- 英
- hydrochlorothiazide HCT
- ラ
- hydrochlorothiazidum
- 商
- エカード配合、コディオ配合、ニュートライド、プレミネント配合、ベハイドRA配合、ベハイド、ミコンビ配合、ダイクロトライド
- 関
- チアジド系利尿薬、利尿薬
WordNet
- a diuretic drug (trade name Microzide, Esidrix, and HydroDIURIL) used in the treatment of hypertension (同)Microzide, Esidrix, HydroDIURIL
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/04/17 13:17:37」(JST)
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ヒドロクロロチアジド |
|
IUPAC名
6-クロロ-3,4ジヒドロ-2H-1,2,4ベンゾチアジアジン-7スルホンアミド1,1ジオキシド
|
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
58-93-5 |
KEGG |
D00340 |
特性 |
化学式 |
C7H8ClN3O4S2 |
モル質量 |
297.742 |
特記なき場合、データは常温(25 °C)・常圧(100 kPa)におけるものである。 |
ヒドロクロロチアジド(英: hydrochlorothiazide)は、サイアザイド系(チアジド系)利尿薬のひとつ。
接合尿細管において管腔側のNa+-Cl−共輸送担体を阻害することによって食塩(NaCl)の再吸収を抑制し、利尿作用を示す。
本態性Ca2+尿症の結石予防、浮腫および腎性尿崩症の治療に使用される。糸球体濾過量(GFR)の低下を招くため高度の腎機能障害がある場合には使用を控える。(血清中クレアチニン値を目安とすることが多い。)
日本においての、かつての代表的な商品名はダイクロトライド(万有製薬、2011年現在は発売中止)であった。単剤としては後発品であるニュートライド25mg(東和薬品)のみが販売されている。(2011年現在)
合剤としてプレミネント、エカード配合錠HD/LD、コディオ配合錠MD/EX、ミコンビ配合錠AP/BPなどがある。
副作用
- 低カリウム血症 → 糖尿病の増悪・高血糖
- 高尿酸血症
サイアザイド系利尿薬は一般に高尿酸血症を誘発することが知られているが、これは尿酸排出を担っているMRP4がヒドロクロロチアジドのような利尿薬の排出と競合するためであると考えられている[1]。
関連項目
参考文献
- 伊藤勝昭ほか編集 『新獣医薬理学 第二版』 近代出版 2004年 ISBN 4874021018
出典
- ^ A A K El-Sheikh, J J M W van den Heuvel, J B Koenderink, and F G M Russel. Effect of hypouricaemic and hyperuricaemic drugs on the renal urate efflux transporter, multidrug resistance protein 4. Br J Pharmacol. 2008 December; 155(7): 1066–1075. PMID 18724382
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 配合降圧剤による光線過敏症 (特集 最近のトピックス2011) -- (最近話題の皮膚疾患)
- P2-138 ロサルタン/ヒドロクロロチアジド合剤の医療経済学的評価 : 家庭血圧を用いた検討(一般演題 ポスター発表,薬剤疫学・医療経済,臨床から学び臨床へと還元する医療薬学)
- 佐藤 慶子,大久保 孝義,小林 慎,目時 弘仁,小原 拓,浅山 敬,井上 隆輔,佐藤 博,今井 潤
- 日本医療薬学会年会講演要旨集 20, 413, 2010-10-25
- NAID 110008109138
Related Links
- ニュートライドとは?ヒドロクロロチアジドの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価 も調べられる(おくすり110番:薬事典版)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ニュートライド錠25mg
組成
1錠中の有効成分:
添加物:
- 乳糖水和物、セルロース、リン酸水素Ca水和物、トウモロコシデンプン、ステアリン酸Mg
禁忌
無尿の患者
急性腎不全の患者
体液中のナトリウム・カリウムが明らかに減少している患者
- [低ナトリウム血症、低カリウム血症等の電解質失調を悪化させるおそれがある。]
チアジド系薬剤又はその類似化合物(例えばクロルタリドン等のスルフォンアミド誘導体)に対する過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
高血圧症(本態性、腎性等)、悪性高血圧、心性浮腫(うっ血性心不全)、腎性浮腫、肝性浮腫、月経前緊張症、薬剤(副腎皮質ホルモン、フェニルブタゾン等)による浮腫
