出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/10/21 13:44:31」(JST)
ショウガ(クロンキスト体系) | |||||||||||||||||||||
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ショウガ
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Zingiber officinale | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
ショウガ | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
Ginger |
ショウガ(生姜、生薑、薑。学名は Zingiber officinale)はショウガ科の多年草であり、野菜として食材に、また生薬として利用される。
熱帯アジアが原産という説が最も有力だが、野生のショウガが発見されたことがないためショウガの原産地は厳密には不確定である[1]。長い間インドのポンディシェリの近くにgingi地方という地域があって、そこがショウガの原産地と考えられていた。それがラテン語のジンジベル(Zingiber)の語源という説もあったが、今日ではサンスクリット語のショウガ(cringa-vera)のペルシア語訳(dzungebir)が語源と見られている[2]。
インドでは紀元前300-500年前にはすでに保存食や医薬品として使われ、中国でも論語の郷党編の中で孔子の食生活にはじかみの記述があり、紀元前650年には食用として利用されていたことが伺われる。ヨーロッパには紀元1世紀ごろには伝わっていたとされる。しかしヨーロッパは気候が栽培に向かず、産物として輸入はされたが古代ギリシア人もラテン人も料理にショウガを活用することは少なく、主に生薬として利用した。
日本には2-3世紀ごろに中国より伝わり奈良時代には栽培が始まっていた[3]。『古事記』に記載があるように早くから用いられている。古くはサンショウと同じく「はじかみ」と呼ばれ、区別のために「ふさはじかみ」「くれのはじかみ」とも呼ばれた。また、大陸からミョウガとともに持ち込まれた際、香りの強いほうを「兄香(せのか)」、弱いほうを「妹香(めのか)」と呼んだことから、これがのちにショウガ・ミョウガに転訛したとする説がある。
中世のヨーロッパではショウガの需要がコショウに匹敵するほど高まった。14世紀のイギリスでの相場はショウガ1ポンド(約450グラム)でヒツジ一匹の価格に相当した。ヨーロッパ人が植物としてのショウガを初めて見て記録したのは、13世紀にマルコ・ポーロがインド・中国で見た時のものが初めてであるという。15世紀末に新大陸が発見されると、ショウガはすぐに栽培作物として持ち込まれ、16世紀半ばには西インド諸島はショウガの産地となった[4]。
ショウガは地下に根茎があり、地上には葉だけが出る。葉はまっすぐに立った茎から両側に楕円形の葉を互生したように見えるが、この茎はいわゆる偽茎で、各々の葉の葉柄が折り重なるように巻いたものである。花は根茎から別の茎として出て、地上に鱗片の重なった姿を見せる。花はその間から抜け出て開き、黄色く、唇弁は赤紫に黄色の斑点を持つ。ただし開花することは少ないため、根茎による栄養繁殖が主である[5]。このため、品種の分化は少ない。
ショウガの根茎は、ジンゲロールとショウガオールに由来する特有の辛味とジンゲロン、ジンギベレンに由来する独特の香りを持つ。産地により香りの傾向が異なり、アフリカ産は樟脳のような匂い、インド産はシトラールの匂いに特色がある。
ショウガの生産はインド、中国、ネパールが盛んであり、その次にナイジェリア、タイと続く[6]。
ショウガは栽培・収穫方法により根生姜、葉生姜、矢生姜(軟化生姜)に分類される[7][8]。
ショウガは大きさ別に見ると大生姜・中生姜・小生姜の3種類に分けられる[7]。
ショウガは主に香辛料として使われる。日本料理ではすりおろすか、すりおろしたものを醤油と合わせて生姜醤油とするか、千切りにする(針生姜)か、刻んで振りかける使い方が多い。冷奴、素麺、アジの寿司やたたきなどに生姜は欠かせない薬味とされている。地方独特の使用例では、姫路市でおでんを生姜醤油で、青森市では生姜味噌で食べる習慣がある。そのほか、カレー、酸辣湯などの料理にさわやかな辛味をつけるのに用いられる。
日本料理、中華料理では魚や肉料理の臭味を消すためにも多用される。煮物、炒め物、スープに薄切りしたものを加える事が多い。
