ホルター心電図
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Japanese Journal
- 検査レポート作成指南(3)Holter心電図検査編
- 良性心室期外収縮として長期経過観察中に発症した特発性多形性右室流出路起源心室頻拍の1男児例
- 食道ESD施行中に一過性心停止を生じた洞不全症候群合併表在型食道癌の一例
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- なお、「ホルター」という名称はアメリカの物理学者で、24時間心電図記録法の発表者であるHolter博士の名前に由来しています。心電計を腰に固定(ホールド)することから、ホルダーと誤解されていること多いようです(笑) 日常 ...
- 医療関係者特に看護婦さんが、間違って「ホルダー(Holder?)心電図」と呼ぶ機会に何度も遭遇しています。 確かに携帯型の心電計をホルダーに入れて、吊り下げるかベルトなどに固定するため、そう呼ばれやすいのかも知れません。
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★リンクテーブル★
[★]
- 82歳の女性。転倒し救急車で搬入された。
- 現病歴:廊下で倒れているところを家族が発見し、救急車を要請した。半年前から階段昇降時の息切れを自覚していた。
- 既往歴:68歳時から高血圧症のためカルシウム拮抗薬、糖尿病のためビグアナイド薬、75歳時から深部静脈血栓症のためワルファリン、76歳時から不眠症のためベンゾジアゼピン系睡眠薬、骨粗鬆症のためビスホスホネート製剤で治療中。
- 生活歴:日常生活動作(ADL)は自立。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:問いかけに対し名前を言うことができる。身長 152cm、体重 42kg。体温 36.6℃。心拍数 72/分、整。仰臥位で血圧 112/68mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 98%(room air)。眼瞼結膜は貧血様である。眼球結膜に黄染を認めない。前頭部に2cm大の皮下血腫を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。神経診察を含む身体診察に異常を認めない。
- 頭部CTでは皮下血腫のみで頭蓋内に異常を認めなかった。座位にしたところ1分後にふらつきを生じ「目の前が暗くなる」と訴えた。心拍数 120/分、整。血圧 82/40mmHg。呼吸数 20/分。直腸診で黒色便の付着を認める。静脈路を確保して輸液を開始し、血圧は 110/62mmHgに上昇した。
- 検査所見:血液所見:赤血球 245万、Hb 7.5g/dL、Ht 24%、白血球 9,600、血小板 18万。血液生化学所見:総蛋白 6.5g/dL、アルブミン 3.2g/dL、AST 20U/L、ALT 30U/L、尿素窒素 65mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.5mEq/L、Cl 108mEq/L。
- 次に優先すべき検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113C054]←[国試_113]→[113C056]
[★]
- 次の文を読み、60~62の問いに答えよ。
- 82歳の男性。意識消失のため搬入された。
- 現病歴:本日、ビールを飲みながら夕食をとった後、入浴のため食卓から立ち上がり歩き始めたところ、突然意識を消失し倒れた。驚いた妻が駆けつけ大声で呼びかけたところ、すぐに意識は清明となった。明らかな外傷やけいれんはなかったという。最近、椅子から立ち上がる時にふわっとすることがよくあったという。
- 既往歴:高血圧症のためカルシウム拮抗薬を内服している。1か月前から持病の腰痛症悪化のため非ステロイド性抗炎症薬を内服している。
- 生活歴:長男夫婦と同居。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:意識は清明。体温36.8℃。脈拍88/分、整。血圧132/68mmHg。呼吸数18/分。SpO2 95%(room air)。瞳孔径は両側3mmで対光反射は正常である。眼瞼結膜はやや蒼白である。眼球結膜に黄染を認めない。口腔内に出血を認めない。舌と粘膜とに損傷を認めない。項部硬直を認めない。甲状腺腫と頸部リンパ節とを触知しない。咽頭に腫脹と発赤とを認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。腹部に圧痛を認めない。四肢に浮腫、チアノーゼ、ばち指および皮疹を認めない。
