- 英
- scopolia extract
- ラ
- extractum scopoliae
- 商
- ベルサン
- 関
- ヒヨスチアミン、ハシリドコロ
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/11/21 02:29:08」(JST)
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ハシリドコロ |
ハシリドコロ
|
分類 |
界 |
: |
植物界 Plantae |
門 |
: |
被子植物門 Magnoliophyta |
綱 |
: |
双子葉植物綱 Magnoliopsida |
目 |
: |
ナス目 Solanales |
科 |
: |
ナス科 Solanaceae |
属 |
: |
ハシリドコロ属 Scopolia |
種 |
: |
ハシリドコロ S. japonica |
|
学名 |
Scopolia japonica |
和名 |
ハシリドコロ |
ハシリドコロ(走野老、莨菪、Scopolia japonica)は、ナス科ハシリドコロ属の草本。別名、キチガイイモ、キチガイナスビ、オニヒルグサヤ。
目次
- 1 特徴
- 2 毒性と薬用
- 3 間違えやすい山菜
- 4 ギャラリー
- 5 関連項目
- 6 参考書籍
- 7 外部リンク
|
特徴
日本の本州から四国・九州にかけて分布する多年草。山間の日陰などに群生する。早春に葉に包まれた新芽を出し、全長は40 - 50 cm程度に成長する。花期は4月から5月。釣鐘状の暗紫紅色の花を咲かせる。夏先には休眠状態に入るため枯れる。夏から冬までは見ることができない典型的な春植物である。
アルカロイド類の毒成分が含まれる有毒植物である。和名は、食べると錯乱して走り回ること、また、根茎がトコロ(野老)に似ていることから付けられた。
毒性と薬用
全草に毒を含むが、根茎と根が特に毒性が強い。主な成分はトロパンアルカロイドで、摂取し中毒を起こすと、嘔吐や散瞳、異常興奮を起こし、最悪の場合には死にいたる。これは、同じハシリドコロ属のベラドンナなどと同様の症状である。ハシリドコロのトロパンアルカロイドの成分は、l-ヒヨスチアミンやそのラセミ体であるアトロピン(dl-ヒヨスチアミン)、他にノルヒヨスチアミン、l-スコポラミンなどが含まれる。これらの物質は副交感神経を麻痺させるため、先述のような症状がおこるのである。
ただし、用法・用量をまもって使用すれば有用であり、成分の強い根茎と根はロートコン(莨菪根、Scopoliae Rhizoma)という薬品として日本薬局方にも収められている。ロートコンに含まれるアトロピンは硫酸アトロピンの原料になり、ロートコンの成分を水またはエタノールに浸出させたものはロートエキスと呼ばれる。ロート製薬の胃腸薬「パンシロン」シリーズにもロートエキスを含む製品があり、これが同社の社名の由来になっているという俗説があるが、実際には目薬の処方を手がけた当時の眼科医界の権威・井上豊太郎のドイツ留学時代の恩師であるミュンヘン大学教授アウグスト・フォン・ロートムントの名前にちなむものであり、ロートコンが由来というわけではない。
間違えやすい山菜
早春に土から顔を出す新芽はフキノトウと間違えやすく、葉は青々として食べられそうに見えるため誤食されやすい。
ギャラリー
関連項目
参考書籍
- 原色牧野和漢薬草大図鑑 旧版監修:三橋博、編集:和田浩志・寺林進・近藤健児、北隆館、ISBN 483260810X
- 新装版山渓フィールドブックス (14) 山菜 木原浩、山と渓谷社、ISBN 4635060713
外部リンク
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ウィキメディア・コモンズには、ハシリドコロに関連するメディアおよびカテゴリがあります。 |
- 有毒植物(東京都福祉保健局健康安全室)ハシリドコロ
- 都立薬用植物園の妖精達 ハシリドコロ
- 「はしりどころ(走野老)の毒性」 - 医薬品情報21
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- OTCゼミナール 整腸・止瀉剤 下痢の原因を見極め製品選択--症状に応じて止瀉成分と整腸成分を組み合わせる
- 泉澤 恵
