バルプロ酸
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バルプロ酸ナトリウム |
|
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
1069-66-5 |
KEGG |
D00710 |
特性 |
化学式 |
C8H15NaO2 |
モル質量 |
166.20 |
外観 |
白色粉末 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
バルプロ酸ナトリウム (sodium valproate) は、抗けいれん薬と気分安定薬作用がある有機化合物。略称はVPA。主にてんかん・双極性障害の治療として、一部では大うつ病の治療に用いられる。また片頭痛と統合失調症の治療にも使われている。分子式は C8H15NaO2 で、特異なにおいがあり、水に溶けやすい。GABA(γ-アミノ酪酸)トランスアミナーゼを阻害することにより抑制性シナプスにおけるGABA量を増加させ、薬理作用を発現する。バルプロ酸は過量投薬のリスクが高く、治療薬物モニタリングが必要である[1]。
一般的な副作用には、疲労感・振戦・鎮静や胃腸障害がある。加えて10%に可逆的な脱毛がみられる[2]。
2008年、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、199の二重盲検試験を分析し、データに用いられた24週間では、抗てんかん薬服用時の自殺念慮や自殺企図が2倍―てんかん用途では3.5倍、精神科では1.5倍―に高まることを警告した(それ以上の期間は単に未調査)[3]。2009年4月23日以降、認可されたすべての抗てんかん薬に警告表示が追加された[4]。日本でも、自殺企図の既往や自殺念慮を有する場合に注意書きがある[5]。
目次
- 1 薬理
- 2 効能
- 3 禁忌
- 4 副作用
- 5 製剤の種類
- 6 用法・用量
- 7 脚注
- 8 関連項目
- 9 外部リンク
薬理
バルプロ酸は、人間の脳の神経伝達物質であるGABAの作用に関連すると考えられている。主にGABAトランスアミナーゼを阻害し、GABA濃度を増加させるとされる。しかしながら近年、その他にいくつかの精神神経疾患に対しての作用機序が存在することが報告されている[6]。
バルプロ酸はまた、電位依存性ナトリウムチャネルとT型カルシウムチャネルをブロックする。これらのメカニズムによりバルプロ酸は広域スペクトル抗けいれん薬である。
バルプロ酸は ヒストン脱アセチル化酵素1 (HDAC1) 酵素阻害剤であり、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤に分類される。
効能
双極性障害の治療に用いられるリチウム塩に代わるものである。抗けいれん薬として、バルプロ酸は欠神発作・強直間代発作(大発作)・複雑部分発作・レノックスガストー症候群に関連する若年性ミオクロニーてんかんのコントロールに用いられる。
またミオクローヌスの治療にも使用されている。一部の国では経口バルプロ酸の製剤は、ステータスてんかん重積のセカンドライン治療として、フェニトインの代替としても使用されている。バルプロ酸は心的外傷後てんかん治療に使用される最も一般的な薬の一つである。[7]
またバルプロ酸はFDAにより、躁病エピソードに関連する双極性障害、複数の発作型(てんかんを含む)の治療補助、および片頭痛の予防に承認されている[8]。 最近では神経因性疼痛(特にデルタ繊維から痛みを刺すような)を治療するセカンドラインの薬剤として使用されている。
2010年8月、脊髄を損傷したマウスに、神経細胞の元になる神経幹細胞を移植してバルプロ酸を注射したところ、歩行能力のある程度の回復が認められたとする報告を、奈良先端科学技術大学院大学の中島欽一教授らのグループが行った。iPSを用いた人間への応用が期待される。
禁忌
- 重篤な肝臓障害のある患者(致死的な肝障害悪化の恐れ)
- カルバペネム系抗生物質との併用(バルプロ酸の血中濃度低下)
- 尿素サイクル異常症患者(高アンモニア血症の恐れ)
- 妊娠している者は原則として服用を避ける(催奇性・胎児への肝障害など発現、退薬症状発現の恐れ)
副作用
- 精神神経系
- 傾眠、失調、ふらつき
- 消化器症状
- 悪心、嘔吐、食欲不振、胃腸障害、
- その他
- 全身倦怠感、脱毛、体重増加、カルニチン欠乏症など
- 重篤な副作用
- 致死的肝障害、高アンモニア血漿を伴う意識障害、血液障害(血小板・顆粒球の減少)、膵炎、催奇形性(胎児への影響)など[9]。
製剤の種類
日本では協和発酵キリンからデパケン®、興和からセレニカ®などの商品名で販売されている。一日の服用回数が少なくて済むデパケン®R、セレニカ®Rという徐放剤もある。後発医薬品も多くの製薬会社より販売されている。
- 錠剤:100 mg、200 mg
