クロナゼパム
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クロナゼパム
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IUPAC命名法による物質名 |
5-(2-chlorophenyl)-7-nitro-2,3-dihydro-1,4-benzodiazepin-2-on |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
C(AU) D(US) |
法的規制 |
Prescription Only (S4) (AU) Schedule IV (US) |
投与方法 |
経口、I.M.、I.V、舌下 |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
90% |
血漿タンパク結合 |
~85% |
代謝 |
肝臓 CYP3A4 |
半減期 |
18–50 時間 |
排泄 |
腎臓 |
識別 |
CAS登録番号 |
1622-61-3 |
ATCコード |
N03AE01 |
PubChem |
CID 2802 |
DrugBank |
APRD00054 |
ChemSpider |
2700 |
UNII |
5PE9FDE8GB |
KEGG |
D00280 |
ChEMBL |
CHEMBL452 |
化学的データ |
化学式 |
C15H10ClN3O3 |
分子量 |
315.715 |
SMILES
- [O-][N+](=O)c3cc\1c(NC(=O)C/N=C/1c2ccccc2Cl)cc3
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InChI
-
InChI=1S/C15H10ClN3O3/c16-12-4-2-1-3-10(12)15-11-7-9(19(21)22)5-6-13(11)18-14(20)8-17-15/h1-7H,8H2,(H,18,20)
Key:DGBIGWXXNGSACT-UHFFFAOYSA-N
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クロナゼパム (Clonazepam) は、ベンゾジアゼピン系の抗てんかん薬、筋弛緩薬、非常に強力な抗不安薬。[1]分子式は C15H10ClN3O3 。日本国内では大日本住友製薬から「ランドセン」、中外製薬から「リボトリール」という商品名で発売されている。1981年に開発。
目次
- 1 適用
- 2 応用
- 3 禁忌
- 4 副作用
- 5 用法・用量
- 6 剤形
- 7 出典
- 8 関連項目
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適用
応用
神経発作を鎮める作用があることから、レストレスレッグ症候群やパニック障害などの神経症、他にうつ病等に使用されることもある。抗不安作用、抗痙攣作用がほかのベンゾジアゼピン系薬剤と比して明らかに強い。また、上市から数十年経過しているいわゆる"枯れた"薬であり、ベネフィット、リスクともに良く知られている。近年はパニック障害に対して処方される例が増える傾向にある。
禁忌
副作用
眠気、倦怠感、頭痛、集中力低下、体重増加、体重減少、いらいら、ふらつき、脱力感、失禁、性欲減退など
また服用が長期に及ぶ場合や、服用量によっては依存症を生じる場合がある。
「ベンゾジアゼピン離脱症候群」も参照
用法・用量
- 成人
- 0.5〜1mgを分割経口投与する。症状に応じ増量し、2〜6mgを維持量とする。
- 幼児
- 幼児の体重1kgに対し0.025mgを分割経口投与する。症状に応じ増量し、体重1kgに対し0.1mgを維持量とする。
剤形
- 錠剤: 0.5mg, 1mg, 2mg
- 細粒: 0.1%, 0.5%
出典
- ^ Cowen PJ; Green AR, Nutt DJ (March 1981). “Ethyl beta-carboline carboxylate lowers seizure threshold and antagonizes flurazepam-induced sedation in rats”. Nature 290 (5801): 54?5. doi:10.1038/290054a0. PMID 6259533.
