出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/03/24 14:34:30」(JST)
IUPAC命名法による物質名 | |
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IUPAC名
4-[4-[(4-chlorophenyl)-pyridin-2-ylmethoxy]piperidin-1-yl]butanoic acid
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臨床データ | |
法的規制 |
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投与方法 | 経口 |
識別 | |
CAS番号 (MeSH) |
125602-71-3 |
ATCコード | none |
PubChem | CID: 2350 |
KEGG | D09705 |
化学的データ | |
化学式 | C21H25ClN2O3 |
分子量 | 388.88 g/mol |
SMILES
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ベポタスチン(Bepotastine)とは、選択的ヒスタミンH1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤のひとつである。2000年に田辺三菱製薬からベシル酸塩が、タリオンの商品名で上市された。ベシル酸とは、ベンゼンスルホン酸 (C6H5SO3H) を指す。
現在、一錠中にベシル酸ベポタスチンを5mg含有するタリオン錠5と、同成分を10mg含有するタリオン錠10の2種類が発売されており、当該薬剤は指定医薬品・処方箋医薬品である。
ベポタスチンは、アレルギー性鼻炎・蕁麻疹・皮膚疾患に伴う瘙痒(湿疹・皮膚炎、皮膚瘙痒症)に対し、その効能・効果が認められている。宇部興産の合成研究により発見され、その後同社と田辺三菱製薬により共同開発を経て、2000年にアレルギー性鼻炎への効能・効果が承認され、2002年に蕁麻疹・皮膚疾患に伴う瘙痒への効果・効能が追加承認され、現在に至っている。
ベポタスチンは、現在日本において発売されている第二世代抗ヒスタミン薬のうち、開発からの期間が最も浅い薬剤である。そのため、第二世代抗ヒスタミン薬のなかでも、臨床効果の大きさに対して、比較的眠気の発現頻度が少ない薬剤とされる。もっとも、塩酸フェキソフェナジン・ロラタジン・エバスチン・エピナスチンなどと比較すると、眠気を訴える患者が多いことが確認される。
また、ベシル酸ベポタスチンはアレルギー性鼻炎患者を対象とした治験において、トリルダン(一般名テルフェナジン)(世界で発売中止)との二重盲検下の比較を実施した結果、全般改善度でベシル酸ベポタスチンが有意に優れていた[1]。
現在ベポタスチンは、日本のほか、大韓民国でも発売されている。また、点眼薬としての利用が検討されているところである。
治験(1,446例)で報告された副作用は眠気5.7%、口渇1.1%、ALT(GPT)上昇2.1%、尿潜血1.1%等であり、使用成績調査(4,453例)で報告された副作用は眠気1.3%等であった[2]。又、小児特定使用成績調査(1,316例)で報告された副作用は眠気0.4%、口渇0.2%、蕁麻疹0.2%等であった。
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なお、年齢、症状により適宜増減する。
リンク元 | 「抗ヒスタミン薬」「その他のアレルギー用薬」 |
鎮静性 | 世代 | 一般名 | 商品名 |
非鎮静性 | 第二世代 | フェキソフェナジン | アレグラ |
エピナスチン | アレジオン | ||
エバスチン | エバステル | ||
ロラタジン | クラリチン | ||
セチリジン | ジルテック | ||
オロパタジン | アレロック | ||
ベポタスチン | タリオン | ||
軽度鎮静性 | アゼラスチン | アゼプチン | |
メキタジン | ゼスラン | ||
セチリジン | ジルテック | ||
鎮静性 | オキサトミド | セルテクト | |
ケトチフェン | ザジテン | ||
第一世代 | d-クロルフェニラミン | ポララミン | |
ジフェンヒドラミン | レスタミンコーワ | ||
クレマスチン | タベジール | ||
ヒドロキシジン | アタラックス |
受容体括抗作用 | イオン電流阻害作用 | 血液脳関門透過性 | ||||||||||
H1 | ACh | NA | 5-HT | DA | PAF | LT | Ca | Na | K | |||
第 | ジフェンヒドラミン | ++ | + | + | + | + | + | ++ | ||||
一 | ||||||||||||
世 | プロメタジン | ++ | ++ | + | + | + | + | + | + | ++ | ||
代 | クロルフェニラミン | ++ | + | + | + | + | + | ++ | ||||
第 | ケトチフェン | ++ | + | + | + | + | + | + | ||||
二 | ||||||||||||
世 | アゼラスチン | ++ | + | + | + | + | + | + | ||||
代 | オキサトミド | ++ | + | + | + | + | + | + | + | |||
第 | テルフェナジン | +++ | + | + | + | + | + | - | ||||
三 | ||||||||||||
世 | アステミゾール | +++ | + | + | + | - | ||||||
代 | セチリジン | +++ | - |
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