる
- コントロールされていない高血圧 ←左心系
- 肺塞栓症 ← 右心系
- 陰性変力作用を持つ薬物
- 心筋虚血 or 心筋梗塞
- アルコールの摂取
症状
心不全の身体所見 IMD.791改変
- 右心不全での胸水:左心不全の後方障害で起こるが、右心不全でも上大静脈圧上昇により奇静脈系が上昇して胸水貯留を認める
- the pleural veins drain into both the systemic and pulmonary veous beds.(PHD.243)
治療
参考
- 2006年改訂版:http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_maruyama_h.pdf
- 2011年改訂版:http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2011_izumi_h.pdf
- 2. 慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010_matsuzaki_h.pdf
[★]
- 英
- total anomalous pulmonary venous connection TAPVC、total anomalous pulmonary venous return TAPVR
- 同
- 総肺静脈還流異常
- 関
- 肺静脈還流異常、部分的肺静脈還流異常、先天性肺静脈還流異常、三日月刀症候群
- チアノーゼ性心疾患
[show details]
- NSU.387
まとめ
- 先天的な心奇形であって、左心房に還流すべき肺静脈血が右心系に流入する病態である。生存に心房中隔欠損か卵円孔開存が必要であり、病態によっては肺静脈閉塞による肺うっ血を来す。右心系の容量負荷により右室肥大、不完全右室ブロックをきたす。チアノーゼ性心疾患であり、多くの場合、生後一ヶ月以内にチアノーゼ、右心不全、肺うっ血による呼吸困難を来す。治療は緊急的に、バルーン心房中隔裂開術(BAS)やBlalock-Hanlon手術を行う。(SSUR.370 YN.C-115)
疫学
- 先天性心疾患の約1%
- 全体の80%以上は新生児期から肺うっ血、肺高血圧、心不全となり早急な手術が必要(SSUR.370)
病型
- I型:上心臓型:垂直動脈から無名静脈、あるいは下大静脈に灌流還流
- II型:心臓型:右房、冠静脈洞
- III型:下心臓型:横隔膜を貫いて下降し、下大静脈、門脈に灌流
病態
検査
胸部単純X線写真
I型:上心臓型
- 次の構造によって8の字(雪だるま)が描かれる
- 上大静脈 腕頭静脈(無名静脈、垂直静脈)
- 右心室 左心
治療
- 心房中隔欠損、卵円孔開存が存在しなければ、緊急にバルーン心房中隔裂開術(BAS)、Blalock-Hanlon手術を施行
- I型:共通肺静脈管を左心房に吻合。垂直動脈結紮切除。心房中隔欠損の閉鎖。
- II型:右心房にパッチを当て、肺静脈血を左心房に流出させる。
- III型:共通肺静脈管を左心房に吻合する。
禁忌
- 酸素投与 → 肺血管抵抗を下げて肺血流を増加させてしまう。
予後
- 手術死亡率:15% (SSUR.372)
- 手術生存者の5-15%に肺静脈の狭窄 (SSUR.372)
- 約60%が生後1ヶ月で心不全となり、約80%が1歳以内に脂肪。
参考
[★]
- wedge
- 日
- けつにゅうあつ
- 英
- pulmonary arterial wedge pressure, PAWP, pulmonary artery wedge pressure
- 同
- 肺毛細血管楔入圧 pulmonary capillary wedge pressure PCWP PCW
基準範囲
- 4.5-13mmHg (臨床検査法提要第32版 p.1574)
- 正常値は2~15(平均9)mmHg。
臨床徴候との関連
- スワン-ガンツ・カテーテルで肺動脈の枝を閉塞したときに、そのカテーテル末端で測定される血圧。
- 拡張期左室圧を推定できる ← 拡張期には僧帽弁は開放されており、 左室圧 = 左房圧 = pulmonary venous bedの圧力
