ニューモシスチス肺炎
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Japanese Journal
- リウマチ性疾患治療中のニューモシスチス・カリニ肺炎合併例についての検討
- 青少年の間質性肺炎をみたときにすぐにステロイドを投与してはいけない! (特集 先生!ちょっと待って!日常臨床で陥りやすい落とし穴 各論)
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- ニューモシスチス肺炎。ニューモシスチス肺炎とはどんな病気か ニューモシスチスは真菌の一種で、ヒトの細胞性免疫が低下状態になった時に、両側性びまん性間質性肺炎として発症します。とくに、抗がん薬治療や副腎皮質 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 72歳の男性。発熱、咳および呼吸困難を主訴に来院し、当日入院した。
- 来院12日前に温泉に行き、来院3日前から38℃台の発熱があり、呼吸困難、咳、淡い血痰および全身倦怠感を認めた。生来健康で、喫煙歴は20歳から1日20本。意識は清明。脈拍104/分、整。血圧110/70mmHg。
- 血液所見:赤血球410万、Hb11.5g/dl、Ht43%、白血球14,200。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH7.43、PaO2 56Torr、PaCO2 33Torr。
- 入院後、セフェム系抗菌薬による治療を開始したが症状が改善せず、精神症状も認められるようになった。このため入院4日目に人工呼吸器を装着し、エリスロマイシンの投与を始めた。入院7日目には肺野陰影の著明な改善を認めた。
- 入院時の胸部エックス線写真と入院4日目のポータブル胸部エックス線写真とを以下に示す。
- 考えられる疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [097A013]←[国試_097]→[097A015]
[★]
- 58歳の男性。急性骨髄性白血病の地固め化学療法中の好中球減少期に38℃台の発熱が出現した。このときの胸部エックス線写真に異常はなかった。血液培養を施行後に広域スペクトル抗菌薬を投与した。5日後にも解熱せず、咳嗽が出現した。血液培養の結果は陰性であった。血液所見:赤血球380万、Hb12.1g/dl、Ht35%、白血球3,400(桿状核好中球10%、分葉核好中球52%、好酸球4%、好塩基球1%、単球4%、リンパ球29%)、血小板16万。CRP8.7mg/dl(基準0.3以下)。β-Dグルカン28.1pg/ml(基準20以下)。胸部エックス線写真を以下に示す。最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098A058]←[国試_098]→[098A060]
[★]
- 42歳の男性。発熱、乾性咳楸および呼吸困難を主訴に来院した。仕事でしばしば海外に出張している。6か月前から発熱、下痢を繰り返し、3か月で6kgの体重減少を認めた。体温38.6℃。脈拍80/分、整。心雑音はないが、肺野にfine crackles(捻髪音)を聴取する。腹部に異常所見はない。神経学的に異常所見はない。血液所見:赤沈65mm/1時間、赤血球386万、Hb13.0g/dl、白血球4,200(好中球78%、単球2%、リンパ球20%)、血小板12万。LDH470単位(基準176~353)。CD4陽性細胞125/mm3(基準500以上)。胸部エックス線写真で両側肺野に間質性陰影を認める。肺病変について最も可能性の高いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [097D054]←[国試_097]→[097D056]
[★]
- 35歳の男性。5日前から頭痛と複視とが出現し来院した。6か月前から体重減少と全身倦怠感とを自覚し、1か月前から発熱を繰り返している。意識は混濁し、項部硬直を認める。口腔内に白苔を認める。血液所見:赤血球380万、Hb12.6g/dl、白血球3,500(桿状核好中球12%、分葉核好中球66%、好酸球5%、単球9%、リンパ球8%)、血小板11万。血清生化学所見:総蛋白6.5g/dl、アルブミン3.2g/dl,CRP2.4mg/dl(基準0.3以下)、HIV抗体陽性。
- この疾患でみられるのはどれか。
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096A054]←[国試_096]→[096A056]
[★]
