- 英
- bile duct
- 関
- 胆管系
胆道の正常計測値
- 腹部超音波テキスト p.88
- 胆嚢径 :長径8cmx短径4cm以下
- 胆嚢壁圧:3mm以下
- 総胆管径: 8mm以下 9mm以上 10mm以上
- 総肝管径: 6mm以下 7mm以上 8mm以上
- 肝管径(右・左):4mm以下
- 肝内胆管径: 1mm以下
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/09/13 19:28:55」(JST)
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胆管周辺の模式図
en:Liver:肝臓、RHD(Right hepatic duct): 右肝管、LHD(Left hepatic duct):左肝管、CHD(en:Common hepatic duct):総肝管、en:Cystic duct:胆嚢管、en:Common bile duct:総胆管、en:Gall Bladder:胆嚢、en:Sphincter of Oddi:オッディ括約筋、en:Ampulla of Vater:ファーター膨大部、en:Pancreatic duct:膵管、en:Pancreas:膵臓、en:Duodenum:十二指腸
胆管(たんかん、英: Bile duct)は、肝臓から十二指腸まで胆汁を運ぶ管腔構造物の総称である。
解説
胆汁は肝細胞で生成される消化液で、脂肪の消化吸収を助ける役割を持つ。正常の肝細胞は索状に配列しており、隣接する肝細胞間には細い管腔様構造が存在する。これを毛細胆管といい、肝細胞で生成された胆汁が分泌される。
毛細胆管はHering管を経て小葉間胆管に流入する。小葉間胆管は合流を繰り返して次第に太くなり、最終的には2本の肝管(左肝管、右肝管)となって肝臓の外へ出る。2本の肝管は肝門部で合流して総肝管となり下行する。胆嚢管(胆嚢へつながる管)が合流する部(三管合流部)より先は総胆管となり、十二指腸壁を貫いて十二指腸乳頭部に開口する。
肝臓内の胆管は細かく枝分かれして樹状のネットワークを形成している。その経路は次のとおり: 毛細胆管 → Hering管 → 小葉間胆管 → 区域胆管枝 → 左肝管・右肝管 →(肝臓外へ)→ 総肝管 →(胆嚢管が合流)→ 総胆管 → 乳頭部胆管 →(主膵管が合流)→ 共通管 → (十二指腸へ開口)
総胆管
総胆管の上半分肝臓につながっており、下半分は膵臓につながっており、その先は小腸へとつづく。総胆管は、ファーター膨大部と呼ばれる十二指腸の部分に開口している。
病理学
癌、胆石、あるいは胆管損傷などの原因によって胆管が閉塞すると胆汁を十二指腸へ排出できなくなり、胆汁中のビリルビンが血液に取り込まれ蓄積する。この状態を黄疸と呼ぶ。
血中のビリルビンによって皮膚や目が黄色くなり、また組織にビリルビンが沈着することにより激しい痒みを引き起こす。ある種の黄疸では尿の色が濃くなって便が灰白色になるが、これはビリルビンが腸に排泄されずに腎臓で濾過されて尿中へ排泄されるためである。
黄疸を生じる主な疾患は、膵癌(膵臓に生じた癌が総胆管に浸潤して閉塞する)、胆管癌、胆石症(胆石が胆管を閉塞する)、胆道損傷(胆嚢摘出の手術時に胆管を損傷することがある)などである。
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Japanese Journal
- 肝内胆管癌における糖転移酵素N-アセチルグルコサミン転移酵素V(GnT-V)発現とその臨床病理学的意義
- 小貫 建一郎/正田 純一/川本 徹/有泉 俊一/山本 雅一
- 東京女子医科大学雑誌 82(2), 62-69, 2012-04-25
