- 英
- chlamydial pneumonia
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クラミジア肺炎(クラミジアはいえん)は、主にChlamydophila pneumoniae(肺炎クラミジア)による下気道感染症のこと。市中肺炎の中では、よく見られるもののひとつ。
症状
幼児に多く見られ、乾性咳嗽、発熱、嗄声を主訴とすることが多い。 膿性喀痰は見られない。
アルツハイマー型認知症患者の9割の脳から、 クラミジア・ニューモニエが分離されており、 アメリカの研究においてもアルツハイマー病との関連性も示唆されている。
脳内に潜伏感染した場合、年齢を経るにしたがって症状が現れる可能性があるので、急性期において確実に抗菌薬による除菌を行った方が良い。
診断
- 胸部X線写真
- 胸部CT
- 咽頭部擦過検体・喀痰PCR(日本では保険適用なし)
治療
- 軽症例ではマクロライド系、テトラサイクリン系、ニューキノロン系の内服
- 中等症以上にはテトラサイクリン系抗菌薬の点滴静注。乳児、新生児にはテトラサイクリン禁忌(黄色歯牙を形成する)のため、エリスロマイシンの点滴静注。
関連項目
日本の感染症法における感染症 |
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一類感染症 |
エボラ出血熱 - クリミア・コンゴ出血熱 - 痘そう - 南米出血熱 - ペスト - マールブルグ病 - ラッサ熱
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二類感染症 |
急性灰白髄炎 - 結核 - ジフテリア - 重症急性呼吸器症候群(病原体がコロナウイルス属SARSコロナウイルスであるものに限る) - 鳥インフルエンザ (H5N1)
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三類感染症 |
コレラ - 細菌性赤痢 - 腸管出血性大腸菌感染症 - 腸チフス - パラチフス
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四類感染症 |
E型肝炎 - ウエストナイル熱 - A型肝炎 - エキノコックス症 - 黄熱 - オウム病 - オムスク出血熱 - 回帰熱 - キャサヌル森林病 - Q熱 - 狂犬病 - コクシジオイデス症 - サル痘 - 腎症候性出血熱 - 西部ウマ脳炎 - ダニ媒介脳炎 - 炭疽 - チクングニア熱 - つつが虫病 - デング熱 - 東部ウマ脳炎 - 鳥インフルエンザ(鳥インフルエンザ (H5N1) を除く) - ニパウイルス感染症 - 日本紅斑熱 - 日本脳炎 - ハンタウイルス - Bウイルス病 - 鼻疽 - ブルセラ症 - ベネズエラウマ脳炎 - ヘンドラウイルス感染症 - 発しんチフス - ボツリヌス症 - マラリア - 野兎病 - ライム病 - リッサウイルス感染症 - リフトバレー熱 - 類鼻疽 - レジオネラ症 - レプトスピラ症 - ロッキー山紅斑熱 - 重症熱性血小板減少症候群(病原体がフレボウイルス属SFTSウイルスであるものに限る)
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五類感染症 |
アメーバ赤痢 - ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を除く) - 急性脳炎(ウエストナイル脳炎、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、東部ウマ脳炎、日本脳炎、ベネズエラウマ脳炎及びリフトバレー熱を除く) - クリプトスポリジウム症 - クロイツフェルト・ヤコブ病 - 劇症型溶血性レンサ球菌感染症 - 後天性免疫不全症候群 - ジアルジア症 - 先天性風しん症候群 - 梅毒 - 破傷風 - バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症 - バンコマイシン耐性腸球菌感染症 - 風しん - 麻しん - 侵襲性インフルエンザ菌感染症 - 侵襲性髄膜炎菌感染症 - 侵襲性肺炎球菌感染症 - RSウイルス感染症 - 咽頭結膜熱 - A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 - 感染性胃腸炎 - 水痘 - 手足口病 - 伝染性紅斑 - 突発性発しん - 百日咳 - ヘルパンギーナ - 流行性耳下腺炎 - インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く) - 急性出血性結膜炎 - 流行性角結膜炎 - 性器クラミジア感染症 - 性器ヘルペスウイルス感染症 - 尖圭コンジローマ - 淋菌感染症 - クラミジア肺炎(オウム病を除く) - 細菌性髄膜炎 - マイコプラズマ肺炎 - 無菌性髄膜炎 - ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 - メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症 - 薬剤耐性アシネトバクター感染症 - 薬剤耐性緑膿菌感染症
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気道感染 |
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上気道 |
風邪
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- ライノウイルス
- アデノウイルス
- パラインフルエンザウイルス
- RSウイルス
- コロナウイルス
- エコーウイルス
- エンテロウイルス
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喉頭炎
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咽頭炎
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下気道 |
急性細気管支炎
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肺炎 |
原因
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定型肺炎
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グラム陽性
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グラム陰性
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- 肺炎桿菌
- インフルエンザ菌
- モラクセラ
- 大腸菌
- 緑膿菌
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非定型肺炎
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ウイルス性
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- RSウイルス
- インフルエンザ肺炎
- 重症急性呼吸器症候群
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肺真菌症
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- ニューモシスチス肺炎
- クリプトコッカス症
- アスペルギルス症
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- レジオネラ菌
- マイコプラズマ
- クラミジア肺炎
- オウム病
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抗酸菌症
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機序
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病態
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胸壁 |
膿胸
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 臨床研究・症例報告 クラミジア肺炎にGuillain-Barre症候群を合併した1例
- クラミジア肺炎 (特集 呼吸器感染症2010--新たな脅威と必要な新知識) -- (一般診療で見逃してはならないもの)
Related Links
- 疫 学 本来、クラミジア肺炎とは、クラミジアによる肺炎という意味であり、肺炎クラミジア 、トラコーマ・クラミジア、オウム病クラミジアによる肺炎が含まれる。しかし、肺炎 クラミジアならびにトラコーマ・クラミジアによる肺炎と、人獣共通感染症でしかも症状の 強い ...
