- 英
- mequitazine
- 商
- アリマン、キタゼミン、シークナロン、ゼスラン、ニポラジン、ハレムニン、ヒスポラン、ベナンザール、メキタゼノン、メキタミン
- 関
- 抗ヒスタミン薬
- 第二世代抗ヒスタミン薬
- フェノチアジン系。持続性ヒスタミンH1受容体拮抗薬
- 中枢作用弱い。鎮静作用弱い。
- 拮抗作用
- ヒスタミン、アセチルコリン、ロイコトリエン、セロトニンなどの化学伝達物質
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/07/23 04:52:11」(JST)
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メキタジン
|
IUPAC命名法による物質名 |
10-(4-azabicyclo[2.2.2] oct-7-ylmethyl) phenothiazine |
臨床データ |
商品名 |
Primalan |
AHFS/Drugs.com |
International Drug Names |
法的規制 |
?
|
識別 |
CAS番号 |
29216-28-2 |
ATCコード |
R06AD07 |
PubChem |
CID 4066 |
DrugBank |
DB01071 |
ChemSpider |
3926 |
UNII |
Y463242LY2 |
KEGG |
D01324en:Template:keggcite |
化学的データ |
化学式 |
C20H22N2S |
分子量 |
322.468 g/mol |
メキタジン(Mequitazine、商品名:ニポラジン、ゼスラン)はフェノチアジン系の抗ヒスタミン薬であり、抗コリン作用を併せ持つ。アレルギー及び鼻炎等の治療に用いられる。錠剤の他、シロップ及び細粒が有り、小児(1歳以上)にも用いる事が出来る。
目次
- 1 効能・効果
- 2 禁忌
- 3 副作用
- 4 相互作用
- 5 関連項目
- 6 参考資料
効能・効果
- 気管支喘息
- アレルギ―性鼻炎
- 蕁麻疹
- 皮膚疾患に伴う瘙痒(湿疹・皮膚炎、皮膚瘙痒症)
禁忌
緑内障の有る患者、下部尿路の閉塞性疾患(前立腺肥大等)の有る患者には禁忌である[1][2]。
慎重投与
腎障害の有る患者(特に長期使用)、高齢者には慎重投与とされている。
副作用
重大な副作用として知られているものは、ショック、アナフィラキシー様症状、肝機能障害、黄疸、血小板減少である。(何れも頻度不明。)
深い眠り、倦怠感、眩暈、協調不能に若干の眠気等の中枢神経抑制、頭痛、精神運動障害及び抗ムスカリン効果等の副作用が有る。稀に、発疹、過敏反応、血液疾患、痙攣、発汗、筋肉痛、感覚異常、錐体外路効果、振戦、錯乱、睡眠と胃腸障害、耳鳴り、低血圧、脱毛、感光性、黄疸が発現する。
相互作用
飲酒、バルビツール系薬剤、睡眠薬、オピオイド鎮痛薬、抗不安薬、鎮静薬、抗精神病薬の中枢神経抑制作用を増強する。
アミノグリコシド系抗生物質に因る聴神経障害の兆候をマスクする。スピラマイシンとの併用でQT延長が報告されている。
関連項目
参考資料
- ^ “ニポラジン錠3mg 添付文書” (2014年3月). 2015年5月5日閲覧。
- ^ “ゼスラン錠3mg 添付文書” (2014年3月). 2015年5月5日閲覧。
- Ramírez Chanona N, del Rio Navarro B, Pérez Martín J (2005). "Efficacy of mequitazine (Primalan) on the relief of symptoms of allergic rhinoconjunctivitis in children. Documented clinical experience". Rev Alerg Mex 52 (6): 221–5. PMID 16568706.
- Theunissen E, Vermeeren A, van Oers A, van Maris I, Ramaekers J (2004). "A dose-ranging study of the effects of mequitazine on actual driving, memory and psychomotor performance as compared to dexchlorpheniramine, cetirizine and placebo.". Clin Exp Allergy 34 (2): 250–8. doi:10.1111/j.1365-2222.2004.01874.x. PMID 14987305.
- Nakamura K, Yokoi T, Kodama T, Inoue K, Nagashima K, Shimada N, Shimizu T, Kamataki T (1998). "Oxidation of histamine H1 antagonist mequitazine is catalyzed by cytochrome P450 2D6 in human liver microsomes.". J Pharmacol Exp Ther 284 (2): 437–42. PMID 9454781.
- Persi L, Dupin O, Arnaud B, Trinquand C, Michel F, Bousquet J (1997). "Efficacy of mequitazine in comparison with placebo assessed by ocular challenge with allergen in allergic conjunctivitis.". Allergy 52 (4): 451–4. doi:10.1111/j.1398-9995.1997.tb01028.x. PMID 9188930.
