- ラ
- Aedes aegypti
- 関
- 黄熱、蚊
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/01/13 14:03:35」(JST)
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ネッタイシマカ |
ヒトから吸血するネッタイシマカ
|
分類 |
界 |
: |
動物界 Animalia |
門 |
: |
節足動物門 Arthropoda |
綱 |
: |
昆虫綱 Insecta |
目 |
: |
ハエ目(双翅目) Diptera |
亜目 |
: |
カ亜目(長角亜目、糸角亜目) Nematocera |
下目 |
: |
カ下目 Culicomorpha |
上科 |
: |
カ上科 Culicoidea |
科 |
: |
カ科 Culicidae |
亜科 |
: |
ナミカ亜科 Culicinae |
属 |
: |
ヤブカ属 Aedes |
亜属 |
: |
シマカ亜属 A. (Stegomyia) |
種 |
: |
ネッタイシマカ A. (Stegomyia) aegypti |
|
学名 |
Aedes (Stegomyia) aegypti
Linnaeus in Hasselquist, 1762 |
和名 |
ネッタイシマカ(熱帯縞蚊) |
英名 |
yellow fever mosquito |
赤色は、ネッタイシマカが生息しデング熱が発生している地域。水色は、ネッタイシマカの生息域。2006年。
|
ネッタイシマカ(熱帯縞蚊、学名: Aedes (Stegomyia) aegypti)は、一般にヤブカとも呼ばれるヤブカ属の吸血性のカの1種。黄熱、デング熱などの感染症を媒介する。
目次
- 1 概要
- 2 分布
- 3 駆除
- 4 脚注
- 5 外部リンク
|
概要
翅長約3mm。黒褐色で、中胸背中央に2本の縦すじがあり、側方には前方で丸く湾曲する明瞭な銀白色斑をもつ[1]。
成虫の飛行範囲は100メートル程度と比較的狭く[2]、活動範囲は人家周辺に限られ、家屋伝いに飛び回り、屋内に侵入して住民から吸血する。気温27-30℃、湿度70-90%が本種に好適であり、吸血も気温が21℃以上になる昼間に行われる。1回に50-120個の卵を、吸血してから5-7日後に産み、卵は3日で孵化する。卵は乾燥に耐える力があり、乾燥して半年後でも再び水に触れれば孵化が可能である。幼虫は人家周辺の桶・水槽・バケツから、空き缶・竹の切り株・古タイヤ[2]まで、あらゆる小さな水たまりに多く発生する。幼虫発育は27℃で1週間、22℃では2か月くらいかかる。蛹は2-4日で羽化し成虫となる[1]。
分布
全世界の熱帯・亜熱帯地域に分布し、黄熱、デング熱などのウイルス性の感染症を媒介する蚊として恐れられている。日本では琉球諸島と小笠原諸島から記録されている[1]。天草諸島で1944年に異常発生し、1952年までに駆除された。1970年以降は天草での採取例はなく、以後は国内での定着は確認されていない。沖縄でも20世紀初頭に確認されたが、いつの間にか姿を消し、ヒトスジシマカに席巻されている。
2002年、日本生態学会により日本の侵略的外来種ワースト100に選定された。国外から侵入定着する危険が指摘されている[3]。
駆除
- 遺伝子組み換え技術による不妊化。不妊虫放飼#ネッタイシマカ対策も参照
- 細胞内共生細菌の一種ボルバキアを感染させて、寿命を短縮させる研究や、デングウイルスの働きを抑える研究がある。
この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。
脚注
- ^ a b c 倉橋弘 「ネッタイシマカ(ねったいしまか)」 日本大百科全書(小学館)
- ^ a b 外務省 トップページ>渡航関連情報>在外公館医務官情報>各論3 デング熱
- ^ 上村清 , 松瀬倶子 , 白井 良和 , 高橋華子 , 福田貴代 , 小向潤 , 鈴木賀代 , 荒谷美保 , 茂木幹義 「日本におけるネッタイシマカ土着の可能性について」『衞生動物』 52(2), 160, 2001-06-15
外部リンク
左が雄、中・右が雌
|
ウィキスピーシーズにネッタイシマカに関する情報があります。 |
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ウィキメディア・コモンズには、ネッタイシマカに関連するカテゴリがあります。 |
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- タイのAedes (ヤブカ)属蚊の殺虫剤感受性の現状
- Raweewan Srisawat,Narumon Komalamisra,Theerawit Phanphoowong,高崎 智彦,Lucky Ronald Runtuwene,倉根 一郎,成田 弘成,江下 優樹
- 日本赤十字豊田看護大学紀要 6(1), 31-37, 2011-03-31
