- 英
- adjustment disorder
- 同
- 不適応 maladjustment, 不適応反応 maladaptation reaction
- 関
- 反応性うつ病、F43
- ICD-10
- F43.2
- 含
- カルチャーショック、悲嘆反応、小児のホスピタリズム
- 除
- 小児期の分離不安障害(F93.0)
F43.2
- A. 症状発症前の1ヶ月以内に、心理社会的ストレス因(並はずれた物や破局的な物ではない)を体験したと確認されていること。
- B. 症状や行動障害の性質は、感情障害(F30-F39)(妄想・幻覚を除く)や、F40-F48の障害(神経小生、ストレス関連性、及び身体表現性障害)、および行為障害(F91-)のどれかにみられるものであるが、個々の障害の診断基準は満たさない。症状はその型も重症度において様々である。
- C. この症状は、遷延性抑うつ反応を除いて、ストレス因の停止またはその結果の後、6ヶ月以上継続しないもの。しかし、この診断基準はまだ満たされない時点で、予測的に診断する事は構わない。
F43.20
- 短期抑うつ反応
F43.21
- 遷延性抑うつ反応
- ストレスの強い状況に長期にわたって曝された反応として出現する軽度抑うつ状態であり、持続期間は2年を越えない。
F43.22
- 混合性不安抑うつ反応
- 不安症状と抑うつ症状のいずれもが優勢であるが、混合性不安抑うつ障害(F41.2)や他の混合性不安障害(F41.3)に該当するほどの重度ではない。
F43.23
- 主として他の情緒の障害をともなうもの
- 主症状は、通常不安・抑うつ・心配・緊張・怒りなどといったさまざまなタイプの情動からなる。不安と抑うつの症状は混合性不安抑うつ障害や(F41.2)や、他の混合性不安障害(F41.3)の基準を満たすこともありうるが、他のさらに特定したうつ性障害や不安障害と診断されるほどに優勢ではない。夜尿や指しゃぶりなどといった退行した行動を示す小児の反応にも、このカテゴリーが用いられるべきである。
F43.24
- 主として行為の障害をともなうもの
- 主たる障害は、たとえば攻撃的または反社会的行動に至る青年期の悲哀反応のような行為を含む。
F43.25
- 情緒および行為の混合性の障害をともなうもの
F43.28
- 他の特定の症状が優勢なもの
ストレス反応と適応障害
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急性ストレス反応
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外傷後ストレス障害
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適応障害
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ストレス強度
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大
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大
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小
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個体要因
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小
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小
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大
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発現時間
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1hr以内
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遅発性 (数W~数M)
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1M以内
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症状
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幻覚、抑うつ、不安、激怒、絶望、葛藤、引きこもり
|
再体験、回避、精神麻痺、過覚醒
|
抑うつ、不安、行為障害
|
経過
|
48hr以内に沈静化
|
慢性、動揺性の経過 1Y後に50%が回復
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1M以内、遅くとも5M以内
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症状
- PSY.241
- 抑うつ、不安、心配
- 順応できない、将来設計ができない、現状のまま続けていくことができない、などの情緒障害
- 毎日の仕事をこなしていくことにも一定の困難さが出てくる
経過と予後
- PSY.241
- ストレスから1ヶ月以内に発症
- 6ヶ月以上持続する事はない
WordNet
- the condition of being unable to adapt properly to your environment with resulting emotional instability
PrepTutorEJDIC
- 適合(調和)しないこと;(環境への)不適応
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/08/19 08:08:21」(JST)
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適応障害 |
分類及び外部参照情報 |
ICD-10 |
F43.2 |
ICD-9 |
309 |
DiseasesDB |
33765 |
