- 英
- H2 antagonist H2-antagonist、H2 blocker
- 関
- H2受容体拮抗薬、H2遮断薬、H2ブロッカー、ヒスタミンH2受容体遮断薬
WordNet
- the 8th letter of the Roman alphabet (同)h
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- hydrogenの化学記号
- 鉛筆の硬度 / 《俗》heroin
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/09/03 16:28:19」(JST)
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原型的なH
2受容体拮抗薬、シメチジンの球棒モデル。
ヒスタミンH2受容体拮抗薬(ヒスタミンエイチツーじゅようたいきっこうやく、Histamine H2-receptor antagonist)とはH2ブロッカーとも呼ばれ、胃潰瘍・十二指腸潰瘍といった消化性潰瘍の治療に用いられる医薬品である。その作用機序は胃の壁細胞に存在し胃酸分泌を促進するヒスタミンH2受容体を競合的に拮抗することである。
目次
- 1 開発の経緯
- 2 薬理作用
- 3 臨床応用
- 4 ヒスタミンH2受容体拮抗薬の例
- 5 副作用
- 6 参考文献
- 7 関連項目
開発の経緯
ヒスタミンH2受容体拮抗薬の原型となっているシメチジンはアメリカのスミスクライン&フレンチ・ラボラトリーズ(SK&F、現在のグラクソ・スミスクライン)でジェームス・ブラックらの研究によって合成された。1964年当時、ヒスタミンが胃酸分泌を促進することは知られていたが旧来のヒスタミンの拮抗薬では胃酸分泌を抑制することはできなかった。この研究過程で彼らはヒスタミン受容体にH1とH2の2つのタイプがあることを明らかにした。彼らはH2受容体について何も判っていなかったので、まずヒスタミンの構造を少し変えた薬品を合成し作用を確かめてみた。
最初の進歩はNα-グアニルヒスタミンだった。この薬品はH2受容体を部分的に拮抗した。この延長線でH2受容体の詳しい構造が判り、最初のH2受容体拮抗薬であるブリマミドの合成に至った。ブリマミドはH2受容体に特異的な競合拮抗薬で作用はNαグアニルヒスタミンの100倍であった。ここにH2受容体の存在は確立した。ブリマミドは経口投与した場合の作用が弱かったのでこれを改良したメチアミド(Metiamide)が開発された。ところがメチアミドには腎毒性と顆粒球の抑制作用が明らかになったのでさらに改良し、ついにシメチジンの開発に至った。
薬理作用
ヒスタミンH2受容体拮抗薬は胃の壁細胞にあるヒスタミンH2受容体を競合的に拮抗する。これにより平時の胃酸の分泌および食物による胃酸の分泌の双方を抑制する。これには2通りのしくみがあると考えられている。ヒスタミンがH2受容体に結合するのを妨げるのと、ガストリンやアセチルコリンの持つ胃酸分泌刺激作用が弱まるということである。
臨床応用
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
- 逆流性食道炎(胃食道逆流症)
- ゾリンジャー・エリスン(Zollinger-Ellison)症候群
- 胸焼け(英: heartburn & acid indigestion)
ヒスタミンH2受容体拮抗薬の例
- シメチジン(商品名:タガメット、アルサメック錠など)
- 塩酸ラニチジン(商品名:ザンタック、アバロンZ、三共Z胃腸薬など)
- ファモチジン(商品名:ガスター、ガスター10など)
- ニザチジン(商品名:アシノン、アシノンZなど)
- 塩酸ロキサチジンアセタート(商品名:アルタット、アルタットA・イノセアワンブロックなど)
- ラフチジン(商品名:プロテカジン、ストガー)
上記はいずれも日本国内での販売名
副作用
ヒスタミンH2受容体は人間の場合、胃壁の他、心筋等にも存在する。ヒスタミンH2受容体拮抗薬は心筋の受容体にも影響を与えるため、不整脈等の心臓の異常を起こすことがある。特に心臓病の患者が摂取することは禁忌とされる。ファモチジンを含む市販薬では死亡例も確認されている。
その他、低血圧、下痢、めまい、頭痛、発赤がみられることがある。シメチジンは抗アンドロゲン作用(性欲の低下、インポテンツ)がみられることがあるが中止すると回復する。
参考文献
- ISBN 4524209182 南江堂 NEW薬理学 改訂第3版(1996年)
関連項目
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- 胃酸中和剤