- … そこで、WHO 感受性評価キットを使って、ネッタイシマカAedes aegypti とヒトスジシマカAe.albopictus の殺虫剤に対する感受性を調べた。 … おおむね、ネッタイシマカはマラチオンを除く全ての殺虫剤に対して耐性あるいは抵抗性を示した。 … ピレスロイド抵抗性と関係があるノックダウン型抵抗性(kdr)型抵抗性が、ネッタイシマカで観察された。 …
- NAID 110008439809
- 7 ベトナムにおける都市化の程度とデング熱媒介蚊,ネッタイシマカとヒトスジシマカ,の分布の違いについて(第59回日本衛生動物学会南日本支部大会講演要旨)
- 比嘉 由紀子,Yen Nguyen Thi,Son Tran Hai,Duc Hoang Minh,高木 正洋
- 衞生動物 61(2), 182, 2010-06-15
- NAID 110007642183
Related Links
- ネッタイシマカ(Aedes aegypti)やヒトスジシマカ(Aedes albopictus)などの蚊によって 媒介される。ただしヒトスジシマカにとってヒトは主な吸血対象ではなく、デング熱の媒介 はまれである。 「テング熱」、あるいは当て字して「天狗熱」と記されることがあるが、 ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- dengue virus
- 同
- デング熱ウイルス dengue fever virus
- 関
- デング熱、デング出血熱
ウイルス学
潜伏期間
感染経路
疫学
- 致命率0.1%以下。デング出血熱の場合、死亡率10%
症状
デング熱
- 発熱、頭痛、腰痛、関節痛、骨痛、食欲低下、悪心嘔吐
- 比較的徐脈、皮疹、リンパ節腫大
デング出血熱 dengu hemorrhagic fever
- 東南アジアの3-5歳の小児。デング熱の症状+皮膚・消化管の毛細血管からの出血。
- 一度罹患した患者が別の方のウイルスに再度感染したときにデングショック症候群 dengue shock syndromeを伴うことがある。
にデング出血熱とよばれる重症型がみられ,血小板低下を伴う出血傾向やショックを伴い,その死亡率は10%に至る。
経過
- 悪寒戦慄でで発熱。5-6日後解熱し、1-2日後に再度発熱。二峰性発熱
- インフルエンザ様症状と充血を伴った眼痛(動眼痛、眼底痛)、発疹(四肢)が出現
治療
- 対症療法のみ
- ワクチン開発はデングショック症候群の可能性があるため、困難
検査
- 血液検査:白血球減少傾向、血小板減少
- ウイルス分離:第3-5病期の血液から哺乳マウスの嚢胚摂取、培養細胞への接種
[★]
- 英
- dengue fever
- 関
- デングウイルス、ウイルス
概念
法令
病原体
疫学
- 東南アジア、南アジア、中南米で見られる。
- 輸入感染症として毎年100人発症
潜伏期間
感染経路
症状
- 発熱、頭痛、腰痛、関節痛、骨痛、食欲低下、悪心嘔吐など
- 比較的徐脈、皮疹、リンパ節腫大
- 発熱:39-41℃、二峰性
- 皮疹:第3-5病期に麻疹様発疹が体幹、顔面~四肢へ。
続発症
- 出血傾向、多臓器不全、ショック症状
- デングウイルスに既感染で、別のタイプのデングウイルスに感染した場合
合併症
検査
- 止血帯テスト:最高血圧と最低血圧の中間の圧力で駆血帯により3分圧迫し、2.5cm2あたり10以上の溢血点が見られた場合を陽性とする。
治療
禁忌
- アスピリン:出血傾向の増悪、ライ症侯群発症の危険があるため。
経過
予防
[★]
- 英
- yellow fever virus
- 関
- 黄熱、ウイルス一覧、蚊、感染症、感染症法
ウイルス学
潜伏期間
感染経路
疫学
- アフリカ(Guinea,Sierra Leone, Liberia, Ivory Coast Ghana, Togo, Benin, Nigeria)・中南米に分布
- 中国の東北地区で頻繁に発生。朝鮮半島でも104のオーダーで患者がいるらしい
症状
軽症
重症
- 黄疸、出血、腎炎、脳炎
- 3-4日で死亡。致命率は25-30%(土着民は5%)
経過
- 感染期:発熱。頻脈から徐脈へ。Faget's sign
- 緩解期:感染4日後に解熱傾向
- 中毒期:発熱、上腹部痛、嘔吐、乏尿・無尿
治療
検査
- 第3病期までの血液から哺乳類マウスへの脳内接種、培養細胞への接種。
予防
[★]
- 英
- mosquito
- ラ
- Culicidae
- 関
種類
-
-
- 媒介:マラリア
- ナミカ亜科 Culicinae
- オオカ亜科 Toxorhynchitinae
-
-
- 媒介:黄熱ウイルス、デングウイルス
- 媒介:デングウイルス
-
- 媒介:日本脳炎ウイルス
- 媒介:バンクロフト糸状虫、イヌ糸状虫、ウエストナイルウイルス、日本脳炎ウイルス
[★]
- 英
- filariasis
- 同
- フィラリア症、フィラリアーシス
- 関
- 蠕虫、線虫類、糸状虫
病原体
感染経路
[★]
- 英
- (国名)Thailand, (魚)sea bream
- 関
- ゴウシュウマダイ、ヨーロッパヘダイ