eMedicine |
med/3348 |
MeSH |
D000275 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
テンプレートを表示 |
適応障害(てきおうしょうがい、英: Adjustment disorder)は、精神疾患の一種である。ストレス障害に分類される。
目次
- 1 概説
- 2 症状
- 3 診断基準
- 4 治療
- 5 関連項目
- 6 参考文献
- 7 外部リンク
概説
ストレス因子により、日常生活や社会生活、職業・学業的機能において著しい障害がおき、一般的な社会生活ができなくなるストレス障害である。
急性ストレス障害・PTSDと同様に外的ストレスが原因となって起こるストレス障害の一つ。急性ストレス障害やPTSDに見られるような、生死に関わる様な強大なストレスに限らず、家族関係や仕事のトラブル、パワーハラスメントなどもストレス因子の一つになりうる。
不安、抑うつ、焦燥、過敏、混乱などの情緒的な症状のほか、不眠、食欲不振、全身倦怠感、易疲労感、ストレス性胃炎、頭痛、吐き気、発熱、体のふるえ、精神運動抑制などの身体的症状が自覚症状としてあらわれるが、身体的症状のみを訴える場合、検査では確認できないため精神科・心療内科以外の病院では見過ごされることが多い。逆に、吐き気や頭痛などの症状があるにもかかわらず病院で異常なしと言われた場合、適応障害であることがある。
軽度のうつ病と区別がつきにくい。また、放置しているとうつ病になり、悪化する場合があるので注意が必要とされる。性格が真面目で責任感があり、忍耐強い人ほどかかりやすいと言われる。また、適応障害がもとで発生する身体的な異常は、自律神経失調症や心身症ともよばれる。
症状
- ストレスが原因で、情緒的な障害が発生し、それは抑うつ気分や不安などを伴うことが多い。また青年期や小児期では行為障害や夜尿症、指しゃぶりといった退行現象が現れる。
- 社会生活や職業・学業などにも支障をきたし、生活機能の低下や、業績・学力の低下、場合によっては就業・就学そのものが不可能になる場合がある。
- 情緒的な障害(抑うつ気分や不安)による気分障害により、声をあらげたり、泣き出したりするようなことがある。摂食障害、動悸、ふるえ(振戦)、痙攣、頭痛、肩こり、倦怠感といった身体的不調を起こすことも多い。最悪の場合、自ら死を選択してしまう患者もおり、安易な励ましや接触は禁物である。
- 行動的な障害を伴う患者は、ストレスが原因で普段とはかけ離れた著しい行動に出ることがあるが、患者本人はそれらの行動の変化に懸念や自責の念を持たないことが多い。それらの行動の具体例としては、アルコール依存、虚偽の発言、睡眠時間の極端な変化、過度な攻撃性による喧嘩、喫煙開始あるいは禁煙からの再開、無銭飲食や無賃乗車、借金返済の拒否、規則違反などが挙げられる。
- 軽度の行動的な障害としては、電話やメール、手紙に応答せず人との接触を避けて引きこもることも挙げられる。
診断基準
適応障害は診断が難しく、DSM-IVとICD-10でも若干診断基準が異なる。
- はっきりと確認できる大きなストレス、及び継続的、反復的にかかり続けるストレスが発症の原因であり、そのストレスを受けてから3か月以内(ICD10では1か月以内)に情緒面、行動面で症状が発生すること。
- ストレス因子と接した時に起きる予測を超えた苦痛の反応もしくは、社会生活、職業・学業的機能において著しい障害が起きること。
- 不安障害や気分障害、うつ病などの既存の病気が原因ではないことで、ストレスが死別反応などによるものではないこと。
- ストレス因子が排除された場合、半年以内に寛解すること。
- ストレス因子が無くなった後も半年以上症状が続く場合は、他のストレス障害(PTSDや分類不能の重度のストレス障害)や特定不能の不安障害などを考慮する必要がある。ただし、ICD10の場合は、遷延性抑うつ反応の場合は最長2年間持続するとされている。
- また、症状の持続時間が6か月以内のものを急性、6か月以上のものを慢性と呼ぶ。慢性の場合は継続的なストレスが続いている場合に適用される(たとえば、周りに犯罪が多発する場所に住んでいる。裁判に巻き込まれるなど)。
治療
抑うつ感や不安感が有る場合は、抗うつ薬や抗不安薬の投与を行う。また、精神療法によってストレス脆弱性の体質改善も効果があると言われている。しかしながら、この「適応障害」は病名の由来になっている通り、病気の原因となっているストレス因子の除去、あるいは軽減が行われない事には(適応できず)諸症状が再発する可能性が高い。例えば、人事異動で部署を変えたり、引越しするなど、現在の環境を変えることで病状の改善が大いに期待できる。
関連項目
- イップス
- 主人在宅ストレス症候群
- パリ症候群
- 精神科医
- 臨床心理士
参考文献
- 医学書院 『DSM-IV-TR 精神疾患の診断・統計マニュアル 新訂版』 ISBN 4-260-11889-7
- 医学書院 『標準精神医学 第2版』 ISBN 4-269-11860-9
外部リンク
精神と行動の障害(ICD-F - 290-319) |
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器質性/症状性 |
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認知症
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軽度認知症 - アルツハイマー型認知症 - 多発性脳梗塞認知症 - ピック病 - クロイツフェルト・ヤコブ病 - ハンチントン病 - パーキンソン病 - AIDS認知症症候群 - 前頭側頭型認知症 - 日没症候群 - 認知症徘徊
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その他
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せん妄 - 脳振盪後症候群 - 器質脳症候群 - 他の症状性を含む器質性精神障害
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精神作用物質使用、薬物乱用による障害 |
