- 英
- abdominocentesis, abdominal puncture, abdominal paracentesis, abdominal tap
- ラ
- paracentesis abdominalis
- 関
- 腹水穿刺、腹膜穿刺
適応
対象疾患
- (NSU.715)
- 腹水を生じる疾患
- 腹腔内出血(腹部外傷、肝癌の破裂、子宮外妊娠は列など)
- 腹腔内限局性膿瘍
目的による分類
- 試験的/診断的穿刺:腹腔内貯留液の有無及び正常の確認(NSU.715)
- 治療的穿刺:腹水の排除、膿瘍のドレナージ、抗癌薬の注入など(NSU.715)
禁忌と注意
- 腸管癒着の疑われる手術創周囲、腸管拡張の著名なとき、妊娠子宮・肝脾腫などにも注意。(NSU.715)
- 腸管内ガスの大量貯留、複数の手術痕、妊婦(YN.B-6)
穿刺部位
- also see LAB.239
- 腹直筋鞘外縁の上下左右の4個所、両側中側腹部臍下:腹膜4分画穿刺 (出典不明)
- モンロー・リヒター線の外側1/3を穿刺。あるいは右前腸骨棘と臍を結ぶ外側1/3の点を穿刺する。腹部外傷時には左右上腹部を穿刺することもある(NSU.715)
腹腔穿刺所見で推定できる疾患
- YN.L-30
- 非凝固性血性の液:子宮外妊娠、卵巣出血、外傷
- 血漿液性:荒野区政イレウス、卵巣嚢腫経年点、急性膵炎、急性腸間膜動脈閉塞
- 膿性悪臭:消化管穿孔、穿孔性腹膜炎
- 無臭:原発性腹膜炎、卵管炎
- 胆汁混合:十二指腸潰瘍穿孔、胆嚢穿孔
WordNet
- centesis of the belly to remove fluid for diagnosis (同)paracentesis
UpToDate Contents
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- 1. 診断および治療を目的とした腹腔穿刺diagnostic and therapeutic abdominal paracentesis [show details]
… Abdominal paracentesis is a simple bedside or clinic procedure in which a needle is inserted into the peritoneal cavity and ascitic fluid is removed . Diagnostic paracentesis refers to the removal of …
- 2. 肝硬変患者における腹水の治療:利尿剤抵抗性腹水ascites in adults with cirrhosis diuretic resistant ascites [show details]
…who were undergoing paracentesis . Paracentesis-induced circulatory dysfunction developed in 8 of 10 patients when propranolol was given prior to paracentesis. However, paracentesis-induced circulatory …
- 3. 成人における腹水の診断および評価evaluation of adults with ascites [show details]
… is to look for the cause. This typically includes a paracentesis to evaluate the ascitic fluid. Analyzing ascitic fluid – Abdominal paracentesis is crucial for determining the cause of a patient ascites …
- 4. 成人における特発性細菌性腹膜炎:診断spontaneous bacterial peritonitis in adults diagnosis [show details]
… red-top blood-drawing tubes). It is vital that patients suspected of having SBP undergo abdominal paracentesis before receiving any antibiotics (a single dose of a broad-spectrum antibiotic can lead to …
- 5. 肝硬変患者における腹水の治療:初期治療ascites in adults with cirrhosis initial therapy [show details]
