オロパタジン
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/11 05:07:13」(JST)
[Wiki ja表示]
オロパタジン
|
IUPAC命名法による物質名 |
{(11Z)-11-[3-(ジメチルアミノ)プロピリデン]-6,11-ジヒドロジベンゾ[b,e]オキセピン-2-イル}酢酸 |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
?
|
投与方法 |
点眼薬, 経鼻投与, 経口 |
薬物動態的データ |
半減期 |
3 時間 |
識別 |
CAS番号 |
113806-05-6 |
ATCコード |
S01GX09 R01AC08 |
PubChem |
CID 5281071 |
DrugBank |
APRD00310 |
KEGG |
D08293 |
化学的データ |
化学式 |
C21H23NO3 |
分子量 |
337.412 g]mol |
SMILES
- CN(C)CC/C=C1/c2cc(ccc2OCc2ccccc12)CC(=O)O
|
オロパタジン (olopatadine) は、第二世代抗ヒスタミン薬の一種。 日本国内では、協和発酵キリンより塩酸塩が、アレロックという商品名で発売されている。即効性がある。
また、点眼薬としてアルコンが全世界で販売。国内では協和発酵キリンと日本アルコンが販売。商品名はパタノール。
適用
ヒスタミン受容体拮抗作用と肥満細胞からのヒスタミンなどの遊離抑制作用を持つ。アレルギー症状を抑えるため、くしゃみや鼻水、蕁麻疹等に有効とされる。対症療法のため、アレルギー自体を完治させることは不可。
種類
副作用
副作用は比較的少ないが、以下の症状が出る可能性がある。
- 眠気、倦怠感、腹痛、発疹、頭痛、吐き気、口の渇き、動悸
まれに、劇症肝炎を発症することがある。服用した者に死亡例が発生した事から、日本の厚生労働省は販売元に対し医師向け添付文書の改訂を指示した[1]。
脚注
- ^ “アレルギー薬で劇症肝炎の恐れ=「アレロック」服用後、2人死亡-厚労省”. 時事ドットコム (2011年6月30日). 2011年6月30日閲覧。
|
この項目は、薬学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:薬学/Portal:医学と医療)。 |
|
この項目は、医学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:医学/Portal:医学と医療)。 |
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- イネ科花粉飛散時期のアレルギー性鼻炎患者におけるオロパタジン塩酸塩(アレロック)の治療効果と夜間睡眠障害・日常生活への影響
- オロパタジン塩酸塩(アレロック)5mg就寝前1回投与のスギ花粉症初期療法に対する効果の検討とe-mailによる患者への本格飛散開始の連絡の試み
- オロパタジン塩酸塩(アレロック)の慢性特発性蕁麻疹に対する増量効果の検討
Related Links
- 協和発酵キリン株式会社のアレロック錠5(アレルギー用薬)、一般名オロパタジン塩酸塩(Olopatadine hydrochloride) の効果と副作用、写真、保管方法等を掲載。 ... アレロック錠5 薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)が ...
- アレロック(アレルギー性疾患の治療薬 )について主な作用 副作用 用い方と注意点を説明します アレロックの詳細情報|アレロックなどお薬事典のここカラダ [元に戻す | + 拡大] ここカラダTOP > お薬事典 > アレロック
- アレロック錠は花粉症に対しての効能効果を持つ抗アレルギー薬です。副作用は眠気があり花粉症以外では蕁麻疹などにも使用され5と2.5mgがあります。アレロック錠にはジェネリック医薬品が発売されお薬代を安く抑える事が可能になりました。
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
アレロックOD錠2.5
組成
有効成分
添加物
- アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、黄色三二酸化鉄、クエン酸トリエチル、クロスポビドン、日局軽質無水ケイ酸、香料、日局ステアリン酸マグネシウム、日局タルク、日局低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、日局D-マンニトール、その他1成分
禁忌
効能または効果
- 成人:アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症、尋常性乾癬、多形滲出性紅斑)
- 成人:通常、成人には1回オロパタジン塩酸塩として5mgを朝及び就寝前の1日2回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 小児:アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒
- 小児:通常、7歳以上の小児には1回オロパタジン塩酸塩として5mgを朝及び就寝前の1日2回経口投与する。