- 日経ドラッグインフォメーションpremium (106), 57-62, 2006-08-10
- OTCの整腸・止瀉剤は、食あたりをはじめとする下痢・軟便症状を改善し、便通を整えるための成分を多種類含有する製品群である。殺菌成分や腸粘膜の収斂(しゅうれん)成分、吸着成分、被覆成分、生薬、整腸生菌成分など製造承認基準に定められた成分に加え、医療用からスイッチされた塩酸ロペラミドやロートエキスなどの基準外成分が使用目的に応じて配合されている(60ページ表1)。
- NAID 40007430319
- キャピラリー電気泳動法による胃腸薬中のロートエキスの迅速定量
- 小里 一友,三方 比奈子,鶴森 敏樹
- 藥學雜誌 119(11), 868-879, 1999-11-01
- A rapid and simple determination of tropane-alkaloids (hyoscyamine, scopolamine) in gastrointestinal drugs was investigated by capillary electrophoresis. Micellar electrokinetic capillary chromatograp …
- NAID 110003648730
Related Links
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- 副交感神経遮断薬, 一般名:ロートエキス. 商品名, [ロートエキス]. 作用機序, 副交感 神経節および神経節接合部(末端)に作用て抗コリン作用を現す。 胃液分泌および胃腸 菅の運動亢進を抑制する。 軽度の局所麻酔作用. 効能・用途, 以下の疾患における分泌 、 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
- 100g中 日本薬局方 ロートエキス 10gを含有する。
- 添加物 バレイショデンプン 900mg
禁忌
- (経口)
- 緑内障のある患者[眼内圧を高め,症状を悪化させることがある。]
- 前立腺肥大による排尿障害のある患者[更に尿を出にくくすることがある。]
- 重篤な心疾患のある患者[心拍数を増加させ,症状を悪化させるおそれがある。]
- 麻痺性イレウスのある患者[消化管運動を抑制し,症状を悪化させるおそれがある。]
効能または効果
効能・効果 |
用法・用量 |
(経口) |
下記疾患における分泌・運動亢進並びに疼痛 胃酸過多,胃炎,胃・十二指腸潰瘍,痙攣性便秘 |
総アルカロイドとして0.90〜1.09%を含有するロートエキスとして,通常成人1日20〜90mgを2〜3回に分割経口投与する。 なお,年齢,症状により適宜増減する。 |
(外用) |
肛門疾患における鎮痛・鎮痙 |
総アルカロイドとして0.90〜1.09%を含有するロートエキスを10%含有する軟膏又は坐剤として適宜使用する。 |
慎重投与
(経口)
- 前立腺肥大のある患者[尿を出にくくすることがある。]
- うっ血性心不全のある患者[心拍数を増加させ,症状を悪化させるおそれがある。]
- 不整脈のある患者[心拍数を増加させ,症状を悪化させるおそれがある。]
- 潰瘍性大腸炎のある患者[中毒性巨大結腸があらわれることがある。]
- 甲状腺機能亢進症のある患者[心拍数を増加させ,症状を悪化させるおそれがある。]
- 高温環境にある患者[汗腺分泌を抑制し,体温調節を障害するおそれがある。]
(外用)
有効成分に関する理化学的知見
- 本品は定量するとき,総アルカロイド〔ヒヨスチアミン(C17H23NO3:289.37)〕及びスコポラミン〔C17H21NO4:303.35)〕0.085〜0.110%を含む。
- ヒヨスチアミン
一般名
分子式
分子量
一般名
分子式
分子量
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- 鎮痙薬。骨格筋弛緩剤
商品
- アフロクアロン:脊髄から上位の中枢にかけての広範囲の部位に作用して、筋緊張亢進状態を緩解させる。