… diagnosis regarding the cause of ascites formation . A careful history, physical examination, and abdominal paracentesis with appropriate ascitic fluid analysis can usually determine the cause of ascites formation …
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- 腹水穿刺とは 腹腔内に針を刺し、腹水を抜くことをいいます。原因が特定できない腹水の診断や抗がん剤などの注入、腹水貯留による苦痛緩和を目的として行いますが、安易な腹水除去は逆に腹水貯留を加速させる可能性があります。
- 腹腔穿刺【ふくくうせんし】は、腹水がたまってしまった状態のときにその原因を調べる、腹水で苦しいときに症状をやわらげる、腹水の原因となっている病気を治療するために行います。超音波検査で、腹水があり、かつ安全な場所を確認して注射針を刺します。
- 「腹腔穿刺の介助」の実施において必要な知識・実施手順・ポイントについて動画で解説します。 (7)腹水を排液させる (8)三方活栓と延長チューブを接続し、自然落下させる (9)排液速度、排液量、性状の観察を行う
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★リンクテーブル★
[★]
- 63歳の男性。発熱と腹痛とを主訴に来院した。現病歴:昨日から38℃台の発熱と腹部全体の痛みとがある。痛みは持続的で、下痢と嘔吐とはない。家族の話では、いつもと比べて何となくぼんやりしているという。
- 既往歴 53歳時にC型肝炎を、 60歳時に肝硬変を指摘された。
- 生活歴 喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴 父親が脳梗塞のため84歳で死亡。
- 現 症 意識レベルはJCS I-2。体温38.1℃。脈拍96/分、整。血圧106/56mmHg。呼吸数24/分。腹部は膨隆し、打診では仰臥位から左側臥位への体位変換で濁音境界が移動する。腹部全体に軽度の圧痛を認める。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球295万、 Hb9.2g/dl、Ht27%、白血球4,200、血小板4.3万。血液生化学所見:総蛋白5.8g/dl、アルブミン2.6g/dl、尿素窒素15mg/dl、クレアチニン0.9mg/dl、総ビリルビン1.0mg/dl、 AST94IU/l、 ALT64IU/l、 ALP230IU/l(基準115-359)、アンモニア73μg/dl(基準18-48) 。腹部超音波検査で肝臓に腹痛を認めない。
- 病態把握のために最も重要な検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106B049]←[国試_106]→[106B051]
[★]
- 58歳の女性。腹痛を主訴に来院した。 2年前に胃切除術を受け、以後順調に経過していた。昨夜突然、腹痛が出現し、周期的に増強するようになった。意識は清明。身長155cm、体重48kg。体温36.8℃。脈拍96/分、整。血圧112/84mmHg。腹部はやや膨隆し、腹部全体に圧痛を認めるが、 Blumberg徴候と筋性防御とは認めない。肝・脾を触知しない。腸雑音は亢進している。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球 346万、 Hb9.7g/dl、 Ht 28%、白血球9,100、血小板 16万。血液生化学所見:血糖 106mg/dl、総蛋白 7.1g/dl、アルブミン 4.0g/dl、尿素窒素 19mg/dl、クレアチニン 1.1mg/dl、総コレステロール 211mg/dl、総ビリルビン 1.0mg/dl、AST 35IU/l、ALT38IU/l、LD 346U/l(基準176-353)、ALP 224IU/l(基準115-359)、 Na l34mEq/l、K 4.l mEq/l、Cl 96 mEq/l。CRP 1.2mg/dl。腹部エックス線写真(別冊No.2)を別に示す。
- 対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105B039]←[国試_105]→[105B041]
[★]