- Star of life caution.svg. ウィキペディアは医学的助言を提供しません。免責事項もお 読みください。 クラミジア肺炎(クラミジアはいえん)は、主にChlamydophila pneumoniae(肺炎クラミジア)による下気道感染症のこと。市中肺炎の中では、よく見 られるものの ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 8か月の乳児。3週前から咳が出現し、3日前から発熱があり来院した。
- 同居している祖父が数か月以上前からよく咳込んでいた。三種混合とポリオワクチンとは接種済みであるがBCGは未接種である。
- 体温38.4℃。呼吸数34/分。脈拍140/分、整。肺野にラ音は聴取されない。頚部リンパ節を触知する。肝を3cm、脾を2cm弾性軟に触知する。血液所見:赤沈41mm/1時間、赤血球480万、Hb13.2g/dl、白血球16,300(桿状核好中球4%、分様核好中球24%、好酸球4%、好塩基球1%、単球11%、リンパ球56%)。CRP3.8mg/dl(基準0.3以下)。
- 胸部エックス写真を以下に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096D058]←[国試_096]→[096D060]
[★]
- 58歳の男性。急性骨髄性白血病の地固め化学療法中の好中球減少期に38℃台の発熱が出現した。このときの胸部エックス線写真に異常はなかった。血液培養を施行後に広域スペクトル抗菌薬を投与した。5日後にも解熱せず、咳嗽が出現した。血液培養の結果は陰性であった。血液所見:赤血球380万、Hb12.1g/dl、Ht35%、白血球3,400(桿状核好中球10%、分葉核好中球52%、好酸球4%、好塩基球1%、単球4%、リンパ球29%)、血小板16万。CRP8.7mg/dl(基準0.3以下)。β-Dグルカン28.1pg/ml(基準20以下)。胸部エックス線写真を以下に示す。最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098A058]←[国試_098]→[098A060]
[★]
- 38歳の男性。発熱、乾性咳嗽および呼吸困難で緊急入院した。口腔カンジダ症を認める。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air)pH 7.41、PO2 60 Torr、PCO2 28Torr、HCO3 17mEq/lであった。誘発喀痰のGrocott染色で原虫嚢子が確認された。胸部エックス線写真では、両肺にすりガラス様陰影を認める。患者の同意を得て実施したヒト免疫不全ウイルス(HIV)抗体検査は陽性である。診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G057]←[国試_095]→[095G059]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107D017]←[国試_107]→[107D019]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [097B018]←[国試_097]→[097B020]
[★]
- (1) 経胎盤性に感染する
- (2) 呼吸困難を呈することは少ない
- (3) 発熱しないことが多い
- (4) 末梢血好酸球増多がある
- (5) エリスロマイシン投与が第一選択である
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- 関
- 感染症法、法令
第1条
(五類感染症)
第三章 感染症に関する情報の収集及び公表
(医師の届出)
第4条
- 3 法第十二条第一項第二号に規定する厚生労働省令で定める五類感染症(法第十二条第一項の規定により、当該感染症の患者について届け出なければならないものに限る。)は、次に掲げるものとする。
- 一 アメーバ赤痢
- 二 ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を除く。)
- 三 急性脳炎(ウエストナイル脳炎、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、東部ウマ脳炎、日本脳炎、ベネズエラウマ脳炎及びリフトバレー熱を除く。)
- 四 クリプトスポリジウム症
- 五 クロイツフェルト・ヤコブ病
- 六 劇症型溶血性レンサ球菌感染症
- 七 後天性免疫不全症候群
- 八 ジアルジア症
- 九 髄膜炎菌性髄膜炎
- 十 先天性風しん症候群
- 十一 梅毒
- 十二 破傷風
