- 英
- black stool
- 同
- タール様便 tarry stool、メレナ melena
- 関
- 新生児メレナ
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- abnormally dark tarry feces containing blood (usually from gastrointestinal bleeding) (同)melaena
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/11/25 20:07:56」(JST)
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メレナ(英: melena)とは、上部消化管や小腸、上行結腸からの出血が消化され便として排出される状態。血便の一種で、黒色となった便のこと。タール便(タールべん)、黒色便(こくしょくべん)とも呼ばれる。血様下痢とは異なる。通常は黒色タール状であり、上部消化器の大量の出血を示唆する。
目次
- 1 診断
- 2 原因
- 3 機序
- 4 鑑別診断
- 5 参考文献
- 6 関連項目
- 7 外部リンク
診断[編集]
血液に含まれるヘモグロビンは消化液にさらされて、赤から黒へと色調が変わる。肛門に近い箇所からの出血は、赤みを帯びた血便としてみられ、黒色便とは区別される。
ヒトでの医療: 肉や魚、血液、鉄分を多く含む食品・薬物を摂取すると便が黒くなる。この場合、鉄を検出するグアヤック法便潜血検査では偽陽性がみられる。現在では便潜血検査では、ヒト・ヘモグロビンに対するモノクローナル抗体を用いた検査が主となっている。
原因[編集]
メレナの原因として鼻出血、上部消化管腫瘍、胃潰瘍、ポリープなどが存在する。また、大腸癌であっても上行結腸などからの出血では黒色便となることもある。
機序[編集]
ヘモグロビンは酸素と結合していると赤色だが、酸素と遊離すると暗赤色となる。またヘモグロビン中の鉄は酸化を受け黒色を呈するため、このような黒色便となる。
鉄の存在で黒色便となるため、鉄欠乏性貧血で鉄剤を服用していると、同様な黒い色の便を呈する。
鑑別診断[編集]
- 新生児メレナ - ビタミンK欠乏症による出血傾向
- 鼻出血を嚥下した場合
- 胃潰瘍・胃癌
- 膵頭部癌
- 小腸腫瘍・小腸動静脈奇形
- 大腸癌・大腸憩室炎
など
参考文献[編集]
- 日本獣医内科学アカデミー編 『獣医内科学(小動物編)』 文永堂出版 2005年 ISBN 4830032006
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
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Japanese Journal
- サイトメガロウイルス感染が証明された急性出血性直腸潰瘍の2例
- 野木 真将,宮阪 英,関岡 敏夫,田中 俊樹,熊本 新一,梶原 正章,仲井 理,山田 拓司
- 日本大腸肛門病学会雑誌 64(1), 29-34, 2011-01-01
- … 症例2は68歳男性で主訴は黒色便であった.多発胃潰瘍および急性出血性直腸潰瘍を認めた.潰瘍底からの生検標本でサイトメガロウイルス感染が証明された. …
- NAID 10027718735
- Blue rubber bleb nevus syndromeの小腸血管腫に対しクリッピングが有効であった1例
- 三上 栄,松本 善秀,山田 聡,堂垣 美樹,船越 太郎,住友 靖彦,山下 幸政
- 日本消化器内視鏡学会雑誌 53(2), 275-282, 2011
- … 症例は45歳女性.主訴は易疲労感,動悸,頭痛.平成20年11月頃より上記症状に加え黒色便を認めたため近医受診.著明な貧血を認めたため当院へ紹介となる.カプセル内視鏡,小腸内視鏡で小腸・大腸に多発する血管腫を認めたためBRBNSと診断した.それら病変に対してクリッピングで治療した.治療後の内視鏡検査では病変は消失,もしくは縮小していた.本症の消化管病変に対するクリッピングによる治療は安全で …
- NAID 130000655093
Related Links
- 2009年8月15日 ... 胃潰瘍を起こしますと、胃の中に出血をきたし、胃酸と混じることで、黒い便(タール便、 黒色便)がみられることがあります。 タールは、道路を舗装する時のコールタールが語源 です。ただし、コールタールと言っても分からない方も多くなっている ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 78歳の男性。黒色便を主訴に来院した。数日前から心窩部不快感を自覚していた。本日、突然の心窩部痛があり、黒色便に気付いたため受診した。 2年前から腰痛のため、自宅近くの診療所で治療を受けている。
