- 英
- hemophagocytic lymphohistiocytosis, HLH
- 関
- 血球貪食症候群、感染関連血球貪食症候群、家族性血球貪食性リンパ組織球症
参考
- 1. [charged] Hemophagocytic lymphohistiocytosis - uptodate [1]
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- ウイルス関連血球貪食性リンパ組織球症いわゆるVAHS
- 前田 明彦,佐藤 哲也,堂野 純孝,久川 浩章,藤枝 幹也,脇口 宏
- 臨床とウイルス 39(1), 61-71, 2011-03-31
- NAID 10028119827
- EB ウイルス感染T/NK細胞リンパ増殖症 : 臨床病態と感染標的細胞
- 大賀 正一,Ohga Shouichi,オオガ ショウイチ
- 福岡医学雑誌 102, 41-47, 2011-03-25
- … EBV関連血球貪食性リンパ組織球症(EBV-HLH)と慢性活動性EBV感染症(CAEBV)の患者には, 病理組織学的にリンパ腫の診断が難しいEBV感染T細胞・NK細胞がクローン増殖する. …
- NAID 120003043289
Related Links
- 2010年11月1日 ... 血球貪食性リンパ組織球症HLH (Hemophagocytic lymphohistiocytosis)の最も典型 的な臨床症状は、持続する ... HLHは原発性HLH(家族性HLH;FHL)と二次性HLHに 分類され、前者のFHLは、常染色体劣性遺伝の疾患で近年様々な ...
- 血球貪食症候群(Hemophagocytic syndrome; HPS,欧米ではHemophagocytic lymphohistiocytosis; HLHなど、国際的に統一の呼び名はまだない)は、医学の発達に 伴って明らかとなってきた疾患のひとつで、本来人間をまもるべきマクロファージや好中 球 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- infectious mononucleosis
- 同
- キス病 kissing disease、伝染性単核症、EBウイルス感染症 Epstein-Barr virus infection、腺熱 glandular fever
- 関
- 単核球症、EBウイルス
概念
疫学
- 多く(90%以上)は幼児期に初感染し、無症状(不顕性感染)か軽症である。
- 学童期から青年期(14-18歳)に多い。成人になってからの初感染では症状が出る。 → 肝炎様症状
- 日本では成人の80%が既感染者。健常者咽頭粘液:10-20%陽性
潜伏期間
- 4-6週(YN.H-75, ウイルス感染症 - 日本内科学会雑誌106巻11号)
病原体
感染経路
病態
- 飛沫感染 → 咽頭粘膜上皮細胞やリンパ組織で増殖 → Bリンパ球を介して全身に散布 → 増殖能を獲得したBリンパ球によるIgの産生(ポール・バンネル反応、ペニシリンアレルギーと関連)・腫瘍化したBリンパ球対して活性化した細胞障害性T細胞(異型リンパ球)の増加
- EBウイルスがB細胞に感染して癌化させる。ガン化にはEBウイルスが産生する核内抗原(EBNA)と表面抗原(LMA)が重要な役割りを果たす。ガン化したB細胞に対する傷害性T細胞が異型リンパ球として観察される。
経過
- その後、EBウイルスは持続感染する
症候
- 発熱、全身性リンパ節腫脹、絶対的リンパ球増加(10%以上の異型リンパ球)
- 発熱(1-2週間持続,90%)、扁桃炎・咽頭炎(咽頭痛・嚥下困難、発赤・腫脹)、全身性リンパ節腫脹(圧痛)、肝脾腫(10-50%)、結膜の充血、麻疹様・風疹様の発疹(10-40%)
- 扁桃炎・咽頭炎は溶連菌による扁桃炎に似て発赤が強く膿苔を伴うことが多い (SPE.340) → 扁桃白苔とも表現される(滲出性扁桃炎の所見)
- リンパ節腫脹:
- 年齢と共に咽頭、頸部リンパ節腫脹の所見は低下する。40歳以下で頸部リンパ節腫脹94%, 扁桃腺腫大84%, 40歳以上では頸部リンパ節腫脹47%, 扁桃腫大43%
- 後頸部リンパ節腫脹(陽性尤度比 3.1 95%CI 1.6~5.9)
検査
血算
- 末梢血白血球↑、
単核球↑?:白血球分画のリンパ球・単核球?が60%以上となる。 ← Bリンパ球で増殖するため減少、Tリンパ球は反応性に増殖
- 末梢血異型リンパ球(~50%)
- IMにおける異型リンパ球の陽性尤度比
異型リンパ球
|
陽性尤度比
|
95% CI
|
≧10%
|
11.4
|
2.7~35
|
≧20%
|
26
|
9.6~68
|
≧40%
|
50
|
38~64
|
- まれ:溶血性貧血、血小板減少症、再生不良性貧血、TTP、HUS、DIC (QB.H-196 参考1) ← 時に見られる造血系の異常は、EBウイルスにたいする抗体との交差反応によるもの、らしい(参考1)
免疫血清検査
- 1. ペア血清:VCA-IgM↑、VCA-IgG↑ ← VCA-IgMは一過性上昇 ← 急性期に上昇
- VCAとはウイルスキャプシド抗原(virus capsid antigen)
- 陽性→潜伏感染
- EBNA抗原はゆっくりと上昇し3ヶ月後に陽転する。3-6週後に陽転(ウイルス感染症 - 日本内科学会雑誌106巻11号)