抗ヒスタミン薬 |
|
エタノールアミン系 |
- ブロマジン (bromodiphenhydramine)
- クレマスチン
- クロルフェノキサミン
- ジフェニルピラリン
- ジフェンヒドラミン
- ドキシラミン
- オルフェナドリン
- フェニルトロキサミン
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プロピルアミン系 |
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エチレンジアミン系 |
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フェノチアジン 系 |
- アリメマジン
- ヒドロキシエチルプロメタジン
- イソチペンジル
- メキタジン
- オキソメマジン
- プロメタジン
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ピペラジン 系 |
- ブクリジン
- セチリジン
- クロルシクリジン
- シクリジン
- ヒドロキシジン
- レボセチリジン
- メクリジン
- オキサトミド
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その他 |
- アンタゾリン
- アザタジン
- バミピン
- シプロヘプタジン
- デプトロピン
- エバスチン
- エメダスチン
- エピナスチン
- ケトチフェン
- メブヒドロリン
- ミゾラスチン
- オロパタジン
- ピメチキセン
- ピロブタミン
- キフェナジン
- ルパタジン
- トリプロリジン
- アクリバスチン
- アステミゾール
- アゼラスチン
- ビラスチン
- デスロラタジン
- フェキソフェナジン
- ロラタジン
- テルフェナジン
|
|
Japanese Journal
- シロップ剤および等張緩衝液中のメキタジンの光安定性 : 投薬容器の影響および添加剤による光安定化
- 寺岡 麗子,杉本 功,柿木 宏一,松田 芳久
- 医療薬学 31(9), 701-706, 2005-09-10
- Mequitazine, a phenothiazine derivative having a quinuclidine ring, is a long-acting antihistamine drug which is sensitive to light. The colour of both a syrup and an isotonic buffer solution of the d …
- NAID 110001793458
- メキタジンによると考えられる薬剤アレルギー性肝障害の1例
- 笹田 徹,小泉 雅紀,松本 昌美,竹川 隆,菊川 政次,奥 和美,北澤 利幸,西村 かおり,小嶌 秀之,植村 正人,福井 博
- 肝臓 40(10), 541-545, 1999-10-25
- … 熱傷のため植皮術を受け, その後の皮膚掻痒感に対し, メキタジンを投与されたところ, 約1カ月後に黄疸が出現. … 薬剤性肝障害を疑い, メキタジンを含む全ての薬剤を中止したところ, 肝機能検査値は速やかに改善し, 第44病日には全て正常に復した.<BR>第37病日に腹腔鏡下肝生検を施行. … メキタジンに対するリンパ球幼若化試験は陽性 (S. …
- NAID 10005256611
Related Links
- ゼスラン,ニポラジンとは?メキタジンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べ られる(おくすり110番:薬事典版)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
※ メキタジン錠3mg「ツルハラ」
組成
組 成
- メキタジン錠3mg「ツルハラ」は1錠中メキタジン3mgおよび添加物としてD-マンニトール、トウモロコシデンプン>、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウムを含有する。
禁忌
- 本剤の成分、フェノチアジン系化合物及びその類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
- 緑内障のある患者〔抗コリン作用により緑内障を悪化させるおそれがある。〕
- 前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者〔抗コリン作用により排尿困難等を起こすことがある。〕
効能または効果
- 気管支喘息、アレルギー性鼻炎、じん麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)
気管支喘息の場合
- 通常成人1回2錠(メキタジンとして6mg)を1日2回経口投与する。
なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。
アレルギー性鼻炎、じん麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)の場合
- 通常成人1回1錠(メキタジンとして3mg)を1日2回経口投与する。
なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。
慎重投与
- 腎障害のある患者〔長期投与例で臨床検査値異常としてBUN上昇がみられることがある。〕
- 高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明):
- ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、血圧低下、呼吸困難、咽頭浮腫、蕁麻疹、嘔気等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸(頻度不明):
- AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P等の上昇を伴なう肝機能障害、黄疸があらわれることがある。また、劇症肝炎の報告がある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
血小板減少(頻度不明):
- 血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- メキタジンはヒスタミンH1受容体においてヒスタミンと競合的拮抗作用を有する。in vitro でヒスタミン、アセチルコリン、セロトニンあるいはブラジキニンの作用に拮抗し、マウスのヒスタミン致死に対して防禦効果を示す。これらの作用の強さはフマル酸クレマスチンとほぼ同等であるが、その作用時間は長い。また、マウスで中枢に対する作用はジフェンヒドラミンやケトチフェンより弱いことが認められている。3)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 10-[(3RS)-1-Azabicyclo[2.2.2]oct-3-ylmethyl]-10H-phenothiazine
分子式
分子量
融点:
性状
- 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である。
本品はメタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
本品のメタノール溶液(1→50)は旋光性を示さない。
本品は光によって徐々に着色する。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- antihistamine antihistamines, histamine antagonist
- 同
- ヒスタミン拮抗薬 histamine antagonists、ヒスタミン遮断薬 histamine blocking agents
- 関
- ヒスタミン受容体。薬理学
- ヒスタミンH1受容体拮抗薬 histamine H1 receptor antagonist、H1拮抗薬 H1 blocker、H2遮断薬
- ヒスタミンH2受容体拮抗薬 histamine H2 receptor antagonist、H2拮抗薬 H2 blocker、H2遮断薬
-
- 中枢作用↓、鎮静作用↓、抗コリン作用↓
-
- ケミカルメディエーター放出を抑制
- 中枢作用:有。鎮静作用:有
鎮静性からの分類
構造からの分類
薬理学的作用の比較
- https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0024/G0000065/0023 をより改変して引用
抗ヒスタミン薬の抗ヒスタミン受容体占拠率
- https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/112/3/112_3_99/_pdf
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抗ヒスタミン薬
商品
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