プロメタジン
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- ウインタミン及びピレチアジン混合注射による腰麻の強化
- ウィンタミン又はコントミンとピレチアジンによる強化麻酔の耳鼻咽喉領域手術への応用
Related Links
- ピレチア,ヒベルナとは?プロメタジンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版) ... 概説 アレルギーの症状をおさえるお薬です。そのほか、ふるえや乗り物酔いにも適応します。 作用 ...
- ピレチア(アレルギー性疾患の治療薬 )について主な作用 副作用 用い方と注意点を説明します ... 主な作用 体外から入った異物に対して、ヒスタミンなどの作用で、過敏に反応する現象をアレルギーといいます。
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ピレチア錠(5mg)
組成
成分・含量(1錠中):
添加物:
- 乳糖水和物,トウモロコシデンプン,ステアリン酸マグネシウム,タルク,白糖,ゼラチン,アラビアゴム末,沈降炭酸カルシウム,デンプングリコール酸ナトリウム,安息香酸ナトリウム,カルナウバロウ,赤色3号,黄色5号
禁忌
フェノチアジン系化合物及びその類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
昏睡状態の患者[昏睡状態を悪化させるおそれがある。]
バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制剤の作用を延長し増強させる。]
緑内障の患者[眼圧を亢進させることがある。]
前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[排尿困難を悪化させることがある。]
2歳未満の乳幼児[「小児等への投与」の項参照]
効能または効果
- ○ 振戦麻痺,パーキンソニスム*○ 麻酔前投薬,人工(薬物)冬眠*○ 感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽*○ アレルギー性鼻炎,枯草熱,血管運動性浮腫*○ 皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎,皮膚そう痒症,薬疹,中毒疹),蕁麻疹*○ 動揺病
*パーキンソン用剤は,フェノチアジン系化合物,ブチロフェノン系化合物等による口周部等の不随意運動(遅発性ジスキネジア)を通常軽減しない。場合によっては,このような症状を増悪,顕性化させることがある。*通常,成人にはプロメタジン塩酸塩として1回5〜25mgを1日1〜3回経口投与する。
振戦麻痺,パーキンソニスムには,1日25〜200mgを適宜分割経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。
慎重投与
肝障害のある患者[肝障害を悪化させるおそれがある。]
脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者
[Syndrome malin(悪性症候群)が起こりやすい。]
重大な副作用
Syndrome malin(悪性症候群)(頻度不明):抗精神病薬及び抗うつ剤との併用において,本剤及び併用薬の減量又は中止により,発熱,無動緘黙,意識障害,強度の筋強剛,不随意運動,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には,体冷却,水分補給等の全身管理等の適切な処置を行うこと。本症発症時には,白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇があらわれることが多く,また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下があらわれることがある。
乳児突然死症候群(SIDS),乳児睡眠時無呼吸発作(頻度不明):小児(特に2歳未満)に投与した場合,乳児突然死症候群(SIDS)及び乳児睡眠時無呼吸発作があらわれたとの報告がある。1)
薬効薬理
薬理作用
抗ヒスタミン作用
- モルモットにあらかじめ抗ヒスタミン剤を投与することにより,ヒスタミンによる死亡を阻止することができるが,この方法によるとジフェンヒドラミンの約30倍,トリペレナミンの約15倍の抗ヒスタミン作用を示した。6)
抗アナフィラキシー作用
- モルモットの羊血清によるアナフィラキシーを強く阻止した。6),7)
抗パーキンソン作用
- トレモリンにより惹起されるマウスの振戦に対して,トリヘキシフェニジルの約2.8倍の抑制作用を示した。8)
神経系に対する作用
- 中枢神経抑制作用,強化麻酔・催眠増強・鎮痛・体温下降・制吐作用,中等度の副交感神経抑制・軽度の交感神経抑制作用,局所麻酔・鎮痙・血圧降下作用を有する。9)〜11)
有効成分に関する理化学的知見
1.
- ピレチア錠
- 一般名:
プロメタジン塩酸塩(JAN)[日局]
Promethazine Hydrochloride
- 化学名:
(2RS)-N,N-Dimethyl-1-(10H-phenothiazin-10-yl)propan-2-ylamine monohydrochloride
- 構造式:
- 分子式:
C17H20N2S・HCl
- 分子量:
320.88
- 性状:
白色〜淡黄色の粉末である。
水に極めて溶けやすく,エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく,無水酢酸にやや溶けにくく,ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
光によって徐々に着色する。
水溶液(1→25)は旋光性を示さない。
- 融点:
約223℃(分解)
- 分配係数:
708[pH7.4,1-オクタノール/緩衝液]
2.
