- 関
- 認知症、抗認知症薬一覧
抗認知症薬
比較
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コリンエステラーゼ阻害薬
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NMDA受容体拮抗薬
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商品名
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アリセプト
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レミニール
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リバスタッチ
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メマリー
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一般名
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ドネペジル
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ガランタミン
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リバスチグミン
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メマンチン
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病期
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全病期
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軽度・中等度
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軽度・中等度
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中等度・高度
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副作用
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重大
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洞不全症候群、房室伝導障害、気管支喘息・COPDの増悪、消化性潰瘍
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高頻度
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食欲不振、嘔気・嘔吐、下痢・便秘、腹痛、興奮、不穏、不眠、眠気、徘徊、振戦、頭痛、顔面紅潮
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めまい、便秘、傾眠、頭痛
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皮膚かぶれ
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使い分け
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- イクセロンパッチ:4.5mg, 9mg, 13.5mg, 18mg
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 認知症治療薬の現状 (特集 アルツハイマー病治療薬の現状と期待される治療薬)
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- 特に「メマリー」と「レミニール」は、国内で久しぶりにアルツハイマー型認知症の新たな治療 ... 薬剤となるなど、臨床現場を大きく変えるエポックメイキングな新薬の登場が目立った。 プラザキサカプセル:日本ベーリンガーイン ...
- JAAD アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(AChEI)の概念 アセチルコリン エステラーゼ 阻害剤 アセチルコリン エステラーゼ ... アリセプト(ドネペジル) •脳内の神経伝達物質(アセチルコリン)の量を維持 する •今まで唯一の抗認知症薬で ...
- 認知症の薬と言えばアリセプト(塩酸ドネペジル)というくらい有名な薬ですが...これ以外にゃいままで対抗馬がいなかった...独占状況だったんだけど...以下のような新薬が目白押しの模様です...^^
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★リンクテーブル★
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- 70歳の女性。不眠が続くことを主訴に家族とともに来院した。 2週前から不眠に対して抗不安薬を投与されているが、改善しないため受診した。本日、家族の話で、1か月前に夫と死別したばかりであることが判明した。
- まず行うべき対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108F015]←[国試_108]→[108F017]
[★]
- 英
- donepezil
- 化
- 塩酸ドネペジル
- 商
- アリセプト Aricept
- 関
- アルツハイマー病。その他の中枢神経系用薬
- 抗認知症薬
- アルツハイマー型認知症の治療薬である。
- コリンエステラーゼ阻害薬。可逆的
- 血液脳関門を抜けて脳内でのアセチルコリン濃度を上昇させ、コリン作動性ニューロンの運動を活発にすることで、認知症の症状(認知症の中核症状)をを和らげる。症状を和らげるので対症療法である。
- 脳への移行が多い
- 末梢性副作用が少ない。(ドネペシルは偽性コリンエステラーゼの阻害が少ない)
- 肝毒性が少ない
- 血漿中濃度消失半減期が長く1日1回投与でよい。
- アセチルコリンエステラーゼの阻害作用によるコリン作動性作用に基づく。
- 消化器症状
- 循環器系症状:アセチルコリンエステラーゼの阻害作用による心臓刺激
- 1)洞不全症候群、心房内及び房室接合部伝導障害等の心疾患(迷走神経刺激作用により徐脈あるいは不整脈の可能性)
- 2)消化性潰瘍の既往歴、NSAIDs投与中(胃酸分泌の促進及び消化管運動の促進により消化性潰瘍を悪化の可能性)
- 3)気管支喘息又は閉塞性肺疾患の既往歴(気管支平滑筋の収縮及び気管支粘液分泌の亢進により症状悪化の可能性)
- 4)錐体外路障害(パーキンソン病、パーキンソン症候群等)(線条体のコリン系神経の亢進により症状誘発又は増悪の可能性)
- → 既往歴のチェック、12誘導心電図、聴診、予防的PPI投与 (以上はエビデンスなし)
- 錠剤:3mgから開始して、1-2週間後に5mgに増量する。症状に応じて5mgにしてから4週間以上空けて10mgまで増量できる。
[★]
- 英
- memantine
- 化
- メマンチン塩酸塩、塩酸メマンチン memantine hydrochloride
- 商
- メマリー、Namenda
- 関
- 抗認知症薬
- NMDA受容体拮抗薬。
- NMDA受容体は大脳皮質や海馬に高密度に存在し、記憶に関係する長期増強や発達か蘇生においてちゅうしんてきにな役割を担う。ADではシナプス間隙のグルタミン酸濃度が持続的に上昇し、シナプティックノイズが上昇し、記憶を形成する神経伝達シグナルが隠されるため、記憶・学習機能が障害される。まtあ、AβがNMDA受容体のグルタミン酸認識部位に結合して細胞内にCa2+が過剰に流入して神経細胞が障害されるとも言われている。(週刊 医学会新聞 2011/5/23)
- 中等症から重症の認知症に用いられる。
- 5mgから開始して、2週間かけて5mgずつ増量し、20mgまで増量して維持量とする。
- 重度の腎機能障害(Ccr 30ml/min)の場合には、維持量は10mgとする。
- 相互作用注意:ドパミン作動薬(レボドパ)、ヒドロクロロチアジド、腎尿細管分泌(カチオン輸送系)により排泄される薬剤(シメチジン)、尿アルカリ化を起こす薬剤(アセタゾミド)、アマンタジン、デキストロメトルファン