- 38歳の男性。発熱、乾性咳嗽および呼吸困難で緊急入院した。口腔カンジダ症を認める。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air)pH 7.41、PO2 60 Torr、PCO2 28Torr、HCO3 17mEq/lであった。誘発喀痰のGrocott染色で原虫嚢子が確認された。胸部エックス線写真では、両肺にすりガラス様陰影を認める。患者の同意を得て実施したヒト免疫不全ウイルス(HIV)抗体検査は陽性である。診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G057]←[国試_095]→[095G059]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098I016]←[国試_098]→[098I018]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098D012]←[国試_098]→[098D014]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096H072]←[国試_096]→[096H074]
[★]
- 73歳の男性。1か月前から咳嗽と粘性喀痰とがあり来院した。呼吸困難はHugh-Jonesの分類III度。30年間鉱山で働いた職歴がある。胸部エックス線写真を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [095D013]←[国試_095]→[095D015]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [097B018]←[国試_097]→[097B020]
[★]
- 英
- pneumocystis pneumonia, pneumocystis jirovecii pneumonia pneumocystis jirovecn pneumonia
- 同
- カリニ肺炎 carinii pneumonia、Pneumocystis肺炎
- ニューモシスチス・カリニ肺炎 pneumocystis carinii pneumonia PCP、ニューモシスチス・カリニ肺炎、ニューモシステイスカリニ肺炎
- 関
- ニューモシスチス症 pneumocystosis
病原体
病因
- IMD.1083
- 剖検例で悪性リンパ腫の1/4、成人T細胞白血病の1/10、全身性エリテマトーデスの1/20 に認められる。
- AIDSに高率に合併。
リスク因子
非HIV
- 別の易感染性の原因を有するグルココルチコイド投与患者
- 他の免疫抑制薬
- 細胞性免疫不全
- 悪性腫瘍(特に造血系悪性腫瘍)
- 造血幹細胞移植(HCT、特にallogeneic HCT)
- 固形臓器の臓器移植
- 拒絶反応に対する治療
- 炎症状態に対する治療(例えば、多発血管炎を伴う肉芽腫症など(ウェゲナー肉芽腫症)
- 重症の低栄養(特に低蛋白)
- 一次性免疫不全(特に重症複合免疫不全)
- 未熟児
症状
検査
- 末梢血液検査:リンパ球数減少。
- 胸部X線検査:肺門から両肺野にかけて微細な網状から索状影を認め、徐々にすりガラス様陰影となる。
- 呼吸機能検査:PaO2 が基準値の 1/2~1/3 に低下。PaCO2 は上昇することもある。
- (USMLE:first aid step1 2006 p.147)
- diagnosed by lung biopsy or lavage
- identified by methenamine silver stain of lung tissue
胸部X線写真
治療
予後
国試
[★]
- 英
- pneumonia pneumonitis
- 関
疫学
- 日本の肺炎の受療率は人口10万対3、死亡率は人口10万対7。死因順位は第4位である。
- 受療率・罹患率共に高齢になるに従い急激に増加し、85歳以上の男性では死因第2位、90歳以上の男性では死因第1位となる(ガイドライン1)。
- 死亡者の95%以上が高齢者である。
- 年代と病原体
日本における肺炎の年齢階級別受療率と死亡率(人口10 万対,2002 年)
- ガイドライン1 2004 年「国民衛生の動向」 改変
|
年齢階級
|
総数
|
15~
|
25~
|
35~
|
45~
|
55~
|
65~
|
75~
|
85~
|
90~
|
19
|
29
|
39
|
49
|
59
|
69
|
79
|
89
|
|
受療率
|
外来
|
6
|
3
|
4
|
3
|
3
|
6
|
7
|
14
|
21
|
21
|
入院
|
19
|
2
|
3
|
2
|
3
|
7
|
21
|
86
|
309
|
489
|
死亡率
|
男性
|
76.4
|
0.5
|
0.5
|
1.5
|
4.6
|
15.2
|
69.2
|
339
|
2087
|
4317
|
女性
|
62.7
|
0.3
|
0.5
|
0.9
|
1.9
|
5.6
|
22.4
|
144
|
934
|
2291
|
総数
|
69.4
|
0.4
|
0.5
|
1.2
|
3.2
|
10.3
|
44.6
|
249
|
1291
|
2787
|
分類
発症の場
原因
病理
- 上気道から連続的に下気道へ、あるいは、直接下気道に及んでいる。炎症は上皮に包まれた管腔内
肺炎の比較
ガイドライン
[★]
- 関
- 炎光、炎症
[★]
ニューモシスチス肺炎
[★]
ニューモシスチス属