- 錠剤(徐放剤):100 mg、200 mg、400 mg(400 mg はセレニカ®のみ)
- 細粒:20%、40%
- シロップ:50%
用法・用量
- 1日 400–1200 mg を分割経口投与する。なお症状、年齢により適宜増量する。
- 治療効果が期待できる濃度域が限定されるため (50–100 μg/mL)[10][11]、バルプロ酸 (VPA) として血中濃度をモニタリングする必要がある。
脚注
- ^ 日本臨床薬理学会 『臨床薬理学』 医学書院、2011年、第3版、78頁。ISBN 978-4260012324。
- ^ Gelder, M.; Mayou, R.; Geddes, J. (2005). Psychiatry (3rd ed. ed.). New York: Oxford. p. 250.
- ^ “Postmarket Drug Safety Information for Patients and Providers > Information for Healthcare Professionals: Suicidal Behavior and Ideation and Antiepileptic Drugs”. U.S. Food and Drug Administration (FDA) (2008年1月31日). 2013年1月15日閲覧。
- ^ “Postmarket Drug Safety Information for Patients and Providers > Suicidal Behavior and Ideation and Antiepileptic Drugs”. U.S. Food and Drug Administration (FDA) (2009年5月5日). 2013年1月15日閲覧。
- ^ リーマス錠100/ リーマス錠200 添付文書情報(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)
- ^ Rosenberg, G. (2007). "The mechanisms of action of valproate in neuropsychiatric disorders: can we see the forest for the trees?". Cellular and Molecular Life Sciences 64 (16): 2090–2103. doi:10.1007/s00018-007-7079-x. PMID 17514356.
- ^ Posner, E.; Lorenzo, N. (2006年10月11日). “Posttraumatic epilepsy”. 2008年7月30日閲覧。
- ^ “FDA Issues Approvable Letter For Stavzor Delayed Release Valproic Acid Capsules”. 2007 MediLexicon International. (2007年10月25日). http://www.medicalnewstoday.com/articles/86674.php 2007年10月29日閲覧。
- ^ EasyTDM
- ^ ブライアン・P・クイン 『「うつ」と「躁」の教科書』 大野裕監訳、岩坂彰訳、紀伊国屋書店、2003年、226頁。ISBN 431400939X。
- ^ 三菱化学メディエンス バルプロ酸ナトリウム/臨床検査の三菱化学メディエンス
関連項目
- てんかん
- 双極性障害
- 片頭痛
- うつ病
- 気分安定薬
- 抗躁薬
外部リンク
気分安定薬 |
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カルバマゼピン ジバルプロエックスナトリウム ガバペンチン ラモトリギン リカルバゼピン リチウム オクスカルバゼピン プレガバリン バルプロ酸ナトリウム チアガビン トピラマート バルプロ酸
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Japanese Journal
- Premium Edition 早川教授の薬歴添削教室 デパケンを服用しているてんかん乳児
- 早川 達
- 日経ドラッグインフォメーションpremium (149), PE16-23, 2010-03
- … 患児はてんかんのため、デパケン(一般名:バルプロ酸ナトリウム)を服用中です。 …
- NAID 40017024176
Related Links
- バルプロ酸ナトリウム (sodium valproate) は、抗けいれん薬と気分安定薬作用がある 有機化合物。略称はVPA。主にてんかん・双極性障害の治療として、一部では大うつ病 の治療に用いられる。また片頭痛と統合失調症の治療にも使われている。分子式は ...