- 検査所見:心電図に異常を認めない。
- 追加した診察では異常を認めなかった。意識消失の原因を診断するためにまず行うべき検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107G061]←[国試_107]→[107G063]
[★]
- 68歳の男性。労作時の前胸部圧迫感を主訴に来院した。半年前から早足で歩くときなどに前胸部圧迫感を自覚していた。症状は咽頭部から顎にかけての詰まる感じを伴うが、安静により3分程度で良くなるので医療機関は受診していなかった。3週前から軽労作でも症状が生じるようになり、生活が制限されるようになってきた。今朝8時には、朝食後に症状が出現し10分程度続いた。同時に一過性の眼前暗黒感も生じたため受診した。意識は清明。身長 168cm、体重 68kg。体温 36.2℃。脈拍 76/分、整。血圧 150/88mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。胸部の聴診でⅡ音の奇異性分裂、Ⅲ音およびⅣ音を認め、胸骨右縁第2肋間を最強点とするⅣ/Ⅵの収縮期駆出性雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部に異常を認めない。血液所見:赤血球 443万、Hb 14.4g/dL、Ht 41%、白血球 4,800、血小板 14万。血液生化学所見:総蛋白 7.2g/dL、アルブミン 3.8g/dL、総ビリルビン 1.2mg/dL、AST 56IU/L、ALT 48IU/L、LD 222IU/L(基準 176~353)、ALP 356IU/L(基準 115~359)、γ-GTP 50IU/L(基準8~50)、アミラーゼ 118IU/L(基準 37~160)、尿素窒素 18mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL。Na 138mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 102mEq/L。CRP 0.3mg/dL。胸部エックス線写真で左第1弓の軽度の突出を認める。心電図は心拍数78/分の洞調律で左室高電位の所見を認める。呼吸機能検査で異常を認めない。
- 次に行うべき検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110D039]←[国試_110]→[110D041]
[★]
- 次の文を読み、30、31の問いに答えよ。
- 29歳の男性。動悸と労作時呼吸困難とを主訴に来院した。
- 現病歴: 学生のころから心雑音を指摘されていたが放置していた。1週前から誘因なく階段での息切れを自覚し次第に増悪した。
- 既往歴: 幼少時から背が高い。両腕が長く既製服を着用できない。強度の近視がある。
- 現 症: 意識は清明。身長 182cm。体重 52 kg。痩せ型で両側前腕と手指が長い。体温 36.6℃。脈拍 96/分、整。血圧 116/48mmHg。第2肋間胸骨右縁に3/6度の収縮期雑音と心尖部に放散する3/6度の拡張期雑音とを認める。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両下腿に浮腫を認めない。
- 検査所見: 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球 430万、Hb 14.1 g/dl、白血球 6,800、血小板 28万。血液生化学所見:総蛋白 7.2 g/dl、アルブミン 4.8 g/dl、AST 30 IU/l、ALT 24 IU/l、尿素窒素 18 mg/dl、クレアチニン 1.0 mg/dl、総コレステロール 182 mg/dl。CRP 0.3 mg/dl。
[正答]
※国試ナビ4※ [103F030]←[国試_103]→[103G001]
[★]