- 意識は清明。身長168cm、体重62kg。体温36.8℃。脈拍92/分、整。血圧130/86mmHg。呼吸数16/分。 SpO2 98%(roomair)。眼瞼結膜は貧血様である。腹部は平坦、軟で、心窩部に軽度の圧痛を認める。腸雑音は亢進している。直腸指診を行うと黒色便が付着した。緊急に施行した上部消化管内視鏡検査の写真(別冊No. 15A、 B)を別に示す。
- この患者から聴取された病歴で最も重視すべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106A040]←[国試_106]→[106A042]
[★]
- 35歳の男性。1週前から腹部膨満感が出現したため来院した。3か月前から時々黒色便があったが放置していた。2か月で3kgの体重減少がある。身長165cm、体重50kg。眼瞼結膜に貧血を認める。左鎖骨上窩に小指頭大の硬いリンパ節を触知るする。肺肝境界の上昇と波動のある腹部膨隆とを認める。腹腔穿刺をしたところ腹水が採取された。この腹水について予想されるのはどれか。
- (1) 血性である
- (2) 蛋白は少ない
- (3) 糖は低値である
- (4) 細胞成分は少ない
- (5) 利尿薬に反応しにくい
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [095G029]←[国試_095]→[095G031]
[★]
- 68歳の男性。一過性の意識消失を主訴に来院した。
- 現病歴:買い物中に突然目の前が真っ暗になり、意識を失って転倒した。居合わせた家族によると30秒後に速やかに意識を回復したとのことであった。そのまま家族に連れられて受診した。
- 既往歴:10年前から高血圧症で自宅近くの診療所に通院中。
- 生活歴:喫煙は10本/日を68歳まで40年間。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴:父親は70歳時に大腸癌で死亡。
- 追加して確認すべき情報で重要度が低いのはどれか。
- a 内服薬
- b 動悸の有無
- c 胸痛の有無
- d 黒色便の有無
- e 頭位変換時のめまいの有無
[正答]
※国試ナビ4※ [113B047]←[国試_113]→[113B049]
[★]
- 61歳の男性。黒色便を主訴に来院した。1年前に肝細胞癌と診断され、ラジオ波焼灼を受けた。血液所見:赤血球220万、Hb7.5g/dl、白血球2,800、血小板7万、プロトロンビン時間65%(基準80~120)。血清生化学所見:アルブミン3.3g/dl、総ビリルビン1.8mg/dl、AST72単位、ALT65単位。腹部造影CTを以下に示す。
- 治療として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100H022]←[国試_100]→[100H024]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [111A011]←[国試_111]→[111A013]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107H014]←[国試_107]→[107H016]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098E030]←[国試_098]→[098E032]
[★]
- 英
- melena
- ラ
- melaena
- 同
- タール便 tarry stool
- 関
- 消化管出血(上部消化管出血、下部消化管出血)、黒色便、赤色便。吐血
定義
- (広義)便の中に血液が含まれている状態:黒色便、タール便、粘血便、鮮血便 (ただし潜血便は含まれない)
- (狭義)タール便
狭義
下血
分類
頻度
- IMD.566
出血部位と便の性状
- IMD.567
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黒色便。タール様便
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- 英
- stool
- 関
- 大便、糞便
便→疾患
- 緑色ミートソース様便:サルモネラ腸炎
- クリーム色がかった緑色水様便:MRSA腸炎
疾患→便
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- 英
- black
- 関
- 暗黒、黒、黒人、黒い