- 65歳の男性。2週前から徐々に全身倦怠感と四肢脱力とが出現し、起立が困難になったので来院した。1か月前から心不全による両下肢の浮腫に対してループ利尿薬が処方され、毎日服用していた。意識は清明で、四肢近位筋優位の筋力低下を認めるが、感覚と深部腱反射とは正常である。甲状腺機能検査に異常を認めない。
- 異常が予測されるのはどれか。
- (1) 血清電解質
- (2) 血清クレアチンキナーゼ
- (3) 脳脊髄液
- (4) 頭部造影CT
- (5) 頚部単純MRI
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
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★リンクテーブル★
[★]
- 42歳の男性。右手への放射線被曝のために来院した。
- ガンマ線照射装置を使い、工場内の放射線装置室で、圧力容器の放射線検査を担当している。一か所の検査を終えた後、自動遠隔操作で放射線源を線源容器に収納しようとしたが、装置不具合が発生したため、手動に切り替えて作業を行った。その際、放射線源が本来の向きとは逆向きに線源容器に収納されたが、気付かずに次の検査を行おうとしたため、右手が直接に露出した放射線源に触れて被曝した。当日はそのまま帰宅したが、翌日同僚に付き循われて来院した。自覚症状はない。右手皮膚の色調は正常。手指に感覚異常をみとめない。他の身体所見に異常はない。
- この患者への対応で適切なものはどれか。
- a. 異常はないと説明する。
- b. 経過観察を行う。
- c. 3時間ごとに白血球数を測定する。
- d. 骨髄検査を行う。
- e. ヨード薬を投与する。
[正答]
B
- 部分被爆では末梢血液への異常はないと考える。3時間ごとに末梢血を調べる必要はない。
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[★]
- Parkinson病で日常生活動作(ADL)が低下していたが、3日前から黄色の喀痰が増加し、前日からは高熱が出てほとんど動かなくなった。肺炎のため当日入院した。ペニシリン系抗菌薬による治療を開始して、肺炎の症状は改善した。入院時に発赤がみられた仙骨部の皮膚が、入院5日目の清拭時に径3cm大で黒褐色に変色し、周辺部に腫脹と熱感とを伴うようになってきた。
[正答]
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[★]
- 英
- periodic paralysis
- 関
- 神経系 091028III HIM.2691-2692 NHB.1114
疫学
- 罹患率10万人対0.5-4.1人 (IMD.1076)
- 発症年齢:家族性では10歳代までが最多、甲状腺中毒性では20歳代男性が最多 (IMD.1076)
- 二次性のものでは甲状腺機能亢進症によるものが多い
分類
- NHB.1114改変
-
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病型
参考
- http://www.jmda.or.jp/6/hyakka/kin240.htm
- http://www.hosp.go.jp/~esaitama/shinkei/syuukisei.htm
- 3. [charged] Hypokalemic periodic paralysis - uptodate [1]
- 4. [charged] Hyperkalemic periodic paralysis - uptodate [2]
- 5. [charged] Thyrotoxic periodic paralysis - uptodate [3]
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