- 日
- ボウイ、ぼうい
- 英
- sinomenium stem
- 同
- 漢防已
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/03/16 02:41:53」(JST)
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オオツヅラフジ |
分類 |
界 |
: |
植物界 Plantae |
門 |
: |
被子植物門 Magnoliophyta |
綱 |
: |
双子葉植物綱 Magnoliopsida |
目 |
: |
キンポウゲ目 Ranunculales |
科 |
: |
ツヅラフジ科 Menispermaceae |
属 |
: |
ツヅラフジ属 Sinomenium |
種 |
: |
オオツヅラフジ S. acutum |
|
学名 |
Sinomenium acutum (Thunb.) Rehder et Wilson |
和名 |
オオツヅラフジ、ツヅラフジ |
オオツヅラフジ(大葛藤、Sinomenium acutum、シノニム:Cocculus acutus)とは、ツヅラフジ科ツヅラフジ属のつる性木本。別名ツヅラフジ(葛藤)。
目次
- 1 概要
- 2 生薬として
- 3 レッドデータ
- 4 脚注
- 5 参考文献
- 6 外部リンク
概要
日本では、本州の関東地方以西から四国、九州、南西諸島に、日本国外では台湾及び中国に分布する。石灰岩の林縁や路傍に生育する。
落葉性のつる植物で、つるは木質(藤本)。葉は互生、長い葉柄をもつ。葉身は角のある卵円形、円形または5から7裂し、長さ6~15cm、基部は心形、裏面は帯状白色。 花期は初夏~夏。花序は円錐花序。花は花弁、がく片とも6枚で、白色の小花をつける。果実は6~7mmで、黒く熟す。
生薬として
オオツヅラフジの蔓性の茎と根茎は生薬「防已」(ぼうい)(日本薬局方での定義)であり、鎮痛、利尿作用などがある。木防已湯(もくぼういとう)、防已茯苓湯(ぼういぶくりょうとう)などの漢方方剤に配合される。有効成分はアルカロイドのシノメニン(sinomenine)など。 作用が強力なので、用法を間違えると中枢神経麻痺などの中毒を起こす[1]。
中国では防已をオオツヅラフジではなくウマノスズクサ科の植物としていることがある。このウマノスズクサ科の植物の防已はアリストロキア酸という物質を含み、これが重大な腎障害を引き起こすことがある。このため中国の健康食品や漢方薬には十分注意する必要がある。
レッドデータ
生育地である下記の地方公共団体が作成したレッドデータブックに掲載されている。
- 宮城県:情報不足
- 福島県:準絶滅危惧
- 新潟県:地域個体群
- 埼玉県:絶滅危惧IA類
- 鹿児島県:分布特性上重要
- 沖縄県:準絶滅危惧
脚注
- ^ 羽根田治『新装版・野外毒本:被害実例から知る日本の危険生物』山と渓谷社 2014年、ISBN 9784635500357 p.144.
