クリグラー・ナジャー症候群
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Japanese Journal
- 体質性黄疸の早期診断 (ミニ特集 知っておきたい新生児疾患の早期診断)
- Crigler-Najjar症候群(?型,?型)とGilbert症候群 (特集 知っておきたい代謝異常症の知識)
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- ギルバートとは読まない。フランスのジルベール博士によって報告された。ジルベール 症候群は、成人で間接ビリルビン優位の黄疸を示す症候群なので、多くの疾患が含ま れる。 クリグラー・ナジャール症候群(en:Crigler-Najjar syndrome、ウリジンジホス フェー ...
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★リンクテーブル★
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- 28歳の男性。4年前、軽度の黄疸を指摘されたが、その他肝機能は正常と言われ放置していた。最近、再び皮膚の黄癬に気づき、精密検査のため来院した。赤血球412万、Hb 12.5 g/dL, 白血球 5,400。血清生化学所見:総ビリルビン4.2mg/dl、間接ビリルビン3.8mg/dl、AST 36単位、ALT 34単位、ALP 230単位(正常260以下)。低カロリー食試験によって血清ビリルビン値は2倍以上に上昇した
- 考えられるのはどれか
[★]
- 生後 1日の新生児。在胎 39週、 2,980 gで出生した。生後 12時間から黄疸が目立つようになり、生後 22時間における血清総ビリルビン値は 20.4 mg/dl(基準 12以下 )であった。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108G043]←[国試_108]→[108G045]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
[★]
- 英
- Gilbert syndrome, Gilbert's syndrome
- 同
- Gilbert症候群
- ジルベール病 Gilbert病 Gilbert's disease Gilbert disease
- グルクロニルトランスフェラーゼ欠損症II型、アリアス型高ビリルビン血症
- 関
- 黄疸、高ビリルビン血症、体質性黄疸、クリグラー・ナジャー症候群
- 家族性非溶血性黄疸 familial non-haemolytic hyperbilirubinemia
疫学
- 体質性黄疸の中で最多
- 発症頻度は日本では約5%ないし2-7% 8%(HIM.1930)
- 男女比は1.5:1~>7:1 (HIM.1930)
病因
- 2q37.1に座乗するUGT1A1遺伝子が関連。
- 翻訳産物のUDP-グルクロノシルトランスフェラーゼ(UDP-glucuronosyltransferase ,UDPGT)の活性低下による。 → 他の遺伝子が関与しているだの、クリグラー・ナジャー症候群の疾患スペクトラムの延長線にあるんじゃねえのとか所説有り。
遺伝
病態
- 間接ビリルビンが軽度増加するが通常無症状である。増悪因子の存在により黄疸が増悪するが、原因の除去により軽快。
症状
- 無症状が多い、あっても軽い黄疸。感染、ストレス、絶食、過労時に増悪するが、原因の除去により軽快。
検査
- 血清ビリルビン:3mg/dlないし5mg/dlであり、動揺性黄疸を呈する。
- 低カロリー食試験:400kcal/day , 2days -> 総?ビリルビンが2倍以上に増加
- 肝酵素:正常
- ICG試験:正常
- BSP試験:正常
=Gilberts syndromeでは以下の場合にビリルビン産生が増加して間接ビリルビンが上昇する
- 空腹、溶血、発熱性疾患(intercurrent febrile illnesses)の併発、労作、ストレス、月経
診断
- 肝生検組織におけるUDPGTの活性低下、低カロリー食試験で陽性、フェノバルビタール投与における黄疸の軽快など
治療
- 無治療でも予後は良好で、治療の必要なし。
- 症状が気になればフェノバルビタール
体質性黄疸
- IMD.875改変
注意
- ビリルビン-UDP-グルクロノシルトランスフェラーゼにより代謝(グルクロン酸抱合)される薬物の投与により、副作用が強く出現する ex.イリノテカン(CPT-11) (HIM.1930)
参考
- http://omim.org/entry/143500
[★]
- 英
- Crigler-Najjar syndrome
- 同
- Crigler-Najjar症候群、クリグラー-ナジャー症候群
- 関
- 黄疸
病因~
- グルクロニルトランスフェラーゼの機能欠損。
- 原因遺伝子は2q37.1に座乗するUGT1A1遺伝子である。この遺伝子がコードするUDP-グルクロノシルトランスフェラーゼ(UDP-glucuronosyltransferase ,UDPGT)は間接ビリルビンにグルクロン酸抱合を行い直接ビリルビンに変換する。
- I型ではUDP-グルクロノシルトランスフェラーゼが完全に機能欠損し、II型は活性が低下したものである。
遺伝形式
病型
- フェノバルビタール投与によりビリルビン濃度の変化により分類される。 ← フェノバルビタールによりUDP-グルクロノシルトランスフェラーゼの発現が誘導される、らしい。
- I型:フェノバルビタール投与で変化なし。
- I型:フェノバルビタール投与でビリルビン低下。
病態
- 生後まもなく間接ビリルビン上昇により核黄疸に至る。
- 予後不良
- UDP-グルクロノシルトランスフェラーゼの活性は正常人の1/10以下であるが、予後良好。
治療
- I型:光線療法、肝移植
- II型:光線療法、フェノバルビタール、肝移植?
体質性黄疸 (IMD.875)
参考
- 1. CRIGLER-NAJJAR SYNDROME - OMIM
- http://omim.org/entry/218800
[★]
- 英
- Rotor syndrome RS
- 同
- (国試)Rotor症候群、ローター型高ビリルビン血症 Rotor hyperbilirubinemia、Rotor型過ビリルビン血症
- 関
- 黄疸、高直接ビリルビン血症
概念
- 軽度の直接ビリルビン血症を呈する疾患で体質黄疸の一つである。
検査
- HIM.1913 参考1
参考
- 1. [charged] Inherited disorders associated with conjugated hyperbilirubinemia - uptodate [1]
体質性黄疸 (IMD.875)
[★]
- 英
- Dubin-Johnson syndrome, DJS
- 同
- Dubin-Johnson症候群、デュービン・ジョンソン症候群
- デュビン・スプリンツ症候群 Dubin-Sprinz syndrome
検査
- (腹腔鏡などによる)肉眼所見:黒色肝
- ブロムスルファレイン試験 BSP試験:45分前まではブロムスルファレインの血中濃度は低下傾向にあるが、45分以降血中濃度が再上昇していく。グルクロン酸抱合を受けたBSPであるとされる。 → 肝細胞にtrapされて抱合を受けるが、排泄できないのでleakしてきたのであろうか??
体質性黄疸 (IMD.875)
参考
- 1. [charged] Inherited disorders associated with conjugated hyperbilirubinemia - uptodate [2]
[★]
- 英
- indirect bilirubin
- 関
- ビリルビン
- ポリフィリンが開裂してビリルビンとなるが不溶性であるために、血中ではアルブミンと結合する(これが、間接ビリルビン)。肝臓に運ばれた後、グルクロン酸抱合を受けて水溶性となったビリルビンが直接ビリルビンである。
基準値
鑑別疾患
- LAB 568
- ジェネラリストのための内科外来マニュアル. 384
[★]
- 英
- syndrome, symptom-complex
- 同
- 症状群
- 関
- [[]]
- 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患。
内分泌
先天的代謝異常
高プロラクチン血症
- 分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
- 分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。
性腺機能低下
- 嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長
性早熟
- 思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
- 女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。
脳神経外科・神経内科
[★]
- 英
- group
- 関
- グループ、集団、分類、群れ、基、グループ化
[★]
- 英
- symptom and sign
- 関
- 症状, 徴候 兆候