- 成分(一般名), :, バルプロ酸ナトリウム. 製品例, :, デパケン錠100~200、デパケンR錠 100~200、デパケン細粒20~40%、デパケンシロップ5%、セレニカR顆粒、バレリン錠 100~200mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価. 区分, :, 抗てんかん剤/その他/抗 ...
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
- ※※抗てんかん剤、躁病・躁状態治療剤、片頭痛治療剤
販売名
※バルデケンR錠100mg
組成
1錠中の有効成分:
添加物:
- メタケイ酸アルミン酸Mg、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸Mg、エチルセルロース、ヒプロメロース、グリセリン脂肪酸エステル、タルク、白糖、炭酸Ca、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、アラビアゴム、酸化チタン
禁忌
重篤な肝障害のある患者
- [肝障害が強くあらわれ致死的になるおそれがある。]
本剤投与中はカルバペネム系抗生物質(パニペネム・ベタミプロン、メロペネム水和物、イミペネム水和物・シラスタチンナトリウム、ビアペネム、ドリペネム水和物、テビペネム ピボキシル)を併用しないこと。(「相互作用」の項参照)
尿素サイクル異常症の患者
- [重篤な高アンモニア血症があらわれることがある。]
効能または効果
各種てんかん(小発作・焦点発作・精神運動発作ならびに混合発作)およびてんかんに伴う性格行動障害(不機嫌・易怒性等)の治療
躁病および躁うつ病の躁状態の治療
※※片頭痛発作の発症抑制
※※[片頭痛発作の発症抑制]
- 本剤は、片頭痛発作の急性期治療のみでは日常生活に支障をきたしている患者にのみ投与すること。
※※各種てんかん(小発作・焦点発作・精神運動発作ならびに混合発作)およびてんかんに伴う性格行動障害(不機嫌・易怒性等)の治療
※※躁病および躁うつ病の躁状態の治療
- 通常、1日量バルプロ酸ナトリウムとして400〜1200mgを1日1〜2回に分けて経口投与する。
ただし、年齢、症状に応じ、適宜増減する。
※※片頭痛発作の発症抑制
- 通常1日量バルプロ酸ナトリウムとして400〜800mgを1日1〜2回に分けて経口投与する。
なお、年齢・症状に応じ適宜増減するが、1日量として1000mgを超えないこと。
慎重投与
肝機能障害又はその既往歴のある患者
薬物過敏症の既往歴のある患者
自殺企図の既往及び自殺念慮のある躁病及び躁うつ病の躁状態の患者
以下のような尿素サイクル異常症が疑われる患者
- [重篤な高アンモニア血症があらわれるおそれがある。]
原因不明の脳症若しくは原因不明の昏睡の既往のある患者
尿素サイクル異常症又は原因不明の乳児死亡の家族歴のある患者
重大な副作用
- (頻度不明)
- 劇症肝炎等の重篤な肝障害、黄疸、脂肪肝等を起こすことがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- (頻度不明)
- 高アンモニア血症を伴う意識障害があらわれることがあるので、定期的にアンモニア値を測定するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- (頻度不明)
- 溶血性貧血、赤芽球癆、汎血球減少、重篤な血小板減少、顆粒球減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- (頻度不明)
- 急性膵炎があらわれることがあるので、激しい腹痛、発熱、嘔気、嘔吐等の症状があらわれたり、膵酵素値の上昇が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- (頻度不明)
- 間質性腎炎、ファンコニー症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- (頻度不明)
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- (頻度不明)
- 過敏症症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
- (頻度不明)
- 脳の萎縮、認知症様症状(健忘、見当識障害、言語障害、寡動、知能低下、感情鈍麻等)、パーキンソン様症状(静止時振戦、硬直、姿勢・歩行異常等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
なお、これらの症状が発現した例では中止により、ほとんどが1〜2ヵ月で回復している。
- (頻度不明)
- 横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビンの上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- (頻度不明)