- 47歳の男性。胸部絞扼感を主訴に来院した。高血圧症、脂質異常症で自宅近くの診療所に通院中であった。本日午前時に下顎に放散する胸部絞扼感を突然自覚し、症状が軽減しないため15分後にタクシーで来院した。意識は清明。脈拍 80/分、整。血圧 156/80mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球 501万、Hb 15.1g/dL、白血球 12,000、血小板 22万。血液生化学所見:AST 40U/L、ALT 28U/L、LD 178U/L(基準 176~353)、CK 100U/L(基準 30~140)、尿素窒素 11mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、総コレステロール 212mg/dL、トリグリセリド 168mg/dL、HDLコレステロール 42mg/dL、Na 142mEq/L、K 4.7mEq/L、Cl 102mEq/L。CRP 1.2mg/dL。胸部エックス線写真に異常を認めない。心電図(別冊No. 21)を別に示す。来院後、静脈路を確保し、ニトログリセリンを舌下投与した。
- 次に行うべき対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113D050]←[国試_113]→[113D052]
[★]
- 57歳の男性。ふらつきを主訴に来院した。2週間前に発作性心房細動に対し、ジソピラミドの投与を開始された。治療開始後、動悸発作の頻度は減少したが、ふらつきを時々感じたため昨日受診し、Holter心電図を装着した。本日、結果を解析した検査室から異常所見の報告が担当医に入り、担当医は患者に連絡し、受診を促し患者が来院した。意識は清明。脈拍 76/分、不整。血圧 112/62mmHg。呼吸数 16/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。神経診察に異常を認めない。Holter心電図(別冊No. 11)を別に示す。
- 現時点の対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113A033]←[国試_113]→[113A035]
[★]
- 62歳の女性。動悸とめまいとを主訴に来院した。2年前に皮膚サルコイドーシスの診断を受け、薬物治療は行わず経過観察されている。3週前から労作時の息切れを自覚している。今朝から動悸と気が遠くなるようなめまいとが出現したため受診した。意識は清明。身長 159cm、体重 62kg。脈拍 78/分、不整。血圧 116/74mmHg。心雑音を認めない。下腿に浮腫を認めない。心エコー検査で左心室の一部が菲薄化し瘤状に変形し、収縮の低下を認める。Holter心電図(別冊No. 13)を別に示す。
- 対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109D032]←[国試_109]→[109D034]
[★]
- 61歳の女性。労作時の息切れを主訴に来院した。 1年前から呼吸困難を自覚するようになり、この2か月で徐々に症状が増悪するようになった。最近6か月で3kgの体重増加を認めた。意識は清明。身長154cm、体重52kg。呼吸数18/分。脈拍84/分、整。血圧132/74mmHg。心尖部で3/6度の全収縮期雑音とIII音とを聴取する。呼吸音に異常を認めない。下腿に軽度の浮腫を認める。Holter心電図で明らかな異常を認めない。心エコー図(別冊No.4A、 B)とカラードプラ心エコー図(別冊No.4C)とを別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105A027]←[国試_105]→[105A029]
[★]
- 58歳の男性。職場の定期健康診断で初めて不整脈を指摘されたため来院した。自覚症状はない。 7年前から高血圧症のため治療中である。家族歴に特記すべきことはない。脈拍64/分、整。血圧134/78mmHg。身体診察所見、 12誘導心電図および胸部エックス線写真に異常を認めない。心エコー検査で軽度の左室肥大を認める。 24時間Holter心電図(別冊No. 2)を別に示す。この心電図にみられる異常波形は1日102回あったが、自覚症状は認められなかった。
- 対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106H023]←[国試_106]→[106H025]
[★]