- 十三 バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症
- 十四 バンコマイシン耐性腸球菌感染症
- 十五 風しん
- 十六 麻しん
(指定届出機関の指定の基準)
第6条
- 法第十四条第一項 に規定する厚生労働省令で定める五類感染症は、次の表の各項の上欄に掲げるものとし、同項 に規定する五類感染症の発生の状況の届出を担当させる指定届出機関の指定は、地域における感染症に係る医療を提供する体制、保健所の設置の状況、人口等の社会的条件、地理的条件等の自然的条件その他の地域の実情を勘案して同欄に掲げる五類感染症の区分(以下この条並びに次条第一項及び第三項において「五類感染症指定区分」という。)に応じ、原則として当該各項の下欄に定める病院又は診療所のうち当該五類感染症指定区分の感染症に係る指定届出機関として適当と認めるものについて行うものとする。
(感染症の発生の状況及び動向の把握)
第7条
- 法第十四条第二項 の届出は、当該指定届出機関に係る五類感染症指定区分の感染症の患者又はこれらにより死亡した者については診断し、又は検案した日の属する週の翌週(診断し、又は検案した日が日曜日の場合にあっては、当該診断し、又は検案した日の属する週)の月曜日(前条第一項の表の四の項の上欄に掲げる五類感染症、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症、薬剤耐性アシネトバクター感染症又は薬剤耐性緑膿菌感染症に係るものにあっては、診断した日の属する月の翌月の初日)に、当該指定届出機関に係る疑似症指定区分の疑似症の患者については直ちに行うものとする。ただし、次に掲げる場合は、当該届出をすることを要しない。
- 一 当該指定届出機関(患者を三百人以上収容する施設を有する病院であって、その診療科名中に内科及び外科を含むもののうち、都道府県知事が指定するものに限る。)に係る前条第一項の表の二の項の上欄に掲げる五類感染症の患者に係るものにあっては、当該患者が入院を要しないと認められる場合
- 二 当該指定届出機関に係る疑似症指定区分の疑似症の患者に係るものにあっては、当該疑似症が二類感染症、三類感染症、四類感染症又は五類感染症の患者の症状であることが明らかな場合
- 2 法第十四条第二項 に規定する厚生労働省令で定める事項は、前条第一項の表の二の項の上欄に掲げる五類感染症に係るものについて前項第一号の指定届出機関が届け出る場合にあっては診断した患者に係る集中治療室及び人工呼吸器の使用の有無並びに脳波検査その他急性脳症の発症の有無を判断するために必要な検査の実施に関する事項とし、前条第一項の表の五の項の上欄に掲げる五類感染症に係るものにあっては原因となった病原体の名称及びその識別のために行った検査の方法とする。
- 3 法第十四条第三項 に規定する報告は、五類感染症指定区分の感染症の患者又はこれらにより死亡した者に係るものについては同条第二項 に規定する届出を受けた後七日以内に、疑似症指定区分の疑似症の患者に係るものについては直ちに行うものとする。
法令
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則(平成十年十二月二十八日厚生省令第九十九号)
- http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H10/H10F03601000099.html
[★]
- 英
- mycoplasma pneumonia
- 同
- 寒冷凝集反応陽性肺炎 coldagglutinin-positive pneumonia、オリンピック病 Olympic disease、イートン因子肺炎
- 関
- マイコプラズマ、非定型肺炎。Mycoplasma pneumoniae
概念
- マイコプラズマは人工培地上で発育できる最小の微生物で、一般細菌と異なり細胞壁を欠く。
- Mycoplasma pneumoniaeによる肺炎
- 4年に1度オリンピックの開催年に多発する傾向がみられたためオリンピック病とも呼ばれたが、近年この傾向はあまりみられない。
- 若年者に多く、強い咳嗽と高熱が特徴である。
疫学
- 健康な小児や若年成人の肺炎でよく見られる。
- 好発年齢:5-25歳
潜伏期
感染経路
症状
- 初期には乾性咳嗽
- 発熱、激しい咳嗽、結膜充血、頭痛などを呈する。
- 喀痰が無いことが多い。
検査
- 白血球:増加することは少ない。80~90%の症例で10000/μL以下
- CRP:軽度上昇にとどまる。
- 血中寒冷凝集素価:陽性(256-512倍以上)。約50%の症例で上昇。
- 胸部XP:下肺野に陰影が多い。
- CT:非定型肺炎の陰影を呈する。間質性の炎症像を呈し網状影が主体で、次いで炎症が肺胞領域に及ぶと斑状影となり、いわゆる細葉性の陰影を示す。