肝臓酵素
- 肝逸脱酵素↑:AST、ALT、ALP、γ-GTP。ビリルビンも上昇する。
- 肝障害は80-90%の例にみられる。
診断
- 若年者の場合はCMVとEBVの両方を考慮して血清学的検査(VCA-IgG, VCA-IgM, EBNA, CMV-IgG, CMV-IgM)を提出する。
- トランスアミナーゼ上昇が認められているので、肝胆膵をスクリーニングするために腹部エコーを行うと良いのかもしれない。
鑑別診断
治療
- 特異的治療法無し
- 対症療法:解熱薬や肝庇護薬の投与、輸液など
合併症
注意
- ペニシリン系・セフェム系薬物の投与は禁忌:発疹などのアレルギー反応が起こる
- ペニシリン系抗菌薬では30-100%の割合で皮疹が生じるが、その際にはセフェム系抗菌薬を使う方がよいとされている(ウイルス感染症 - 日本内科学会雑誌106巻11号)
予防
予後
参考
- 1. [charged] Infectious mononucleosis in adults and adolescents - uptodate [2]
国試
[★]
- 英
- hemophagocytic syndrome, HPS
- 関
- 血球貪食性リンパ組織球症, HLH、感染関連血球貪食症候群、家族性血球貪食性リンパ組織球症
病因
- 参考1 YN.G-67
- 頻度:悪性リンパ腫50%、ウイルス30%、細菌・真菌10%、数%膠原病
-
病態
- 血球を貪食した活性化マクロファージが骨髄、肝臓、脾臓、リンパ節で増殖。
症状
- 発熱、全身倦怠感、汎血球減少(少なくとも2系統)、DIC、肝脾腫、肝不全
検査
[show details]
治療
- 参考1
- HLH-2004 protocolに基づく治療を
- デキサメタゾン、エトポシド、メトトレキサート
- 造血細胞移植
診断基準
参考
- 1. [charged] 血球貪食性リンパ組織球症(HLH) - uptodate [3]
- 2. wiki ja
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%80%E7%90%83%E8%B2%AA%E9%A3%9F%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4
- http://www.nanbyou.or.jp/entry/722
国試
[★]
- 英
- infection-associated hemophagocytic syndrome
- 関
- 血球貪食症候群、血球貪食性リンパ組織球症、家族性血球貪食性リンパ組織球症
[★]
[★]
血球貪食性リンパ組織球症 HLH
[★]
- 英
- familial hemophagocytic lymphohistiocytosis
- 同
- 家族性血球貪食性細網症 familial hemophagocytic reticulosis
- 関
- 血球貪食症候群、血球貪食性リンパ組織球症、感染関連血球貪食症候群
[★]
- 英
- hemocyte, blood corpuscle, hematocyte
- ラ
- hemocytus
- 同
- 血液細胞 blood cell
- 関
- 血液
血球の割合
|
個数(/ul)
|
|
個数(/ul)
|
個数(%)
|
赤血球
|
男:500万 女:450万
|
|
5000000
|
95.1
|
白血球
|
5000-10000
|
|
7500
|
0.1
|
血小板
|
15万-35万
|
|
250000
|
4.8
|
寿命
- 赤血球:120日
- 好中球:6-8時間
- 血小板:10日
- 形質細胞:1-3日
- メモリー細胞:数年
血球の特徴
|
|
赤血球
|
単球
|
好酸球
|
好中球
|
好塩基球
|
リンパ球
|
大きさ
|
7~8μm
|
12~20μm
|
10~15μm
|
10~13μm
|
9~12μm
|
7~15μm
|
赤血球と比べた大きさ
|
------
|
かなり大きい
|
2倍以上
|
約2倍
|
2倍弱
|
小リンパ球は同じ程度
|
細胞質
|
|
アズール顆粒。 広く不規則な突起
|
橙赤色の粗大円形顆粒
|
暗紫色に染まる微細な顆粒 アズール顆粒
|
赤紫色の大小不同の顆粒
|
狭く淡い青色
|
核
|
|
くびれ有り
|
2葉、眼鏡型
|
桿状好中球 分葉好中球
|
格の上にも顆粒あり
|
球形
|
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3
[★]
- 英
- tissue
- ラ
- textus
- 関
- 何種類かの決まった細胞が一定のパターンで集合した構造の単位のこと。
- 全体としてひとつのまとまった役割をもつ。
分類
[★]
- 英
- histiocyte
- 同
- 固着性大食細胞 fixed macrophage、静止遊走細胞 resting wandering cell、組織大食細胞 tissue macrophage、崩壊細胞 clasmatocyte
- 関
- 単球、マクロファージ
[★]
- 英
- histiocytosis
- 同
- マクロファージ増殖症 macrophage hyperplasia
- 関
- 組織球、組織球増殖症、ヒスチオサイトーシス