- 左心系前負荷である左房圧を反映するため、左室の前負荷状態の指標として有用
疾患との関連
左室不全と右室不全 LAB.1573
- 左室不全:左室拡張末期圧12mmHg以上(肺動脈楔入圧13Hg以上)かつ心係数2.71/分/m2以下
- 右室不全:右室拡張末期圧 5mmHg以下 かつ心係数2.71/分/m2以下
[★]
- 英
- cardiogenic shock
- 同
- 心臓ショック
- 関
- ショック
概念
- 何らかの心機能の障害により心拍出量が低下し、臓器還流不全を来した(ショック)病態。
分類
原因疾患の型
- 駆出不全型、駆出障害型 :急性心筋梗塞、重症心筋炎、急性弁不全
- 充満不全型、心室充満障害:急性心タンポナーデ、緊張性気胸
出典不明
- 左心不全性心原性ショック
- 重症不整脈性心原性ショック
- 右心負荷性心原性ショック
症状
- 1. 低血圧:収縮期圧90mmHg以下。高血圧患者では発症前値より30mmHg以上の低下。
- 2. 尿量の減少:時間尿20mL以下
- 3. 不穏、意識レベルの低下
- 4. 末梢循環不全に基づく皮膚の蒼白化、チアノーゼ、冷汗など ← 交感神経の緊張(末梢血管収縮)
- → 代謝性アシドーシス
- 5. 肺うっ血:左室拡張末期圧の上昇により肺静脈圧が上昇する ← 出血性ショックと違う点
- 6. (心拍出量の低下の代償として)頻脈(>90回/分)
検査
[★]
- ortho
- 英
- orthopnea
- 同
- 起座呼吸(医学用語としては起坐呼吸が正しい)
- 関
- 肺うっ血、肺水腫
[show details]
病態生理
- 臥位では下肢の血液が肺に再分布してうっ血を生じ、以下のことが起こる。その結果、症状を和らげるために起坐呼吸をおこなう。
- 1. 間質に漏出液が蓄積 → 1-1,2により吸気仕事量が増大する
- 1-1. 肺コンプライアンスが低下する
- 1-2. 気道が狭小化し、気道抵抗増大
- 2. 漏出液が間質から肺胞腔に移動し、ガス交換を妨げる
原因疾患
[★]
- 英
- lung
- 関
- 肺区域、肺野、呼吸器の上皮の移行
- 図:M.78 N.204(肺のリンパ系),197(肺区域)
解剖
- 重量:右:500g, 左:400g
- 葉:右3葉、左2葉
- 右上葉、右中葉、右下葉、左上葉、左下葉
発生
- L.247
- 肺の上皮、喉頭、気管、および気管支の内面を覆う上皮 → 内胚葉
- 気管および肺の軟骨性要素と筋要素、結合組織 → 中胚葉(臓側中胚葉)
- NGY.283
- 妊娠16週頃:気管、気管支が分岐し腺状構造をなす(腺状期)
- 妊娠16-24週頃:管状構造を形成し、毛細血管が上皮に接触する。(管状期)
機能
肺の構造
- SSUR.323
臨床関連
胸部X線解剖
- 右第1弓:上大静脈
- 右第2弓:右心房
- 左第1弓:大動脈弓
- 左第2弓:肺動脈幹
- 左第3弓:左心房(左心耳)
- 左第4弓:左心室
シルエットサイン
- 右第2弓:(陽性)[上葉]内側中葉区(S5)、[下葉]内側肺底区(S7)、(陰性)[下葉]上-下葉区(S6)???、後肺底区(S10)???? → 陰性だったら背面の区域、つまりS6,S10と考えて良いのではないだろうか?
- 左第4弓:(陽性)[上葉]上舌区(S4)、下舌区(S5)、[下葉]前内側肺底区(S7+8)、(陰性)[下葉]上-下葉区(S6)???、後肺底区(S10)??? → 同様にS6,S10と考えて良いのでは?
肺のリンパ節
- 左肺は心臓があるために、右とは異なる形状・肺区域を有する。
- S1とS2はまとめてS1+2と呼ばれる
- S7とS8はまとめてS7+8あるいはS8と呼ばれる ← 心臓が左胸腔に全内側に突出しているからと考える
臨床関連
- 分葉異常:奇静脈の走行異常による右上葉の奇静脈葉が最も多い(QB.I-295)
[★]
- 英
- congestion
- ラ
- congestio, stagnatio
- 同
- 静脈性充血 venous hyperemia、受動的充血 passive hyperemia
- 関
- 充血
[★]
- 英
- blood, (漢方)blood and body fluid energy
- 関
- 血液、血中