クロルフェニラミン
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Japan Pharmaceutical Reference
販売名
組成
- ビスミラー注5mgは1アンプル(管)1mL中クロルフェニラミンマレイン酸塩(dl-体)5mgを含む無色澄明の無痛性の水性注射液である。
- 添加物としてベンジルアルコール5mg,塩化ナトリウムを含有する。
禁忌
- 本剤の成分又は類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
- 緑内障の患者[抗コリン作用により眼内圧が上昇し,緑内障が増悪することがある。]
- 前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[抗コリン作用により排尿困難,尿閉等があらわれ,症状が増悪することがある。]
- 低出生体重児・新生児(「小児等への投与」の項参照)
効能または効果
- 蕁麻疹,枯草熱,皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎,皮膚そう痒症,薬疹,咬刺症),アレルギー性鼻炎,血管運動性鼻炎
- dl-クロルフェニラミンマレイン酸塩として,通常成人1回5〜10mg(本剤1〜2mL)を1日1〜2回,皮下,筋肉内又は静脈内注射する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。
慎重投与
- 眼内圧亢進のある患者[抗コリン作用により眼内圧が上昇し,症状が増悪するおそれがある。]
- 甲状腺機能亢進症の患者[抗コリン作用により症状が増悪するおそれがある。]
- 狭窄性消化性潰瘍,幽門十二指腸通過障害のある患者[抗コリン作用により平滑筋の運動抑制,緊張低下が起こり,症状が増悪するおそれがある。]
- 循環器系疾患のある患者[抗コリン作用による心血管系への作用により,症状が増悪するおそれがある。]
- 高血圧症のある患者[抗コリン作用により血管拡張が抑制され,血圧が上昇するおそれがある。]
重大な副作用
ショック
- ショックを起こすことがあるので,観察を十分に行い,チアノーゼ,呼吸困難,胸内苦悶,血圧低下等の症状があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。
痙攣,錯乱
- 痙攣,錯乱があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常があらわれた場合には,減量又は休薬等適切な処置を行うこと。
再生不良性貧血,無顆粒球症
- 再生不良性貧血,無顆粒球症があらわれることがあるので,血液検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止すること。
薬効薬理
◇抗ヒスタミン作用
- モルモット摘出回腸において,クロルフェニラミンマレイン酸塩のin vitroヒスタミン(0.2μg/mL)収縮に対する50%抑制濃度は1.7μg/L(塩基として)であり1),in vivoヒスタミン(0.05μg)皮膚反応で6〜24mg/animalをイヌに経口投与した結果,24mg/animalで投与2時間後に最大20%の抑制作用が認められている2)。また,モルモットのヒスタミン静注又はエアゾール吸入による致死に対する50%予防量は,1時間前経口投与でそれぞれ塩基として0.13,0.18mg/kgであることが示されている1)。
◇抗アナフィラキシー作用
- 抗卵アルブミンウサギ血清にて受動感作したモルモット摘出結腸ヒモにおいて,in vitro卵アルブミンによるアナフィラキシー収縮に対する50,100%抑制濃度はそれぞれ10-6,10-5/mLであり3),またin vivoでウマ血清により感作したモルモットにおいて,抗原静注によるショック死が1時間前経口投与によって予防されることが示されている4)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- クロルフェニラミンマレイン酸塩(マレイン酸クロルフェニラミン)
化学名
- (3RS)-3-(4-chlorophenyl)-N,N-dimethyl-3-pyridin-2-ylpropylamine monomaleate
分子式
分子量
融点
性状
- 白色の微細な結晶である。酢酸(100)に極めて溶けやすく,水又はメタノールに溶けやすく,エタノール(99.5)にやや溶けやすい。希塩酸に溶ける。
水溶液(1→20)は,旋光性を示さない。
★リンクテーブル★
[★]
抗ヒスタミン薬
商品
[★]
- 英
- chlorpheniramine
- 化
- マレイン酸クロルフェニラミン chlorpheniramine maleate、クロルフェニラミンマレイン酸塩
- 商
- クロダミン、LL配合、アストーマ、アニミング、アレルギン、エンペラシン、クロール・トリメトン Chlor-Trimeton、クロフェドリン、サクコルチン、セレスターナ、セレスタミン、ニチコデ、ネオアムノール、ネオマレルミン、ネオレスタール、ネオレスタミン、ヒスタール、ヒスタブロック、ビスミラー、フェニラミン、フスコデ、フスコブロン、フステン、プラコデ、プラデスミン、ベタセレミン、ペレックス、ポラジット、ポララミン、マゴチミン、ミゼロン、ムコブロチン、ライトゲン
- 関
- クロルフェナミン
- 抗ヒスタミン剤
- 古典的抗ヒスタミン薬
- アルキルアミン系。ヒスタミンH1受容体拮抗作用。
- 作用d体>>l体
- エタノールアミン系のジフェンヒドラミンより中枢神経作用が弱い