- … 癌種において生物学的悪性度との関連性が報告されている.以前我々は,pT2胆嚢癌(GBC)のGnT-V陽性例において、術後遠隔臓器転移再発が多く、陰性例と比較し有意に予後不良であることを報告した.しかし、他の胆道癌に関してのGnT-V発現と臨床病理学的意義に関する報告は過去にない.そこで、肝内胆管癌(ICC)におけるGnT-V発現と予後および術後再発との関連性について検討を行った.【方法】ICC治癒切除72例を対象とし,GnT-V …
- NAID 110009004320
- 臓器別専門外来でのReview of systems聴取の重要性が示唆されたAmelanotic melanomaの1剖検例
- 石井 彰,菅原 斉,渡辺 珠美,松本 充也,松林 洋志,出光 俊郎,兵頭 隆史,山田 茂樹,川上 正舒
- 自治医科大学紀要 34, 129-134, 2012-03-01
- … 身体所見上,左下腹部に1cm大の弾性硬で可動性不良の皮下結節があり,血液検査で肝胆道系酵素の上昇が認められた。 …
- NAID 110008922666
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- 胆道の構造と働きについてご説明します。 ... 胆道とは、肝臓で作られた胆汁が十二指腸に至るまでの全経路を意味します。胆汁は、肝細胞で生成される消化液で、脂肪の消化吸収を助ける役割を持ちます。
- 2015年2月13日 平成26年度 日本胆道学会認定「指導医」・「指導施設」申請受付を終了いたしました。 2015年1月5日 「利益相反(COI)に関する指針及び細則」に関するお知らせ 2014年10月29日 IC-KPBA開催のお知らせ 2014年8月 ...
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- 英
- biliary tract cancer, biliary cancer, carcinoma of the biliary tract
- 関
- 胆道、胆管
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定義
- 本来、胆道は肝細胞から十二指腸に至るまで胆汁の全排泄経路であるが、胆道癌は胆道に発生する癌を示しているのではない。
- (胆道癌取扱い規約)「胆道=肝外胆道系のみ」と定義。肝外胆管癌=胆道癌。肝内胆管癌≠胆管癌
- (原発性肝癌取扱い規約(1997))肝内胆管癌が取り扱われている
分類
- 胆管癌:肝門部胆管癌、上部胆管癌、中部胆管癌、下部胆管癌。この区分の3つ以上の領域を癌が占める時 → 広範囲胆管癌
- 胆嚢癌:胆嚢・胆嚢管に原発する癌
- 乳頭部癌(十二指腸乳頭部癌):オッディ括約筋に囲まれた乳頭部に原発する癌 ← 胆道癌に含まないことが多い
疫学
- 肝門部~上部胆管癌が胆道癌の50%を占め、次いで下部胆管癌が多い。
- 胆管癌:50歳以上の男性に多い(IMD)。先天性総胆管嚢腫・潰瘍性大腸炎と合併することがある。
- 胆嚢癌:60歳以上の女性に多い(M:F=1:2)(IMD)。胆石との共存していることが多い。
リスクファクター
部位別
- 胆管癌:胆管拡張型の膵・胆管合流異常、原発性硬化性胆管炎(PSC)
-
- 無症候性胆石症に対する胆嚢摘出術は必要か? → 無症候性胆石症に対して胆嚢摘出術を勧める根拠は不十分である。(推奨度C2)
- 胆嚢癌:膵・胆管合流異常のうち、とくに胆管拡張をともなわない膵・胆管合流異常
-
- 本邦における膵・胆管合流異常を対象とした全国集計の検討3)(レベルIV)では胆管拡張をともなう群における胆道癌の発生頻度は10.6%,胆管拡張をともなわない群では37.9%であった。胆道癌のうち胆嚢癌の割合は,胆管拡張をともなう群では64.9%,胆管拡張をともなわない群では93.2%であった。膵・胆管合流異常の胆嚢において粘膜過形成,K-ras遺伝子変異,p53蛋白過剰発現が高頻度に認められる。
- 2. 胆嚢結石症・胆嚢壁の石灰化・陶器様胆嚢と胆嚢癌との因果関係は証明されてない。
-
- 胆嚢ポリープが10mm以上で、かつ増大傾向を認める場合、または大きさにかかわらず広基性病変では胆嚢癌の頻度が高い。