参考文献
- 沖縄県文化環境部自然保護課編 『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(菌類編・植物編)-レッドデータおきなわ-』、2006年。
- 埼玉県環境部みどり自然課編 『埼玉県レッドデータブック植物編2005』、2005。
- 多和田真淳監修・池原直樹著 『沖縄植物野外活用図鑑 第5巻 低地の植物』 新星図書出版、1979年。
外部リンク
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- 1. 慢性肺移植拒絶反応:閉塞性細気管支炎 chronic lung transplant rejection bronchiolitis obliterans
- 2. 幼児および小児における間質性肺疾患分類 classification of interstitial lung disease in infants and children
- 3. 小児における喘息以外の喘鳴疾患 wheezing illnesses other than asthma in children
- 4. 原発性免疫不全症の肺合併症 pulmonary complications of primary immunodeficiencies
- 5. 造血細胞移植後の感染症の概要 overview of infections following hematopoietic cell transplantation
Japanese Journal
- 症例報告 膝関節症に防已黄耆湯,肥満症・糖尿病に防風通聖散,痤瘡・毛包炎に排膿散及湯の持重が奏効した一例
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
クラシエ防已黄耆湯エキス錠
組成
本薬1日量 (18錠) 中
- 日局ボウイ 5.0g
日局オウギ 5.0g
日局タイソウ 3.0g
日局カンゾウ 1.5g
日局ビャクジュツ 3.0g
日局ショウキョウ 1.0g
上記の混合生薬より抽出した防已黄耆湯エキス粉末3,200mgを含有する。
- 添加物として日局ステアリン酸マグネシウム、日局タルク、日局軽質無水ケイ酸、日局カルメロースカルシウム、日局結晶セルロース、水酸化アルミナマグネシウムを含有する。
効能または効果
- 色白で疲れやすく、汗のかきやすい傾向のある次の諸症:
肥満症 (筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)、関節痛、むくみ
- 通常、成人1日18錠を2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
重大な副作用
間質性肺炎:
- 発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常 (捻髪音) 等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、発熱、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。
偽アルドステロン症:
- 低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察 (血清カリウム値の測定等) を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ミオパシー:
- 低カリウム血症の結果としてミオパシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸:
- AST (GOT)、ALT (GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
★リンクテーブル★
[★]
- 同
- 水毒
- 関
- 水
- 水に偏在をきたした病態
- 診断基準として水滞スコアが提案されている。
- 水滞の病型には、全身型(全身の浮腫、下痢、めまい感、尿量減少、夜間頻尿)、皮膚・関節型(顔面浮腫、関節腫脹、身体の一部の腫脹、朝のこわばり)、胸内型(水様の喀痰、胸水、動悸、胸内苦悶感)、心下型(胃部振水音、悪心・嘔吐、下痢、グル音の亢進)がある。
治療方剤
水滞・全身型
水滞・皮膚関節型
水滞・胸内型
[★]
- 同
- 防已
- 商
- 疎経活血湯エキス、防已黄耆湯エキス、木防已湯エキス
[★]
- 日
- もくぼういとう
[★]
- 日
- ぼういおうぎとう
目標
- 比較的体力が低下し色白で筋肉が軟らかく、いわゆる水肥り体質の人が、全身倦怠感、多汗傾向を訴える場合に用いる。
- 浮腫、尿量減少、関節(特に膝関節)の腫脹・疼痛等を伴う場合(中年以降の女性の肥満者で、運動不足のものに多い)
適応
- 色白で筋肉軟らかく水ぶとりの体質で疲れやすく、汗が多く、小便不利で下肢に浮腫を来し、膝関節の腫痛するものの次の諸症:腎炎、ネフローゼ、妊娠腎、陰嚢水腫、肥満症、関節炎、癰、せつ、筋炎、浮腫、皮膚病、多汗症、月経不順(ツムラのみ適応承認)。
- 色白で疲れやすく汗のかきやすい傾向のある次の諸症:肥胖症(筋肉のしまりのない、いわゆる水ぶとり)、関節痛、むくみ(クラシエのみ適応承認)
鑑別
- 1)越婢加朮湯:体力中等度以上、顔面の紅潮、口渇、尿量減少
- 2)桂枝加朮附湯:体力中等度以下、筋の攣縮、下肢の冷え
- 3)防風通聖散:体力中等度以上、肥満、顔面紅潮、充実した腹力、便秘傾向
- 4)よく苡仁湯:体力中等度以上、患部の熱感あり、口渇を伴わない
- 5)麻杏よく甘湯:体力中等度、急性関節炎、関節の発赤、腫脹、口渇はない
- 6)大柴胡湯:体力充実、口苦、胸脇苦満、充実した腹壁、便秘
注意
高齢者
妊婦、産婦、授乳婦
- 妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[★]
- 関
- 漢方製剤、防已黄耆湯
[★]
- 関
- 漢方製剤、木防已湯