- 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム量の増加、高張尿等があらわれた場合には水分摂取の制限等の適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- Na+チャネルとT型Ca2+チャネルの抑制、及びGABA分解酵素のGABAトランスアミナーゼの阻害によるGABAの増量が考えられている6)。
有効成分に関する理化学的知見
- 白色の結晶性の粉末である。水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)又は酢酸(100)に溶けやすい。吸湿性である。
★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、19~21の問いに答えよ。
- 22歳の男性。大学4年生。周囲からみて理解しがたい行動がみられるため両親に伴われて来院した。
- 現病歴 :両親と弟と同居している。1年程前から次第に寡黙になり、家族ともほとんど口をきかず、自室に閉じこもることが多くなった。大学へもほとんど行かなくなった。最近、まるで誰かと会話している調子でひとりごとを言うが、小声で、なんと言っているのか聞き取れない。時々ニヤニヤと笑ったりもするが、なぜ笑うのかと聞いても、別になんでもないと言う。窓を開けて外を見回し、誰も来ないのに「今、外にいたのは誰?」と家族に聞いたりする。数日前、突然家からいなくなり、2日後に戻ってきたが、どこにいたかは語らない。昨日、テレビのアンテナ線を工具で切断してしまった。
- 既往歴 : 喫煙と飲酒との習慣はない。特記すべき薬物の使用歴はない。
- 家族歴 : 特記すべきことはない。
- 現症 : 表情は硬く、こちらの問いかけに関しては肯否について短い答えが返ってくるのみである。困っていることはないかと聞いても「別に」とぶっきらぼうに言う。
- 医師「だれかから命令が言葉で聞こえてきたりしたのですか?」
- 患者「うん」
- 医師「どこから聞こえたの?テレビから?」
- 患者「うん」
- 医師「それで聞こえてきた言葉のとおりにしたのですか?」
- 患者「うん」
- 医師「そういう命令をされるのは困りますか?」
- 患者「困る」
- 医師「テレビで自分の悪口を放送されていて、。不愉快でしたか?」
- 患者「うん」
- 神経学的検査には素直に応じるが、検査中もその場にふさわしくない笑いがみられる。神経学的所見に特記すべきことはない。血液と血清生化学所見とに異常を認めない。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [099I019]←[国試_099]→[099I021]
[★]
- 次の文を読み、64~66の問いに答えよ。
- 65歳の男性。物忘れが目立つようになったことを心配した妻に伴われて来院した。
- 現病歴:1年前から物忘れが多くなったことに妻が気付いた。本人も物忘れを多少は気にしているが、異常とは考えていない。
- 既往歴:30年前に交通事故で頭部外傷を負ったが、頭部CTでは異常が認められなかった。
- 生活歴:これまで税理士の仕事を大過なくこなしている。
- 家族歴:89歳の母親が認知症と診断されている。
- 現症:意識は清明。身長170cm、体重65kg。体温36.5℃。脈拍84/分、整。呼吸数16/分。礼節は保たれており、診察には協力的である。瞳孔は正円同大で対光反射は直接反射と間接反射とも正常である。他の脳神経に異常を認めない。四肢体幹に異常を認めない。改訂長谷川式簡易知能評価スケールは26点(30点満点)である。時計描画と透視立方体の模写とが正常に実施できる。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(±)。血液検査と血液生化学検査とでアンモニアを含めて異常を認めない。頭部単純MRIで軽度の側脳室拡大が見られる。脳波は、基礎波で9ヘルツのα波であり、開眼によるα波抑制は良好である。
- 定期的に受診するように説明していたが受診せず、前回受診時から1年後に受診した。妻の話では、同じ事を何度も尋ねるようになり、かかってきた電話の内容を忘れることが多くなったという。改訂長谷川式簡易知能評価スケールは20点に低下していた。頭部単純MRIのFLAIR冠状断像(別冊No.10)を別に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107E065]←[国試_107]→[107E067]
[★]
- 38歳の女性。気分の高揚、多弁および不眠を主訴に来院した。3年前に母親を亡くした後、憂うつで何も手につかなくなり、3か月仕事を休んだ。その後、逆に気分が高揚して活動性が亢進する時期と、気分が落ち込んで活動性が低下して寝込んでしまう時期とを交互に繰り返すようになった。