- 40歳の女性。自転車で走行中に転倒し右の側腹部を強打し搬入された。激しい右背部痛を訴えている。意識は清明。体温37.5℃。脈拍120/分、整。血圧84/56mmHg。呼吸数22/分。SpO2100%(リザーバー付マスク10l/分酸素投与下)。心音と呼吸音とに異常を認めない。右の側腹部に発赤と圧痛とを認める。尿所見で肉眼的血尿を認める。血液所見:赤血球312万、Hb 9.8g/dl、Ht 31%、白血球12,000、血小板15万。血液生化学所見:総蛋白6.5g/dl、アルブミン3.2g/dl、尿素窒素25mg/dl、クレアチニン1.2mg/dl、AST 320IU/l、ALT 90IU/l、CK 8,400IU/l(基準40~200)、Na 140mEq/l、K 4.5mEq/l、Cl 108mEq/l。腹部造影CT(別冊No.32)を別に示す。今後行う可能性のある対応を患者と駆けつけた家族とに説明することになった。
- 説明する内容として適切なのはどれか。3つ選べ。
- a 輸血
- b 腹腔穿刺
- c 右腎摘出術
- d 右腎瘻造設術
- e 右腎動脈塞栓術
[正答]
※国試ナビ4※ [107D058]←[国試_107]→[107D060]
[★]
- 次の文を読み、35、36の問いに答えよ。
- 60歳の女性。発熱と腹痛とを主訴に午前1時に救急車で来院した。
- 現病歴 : 50歳ころから血圧が高いと言われたが、多忙のためにきちんとした管理をしてこなかった。また数年前から脂っこい食事を食べた後、心窩部から右季肋部にかけての重苦しさを自覚し、市販薬を時々服用していた。数日来右季肋部にいつもより強い間欠的な痛み、背部痛および嘔気を自覚するようになった。昨夕からしぼられるような痛みとなり、ガクガク震えた後40℃まで発熱した。
- 既往歴 : 特記すべきことはない。
- 家族歴 : 特記すべきことはない。
- 現 症 : 小柄で肥満の傾向。意識は清明。体温39.6℃。脈拍104/分、整。血圧116/88mmHg
- a. 胸腹部エックス線単純撮影
- b. 血清生化学検査
- c. 血液培養検査
- d. 腹部超音波検査
- e. 腹腔穿刺
[正答]
※国試ナビ4※ [095F035]←[国試_095]→[095F037]
[★]
- 次の文を読み、47、48の問いに答えよ。
- 63歳の女性。交通事故後に救急車で搬入された。
- 現病歴 : 自転車に乗っていて自動車に衝突され受傷した。
- 現症 : 意識は清明。体温36.7℃。脈拍104/分、整。血圧96/72mmHg。骨盤周囲に強い圧痛がある。右下腿には開放創があり、泥が付着した骨折部が露出している。
- 検査所見 : 尿所見:黄色透明、蛋白(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球350万、Hb11.3g/dl、Ht32%、白血球11,000、血小板25万。骨盤エックス線単純写真(別冊No.6)を別に示す。
- 静脈路確保を行った後、優先して行うべき検査はどれか。
- a. 腹部エックス線断層撮影
- b. 腹部単純CT
- c. 腹部単純MRI
- d. 腹腔穿刺
- e. 腹腔鏡検査
[正答]
※国試ナビ4※ [097F046]←[国試_097]→[097F048]
[★]
- 次の文を読み、33、34の問いに答えよ。
- 26歳の1回経妊、未産婦。今朝、多量の性器出血と下腹部痛とが突然出現したため来院した。
- 現病歴 : 2か月前に経ロ避妊薬の服用を中止し、消退出血があった。その後、持続する性器出血があったが、自然に消失した。
- 現症 : 意識は清明。身長156cm、体重50㎏。体温36.5℃。臥位で、脈拍68/分、整。血圧104/76mmHg。腹部はほぼ平坦であるが、下腹部に圧痛を認める。双合診で子宮の大きさは鷲卵大、軟。両側付属器に異常を認めない。膣鏡診で外子宮ロから多量の出血を認める。
- 検査所見 : 血液所見:赤血球380万、Hb11.2g/dl、Ht35%、白血球6,300、血小板19万。
[正答]
※国試ナビ4※ [097F033]←[国試_097]→[097F035]
[★]
- 19歳の男性。バイクで走行中に転倒し、救急車で搬入された。呼吸数24/分。脈拍104/分、整。血圧88/60mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)90%(酸素10l/分投与下)。呼び掛けると開眼する。瞳孔は左右とも4mmで対光反射はある。前額部に5cm長の挫創がありガーゼで圧迫止血されている。右側胸部から右上腹部に打撲痕がある。右胸部は吸気時に陥凹し、呼気時に突出し、握雪感を認める。右胸部の呼吸音は聴取しない。腹部は平坦で、腸雑音を聴取する。右上腹部に圧痛がある。骨盤に可動性はない。四肢に擦過傷を認めるが、運動障害と感覚障害とを認めない。末梢静脈路を確保して乳酸加リンゲル液の投与を開始した。
- 次に行うのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100H014]←[国試_100]→[100H016]
[★]
- 次の文を読み、41、42の問いに答えよ。
- 65歳の男性。吐血のため救急車で来院した。
- 現病歴 : 2日前から風邪気味で感冒薬を服用していた。今朝、突然嘔気があり洗面器一杯の新鮮血液を吐血した。