====通常、成人にはヒドロクロロチアジドとして1回25?100mgを1日1?2回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
ただし、高血圧症に用いる場合には少量から投与を開始して徐々に増量すること。また、悪性高血圧に用いる場合には、通常、他の降圧剤と併用すること。====
慎重投与
進行した肝硬変症のある患者
重篤な冠硬化症又は脳動脈硬化症のある患者
- [急激な利尿があらわれた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮を来し、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。]
重篤な腎障害のある患者
肝疾患・肝機能障害のある患者
本人又は両親、兄弟に痛風、糖尿病のある患者
- [高尿酸血症、高血糖症を来し、痛風、糖尿病の悪化や顕性化のおそれがある。]
下痢、嘔吐のある患者
高カルシウム血症、副甲状腺機能亢進症のある患者
ジギタリス剤、糖質副腎皮質ホルモン剤又はACTHの投与を受けている患者
減塩療法時の患者
高齢者
乳児
交感神経切除後の患者
重大な副作用
再生不良性貧血、溶血性貧血:
(頻度不明)
- ※※重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
壊死性血管炎:
(頻度不明)
- ※※壊死性血管炎があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎、肺水腫:
(頻度不明)
- ※※間質性肺炎、肺水腫があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
全身性紅斑性狼瘡の悪化:
(頻度不明)
- ※※全身性紅斑性狼瘡の悪化があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー様反応:
(頻度不明)
- ※※アナフィラキシー様反応があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
※※低ナトリウム血症:
(頻度不明)
- けん怠感、食欲不振、嘔気、嘔吐、痙攣、意識障害等を伴う低ナトリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど、直ちに適切な処置を行うこと。
※※低カリウム血症:
(頻度不明)
- けん怠感、脱力感、不整脈等を伴う低カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど、直ちに適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- ※チアジド系の利尿薬であり、トリクロルメチアジドと同様、降圧及び利尿効果をあらわす。利尿作用は腎遠位曲尿細管からのNa+-Cl?共輸送の阻害に基づき、腎からのNa+Cl?、水の排泄が増加することによる。降圧作用は初期には循環血液量の減少により、長期には末梢血管の拡張によりあらわれるといわれる3)。
有効成分に関する理化学的知見
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- diuretic, diuretics
- 関
- 尿細管
適応
利尿薬の種類 (GOO.744)
利尿薬の例
-
利尿薬の作用部位
- ホルモンと利尿薬の作用部位についての簡単なまとめは→尿細管
参照
- http://hobab.fc2web.com/sub4-Diuretics.htm
[★]
- 英
- thiazide diuretic, benzothiazide diuretic
- 同
- サイアザイド系利尿薬
- 関
- 利尿薬、利尿薬の作用部位、sodium-chloride symporter inhibitor。ギテルマン症候群
特徴
- 安価である
- 有効率が高い
- 遠位尿細管前半部に作用するらしい
- Na+とCl-の共輸送体(NCCT)を阻害→Na+,Cl- の再吸収を阻害する
排泄される電解質の変化
- Na↑、K↑、H↑、Ca↓、Mg↑、Cl↑、HCO3↑、H2PO4↑
-
- チアジド系利尿薬の慢性使用により体液量が減少し、近位尿細管での再吸収が亢進するため (GOO.755) ??
- チアジド系利尿薬自体のDCTでの作用による;NCCTを阻害すると細胞内のNa濃度低下、これにより側底膜でのNa+-Ca2+交換系が亢進することでCa2+の再吸収↑ (GOO.755) → つまり管腔側から受動的に引き込まれるということ。
- ループ利尿薬と同様の機序による (GOO.755)
チアジド系利尿薬
効能・効果
禁忌
- 無尿(効果なし)
- 急性腎不全(腎機能悪化):緻密斑より下流にチアジド系利尿薬の作用部位があるため、GFRを増加させたい場合にフィードバックがかかりにくいため?(緻密斑は適正量のNaが排泄されていると検出し、GFRを低下させても、下流では想定より多くのNaを喪失し、hypovolemicになる?)