関連項目
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ウィキメディア・コモンズには、クロナゼパムに関連するカテゴリがあります。 |
- スティーヴィー・ニックス - クロノピン(米国での商品名)の薬物依存に苦しんだ"Klonopin is a horrible, dangerous drug," says Stevie Nicks
抗不安剤 (N05B) |
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GABAA PAMs |
ベンゾジアゼピン
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Adinazolam アルプラゾラム Bretazenil ブロマゼパム Camazepam クロルジアゼポキシド クロバザム クロナゼパム クロラゼプ酸 クロチアゼパム クロキサゾラム ジアゼパム ロフラゼプ酸エチル エチゾラム フルジアゼパム Halazepam Imidazenil Ketazolam ロラゼパム メダゼパム Nordazepam Oxazepam Pinazepam プラゼパム トフィソパム
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カルバミン
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Emylcamate Mebutamate メプロバメート (Carisoprodol, Tybamate) Phenprobamate Procymate
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非ベンゾジアゼピン
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Abecarnil Adipiplon Alpidem CGS-9896 CGS-20625 Divaplon ELB-139 Etifoxine GBLD-345 Gedocarnil ICI-190,622 L-838,417 NS-2664 NS-2710 Ocinaplon Pagoclone Panadiplon Pipequaline RWJ-51204 SB-205,384 SL-651,498 TP-003 TP-13 TPA-023 Tracazolate Y-23684 ZK-93423
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その他
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クロルメザノン Etazolate エタノール (アルコール) Kavalactones (カヴァカヴァ) タツナミソウ属 吉草酸 (セイヨウカノコソウ)
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α2δ VDCC Blockers |
Gabapentin Pregabalin
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5-HT1A作動薬 |
アザピロン系: Buspirone Gepirone タンドスピロン; Others: Flesinoxan Oxaflozane
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H1 拮抗薬 |
Diphenylmethanes: Captodiame ヒドロキシジン; Others: Brompheniramine クロルフェニラミン Pheniramine
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CRF1 拮抗薬 |
Antalarmin CP-154,526 Pexacerfont Pivagabine
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NK2 拮抗薬 |
GR-159,897 Saredutant
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MCH1 拮抗薬 |
ATC-0175 SNAP-94847
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mGluR2/3 作動薬 |
Eglumegad
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mGluR5 NAMs |
Fenobam
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TSPO 作動薬 |
DAA-1097 DAA-1106 Emapunil FGIN-127 FGIN-143
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σ1 作動薬 |
Afobazole Opipramol
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Others |
Benzoctamine Carbetocin Demoxytocin Mephenoxalone オキシトシン Promoxolane Trimetozine WAY-267,464
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ランドセン錠0.5mg
組成
有効成分
添加物
- 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 急性狭隅角緑内障の患者〔抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状が悪化するおそれがある。〕
- 重症筋無力症の患者〔筋弛緩作用により症状が悪化するおそれがある。〕
効能または効果
小型(運動)発作〔ミオクロニー発作、失立(無動)発作、点頭てんかん(幼児けい縮発作、BNSけいれん等)〕
精神運動発作
自律神経発作
- 通常成人、小児は、初回量クロナゼパムとして、1日0.5〜1mgを1〜3回に分けて経口投与する。以後、症状に応じて至適効果が得られるまで徐々に増量する。通常、維持量はクロナゼパムとして1日2〜6mgを1〜3回に分けて経口投与する。
乳、幼児は、初回量クロナゼパムとして、1日体重1kgあたり0.025mgを1〜3回に分けて経口投与する。以後、症状に応じて至適効果が得られるまで徐々に増量する。通常、維持量はクロナゼパムとして1日体重1kgあたり0.1mgを1〜3回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。
慎重投与
- 心障害のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
- 肝障害、腎障害のある患者〔排泄が遅延するおそれがある。〕
- 脳に器質的障害のある患者〔作用が強くあらわれるおそれがある。〕
- 呼吸機能の低下している患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
- 高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
- 衰弱患者〔副作用があらわれやすい。〕
重大な副作用
依存性(頻度不明)
- 大量連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量を超えないよう慎重に投与すること。また、大量投与又は連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、けいれん発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には徐々に減量するなど慎重に行うこと。
呼吸抑制、睡眠中の多呼吸発作(0.1%未満)
- 観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。なお、投与を中止する場合には徐々に減量するなど慎重に行うこと。
刺激興奮、錯乱等(頻度不明)
- 精神障害を合併している患者に投与すると逆に刺激興奮、錯乱等があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うが、投与を中止する場合には徐々に減量するなど慎重に行うこと。
肝機能障害、黄疸(頻度不明)
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗けいれん作用
- 抗pentetrazolけいれん作用(マウス、ラット)、4)〜6) 抗bemegrideけいれん作用(マウス)、5) 抗bicucullineけいれん作用(マウス)、4) 抗strychnineけいれん作用(マウス)、6) 抗picrotoxinけいれん作用(マウス)6) 並びに抗電撃けいれん作用(マウス)4)〜6) があり、特に抗pentetrazolけいれん作用が著明である。
脳波に対する作用
- 海馬及び扁桃核刺激による脳波後発射(ラット、ネコ)、6) pentetrazol誘発脳波発作波(ラット)6)並びにpenicillin誘発けいれん波(ネコ)7)に対し抑制作用を示す。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 5-(2-Chlorophenyl) -7-nitro-1,3-dihydro-2H-1,4-benzodiazepin-2-one
分子式(分子量)
性状
- 白色〜淡黄色の結晶又は結晶性の粉末である。
無水酢酸又はアセトンにやや溶けにくく、メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。光によって徐々に着色する。
融点
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- antiepileptic drug
- 関
- 抗てんかん薬
商品
[★]
- 英
- clonazepam, CZP
- 化
- [[]]
- 商
- リボトリール、ランドセン, Klonopin, Rivotril
- 関
- 抗てんかん薬、抗痙攣薬
適応
- リボトリール、ランドセン
- 小型(運動)発作〔ミオクロニー発作、失立発作/無動発作、点頭てんかん(幼児痙縮発作、BNSけいれん等)〕
- 精神運動発作
- 自律神経発作