- 英
- pirenzepine
- 化
- 塩酸ピレンゼピン pirenzepine hydrochloride
- 商
- ガストシオン、ガストロゼピン、ガタンプル、カロデリン、ストマゼピン、ピレンゼール、ピロデイン、ピン、ランクリック
- 関
- ムスカリン性受容体、テレンゼピン
- 消化性潰瘍用剤
- → 血液脳関門を通過しないので、中枢作用がない
- 消化管、尿路に対する作用が無く、散瞳、視力障害、循環器に対する作用もない (SPC.162)
- M1受容体特異的に作用する
薬理作用
- 胃粘膜壁細胞のムスカリン受容体に選択的に作用し胃酸分泌を抑制
- 迷走神経の胃酸分泌機能を特異的に抑制
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/03/17 23:48:47」(JST)
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ピレンゼピン
|
IUPAC命名法による物質名 |
11-[(4-methylpiperazin-1-yl)acetyl]-5,11-dihydro-6H-pyrido[2,3-b][1,4]benzodiazepin-6-one |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
? |
法的規制 |
劇薬、指定医薬品 |
薬物動態的データ |
半減期 |
13時間 |
識別 |
CAS登録番号 |
28797-61-7 |
ATCコード |
A02BX03 |
PubChem |
CID 4848 |
DrugBank |
APRD00515 |
KEGG |
D08389 |
化学的データ |
化学式 |
C19H21N5O2 |
分子量 |
351.403 g/mol |
ピレンゼピン(英:pirenzepine)とはムスカリン受容体拮抗薬の1つ。M1選択的遮断薬(M1ブロッカー、ムスカリン受容体拮抗薬、Muscarinic antagonist)。胃液分泌を抑制するため胃酸抑制薬として使用される。胃酸抑制作用は壁細胞のM3受容体の抑制に由来する可能性がある。
関連項目[編集]
- シメチジン
- オメプラゾール
- ケイ酸マグネシウム
- 炭酸水素ナトリウム
- PGE1
- PGE2
- ミソプロストール
参考文献[編集]
- 伊藤勝昭ほか編集 『新獣医薬理学 第二版』 近代出版 2004年 ISBN 4874021018
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 尿失禁・頻尿改善薬Propiverine hydrochlorideの組織ムスカリン受容体への結合親和性および唾液分泌抑制に関する研究
- 長尾 光啓,金子 茂,広田 富夫,磯貝 光孝,清水 和
- 日本薬理学雑誌 113(3), 157-166, 1999-03-01
- … >H-quinuclidinyl benzilate(<SUP>3</SUP>H-QNB)の特異的結合を競合的に阻害した.オキシブチニン,テロジリン,ピレンゼピンおよびアトロピンも同様に<SUP>3</SUP>H-QNBの結合を競合的に阻害した.被験薬の膀胱ムスカリン受容体への結合親和性は,アトロピン>オキシブチニン>ピレンゼピン,DPr-P-4 (N→O),テロジリン>プロピベリンの順であった.プロピベリンおよびDPr-P-4 (N→O) は,アトロピンと同様 …
- NAID 10005087414
- M2-ムスカリン受容体選択的括抗薬AF-DX116の房室結節
- 0876 逆説的心臓副交感神経刺激薬、低用量ピレンゼピンの心臓交感神経活動に及ぼす影響 : 心拍変動パワースペクトル解析とI-123MIBG心筋シンチグラフィを用いた検討
- 井野邉 義人,桝田 出,宮本 恵宏,原田 昌樹,桑原 宏一郎,浜中 一郎,梶山 登,東 信之,宮脇 尚志,青野 秀史,小川 惠美子,斎藤 能彦,中尾 一和,服部 直也,多田村 栄二,工藤 崇,犬伏 正幸,小西 淳二,上 英俊,森谷 敏夫
- Japanese circulation journal 62(SupplementI), 324, 1998-02-28
- NAID 110002562255
Related Links
- ピレンゼピン(英:pirenzepine)とはムスカリン受容体拮抗薬の1つ。M1選択的遮断薬。 胃液分泌を抑制するため胃酸抑制薬として使用される。胃酸抑制作用は壁細胞のM3 受容体の抑制に由来する可能性がある。
- ガストロゼピンとは?ピレンゼピンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べ られる(おくすり110番:薬事典版)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
カロデリン細粒5%
組成
- カロデリン細粒5%は、1g中に(日局)ピレンゼピン塩酸塩水和物を52.1mg(無水物として50mg)含有する。
添加物
- 添加物として、軽質無水ケイ酸、硬化油、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコールを含有する。
禁忌
効能または効果
下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、付着粘液)並びに消化器症状の改善
胃潰瘍、十二指腸潰瘍
- カロデリン細粒5%
通常、成人には1回0.5g(ピレンゼピン塩酸塩無水物として25mg)を、1日3?4回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