- 電解質異常
副作用
- 長期間の使用における副作用:低カリウム血症、高尿酸血症、高脂血症、耐糖能低下、光線過敏症、脂質代謝障害。高カルシウム血症(YN.C-62) → (利尿薬参照。ループ利尿薬との違いはカルシウムを排泄するかどうか)
低カリウム血症
- GOO.756
- カリウムは抗高血圧作用があるので、チアジド系利尿薬の利尿作用を打ち消してしまう。
耐糖能の低下
- GOO.756
- 低カリウム血症の関与が示唆されている。K+をチアジド系利尿薬と共に投与すると高血糖が改善されるから。
歴史
- 第二次世界大戦中、衛生状態の悪い兵士の間でシラミを介したバルトネラ属の感染症(塹壕熱、病原体はBartonella quintana)が流行していたが、この治療にサルファ剤が用いられていた。このサルファ剤が有する利尿作用に中臆して開発されたのがチアジド系利尿薬である。1957年にクロロチアジド、1959年に10倍の利尿作用を有するヒドロクロロチアジドが開発された。いずれも光線過敏症が副作用として知られている。日本では光線過敏症がより少ないと言われているトリクロルメチアジド(フルイトラン)がもっぱら用いられている。チアジド系利尿薬は日本では光線性白斑黒皮症と知られており、色素沈着と白斑を伴う。
- 参考:チアジド系利尿剤の副作用の歴史 日本医史学雑誌第58巻第2号(2012)p156
[★]
- 英
- memantine
- 化
- メマンチン塩酸塩、塩酸メマンチン memantine hydrochloride
- 商
- メマリー、Namenda
- 関
- 抗認知症薬
- NMDA受容体拮抗薬。
- NMDA受容体は大脳皮質や海馬に高密度に存在し、記憶に関係する長期増強や発達か蘇生においてちゅうしんてきにな役割を担う。ADではシナプス間隙のグルタミン酸濃度が持続的に上昇し、シナプティックノイズが上昇し、記憶を形成する神経伝達シグナルが隠されるため、記憶・学習機能が障害される。まtあ、AβがNMDA受容体のグルタミン酸認識部位に結合して細胞内にCa2+が過剰に流入して神経細胞が障害されるとも言われている。(週刊 医学会新聞 2011/5/23)
- 中等症から重症の認知症に用いられる。
- 5mgから開始して、2週間かけて5mgずつ増量し、20mgまで増量して維持量とする。
- 重度の腎機能障害(Ccr 30ml/min)の場合には、維持量は10mgとする。
- 相互作用注意:ドパミン作動薬(レボドパ)、ヒドロクロロチアジド、腎尿細管分泌(カチオン輸送系)により排泄される薬剤(シメチジン)、尿アルカリ化を起こす薬剤(アセタゾミド)、アマンタジン、デキストロメトルファン
[★]
- 英
- valsartan
- 商
- ディオバン(ノバルティスファーマ)。(配合錠)(アムロジピン)エックスフォージ(ノバルティスファーマ) 、(ヒドロクロロチアジド)コディオ(ノバルティスファーマ)。アテディオ配合
- 関
- 降圧薬、選択的AT1受容体ブロッカー
参考
- ディオバン錠20mg/ディオバン錠40mg/ディオバン錠80mg/ディオバン錠160mg
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2149041F1020_2_08/2149041F1020_2_08?view=body
[★]
バルサルタン、ヒドロクロロチアジド
- 関
- 血圧降下剤
- コディオ配合錠MD:バルサルタン 80mg、ヒドロクロロチアジド 6.25mg
- コディオ配合錠EX:バルサルタン 80mg、ヒドロクロロチアジド12.5mg
[★]
- 英
- benzylhydrochlorothiazide
- 商
- ベハイド
- 関
- ベンジルヒドロクロロチアジド、利尿剤
[★]
- 英
- sodium restriction-hydrochlorothiazide-spironolactone loading test
- 同
- 三者負荷試験
[★]
- 英
- benzylhydrochlorothiazide
- 関
- ベンチルヒドロクロロチアジド
[★]
- 英
- azide、azido
- 関
- アジ化物
[★]
- 英
- hydro
- 関
- ハイドロ
[★]
- 英
- chloro
- 関
- 塩化