- 75歳の男性。左上肢の脱力発作を主訴に来院した。高血圧症で治療を受けている。昨日の夕食時に、突然、左上肢に力が入らなくなったことを自覚した。様子を見ていたところ徐々に改善し、就寝時には自覚症状は消失した。本日朝、昨日の症状が心配になり受診した。意識は清明。体温 36.7℃。脈拍 84/分、整。血圧160/90mmHg、血圧の左右差を認めない。右頸部に血管雑音を聴取する。上肢Barre徴候は陰性である。胸部エックス線写真と頭部MRIで異常を認めない。
- 行うべき検査はどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [110B048]←[国試_110]→[110B050]
[★]
- 58歳の男性。1か月前からの胸痛を主訴に来院した。意識は清明。身長168cm、体重66kg。脈拍84/分、整。血圧142/36Hg。胸骨左縁第3肋間に3/6度の拡張期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球420万、Hb14.0g/dl、白血球6,800、血小板20万。血液生化学所見:総蛋白7.4g/dl、アルブミン4.0g/dl、尿素窒素15.0mg/dl、クレアチニン0.8mg/dl、AST20IU/l、ALT15IU/l。
- 必要な検査はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [102D024]←[国試_102]→[102D026]
[★]
- 57歳の女性。労作時の胸部圧迫感を主訴に来院した。 1か月前から通勤時の坂道歩行で呼吸困難と胸部圧迫感とを自覚したが、立ち止まると軽快していた。症状が徐々に増悪するため来院した。意識は清明。呼吸数16/分。脈拍76/分,整。血圧146/82mmHg。心音に異常を認めない。トレッドミル運動負荷心電図(別冊No. 4)を別に示す。
- 診断のために最も有用な検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D023]←[国試_105]→[105D025]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107B036]←[国試_107]→[107B038]
[★]
- a Holter心電図は胸部6誘導で行う。
- b 心エコー検査は明るい検査室で行う。
- c 心臓電気生理学的検査〈EPS〉は病室で行う。
- d 12誘導心電図の胸部誘導V1は胸骨右縁第2肋間に電極を付ける。
- e トレッドミル運動負荷心電図では負荷中も連続的に心電図をモニターする。
[正答]
※国試ナビ4※ [108E016]←[国試_108]→[108E018]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107I006]←[国試_107]→[107I008]
[★]
- 英
- electrocardiogram ECG, electrocardiography
- 同
- elektrokardiogramm EKG
- 図:PT.268,279(心臓の構造と興奮伝導系)
- 心電図の読み方:PHD.108
概念
- 心臓全体の電気的活動を体表面から経時的に記録したもの。
- 特殊心筋の活動電位は記録されない。固有心筋の活動電位のみ
医学大事典より
- 心臓は拍動のたびに電気を発生し、これを心起電力(cardiac electromotive force)と呼ぶ。
- 心起電力により体表面に電流が流れると四肢や胸壁など、体表面の異なった部位間に電位差が生じる。
- この電位差を導出するための装置を心電計と呼び、心電計により時間軸に沿って記録された電位の変化を心電図という。
意義
- 心電図は心臓の電気的興奮の伝達を記録したものである。P波は心房の脱分極を、QRS波は心室の心筋細胞の脱分極を表す。T波は心室の再分極を表す。つまり心筋の異常がある場合何かしらの変化が心電図上に表れるということである。心電図は身体に侵襲的な影響を及ぼさない検査である。このことはこの検査を心臓の疾患を疑ったら即行ってよいということである。
- 心電図は、不整脈、心筋梗塞、心筋虚血、心膜炎、心房負荷、心室肥大・心室拡大、電解質異常などの判断に有用である。
施行する目的
- 心臓疾患疑い(狭心症・心筋梗塞・不整脈など)
- スクリーニング(学校検診、職場検診など)
心電図の種類
電極の部位による分類
表現形式による分類
- ベクトル心電図:心起電力をベクトル環として三次元的に描く
