子宮腔内癒着症
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/17 08:52:43」(JST)
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| アッシャーマン症候群 |
| 分類及び外部参照情報 |
| ICD-10 |
N85.6 |
| ICD-9 |
621.5 |
| DiseasesDB |
946 |
| MedlinePlus |
001483 |
| MeSH |
D006175 |
| プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
| テンプレートを表示 |
アッシャーマン症候群(アッシャーマンしょうこうぐん、英: Asherman's syndrome)は、流産などに起因する子宮内掻爬操作により、子宮壁が癒着した状態[1][2]。子宮性不妊の原因となる[2]。
概要
子宮内を掻爬することにより、外科処置の際に腹膜が癒着するように子宮壁が癒着する[1]。子宮内掻爬後一定数発症する偶発症である[1]。無月経、過少月経、不妊の原因となる[2][1]。
治療
子宮鏡下にて癒着を除去し、その後、IUDまたはバルーンカーテルを入れる。同時にエストロゲンを投与する[1]。
脚注
- ^ a b c d e 南山堂医学大辞典 第12版 ISBN 978-4525010294
- ^ a b c 病気がみえるVol.9 「婦人科・乳腺外科」 メディックメディア社発行 ISBN 978-4896324624
関連項目
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 子宮鏡下手術 アッシャーマン症候群治療としての子宮鏡下手術の実際について教えてください. (今月の臨床 ここが聞きたい 不妊・不育症診療ベストプラクティス) -- (不妊の治療 手術療法)
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★リンクテーブル★
[★]
- ☆case30 無月経
- ■症例
- 23歳 女性 女優
- 主訴:無月経
- 現病歴:5ヶ月前からの無月経である。初経は13歳で、これまで月経周期は整であった。食欲はあると言っているが昨年から(over the pas year)体重が8kg減少した。
- 嗜好品:アルコール10 unit/week(缶ビール(350ml)6本弱本/週)。
- 既往歴:なし
- 社会歴:現在は無職。
- 服用薬:なし
- 生活歴:一年前、彼氏と別れた。
- 身体所見 examination
- 四肢と殿部の筋肉が喪失。身長1.7m、体重41kg、BMI 13.7(標準的:20< <24)。頬、首、前腕で毛が過剰に生えている。脈拍52/分。血圧96 /60 mmHg
- 検査所見 investigations
- ECG
- 血液生化学
- K↓, Cl↓, HCO3-↑, Cre↓, Alb(保たれているのか・・・)
- 問診(S)
- 5ヶ月前からの無月経
- 昨年から8kg体重が減少。
- 無職
- 1年前に彼氏と別れた
- 身体所見(O)
- 四肢と殿部の筋肉が喪失。
- 身長1.7m
- 体重41kg
- BMI 13.666666666666666
- 頬、首、前腕で毛が過剰に生えている。
- 脈拍52/分
- 血圧96/60 mmHg
- 検査(O)
- K↓, Cl↓, HCO3-↑, Cre↓
- ・なにをすべきか?
- ・無月経の鑑別診断?
- ・体重減少の原因
- ■診断
- 神経性食思不振症, anorexia nervosa, AN
- ■要点
- ・嘔吐 → H+,Cl-喪失。
- ・減少した血漿量 → アルドステロン分泌亢進 → 尿細管ではナトリウム保持、カリウム分泌、(本来分泌されるべき)H+の枯渇
- ・アルカローシス(血中:Cl-低値、HCO3-高値。尿:Cl-低値、K+高値)
- ・尿中のCl-:<10mmol/day:嘔吐していることを暗示(imply vomitting)。高値:利尿剤の乱用
- ・anorexia nervosaで見られる検査値もチェックしておこう
- ・LH, FSH, エストロゲンは低値
- ■key points
- ・神経性食思不振症は若年女性の中で無月経の主要な原因である。
- ・低カリウム性代謝性アルカローシスは特徴的な代謝異常
- ・神経性食思不振症は利尿剤や下剤の濫用と結びついていることがある。
- ■参考文献
- DIF Differential Diagnosis in Primary Care Fourth Edition版 Lippincott Williams & Wilkins
- ■major cases of secondary amenorrhea
- ・視床下部、下垂体の疾患:ex. 下垂体機能低下症、高プロラクチン血症
- ・性腺不全:ex. 自己免疫性卵巣不全、多能性卵巣
- ・副腎不全:ex. クッシング病
- ・甲状腺疾患:ex. [甲状腺機能低下症]]、甲状腺機能亢進症
- ・重症慢性疾患:ex. 癌、慢性腎不全
- □アルコールのunit
- 1 unit = 10 ml of ethanol
- 350ml アルコール5% → 350x0.05/10=1.75 unit
- ■glossary
- buttock
- n. 殿部、尻。船尾
- interrelate
- vi. 相互関係を持つ(有する)
- vt. 相互に関係(関連)づける
- contract
- v. 収縮する
- lanugo
- n. 毳毛、うぶ毛
[★]
- 英
- amenorrhea
- 関
- 月経 menorrhea、月経異常
発症時期による分類
原因による分類
検査
-
[★]
- 英
- intrauterine adhesion
- 同
- アッシャーマン症候群、Asherman症候群、Asherman's syndrome
- 関
- 子宮性無月経、無月経
概念
- 子宮腔内の手術操作などにより、子宮内膜基底層の破壊・剥離、筋層の損傷が原因で、子宮腔内の癒着をきたすことによる症候群
病態
症状
- 無月経(子宮内膜がホルモンに反応しなくなった場合に生じる)、不妊症、月経困難症
検査
治療
- 1. (軽症):子宮ゾンデやキュレットで癒着を剥離。(重症):へガール頚管拡張器・子宮鏡観察下に子宮内膜を鈍的・鋭的に剥離・切離
- 2. 再癒着防止のために子宮腔内にバルーンやIUDを挿入
- 3. Kaufmann療法を行って子宮内膜の増殖を促す
[★]
- 英
- syndrome, symptom-complex
- 同
- 症状群
- 関
- [[]]
- 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患。
内分泌
先天的代謝異常
高プロラクチン血症
- 分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
- 分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。
性腺機能低下
- 嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長
性早熟
- 思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
- 女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。
脳神経外科・神経内科
[★]
- 英
- group
- 関
- グループ、集団、分類、群れ、基、グループ化
[★]
- 英
- symptom and sign
- 関
- 症状, 徴候 兆候