- 本剤は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜からは吸収されないため、唾液又は水で飲み込むこと。[「適用上の注意」の項参照]
慎重投与
- 腎機能低下患者[高い血中濃度が持続するおそれがある。「薬物動態」の項参照]
- 高齢者[「高齢者への投与」、「薬物動態」の項参照]
- 肝機能障害のある患者[肝機能障害が悪化するおそれがある。]
重大な副作用
- 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(頻度不明):劇症肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、LDH、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序
- オロパタジン塩酸塩は、選択的ヒスタミンH1受容体拮抗作用を主作用とし、更に化学伝達物質(ロイコトリエン、トロンボキサン、PAF等)の産生・遊離抑制作用を有し、神経伝達物質タキキニン遊離抑制作用も有する。
薬理作用
抗ヒスタミン作用22)23)
- 受容体結合実験において、ヒスタミンH1受容体に強い拮抗作用(Ki値:16nmol/L)を有するが、ムスカリンM1受容体にはほとんど親和性を示さず、その作用は選択的である。また、モルモットにおけるヒスタミン誘発気道収縮反応にも抑制作用を示すことが確認されている。
実験的抗アレルギー作用
- 実験的アレルギー性鼻炎モデル(モルモット、ラット)において、抗原誘発による血管透過性亢進や鼻閉を抑制した。24)〜26)
ラット、モルモットにおける受身皮膚アナフィラキシーやアナフィラキシー性気道収縮を強力に抑制した。27)28)
能動感作モルモットにおける遅発型気道収縮と炎症細胞の浸潤を抑制した。29)
また、モルモットにおいて、血小板活性化因子(PAF)による気道過敏性亢進を抑制した。30)
化学伝達物質の産生・遊離過程に及ぼす影響31)〜33)
- ラット腹腔肥満細胞からのヒスタミンの遊離を抑制(IC30値;72μmol/L:卵白アルブミン刺激、110μmol/L:ジニトロフェニル化ウシ血清アルブミン刺激、26μmol/L:A-23187刺激、270μmol/L:コンパウンド48/80刺激)するとともに、アラキドン酸代謝系に作用して、ヒト好中球からのロイコトリエン(IC30値;1.8μmol/L)、トロンボキサン(IC30値;0.77μmol/L)、PAF(産生:10μmol/Lで52.8%抑制、遊離:10μmol/Lで26.7%抑制)等脂質メディエーターの産生あるいは遊離を抑制することが確認されている。
タキキニン遊離抑制作用34)35)
- 知覚神経終末から遊離する神経伝達物質タキキニンは、アレルギー性疾患の発症・増悪に関与することが知られている。
オロパタジン塩酸塩は、モルモットの主気管支筋標本において、フィールド電気刺激時のタキキニン関与の収縮反応を抑制(IC30値;5.0μmol/L)した。その作用はカリウムチャネル(SKCaチャネル:small conductance Ca2+-activated K+チャネル)の活性化を介したタキキニン遊離抑制作用によると考えられる。
有効成分に関する理化学的知見
性状
- 白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。
溶解性
- ギ酸に極めて溶けやすく、水にやや溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
融点
分配係数
- logP′OCT=0.3〔測定法:フラスコシェイキング法 n-オクタノール/pH7.4緩衝溶液〕
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- antihistamine antihistamines, histamine antagonist
- 同
- ヒスタミン拮抗薬 histamine antagonists、ヒスタミン遮断薬 histamine blocking agents
- 関
- ヒスタミン受容体。薬理学
- ヒスタミンH1受容体拮抗薬 histamine H1 receptor antagonist、H1拮抗薬 H1 blocker、H2遮断薬
- ヒスタミンH2受容体拮抗薬 histamine H2 receptor antagonist、H2拮抗薬 H2 blocker、H2遮断薬
-
- 中枢作用↓、鎮静作用↓、抗コリン作用↓
-
- ケミカルメディエーター放出を抑制
- 中枢作用:有。鎮静作用:有
鎮静性からの分類
構造からの分類
薬理学的作用の比較
- https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0024/G0000065/0023 をより改変して引用
抗ヒスタミン薬の抗ヒスタミン受容体占拠率
- https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/112/3/112_3_99/_pdf
[★]
商品
[★]
- 英
- fexofenadine
- 化
- 塩酸フェキソフェナジン fexofenadine hydrochloride
- 商
- アレグラ
- 関
- テルフェナジン
-
[★]
- 英
- olopatadine
- 化
- 塩酸オロパタジン olopatadine hydrochloride
- 商
- アレロック、パタノール
- 関
- 眼科用剤