[★]
- 英
- galantamine、(欧)galanthamine、
- 化
- 臭化水素酸ガランタミン galantamine hydrobromide
- 商
- レミニール
- 関
- 抗認知症薬。コリンエステラーゼ阻害薬
- その他の中枢神経系用薬
- コリンエステラーゼ阻害薬であり、その作用は非可逆的で持続的である。
- アセチルコリン阻害作用、ニコチン性アセチルコリン受容体の感受性の亢進作用(アロステリック・モジュレーター)
- シナプス前膜でアセチルコリン、ノルエピネフリン、セロトニン、グルタミン酸、GABA等の神経伝達物質の放出を促進。
- 海外の論文ではAD患者に対して3年にわたってかなりの症例数で認知機能を維持するという報告があったり、ドネペジルとの比較でガランタミンの法が認知機能が認知機能の維持効果が高いとされている(週刊 医学会新聞 2011/5/23)
[★]
- 英
- rivastigmine
- 化
- 酒石酸リバスチグミン rivastigmine tartrate
- 商
- イクセロン、リバスタッチ
- 関
- 抗認知症薬。その他の中枢神経系用薬
- アセチルコリンエステラーゼとブチリルコリンエステラーゼ BuChEを両方共に阻害する。
- BuChEは海馬に多く存在。AChEは神経に多く存在、BuChEは神経細胞やグリア細胞、血管内皮細胞にも存在。(週刊 医学会新聞 2011/5/23)
- 副作用(消化器症状)が多いので、パッチ剤のみ存在。
- 維持量は18mg。4.5mgから開始して4週毎に4.5mgずつ増量する。18mg未満では薬効がないため、18mgに達するまで増量させる。それまでに悪心・嘔吐などの副作用が出現しないか慎重に経過をみる。
[★]
- 英
- dementia
- 同
- 痴呆、痴呆症、器質痴呆 organic dementia
- 関
- amyotrophic lateral sclerosis、ハチンスキー虚血スコア
定義
- いったん正常に発達した知的機能が持続的に低下し、複数の認知障害があるために社会生活に支障をきたすようになった状態。(参考1)
- 1. 知的機能が脳の器質性障害によって低下
- 2. 認知機能が選択的に障害された状態(PSY.312)
- 3. 記憶と判断力の障害を基本とする症候群(PSY.312)
認知症の概念
- 1. 記憶障害
- 2. 記憶以外の認知機能の障害
- 3. それらによる日常生活や職業生活の障害
- 4. 意識障害によらないこと
認知症と区別すべき病態
など
認知症の分類
-
-
- ピック病:行動の障害、人格変化。Pick球やPick細胞が存在
原因疾患
原因
- KPS.369
認知症症状
1. 中核症状
- 記憶障害:初期には記銘力、短期記憶から障害される。早期:エピソード記憶 → 重症:意味記憶
- 判断力低下
- 見当識障害
- 言語障害(失語)
- 失行
- 失認
2. 周辺症状
認知症と老化現象との違い
- 老化現象
- 体験の一部を忘れる ← ヒントを与えられると思い出せる
- 名前や日付などをとっさに思い出せる
- 日常生活に支障はない
- 物忘れに対して自覚がある
- 体験した全てを忘れる。最近の記憶がない ← ヒントを与えられてても思い出せない
- 時間や自分のいる場所が分からない
- 日常生活を営むことが困難
- 物忘れに対して自覚がない
検査
診断
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アルツハイマー病
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脳血管性認知症
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ピック病
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認知症
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全般的認知症
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まだら認知症
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アルツハイマー病に類似。 早期には人格、注意力が障害され、 次第に記憶力も障害される。
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人格
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晩期に人格障害
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保たれる
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早期に人格障害
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病識
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なし(初期にはあり)
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あり
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なし
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経過
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進行性
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動揺性、階段状に進行性
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進行性
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基礎疾患
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特になし
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高血圧、糖尿病、心疾患
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特になし
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画像検査
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対称性の脳溝開大
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脳実質内に脳梗塞巣
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側頭葉と前頭葉の萎縮
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機能画像検査
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側頭葉、頭頂葉での代謝低下
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前頭葉を中心とした多発性の脳代謝低下
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前頭葉、側頭葉での代謝低下
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treatable dementia
- 治療可能な認知症を診断しておく。根本的な治療が可能で、認知機能は可逆的である。
- → 治療できる認知症
治療
認知症高齢者を対象とした事業・施設
国試
[★]
- 英
- cognition
- 同
- 認識 recognition
- 関
- 認知症
二次感覚野
↓
判断:感覚連合野
| ↓
| 記憶:辺縁系・扁桃核
| ↓
意志:運動連合野
↓
二次運動野
- 認知症ではこの認知が傷害される
[★]
- 英
- drug, agent
- 同
- 薬物
- 関
- 作用薬、剤、ドラッグ、媒介物、病原体、麻薬、薬剤、薬物、代理人、薬品