診断
- CF法はIgGクラスの抗体を検出
- PA法はIgMクラスの抗体を検出
- たいていの迅速検査ではIgM抗体を検出している。
- 急性期と回復期(2~4週以降)のペア血清を用いて、特異抗体価が4倍以上の上昇を示す
治療
- テトラサイクリン、マクロライド系薬剤が有効。
- ペニシリン系抗菌薬、セフェム系抗菌薬、カルバペネム系抗菌薬は無効。
鑑別
国試
[★]
- 英
- Chlamydia pneumoniae pneumonia
- 同
- Chlamydophila pneumoniae肺炎
- 関
- Chlamydophila pneumoniae。クラミジア肺炎
- Chlamydophila pneumoniaeによる肺炎である。
- Chlamydophila pneumoniaeの血清学的有病率は50-85%とされており、世界中に存在する生物である。
- 抗体保有率は年齢と共に増加する傾向があり、10歳未満の子供で10%未満、10代で30-40%、中年の成年で50%の抗体が検出される。
- 日本で肺炎の5-6%を占め軽症例が多い。
- 若年者よりも高齢者で発症が多いとされる。
- 感染様式は飛沫感染である。
- Chlamydophila pneumoniaeは偏性細胞内寄生菌である。
- グラム陰性菌と同様に内膜、外膜、およびLPSを有するが、ペプチドグリカンがほとんど無いため、ペニシリンに対する感受性が乏しいとされている。
- Chlamydophila pneumoniaeはトリプトファン生合成経路を欠いているので、インターフェロンγを介する免疫系に脆弱であり、またST合剤に耐性がある。
- 宿主の外では固い壁を有する基本小体 EBとなり、短時間生存可能となる。
- 感染者からの飛沫を吸入するなどして呼吸粘膜上皮に付着するとエンドサイトーシスにより細胞内に侵入、ファゴソーム内で網様体 RBとなり、細胞内で複製される。
- 複製のさなかにクラミドフィラの抗原が宿主細胞の表面に提示され、宿主の免疫応答を誘導する。
- 肺炎の症状は発熱、咳嗽、呼吸困難であるが、肺炎は軽症であることが多い。
- 他の病原体による肺炎と異なり、咽頭炎、喉頭炎、副鼻腔炎などの上気道炎症状を呈しやすい。また、中耳炎、気管支炎を起こしうる。
- 血液検査:WBCは正常から軽度上昇。
- 胸部レントゲン:小葉の透過性低下
[★]
- 英
- pneumonia pneumonitis
- 関
疫学
- 日本の肺炎の受療率は人口10万対3、死亡率は人口10万対7。死因順位は第4位である。
- 受療率・罹患率共に高齢になるに従い急激に増加し、85歳以上の男性では死因第2位、90歳以上の男性では死因第1位となる(ガイドライン1)。
- 死亡者の95%以上が高齢者である。
- 年代と病原体
日本における肺炎の年齢階級別受療率と死亡率(人口10 万対,2002 年)
- ガイドライン1 2004 年「国民衛生の動向」 改変
|
年齢階級
|
総数
|
15~
|
25~
|
35~
|
45~
|
55~
|
65~
|
75~
|
85~
|
90~
|
19
|
29
|
39
|
49
|
59
|
69
|
79
|
89
|
|
受療率
|
外来
|
6
|
3
|
4
|
3
|
3
|
6
|
7
|
14
|
21
|
21
|
入院
|
19
|
2
|
3
|
2
|
3
|
7
|
21
|
86
|
309
|
489
|
死亡率
|
男性
|
76.4
|
0.5
|
0.5
|
1.5
|
4.6
|
15.2
|
69.2
|
339
|
2087
|
4317
|
女性
|
62.7
|
0.3
|
0.5
|
0.9
|
1.9
|
5.6
|
22.4
|
144
|
934
|
2291
|
総数
|
69.4
|
0.4
|
0.5
|
1.2
|
3.2
|
10.3
|
44.6
|
249
|
1291
|
2787
|
分類
発症の場
原因
病理
- 上気道から連続的に下気道へ、あるいは、直接下気道に及んでいる。炎症は上皮に包まれた管腔内
肺炎の比較
ガイドライン
[★]
- 英
- chlamydia
- 同
- ベドソニア Bedsonia
- 関
- リケッチア、マイコプラズマ、特殊な細菌
ヒトに感染性のクラミジア
- 広義には、クラミジア目(Chamydiales)に属する細菌の総称と思われる。
- 狭義には、4つの科(Family I, Family II, Family III, Family IV)のうちのFamily I(Chlamydiaceae)を指すと思われる。
クラミジア科
クラミジアの特徴
- 宿主細胞の中で増殖し、封入体を形成する
[★]
- 関
- 炎光、炎症