- 英
- aspartate aminotransferase, AST
- 同
- グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ glutamic oxaloacetic transaminase GOT
- 関
- ALT。s-AST、m-AST、ASTアイソザイム、マクロAST
SOLP → AST = GOT, ALT = GPT
分布
- ほぼ全ての臓器組織細胞中に分布。特に心臓,肝臓,骨格筋に多い。 (⇔ALTは肝臓に特に多い)
基質
- 基質特異性は広く,アミノ基受容体にα-ケトグルタル酸を用いると大抵のアミノ酸に作用して脱アミノする。
- アラニンには作用しない
酵素
- http://www.uniprot.org/uniprot/P17174
基準値
意義
- 急性の肝疾患で高値となる(半減期の短さを反映)。アルコール性の肝疾患や肝硬変でも高値となる。
- アルコール性肝疾患
- アルコール性脂肪肝
- 肝硬変、肝癌:慢性肝炎から肝硬変・管癌に進行するとALT優位(AST<ALT)からAST優位(AST>ALT)(特に肝細胞癌ではAST>>ALT)と変化し、値が低下する (LAB.1360)
- 心筋梗塞、溶血、ショック
|
AST
|
ALT
|
含有量
|
3
|
1
|
局在
|
心筋、肝臓、 骨格筋、腎臓 赤血球
|
肝臓、腎臓、 心臓、骨格筋
|
逸脱しやすさ
|
逸脱しにくい
|
逸脱しやすい
|
血中半減期
|
2日
|
6日
|
肝小葉内の分泌
|
中心静脈
|
辺縁
|
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/11 06:14:05」(JST)
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アスパラギン酸トランスアミナーゼ |
Escherichia coliのアスパラギン酸トランスアミナーゼのリボンモデル。中央の分子は補因子のピリドキサールリン酸[1]
|
識別子 |
EC番号 |
2.6.1.1 |
CAS登録番号 |
9000-97-9 |
データベース |
IntEnz |
IntEnz view |
BRENDA |
BRENDA entry |
ExPASy |
NiceZyme view |
KEGG |
KEGG entry |
MetaCyc |
metabolic pathway |
PRIAM |
profile |
PDB構造 |
RCSB PDB PDBe PDBj PDBsum |
遺伝子オントロジー |
AmiGO / EGO |
検索 |
PMC |
articles |
PubMed |
articles |
NCBI |
proteins |
|
アスパラギン酸アミノ基転移酵素(アスパラギンさんアミノきてんいこうそ、Aspartate Aminotransferase, ART ; EC 2.6.1.1)は、アスパラギン酸とα-ケトグルタル酸をグルタミン酸とオキサロ酢酸に相互変換する酵素である。AST(Aspartate transaminase)またはGOT(Glutamic Oxaloacetic Transaminase:グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ)とも呼ばれる。
主にミトコンドリア内で働く m-AST と細胞質基質で働く s-AST に分類される。
人体では、肝細胞をはじめとして赤血球、心筋、骨格筋などに分布する。そのためこれらの細胞が破壊された場合には血液中に流出するため、血中濃度を測定することで肝障害などの程度を知ることができる(逸脱酵素)。
目次
- 1 臨床検査におけるAST
- 2 出典
- 3 関連項目
臨床検査におけるAST
逸脱酵素としての性質から、肝機能障害の程度を評価する目的で血清中のAST濃度測定が行われる。ただし、肝障害のマーカーとしては、肝細胞が破壊し尽くされるとむしろ流出量は低下する点と、肝臓以外の障害(心筋梗塞や溶血性貧血)でも上昇しうる点に留意すべきである。肝臓に特異的という点ではALT(GPT)も同時に評価することが有用となる。
基準値
単位は IU/l(国際単位/l)で示され、10~40程度が基準値となる。
異常値
肝炎、脂肪肝、肝硬変、肝腫瘍、などの肝疾患ではAST、ALTの上昇が特徴的であり、100以上、ときに500以上を示す。なかでも、アルコール性肝炎や肝硬変、肝腫瘍ではASTの上昇が目立ち、ウイルス性肝炎や脂肪肝ではALTの上昇が目立つとされている。膠原病の1種である多発性筋炎(PM)、皮膚筋炎(DM)でもAST(GOT)の上昇を認める。
このほかに、AST上昇時には心筋梗塞、溶血性貧血などが鑑別疾患にあがる。採血時の溶血の可能性も考慮する必要がある。
出典
- ^ PDB 1AAMAlmo SC, Smith DL, Danishefsky AT, Ringe D (March 1994). "The structural basis for the altered substrate specificity of the R292D active site mutant of aspartate aminotransferase from E. coli". Protein Eng. 7 (3): 405–12. doi:10.1093/protein/7.3.405. PMID 7909946.
関連項目
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Japanese Journal
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- liver
- 関
- 肝臓の病理、肝区域
発生学的由来
- 発生第3週の中頃に、前腸末端における内胚葉性上皮芽として現れる。
- 造血細胞、クッパー細胞、結合 組織細胞は横中隔の中胚葉に由来
- 肝芽は横中隔(心膜腔と卵黄嚢柄)との間の中胚葉板に進入
肝臓の周辺の膜
肝臓に関係する血管
解剖
- 体重の約2%。1.2-1.5kg。(YN.B-2)
参考資料
- 肝臓研究室
- http://www.med.kyushu-u.ac.jp/intmed3/medical_3.html
組織
体表解剖
- 第4肋間以下のレベルで貫通する障害を受けたとき、肝臓が損傷する。
機能
- 物質の合成と貯蔵 → (肝障害時)低下:アルブミン、凝固因子、補体、LCAT、コレステロール、コリンエステラーゼ
- 解毒
- 血糖コントロール
- 胆汁の合成分泌
- 血液循環と濾過
- 血液循環:肝循環の調整、血清Na, Kの調整 → (肝障害時)腹水、Kプールの減少
- Kupffer細胞による菌・有害物の貪食 → (肝障害時)易発熱性
薬物代謝 PPC.51
- phase I: oxidation, reduction
- phase II: hydrolysis, conjugation
年齢との関連
- I相:加水分解、酸化、還元 :加齢により低下
- II相:抱合 :不変
酵素
- 肝酵素
画像
CT
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
[★]
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ aspartate aminotransferase
基準値 QB
AST GOT ≦ 40
ALT GPT ≦ 35
[★]
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ aspartate aminotransferase = glutamic oxaloacetic transaminase
[★]
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ AST
[★]
- 英
- cytoplasmic aspartate aminotransferase
- 関
- 細胞質型アスパラギン酸アミノ基転移酵素
[★]
- 英
- aspartate, aspartic acid, Asp, D
- 同
- 2-アミノコハク酸 2-aminosuccinic acid
- 化
- アスパラギン酸カリウム potassium aspartate、アスパラギン酸マグネシウム
- 関
- アミノ酸。L-アスパラギン酸
- 極性。酸性。
- カルボキシル基(carboxyl group)を有する。
- アラニンの側鎖にカルボキシル基が付いた形をしている。
- 側鎖:
-CH2-COOH
[★]
- 英
- asparagine, Asn, N
- 関
- アミノ酸
- 極性。無電荷。
- アスパラギン酸のカルボキシル基(-COOH)とアンモニア(NH3)が反応してアミド基(-CONH2)を有した形。
- アラニンの側鎖にアミド基が付いた形
- 側鎖
-CH2-CO-NH2
[★]
アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸カルシウム、アスパラギン酸マグネシウム
[★]
- 英
- aminotransferase
- 同
- アミノ基転移酵素、トランスアミナーゼ transaminase
[★]
- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義