-
膵・胆管合流異常
- 胆管拡張型 :胆道癌10 %合併(このうち 胆嚢癌64.9%、胆管癌33.6%)
- 胆管非拡張型:胆道癌37.9%合併(このうち 胆嚢癌93.2%
- 膵・胆管合流異常における予防的治療は必要か?(ガイドライン)
- 胆管拡張型では胆管癌の合併頻度が高く、予防的な胆嚢摘出と肝外胆管切除の有用性が期待できる可能性がある。(推奨度C1) (ガイドライン)
- 胆管非拡張型は胆嚢癌のリスクファクターであり、予防的胆嚢摘出術が推奨される。(推奨度B)(ガイドライン)
症状
胆嚢癌
- 胆石による症状(疝痛)に似ており、悪性疾患を疑う特異所見に乏しい。浸潤、転移巣による症状が初発症状となりうる。
- 胆石を合併していることがあり、胆石による症状の精査で見いだされることもある。
胆管癌
乳頭部癌
起きうる症状(ガイドラインより)
胆嚢癌
|
胆管癌
|
乳頭部癌
|
右上腹部痛
|
79~89%
|
黄疸
|
初発症状の90%以上
|
(変動する)黄疸
|
多い
|
悪心嘔吐
|
52~53%
|
掻痒感
|
半数以上
|
発熱
|
多い(44~56%)
|
体重減少
|
|
上腹部痛(軽度)
|
半数以上
|
腹痛
|
多い(35~45)
|
黄疸
|
体重減少
|
半数以上
|
全身倦怠感
|
|
食思不振
|
[黄疸-の症例に対して]
|
|
体重減少
|
腹部膨満感
|
腹痛
|
44%
|
食思不振
|
掻痒感
|
発熱
|
17%
|
背部痛
|
黒色便
|
食思不振
|
11%
|
|
無症状
|
32~38%
|
全身倦怠感
|
11%
|
|
無症状
|
27%
|
検査
治療
予後
- → 胆嚢癌は症状に乏しく、発見時には進行癌となっている。
- → 胆道系は粘膜筋板を欠く、壁が薄い、リンパ管や血管に富む、周囲の臓器(肝臓、十二指腸、)・血管(肝動脈、門脈)に近接 → 早期の浸潤、転移
資料
ガイドライン
- 胆道癌診療ガイドライン作成出版委員会/編(07年)/ガイドライン
- http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0058/1/0058_G0000159_GL.html
[★]
- 英
- melena
- ラ
- melaena
- 同
- タール便 tarry stool
- 関
- 消化管出血(上部消化管出血、下部消化管出血)、黒色便、赤色便。吐血
定義
- (広義)便の中に血液が含まれている状態:黒色便、タール便、粘血便、鮮血便 (ただし潜血便は含まれない)
- (狭義)タール便
狭義
下血
分類
頻度
- IMD.566
出血部位と便の性状
- IMD.567
[★]
- 英
- cholangio-venous reflux, cholangiovenous reflux
- 関
- 胆道
[★]
- 英
- cystic duct (KH,Z)
- ラ
- ductus cysticus
- 関
- 胆管系、総胆管、胆道
- 胆嚢頚部~総肝管・総胆管の合流部(三管合流部)をつなぐ管
[★]
- 英
- biliary tract, biliary system
- 関
- 胆道系、胆道 bile duct、肝外胆路 extrahepatic bile duct、胆路系
[★]
- 英
- motor dysfunction of the biliary tract
- 関
- 胆道ジスキネジー
[★]
- 関
- endoscopic retrograde biliary drainage ERBD
-ERBD
[★]
- 英
- hepatobiliary infection
- 関
- 肝胆道系感染症
[★]
- 英
- hepatobiliary infection
- 関
- 肝胆道系感染
[★]
- 英
- hepatobiliary disease
- 関
- 肝胆道系疾患
[★]
- 英
- street, meatus
- 関
- 管、街路、街角