- スカラー心電図:時間軸に沿った電位の記録
心電図の記録サイズ
- 縦軸:10mm = 1mV
- 横軸: 5mm = 0.2s
標準12誘導心電図
- 標準肢誘導(I,II,III) + 単極肢誘導(aVR, aVF, aVL) + 胸部誘導(V1, V2, V3, V4, V5, V6) = 12誘導
電極の取り付け位置・電極の色
単極肢誘導
- EAB.5改変
V1
|
右第4肋間
|
赤
|
V2
|
左第4肋間
|
黄
|
V3
|
V2とV4の中点
|
緑
|
V4
|
左第5肋間かつ鎖骨中線
|
茶
|
V5
|
V4と同じ高さで前腋窩線との交点
|
黒
|
V6
|
V4と同じ高さで中腋窩線との交点
|
紫
|
心電図の波
- 6つの棘波よりなる
- P波:心房の電気的興奮。:0.12-0.20s (3-5mm)
- QRS複合:心室の電気的興奮:0.06-0.15s :正常; 0.06-0.08s (1.5-2mm), 不完全脚ブロック; 0.08-0.12s (2-3mm), 完全脚ブロック ≧0.12s (≧3mm)
- T波:心室の再分極(心室筋興奮の回復過程):
- U波
心電図の波の間隔
- PQ時間:房室間伝導遅延:0.12-0.20s
- QT時間:電気的心室収縮時間:心拍数と相関関係がある
- QTc=QT/sqrt(RR)
- 心拍数によらずほぼ一定の値を示す
正常心電図における波
心電図による得られる情報 (SP.536)
- 1. 心臓内の興奮伝導の障害
- ex. 房室ブロック
- 2. 不整脈:脈拍のリズムと心拍数の異常
- ex. 心房粗動、心室細動
- 3. 冠循環の異常
- ex. 心筋梗塞
- 4. 心室肥大
- 5. 血漿中の電解質濃度の異常
各誘導で取りやすい所見
特徴的な所見
新生児・幼小児の心電図
- SPE.428-
- 電気軸:右軸偏位 → 左軸偏位 胎児循環では右心系が主に体循環に関わっていたが、成人で見られる循環では左心系が関わる。生後一ヶ月らいまでは+120~130°程度の右軸偏位
- 呼吸性不整脈:小児では顕著。吸気時に心拍数増加、呼気時に心拍数減少
- 右室肥大:新生児~乳児では肺血管抵抗がまだ高いために右室肥大が持続。
心電図と心疾患
- 心臓を栄養している血管が急激に閉塞するため、全く血液が供給されない状態。
- 急性期と慢性期では異なった心電図をとる。
- 異常Q、ST上昇、冠性T
- 心臓に器質的疾患を持たないにもかかわらず、心電図上でQT時間の延長(QT時間が0.46秒以上)を認める病態。
疾患と心電図
- 心膜炎 心外膜炎:90%の患者に異常が見られる。aVR, V1を除いたST上昇。いくつかの電極でPR部の低下(PR segment depression)
- 肺性心(肺気腫):肺性P、不完全右脚ブロック、右軸偏位、V1-V3のT波陰転・平坦化、II,III,aVFでST低下。肺高血圧、最初の3つは右室負荷を反映
- 肥大型心筋症:ST-T変化(ストレイン型の陰性T波は、上に凸のST低下を伴い、非対称性陰性T波)。Sv1, Rv5の増大。QRS時間の延長。
- 心房中隔欠損症:PR延長、不完全右脚ブロック、右軸偏位。右心系の容量負荷による遠心性心肥大。
- 心室中隔欠損症:
- ブルガダ症候群:右側胸部誘導(V1-V2(V3))のST上昇(coved型あるいはsaddle back型) 。完全あるいは不完全右脚ブロック様QRS波形(つまり、V1-V3でJ波が見られる)。
- 脚ブロック
- WPW症候群:Δ波。PQ短縮、QRS延長。V1に特徴的変化「A型: 高いR波。左室自由壁」「B型: rS型。右側」「C型: Qr/QS。中隔」
- 肺血栓塞栓症:右側胸部誘導の陰性T波、洞性頻脈、SⅠQⅢTⅢ、右脚ブロック、ST低下、肺性P、時計方向回転
- 肺気腫:V1,V2でrS/QSパターン
注意点
- 胸をさらすことになるので、女性の患者では特に配慮する。誘導の電極が正しい位置に貼られていないと記録される結果が異なってくるので、正確な位置に貼る。また、心電図は筋肉の活動も拾ってしまうので、筋緊張を和らげるため患者にはリラックスしてもらい、リラックスできる状況を作ることを心がける。
参考
- http://www.cardiac.jp/
[★]
- 英
- figure、plate、plot、diagram、drawing、fig
- 関
- 形、杢、シャーレ、図示、板状、プレート、プロット、図表、蒔く、イチジク