ショウガの根茎をそのまま食べるものとして、酢、塩、砂糖で調味した生姜の甘酢漬けや、梅酢で漬けた紅生姜がある。薄くスライスした甘酢漬けは寿司と共に出され、符牒ではガリと呼ばれる。紅生姜は、細かく刻んで焼きそば、たこ焼きなどに加えたり、ちらし寿司、牛丼などに添えられる他、新生姜を皮を剥いただけの根茎のまま酢漬けしたものもよく出回り、そのままでも食べられる。関西の一部地域では薄く切って天ぷらの定番食材として用いられている。
ショウガの芽を湯通しして甘酢に漬けたものを、はじかみあるいははじかみ生姜という。焼き魚等に彩りや口直しとして添えられる。端が赤いことから「はし赤み」が転じて「はじかみ」になったといわれる[要出典]。または、「はじかみ」とは顔をしかめる意で刺激的な味を表す語に由来するとも言われる[10]。また、根茎に砂糖を加えて煮てから、さらに砂糖をまぶした砂糖漬けも作られる。
生姜飴、生姜糖、葛湯、冷やし飴(飴湯)、ジンジャーエール、生姜茶(センガンチャ)などの材料として、甘い味と合わせて用いる事も多い。
欧米や中東諸国では乾燥させたドライジンジャーを利用することが多い。ジンジャークッキー、ジンジャーブレッドなどの焼き菓子にも用いられる。
ショウガの絞り汁に含まれる酵素のタンパク質凝固作用を利用する使い方がある。中国広東省広州市の沙湾鎮では、水牛乳または牛乳を約70℃に温め、砂糖で甘みを付けた中に絞り汁を加え、軟らかいプリン状に固めたデザート「薑撞牛奶」(広東語 キョンジョンアウナーイ)ショウガ牛乳プリンが名物として作られている。現在は香港、マカオ等にも広まり、甘味処などで食べることができる。
沙湾の近隣の仏山市順徳区でも牛乳プリンに加えることもあるが、この場合は凝固剤ではなく風味付けである。
ショウガの根茎は生薬として生姜(しょうきょう)と呼ばれ、中国では紀元前500年頃から薬用として利用されている。発散作用、健胃作用、鎮吐作用があるとされる。発散作用は主に発汗により寒気を伴う風邪の初期症状の治療に使われ、健胃止嘔作用は胃腸の冷えなどによる胃腸機能低下防止などに使われることが多い。辛温(辛味により体を温める)の性質を持つため、中医学で言われる熱証(熱を持ちやすい体質)には用いない。大棗との組み合わせで他の生薬の副作用をやわらげる働きがあるとされ、多数の方剤に配合されている。表面の皮を取り去り、蒸して乾燥させたものは乾姜(かんきょう)と呼ばれる。興奮作用、強壮作用、健胃作用があるとされる。生姜よりも熱性が強い辛熱の性質があるとされるので胃腸の冷えによる機能障害では乾姜を使う場合が多い[10]。
日本薬局方においては、単に乾燥させた根茎を生姜(しょうきょう)、蒸してから乾燥させたものを乾姜と区別している。なお、乾生姜(かんしょうきょう)とは、新鮮な生姜(鮮姜、せんきょう)に対して区別する言葉として使用されており、日本薬局方の「生姜」と同じものである。また、生姜を加えた葛湯は、体を温めて、免疫力を高めるため、風邪の民間療法によく用いられる[10]。
日本では一般に殺菌効果があるとされている[11]。しかし、有効性があるとする報告は一部の細菌と大腸菌性下痢に対するもの[12]や精製分離したジンゲロールなどの精油成分[13][14]である。主要食中毒原因菌のサルモネラ菌、カンピロバクター、ビブリオ属菌、黄色ブドウ球菌に対し搾汁液[15]やチューブ入り摺り下ろし加工品[16]での発育阻止作用を調べた試験では、効果が無いことが報告されている[15]。一方、生のショウガとして見た場合、他の含有成分(アスコルビン酸など)の影響により大腸菌に対しては菌生育促進効果が有ることが報告されている[17]。また、酒造酵母の増殖を促進する効果も報告されている[13]。ただし、甘酢漬け品(ガリ)では、食酢が増殖抑制作用(抗菌作用)をもたらしている[18]。
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〔東洋〕十味敗毒湯エキス細粒
本剤 6.0g 中
日局サイコ 3.0g 日局ドクカツ 1.5g
局外生規オウヒ 3.0g 日局ボウフウ 1.5g
日局キキョウ 3.0g 日局ケイガイ 1.0g
日局センキュウ 3.0g 日局カンゾウ 1.0g
日局ブクリョウ 3.0g 生ショウキョウ 3.0g
上記の混合生薬より抽出した十味敗毒湯の水製エキス4.0gを含有する。
リンク元 | 「S・M散」「防風通聖散料エキス」「疎経活血湯エキス」「五積散エキス」「大防風湯エキス」 |
拡張検索 | 「生ショウキョウ」 |
http://www.rad-ar.or.jp/siori/kekka.cgi?n=8422
http://www.e-pharma.jp/allHtml/2339/2339177B1020.htm
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