- ピレチア細粒
- 一般名:
プロメタジンメチレンジサリチル酸塩(JAN)
Promethazine Methylenedisalicylate
- 化学名:
※1:(2RS)-N,N-Dimetyl-1-(10H-phenothiazin-10-yl)propan-2-ylamine 5,5'-methylenedi(2-hydroxybenzoate)
※2:(2RS)-N,N-Dimetyl-1-(10H-phenothiazin-10-yl)propan-2-ylamine 3,5'-methylenedi(2-hydroxybenzoate)
※3:(2RS)-N,N-Dimetyl-1-(10H-phenothiazin-10-yl)propan-2-ylamine 3-(3-carboxy-4-hydroxybenzyl)-5,5'-methylenedi(2-hydroxybenzoate)
- 構造式:
- 分子式:
※1:C34H40N4S2・C15H12O6
※2:C34H40N4S2・C15H12O6
※3:C51H60N6S3・C23H18O9
- 分子量:
※1:857.09
※2:857.09
※3:1291.64
- 性状:
白色〜微黄色の結晶性の粉末である。
酢酸(100)に溶けやすく,エタノール(99.5)に極めて溶けにくく,水又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
- 融点:
約211℃(分解)
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- salicylic acid, salicylate
- ラ
- acidum salicylicum
- 商
- GSプラスター、MS温シップ、MS冷シップ、PL配合、アスピリン、アスモロール、アルミノニッパス、イージプラスタ、イソジンガーグル、エアーサロンパス、ガシクロン、カシミタール、カシワドール、カフコデN配合、サイリジン、サラザック配合、サルソニン、ザルソロイチン、ザルソロン、ザルチロン、ジカベリン、ジノリン、ジブカルソー、シボン、スチックゼノール、スピール膏、ゼスタック、セラピナ配合、タイオゼット、デスパコーワ、トーワチーム配合、トラベルミン配合、トリガイン、ニッパスカルシウム、ネオザルベリン、ネオビタカイン、ハーネシップ、ハイアラージン、ハイシップ、ハウゼマイム、パステルハップ、パステル温感ハップ、ハフトロン、ピーエイ配合、ビーセルファ、ピリツイン、ピレチア、ヘパルス、ボーンワックス、マイオビュー、マリキナ配合、ミルサート温シップ、ミルサート冷シップ、メンタームQ、モービリン、ヤスラミン
- 化
- サリチル酸ナトリウム
- 関
- サリチル酸塩、サリチル酸エステル
- 皮ふ軟化剤(腐しょく剤を含む。)
[★]
- 英
- sodium salicylate
- 商
- GSプラスターC、MS温シップ、MS冷シップ、PL配合、アスピリン、アスモロールパップ、アルミノニッパスカルシウム、イージプラスタ、エアーサロンパス、ガシクロン、カシミタール、カシワドール、カフコデN配合、サイリジン、サラザック配合、サリチル酸、サリチル酸メチル、サリチル酸ワセリン、サルソニン、ザルソロイチン、ザルソロン、ザルチロン、ジカベリン、ジブカルソー、シボンN、スチックゼノール、スピール膏、ゼスタック、セラピナ配合、タイオゼット、デスパコーワ、トーワチーム配合、トラベルミン配合、トリガイン、ニッパスカルシウム、ネオザルベリン、ネオビタカイン、ハーネシップ、ハイシップ、ハウゼマイム、パステルハップ、パステル温感ハップ、ハフトロン、ピーエイ配合、ビーセルファ、ピリツイン、ピレチア、ヘパルス、ボーンワックス、マイオビュー、マリキナ配合、ミルサート温シップ、ミルサート冷シップ、メンタームQ、モービリン、ヤスラミン、ヤンヤン温パップ、ヤンヤン冷パップ
[★]
抗ヒスタミン薬
商品
[★]
- 英
- rhinorrhea, nasal flow, nasal discharge
- ラ
- rhinorrhoea
- 同
- 鼻汁 nasal secretion
- 鼻汁が前鼻孔、後鼻孔から出ること。前者はrhinorrhea, 後者はpostnasal dripと表現され、総称してnasal dischargeと呼ばれる
治療
-
- PL配合、ピーエイ(インフルエンザ罹患時には好んで出さない方が良いかも)
- (上気道炎そのものの治療として)麻黄湯(特にインフルエンザに)、葛根湯
原因
- ウイルス:インフルエンザ、麻疹
- 細菌:百日咳
- 真菌
解剖
分泌液の種類
- 漿液性:感染初期やアレルギーが関与する場合に見られる
- 膿性:細菌感染でみられる
[★]
- 英
- promethazine
- ラ
- promethazinum
- 化
- 塩酸プロメタジン promethazine hydrochloride
- 商
- Phenergan。PL配合、サラザック、セラピナ配合、トーワチーム配合、ピーエイ配合、ヒベルナ、ピレチア、プロモーション、ベゲタミン-A配合、マリキナ配合
- 関
- 抗ヒスタミン薬
- 古典的抗ヒスタミン薬
- フェノチアジン系。ヒスタミンH1受容体拮抗薬
- 抗ヒスタミン作用はジフェンヒドラミンの約30倍。
- 抗アナフィラキシー作用
- 中枢性抗コリン作用はトリヘキシフェニジルの約2.8倍。