- 既往歴 : 25年前に胃切除術の際に輸血を受けた。数年前から肝硬変を指摘されていた。
- 現症 : 身長165cm、体重61kg。体温36.6℃。脈拍120/分、微弱、整。血圧72/40mmHg。皮膚は蒼白で頚部にクモ状血管腫がみられる。眼瞼結膜に著明な貧血を認め、眼球結膜に黄疸を認める。胸部所見では心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は軽度膨隆し、肝・脾は触知しない。
[正答]
※国試ナビ4※ [096F040]←[国試_096]→[096F042]
[★]
- 65歳の男性。吐血のため搬入された。起床時から悪心があり、朝食前に洗面器・いっぱいの吐血があった。肝硬変で通院中である。意識は清明。身長167cm、体重42kg。体温36.8℃。脈拍108/分、整。血圧96/60mmHg。腹部は膨隆。血液所見:赤血球 340万、Hb 8.5g/dl、Ht 26%、白血球 3,800、血小板 7.2万。血液生化学所見:総蛋白 5.5g/dl、アルブミン 2.9g/dl、尿素窒素 45mg/dl、クレアチニン 1.4mg/dl、総ビリルビン 1.3mg/dl、直接ビリルビン 0.8mg/dl、AST 55IU/l、ALT 30IU/l。
- 血管確保後にまず行うのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104D022]←[国試_104]→[104D024]
[★]
- 65歳の男性。吐血のため救急車で搬入された。10年前からアルコール性肝障害を指摘されていたが通院していなかった。本日、夕食後に吐血をしたため、家族が救急車を要請した。意識レベルはJCSⅡ-10。身長 168cm、体重 74kg。体温 36.8℃。心拍数 112/分、整。血圧 88/68mmHg。呼吸数 22/分。SpO2 95%(鼻カニューラ 3L/分酸素投与下)。皮膚は湿潤している。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に軽度の黄染を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部はやや膨隆し波動を認める。四肢に冷汗を認める。
- まず行うべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114E039]←[国試_114]→[114E041]
[★]
- 35歳の男性。1週前から腹部膨満感が出現したため来院した。3か月前から時々黒色便があったが放置していた。2か月で3kgの体重減少がある。身長165cm、体重50kg。眼瞼結膜に貧血を認める。左鎖骨上窩に小指頭大の硬いリンパ節を触知るする。肺肝境界の上昇と波動のある腹部膨隆とを認める。腹腔穿刺をしたところ腹水が採取された。この腹水について予想されるのはどれか。
- (1) 血性である
- (2) 蛋白は少ない
- (3) 糖は低値である
- (4) 細胞成分は少ない
- (5) 利尿薬に反応しにくい
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [095G029]←[国試_095]→[095G031]
[★]
- 生後1か月の乳児。嘔吐を主訴に来院した。生後3過ころから哺乳後にミルクを嘔吐するようになり、その頻度と量が増加している。それまでの体重増加は順調であったが、最近の1週間は体重増加が止まっている。患児の上腹部の写真(別冊No.5)を別に示す。
- 診断確定のために行うのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104I043]←[国試_104]→[104I045]
[★]
- 28歳の女性。突然の下腹部痛とそれに引き続く意識混濁のため、家族に付き添われ救急車で搬入された。意識は傾眠状態。36.0℃。脈拍136/分、微弱。収縮期血圧60mmHg。皮膚は蒼白で冷たく、腹部は膨隆している。尿の妊娠反応は陽性である。直ちに行うべき処置はどれか。
- a. 血管拡張薬の投与
- b. 止血薬の投与
- c. 利尿薬の投与
- d. 輸液
- e. 腹腔穿刺
[正答]
※国試ナビ4※ [098I024]←[国試_098]→[098I026]
[★]
- 英
- peritoneal puncture, peritoneal tap
- 関
- 腹腔穿刺
[★]
- 関
- 腹水、腹腔穿刺
[★]
- 英
- puncture、paracentesis、prick、stab、needling、pricking
- 関
- 穿開術、穿刺術、微小穿刺、プリッキング、パンクチャー
[★]
- 英
- abdominal cavity (Z)
- ラ
- cavum abdominis
- 同
- 腹膜腔