- エペリゾン:脊髄において単及び多シナプス反射を抑制すると共に、γ-運動ニューロンの自発発射を減少させ、筋紡錘の感度を低下させることで、メフェネシンよりも強力な骨格筋弛緩作用を発揮する。また、中脳毛様体及び後部視床下部を介する脳波覚醒反応を抑制する作用や、血管平滑筋のCa2+チャネル遮断や交感神経活動の抑制を介して、皮膚・筋や脳への血流量を増大させる作用もある。脊髄レベルにおける鎮痛作用も有する。3)
- バクロフェン:γ-アミノ酪酸(GABA)の誘導体で、脊髄の単シナプス及び多シナプス反射の両方を抑制し、γ-運動ニューロンの活性を低下させる抗痙縮剤
- クロルゾキサゾン:
[★]
- 英
- thiamine
- 商
- M.V.I.、M.V.I.-12キット、アクタミン、アミグランド、アミノレバンEN配合、アリチア配合、アリナミン、アリナミンF、エスアリネート、エルネオパ1号、エレンタールP乳幼児用配合、エレンタール配合、エンシュア・リキッド、オーツカMV、グラビタン、コンベルビー、サブビタン、ジアイナミックス、ジアノイナミン、シーパラ、シグマビタン、シグマビタン配合、ジセタミン、ダイビタミックス、ダイメジン・マルチ、ダイメジンスリービー配合、ダイヤビタン、チアデラ、チアミン塩化物塩酸塩、ツインラインNF配合、ツインライン配合、トライビー、トリドセラン配合、ナイロジン、ネオM.V.I.-9、ネオパレン1号、ネオラミン・スリービー、ネオラミン・マルチV、ノイビタ、ノイロビタン配合、ノルニチカミン、バイオゲン、パレセーフ、パンビタン末、ビーカップ、ビースリミン、ビーフリード、ビーワン、ビオトーワ、ビタジェクト、ビタダン配合、ビタノイリン、ビタファント、ビタファントF、ビタマル配合、ビタミンB1、ビタメジン、ビタメジン配合、ビタルファ、フェニルアラニン除去ミルク配合、プラチアミン、フルカリック1号、フルスルチアミン、フルメチ、プレビタS、ベストン、ヘパンED配合、ベルミンビー、マルタミン、ムツタミン、メタボリン、メタボリンG、ラコールNF配合、ラコール配合、ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合、ロートエキス、ロンベリン、ワッサーV配合、塩酸B1、塩酸チアミン
- 関
- ビタミンB1
- ビタミンB1剤
[★]
- 英
- potato starch
- 商
- ATP腸溶、アイデイトロール、アクタミン、アストーマ配合、アストフィリン配合、アスペノン、アタバニン、アヘン末、アポプロン、アミプリン、アミユー配合、アラセプリル、ウルソ、エンテラーゼ配合、クールスパン、クロミッド、コデインリン酸塩、コニール、コニプロス、コレポリーR、コンスーン、サルポグレラート塩酸塩、ジベトス、セファランチン、セラピエース、セリナリート、セルニルトン、セレナミン、センブリ、センブリ・重曹、チョコラA、つくしA・M配合、テナキシル、デプロメール、ドーフル、ドライアーゼ配合、ナトリックス、ノバミン、パルギン、バレイショデンプン 、ビオスミン 、ビオスミン配合、ビオスリー配合、ビオフェルミン 、ビオフェルミンR、ビオフェルミン配合、ヒダントールD配合、ビフィスゲン、ビフロキシン配合、フォリアミン、フランセチン・T・パウダー、プレドニゾロン、ベスタチン、ベニジピン塩酸塩、ベハイドRA配合、ボグリボース、ホミカエキス、マカシーA、メチルエルゴメトリンマイレン酸塩、ラクスパン、ラクデーン、ランソプラゾール、レベニン、ロートエキス、亜デンプン
- 関
- ジャガイモデンプン、デンプン
[★]
- 英
- scopolamine
- ラ
- scopolaminum
- 同
- Transderm Scop
- 化
- 臭化水素酸スコポラミン scopolamine methylbromidum、臭化ブチルスコポラミン
- 商
- オピスコ、スコルパン、スパスモパン、スポラミン、ダイピン、ハイスコ、パンスコ、ブスコパン、ブスコム、ブスフォリロン、ブスポン、ブチブロン、ブチルミン、リラダン、ロートエキス、弱オピスコ、弱パンスコ
- 関
- メチル硫酸N-メチルスコポラミン
[★]
- 英
- belladonna extract
- 関
- ロートエキス
[★]
- 英
- scopolia and tannic acid
- 商
- ロートエキス・タンニン
[★]
- 英
- melilot extract
- 商
- タカベンス
[★]
タンニン酸、ロートエキス
[★]
- 英
- extract
- 関
- 抽出、抽出液、抽出エキス、抽出物