- カロデリン細粒10%
通常、成人には1回0.25g(ピレンゼピン塩酸塩無水物として25mg)を、1日3?4回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 前立腺肥大のある患者
[排尿困難を起こすことがある。]
- 緑内障の患者
[眼圧を上昇させることがある。]
重大な副作用
無顆粒球症
- このような副作用があらわれるとの報告があるので、患者の状態に十分注意し、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。(頻度不明)
アナフィラキシー様症状
- アナフィラキシー様症状(発疹、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。(頻度不明)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ピレンゼピン塩酸塩水和物(Pirenzepine Hydrochloride Hydrate)
化学名
- 11-[(4-Methylpiperazin-1-yl)acetyl]-5,11-dihydro-6H-pyrido[2,3-b][1,4]benzodiazepin-6-one dihydrochloride monohydrate
分子式
分子量
性状
- ピレンゼピン塩酸塩水和物は白色?微黄色の結晶性の粉末である。
本品は水又はギ酸に溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
本品1gを水10mLに溶かした液のpHは1.0?2.0である。
本品は光に
よって徐々に着色する。
融点
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- muscarinic receptor
- 同
- ムスカリン性受容体、ムスカリン性アセチルコリン受容体 muscarinic cholinergic receptors mAChR
- 関
- アセチルコリン受容体、ニコチン受容体、ムスカリン受容体拮抗薬、受容体
- アセチルコリン受容体のサブタイプ
- 7回膜貫通型のGタンパク質共役型受容体 →ニコチン受容体はイオンチャネル型
- β-アドレナリン受容体などと類似の構造と機能を有する (SPC.66)
ムスカリン受容体 (SP.412)
ムスカリン性受容体 (出典?)
ムスカリン性受容体
|
局在
|
反応
|
シグナル伝達系
|
M1
|
自律神経節
|
脱分極
|
Gq→PLC→IP3/DAG
|
中枢神経
|
|
M2
|
心臓
|
洞房結節
|
脱分極の抑制、過分極
|
Gi→K+チャネル開
|
心房
|
収縮力↓
|
Gi→cAMP↓→電位依存性L型Caチャネル閉
|
房室結節
|
伝導速度↓
|
|
心室
|
収縮力↓
|
|
M3
|
平滑筋
|
収縮
|
Gq→PLC→IP3/DAG
|
血管内皮細胞
|
拡張
|
NO産生
|
外分泌腺
|
分泌促進
|
Gq→PLC→IP3/DAG
|
ムスカリン受容体作動薬・拮抗薬の臨床応用
[★]
- 英
- acetylcholine receptor, AChR
- 同
- コリン作動性受容体 (SPC.134)、Ach受容体、アセチルコリン作動性受容体
- 関
- アドレナリン受容体、アセチルコリン
アセチルコリン受容体 (SP.412)
[★]
- 英
- anticholinergics, anticholinergic, anticholinergic agent, anticholinergic drug anticholinergic drugs, cholinolytic, cholinolytic drug, cholinergic antagonist
- 同
- 抗コリン剤、抗コリン作用薬、コリン作用遮断薬 cholinergic blocking agent
- 関
- ムスカリン性受容体拮抗薬 muscarinic antagonist。副交感神経遮断薬
- 副交感神経ムスカリン受容体拮抗薬であり、副交感神経作用を抑制する。
抗コリン薬の主な作用
- (YN2010 抗コリン薬(神経精神))
- 1. 散瞳作用:眼底検査や虹彩炎治療など
- 2. 膀胱利尿筋弛緩作用:尿路結石症鎮痙
- 3. 腺分泌抑制作用:麻酔前投与
- 4. 胃酸分泌抑制作用:抗胃潰瘍
- 5. 消化管運動抑制作用
- 6. 抗Parkinson作用
- 7. 抗迷走神経作用:徐脈性不整脈の治療
- 8. 農薬解毒作用:有機リン剤、カーバメート剤の解毒
therapeutic uses of muscarinic receptor antagonists
- GOO.195
- 呼吸器:気道分泌抑制。(アトロピンは気道分泌を抑制し、分泌物が乾固しうるが、イプラトロピウム、チオトロピウムはmucociliary clearanceにおける副作用を呈しないので、気道疾患に用いられている)
- 泌尿器:過活動性膀胱、夜尿症、対麻痺における頻尿
- 消化器:抗潰瘍薬(M1受容体選択性のある薬剤。ピレンゼピン、テレンゼピン)。鎮痙薬
[★]
- 英
- muscarinic receptor antagonist
- 同
- ムスカリン受容体遮断薬、抗ムスカリン様作用薬、antimuscarinic drug
- 関
- ムスカリン受容体、アセチルコリン受容体
- 臭化ブチルスコポラミン scopolamine butylbromide
- 製品名:ブスコパン Buscopan
- チキジウム tiquizium
[★]
[★]
- 英
- pirenzepine hydrochloride hydrate
- 関
- ピレンゼピン