バルプロ酸
Japanese Journal
- 臨床研究・症例報告 小児てんかん患者を対象としたバルプロ酸ナトリウム徐放性製剤(セレニカR錠200mg)の特定使用成績調査
- 1日1回経口投与の新規バルプロ酸ナトリウム徐放錠(NIK-317)の日本人健康成人男子における薬物動態 : セレニカR顆粒対照クロスオーバー単回投与試験
- 臨床薬理 = JAPANESE JOURNAL OF CLINICAL PHARMACOLOGY AND THERAPEUTICS 35(1), 188S, 2004-01-31
- NAID 10012890309
- E-41 成人てんかんにおける徐放性製剤セレニカR使用時のバルプロ酸および併用抗てんかん薬の薬物動態
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
セレニカR顆粒40%
組成
成分・含量
添加物
- ステアリン酸Ca、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシビニルポリマー、エチルセルロース
禁忌
- 重篤な肝障害のある患者〔肝障害が強くあらわれ致死的になるおそれがある。〕
- 本剤投与中はカルバペネム系抗生物質(パニペネム・ベタミプロン、メロペネム水和物、イミペネム水和物・シラスタチン、ビアペネム、ドリペネム水和物、テビペネム ピボキシル)を併用しないこと。(「相互作用」の項参照)1)
- 尿素サイクル異常症の患者〔重篤な高アンモニア血症があらわれることがある。〕
効能または効果
- 各種てんかん(小発作・焦点発作・精神運動発作ならびに混合発作)およびてんかんに伴う性格行動障害(不機嫌・易怒性等)の治療。
- 躁病および躁うつ病の躁状態の治療。
- *片頭痛発作の発症抑制。
*○片頭痛発作の発症抑制
- 本剤は、片頭痛発作の急性期治療のみでは日常生活に支障をきたしている患者にのみ投与すること。
*○各種てんかん(小発作・焦点発作・精神運動発作ならびに混合発作)およびてんかんに伴う性格行動障害(不機嫌・易怒性等)の治療、躁病および躁うつ病の躁状態の治療
- 通常、バルプロ酸ナトリウムとして400〜1200mgを1日1回経口投与する。ただし、年齢、症状に応じ適宜増減する。
*○片頭痛発作の発症抑制
- 通常、バルプロ酸ナトリウムとして400〜800mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状に応じ適宜増減するが、1日量として1000mgを超えないこと。
慎重投与
- 肝機能障害又はその既往歴のある患者〔肝機能障害が強くあらわれるおそれがある。〕
- 薬物過敏症の既往歴のある患者
- 自殺企図の既往及び自殺念慮のある躁病及び躁うつ病の躁状態の患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
- 以下のような尿素サイクル異常症が疑われる患者〔重篤な高アンモニア血症があらわれるおそれがある。〕
- 原因不明の脳症若しくは原因不明の昏睡の既往のある患者
- 尿素サイクル異常症又は原因不明の乳児死亡の家族歴のある患者
重大な副作用
- 劇症肝炎等の重篤な肝障害、黄疸、脂肪肝等(頻度不明)を起こすことがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 高アンモニア血症を伴う意識障害(頻度不明)があらわれることがあるので、定期的にアンモニア値を測定するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 溶血性貧血、赤芽球癆、汎血球減少、重篤な血小板減少、顆粒球減少(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと2)。
- 急性膵炎(頻度不明)があらわれることがあるので、激しい腹痛、発熱、嘔気、嘔吐等の症状があらわれたり、膵酵素値の上昇が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 間質性腎炎、ファンコニー症候群(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 過敏症症候群(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
- 脳の萎縮、認知症様症状(健忘、見当識障害、言語障害、寡動、知能低下、感情鈍麻等)、パーキンソン様症状(静止時振戦、硬直、姿勢・歩行異常等)(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
なお、これらの症状が発現した例では中止により、ほとんどが1〜2ヵ月で回復している3)4)。
- 横紋筋融解症(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビンの上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム量の増加、高張尿等があらわれた場合には水分摂取の制限等の適切な処置を行うこと。
薬効薬理
薬理作用
- 急性痙攣モデルでは、マウスの最大電撃痙攣、ペンテトラゾール痙攣、ピクロトキシン痙攣、ビククリン痙攣、ストリキニーネ痙攣、イソニアジド痙攣を抑制する27)28)。
- 痙攣準備状態を備えたモデルでは、ネコのキンドリング痙攣、マウスの聴原発作、ヒヒの光誘発痙攣に対し抑制作用を示す29)〜32)。
- 躁病の動物モデルと考えられる、デキサンフェタミンとクロルジアゼポキシドとの併用投与により生じる自発運動亢進作用を有意に抑制する。(マウス、ラット)33)
*作用機序
- 作用機序の1つとして、脳内のGABA・グルタミン酸の代謝経路においてGABA合成に関与しているグルタミン酸脱炭酸酵素活性の低下抑制やGABA分解に関与しているGABAトランスアミナーゼ及びコハク酸セミアルデヒド脱水素酵素活性を阻害することにより、脳内GABA濃度を増加し、痙攣を抑制することが考えられている28)30)31)34)35)。
抗躁作用36)及び片頭痛発作の発症抑制作用37)についてもGABA神経伝達促進作用が寄与している可能性が考えられている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- バルプロ酸ナトリウム(Sodium Valproate)
化学名
- Monosodium 2-propylpentanoate
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶性の粉末である。水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)又は酢酸(100)に溶けやすい。吸湿性である。
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