- 治療薬として適切なのはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D053]←[国試_105]→[105D055]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101F056]←[国試_101]→[101F058]
[★]
- 疾患と治療薬の組合せで正しいのはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [106A017]←[国試_106]→[106A019]
[★]
- 英
- pregnancy, gravidity, gestation
- 関
- 妊娠週数、妊娠期間、(妊娠週数・妊娠月数の推定)子宮#子宮の大きさ、trimester。妊婦
- 妊娠x週
- x weeks of gestation
妊娠期間 (L.107)
- 最終月経の開始から280日(40週)
- 受精後266日(38週)
妊娠に伴う自覚、検査所見
- QB必修
- 尿検査による妊娠反応陽性:4週
- つわり症状 :6週
- 胎動の自覚 :18-20週
検査
超音波検査
- QB必修
- 妊娠4週:胎囊
- 妊娠5週:胎児
- 妊娠6週:胎児心拍
- 妊娠10-12週:ドップラーによる胎児心拍
尿妊娠反応
妊娠による変化
- G10M.38 NGY.293-303
- 循環血液量増加 → 血漿量の増加が血球成分の増加より著しい → 血液希釈(赤血球数↓、Hb↓、Ht↓)
- 白血球増加(5000~12000 /ul)。多核白血球優位に増加。
- 凝固能:凝固系亢進、線溶系抑制
- 血液凝固因子:第XI因子、第XIII因子を除き、血液凝固因子の濃度が上昇
- 胃:緊張度と運動性低下。食道括約筋圧低下、妊娠子宮による胃の変異により胃食道逆流が生じやすい(→麻酔管理では妊婦はfull stomach扱い)。
- 胸郭弛緩、横隔膜挙上、気道拡張(プロゲステロンによる気管平滑筋弛緩)
- →[一回換気量]増加、[予備呼気量]減少、[残気量]減少 → 残気量が減少し、一回換気量が増加 → 分時換気量増加
-
- 食後血糖は上昇。空腹時血糖は低下する。また、食後に高インスリン血症が持続する。 (NGY.293)
- FSH, LH:非妊娠時の基礎値
- hCG:10週前後にピークとなり以降、減少。
- PRL:妊娠末期に向かって増加
妊娠によるエネルギー付加量
- NGY.324
- 日本人成人女子の生活活動強度別の栄養所要量(kcal/day)
- 妊婦 +350
- G10M.72
- 妊娠初期:50kcal
- 妊娠中期:250kcal
- 妊娠末期:500kcal
- 授乳中:450kcal
妊娠と服用薬
- 妊娠と薬情報センター - 独立行政法人 国立成育医療研究センター
- http://www.ncchd.go.jp/kusuri/index.html
服用薬の影響
- 4週から7週末までは器官形成期であり、催奇形性が確認されているものはワルファリン(鼻奇形、骨形成不全)、メトトレキセート(種々の奇形)、抗てんかん薬(種々の奇形)がある。(参考1)
臨床関連
届出
参考
- http://www.jsog.or.jp/activity/pdf/FUJ-FULL.pdf
[★]
- 英
- bipolar disorder、manic-depressive psychosis
- 同
- (日本での呼称)躁鬱病、躁うつ病、双極性うつ病
- 関
- 狂躁、躁状態、躁病、、うつ病
治療
- 病相に合わせて薬剤を変える。うつ病相に対しては抗うつ薬を、躁病相に対しては気分安定薬を用いる。
うつ病相
- 抗うつ薬として三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬、SSRI、SNRIがあるが、三環系抗うつ薬は抗コリン作用が強く重症例のために用いられ、軽度~中等度の例ではSSRI、SNRIが第一選択となる。
- 効果の出現に時間がかかるために抗不安薬(ベンゾジアゼピン)を併用することが多い。
- 抗うつ薬の使用は症状消退後4ヶ月は持続する。
- 不安や焦燥が強いうつ病では抗うつ薬で症状が改善しにくい事があるため、鎮静効果のある抗精神病薬(レボメプロマジン)を併用してみる。
躁病相
参考
- 1. [charged] 成人における双極性障害:急性躁病、混合状態および軽躁病に対する薬物療法 - uptodate [1]
- 2. [charged] 成人における双極性障害:疫学および診断 - uptodate [2]
- 3. [charged] 成人における双極性障害:維持療法 - uptodate [3]
- 4. [charged] 成人における双極性障害:急性うつ病の薬物療法 - uptodate [4]
- 5. [charged] 成人における双極性障害の治療:リチウム - uptodate [5]
[★]
- 英