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 土-P3-377 エルロチニブ服用患者におけるプロトンポンプ阻害薬及びH2拮抗薬の併用について(がん薬物療法(服薬指導・情報提供),ポスター発表,一般演題,再興、再考、創ろう最高の医療の未来)
- Lafutidine の内服で著明な精神神経症状を認めた脳梗塞の1例
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- H2受容体拮抗剤の効果、副作用、使用上の注意とは? goo辞書提供の薬検索。約7000の薬剤の情報が名前と識別コードから検索できます。
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- antihistamine antihistamines, histamine antagonist
- 同
- ヒスタミン拮抗薬 histamine antagonists、ヒスタミン遮断薬 histamine blocking agents
- 関
- ヒスタミン受容体。薬理学
- ヒスタミンH1受容体拮抗薬 histamine H1 receptor antagonist、H1拮抗薬 H1 blocker、H2遮断薬
- ヒスタミンH2受容体拮抗薬 histamine H2 receptor antagonist、H2拮抗薬 H2 blocker、H2遮断薬
-
- 中枢作用↓、鎮静作用↓、抗コリン作用↓
-
- ケミカルメディエーター放出を抑制
- 中枢作用:有。鎮静作用:有
鎮静性からの分類
構造からの分類
薬理学的作用の比較
- https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0024/G0000065/0023 をより改変して引用
抗ヒスタミン薬の抗ヒスタミン受容体占拠率
- https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/112/3/112_3_99/_pdf
[★]
- 英
- H2 blocker H2-blockers
- 同
- H2受容体ブロッカー H2 receptor blocker、H2受容体拮抗薬 H2 receptor antagonist H2RA、ヒスタミンH2受容体遮断薬 ヒスタミンH2受容体拮抗薬 histamine H2-receptor antagonists histamine H2 receptor antagonist histamine H2 antagonist、H2拮抗薬 H2 antagonist H2-antagonist、H2遮断薬、H2ブロッカー
- 関
- 抗ヒスタミン薬
[show details]
GOO.chapter36 p.971
- 十二指腸潰瘍の治癒率を向上する (⇔プロトンポンプ阻害薬)
H2受容体拮抗薬
構造
作用機序
- H1受容体にはほとんど作用しない
- H2受容体に可逆的、競合的に結合してヒスタミンを阻害する。
- 胃粘膜の局所の肥満細胞、ECL細胞
- histamine→H2R→Csα→AC→cAMP↑→PKA→H+,K+-ATPase
- histamine→H2R→[Ca2+]i↑→H+,K+-ATPase ←補助的pathway
- H2RとMRとGRは相互作用しており、胃酸を分泌する。
注意
- 中止すると再発率が高い。そのため半年かけて漸減させゆっくり離脱
- 胃粘膜が減弱している
副作用
- 副作用5%↓
- 汎血球減少症、無顆粒球症
- 肝障害、抗アンドロゲン作用(女性化乳房、乳汁分泌)
- 中止すると再発率が高い。そのため半年かけて漸減させゆっくり離脱
- 胃粘膜が減弱しているから
相互作用
- シメチジン:CYP2D6, CYP3A4阻害作用。 CYPs(CYP1A2,CYP2C9,CYP2D6)の阻害 (GOO.972)
- ラニチジン:CYPs。しかし、シメチジンの10%程度
- ファモチジン、ニザチジン:なし
[★]
- 同
- H2受容体拮抗薬、H2ブロッカー、H2拮抗薬
- 関
- 抗ヒスタミン薬
[★]
H2拮抗薬、H2遮断薬
- 関
- H2 blocker
[★]
- 英
- drug, agent
- 同
- 薬物
- 関
- 作用薬、剤、ドラッグ、媒介物、病原体、麻薬、薬剤、薬物、代理人、薬品
[★]
- 英
- antagonism、antagonize
- 関
- アンタゴナイズ、拮抗作用、アンタゴニズム
[★]
[★]
- 英
- antagonist
- 関
- アンタゴニスト