- antiepileptic drug
- 関
- 抗てんかん薬
商品
[★]
- 英
- divalproex
- 関
- バルプロ酸、バルプロ酸ナトリウム、バルプロ酸塩
[★]
- 英
- dipropylacetic acid
- 関
- バルプロ酸ナトリウム
[★]
- 英
- valproate sodium poisoning
- 関
- バルプロ酸
[★]
- 英
- sodium, natrium, Na
- 関
- Na+
血液(血清)中のナトリウム (臨床検査法提要第32版)
尿中のナトリウム
- <20 mEq/l (正常と判断できる範囲)
- >40 mEq/l (腎性腎不全を示唆)
尿Na,Kと血清Naによる血清Naの予測
- 経口摂取と輸液による自由水の摂取がなければ
- 尿([Na+]+[K+]) < 血清[Na+] → 血清[Na+]上昇
- 尿([Na+]+[K+]) = 血清[Na+] → 血清[Na+]普遍
- 尿([Na+]+[K+]) > 血清[Na+] → 血清[Na+]低下
食品中の食塩量
- ほとんどの製品ラベルに記載されている、ナトリウム[g]はそのまま食塩量[g]と考えることができないので、指導する債には注意を促す。
- 分子量から考えるとNa(23), Cl(35.5)なので、ナトリウムx[g]は食塩 x /23 * (23 + 35.5)、つまり2.54 * x [g]となる。
- 例えば、小生が常食している某社のインスタントラーメンにはナトリウム2[g]との記載があるが、これは5.08gの食塩が含まれているということになる。もちろんスープは全部飲む。1日3袋食べたことがあるのだが、、、
臨床関連
[★]
- 英
- valproic acid
- 同
- ジプロピル酢酸 dipropylacetic acid
- 化
- バルプロ酸ナトリウム sodium valproate, valproate sodium
- 商
- エピレナート、サノテン、セレニカR、プロモーション、セレブ、デパケン、ハイセレニン、バルデケンR、バルプラム、バレリン、Depakene, Depakote, Epival
- 関
- てんかん、バルプロ酸ナトリウム中毒
特徴
作用機序
- GABAトランスアミナーゼを阻害(SPC.187)
薬理作用
- GABAの異化を抑制→GABAの濃度↑
- 全ての型のてんかんに作用するが、特に欠神発作によく効く (SPC.187)
注意
副作用
参考
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1139004Q1097_2_02/1139004Q1097_2_02?view=body
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1139004G1024_1_16/1139004G1024_1_16?view=body
臨床関連
[★]
- 英
- thorium、Th
- 関
- トロトラスト、232Th
概念
- 参考1
- 原子番号:90
- 元素記号:Th
- アクチノイド元素の一つ
- 銀白色の金属。
- 安定同位体は存在しない。
- 北欧神話の軍神または雷神トールにちなんで名づけられた。
同位体
- 参考1
同位体
|
NA
|
半減期
|
DM
|
DE (MeV)
|
DP
|
228Th
|
trace
|
1.9116 y
|
α
|
5.52
|
224Ra
|
229Th
|
syn
|
7340 y
|
α
|
5.168
|
225Ra
|
230Th
|
trace
|
75380 y
|
α
|
4.77
|
226Ra
|
231Th
|
trace
|
25.5 h
|
β
|
0.39
|
231Pa
|
232Th
|
100 %
|
1.405 × 1010 y
|
α
|
4.083
|
228Ra
|
234Th
|
trace
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24.1 d
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β
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0.27
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234Pa
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参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0
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- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義
[★]
- 英
- pro