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薬物中毒/オーバードース - 身体依存 - 薬物依存症 - 反跳作用 - 二重反跳 - 離脱
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統合失調症、統合失調型及び妄想性障害 |
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精神病 |
統合失調感情障害 - 統合失調型障害 - 短期反応精神病
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統合失調症 |
破瓜型統合失調症 - 妄想性障害 - 感応精神病
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気分障害(感情障害) |
|
躁病 - 双極性障害(I型 - II型 - 気分循環症) - 抑うつ症状(大うつ病 - 気分変調症 - 季節性情動障害 - 非定型うつ病 - メランコリー型うつ病)
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神経症 - ストレス関連 - 身体表現性障害 |
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不安障害
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恐怖症
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広場恐怖症 - 社会恐怖/社交不安障害(対人恐怖) - 単一恐怖(閉所恐怖症) - 単一社会恐怖
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その他
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パニック障害 - 全般性不安障害 - 強迫性障害 - ストレス(急性ストレス障害 - PTSD)
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適応障害
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うつ症状を伴う適応障害
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身体表現性障害
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身体化障害 - 身体醜形障害 - 心気症 - 疾病恐怖 - ダ・コスタ症候群 - 疼痛性障害 - 機能性神経症状症(ガンザー症候群 - 咽喉頭異常感症) - 神経衰弱 - Mass Psychogenic Illness
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解離性障害
|
解離性同一性障害 - 解離性健忘 - 解離性遁走 - 離人感・現実感消失障害
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生理的・身体的 |
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摂食障害
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神経性無食欲症 - 神経性大食症 - 反芻性障害 - 特定不能の摂食障害
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非器質性睡眠障害
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過眠症 - 不眠症 - 睡眠時随伴症(レム睡眠行動障害 - 夜驚症 - 悪夢)
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性機能障害
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性的欲求(性欲低下障害 - 性欲亢進) - 性的関心・興奮 (女性の性的関心・興奮障害) - 勃起障害 - オルガスム(無快楽症 - 射精遅延 - 早漏 - 性的冷感) - 疼痛(膣痙 - 性交疼痛)
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産後
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産後うつ病 - 産後の精神障害
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成人のパーソナリティと行動 |
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性と性同一性
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性成熟障害 - 自我異和的性的志向性 - 性的関係機能障害 - 性的倒錯(性依存症 - 窃視症 - フェティシズム)
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その他
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パーソナリティ障害 - 衝動制御障害(窃盗症 - 抜毛症 - 放火癖) - 体を対象とした反復的行動 - 虚偽性障害(ミュンヒハウゼン症候群)
|
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小児の精神障害 |
|
精神遅滞
|
X連鎖精神遅滞 -(Lujan-Fryns症候群)
|
|
精神発達(発達障害)
|
特異的発達障害 - 広汎性発達障害
|
|
感情・行動の障害
|
ADHD - 行為障害(反抗挑戦性障害) - 情動障害(分離不安症) - 社会的機能(場面緘黙症 - 愛着障害 - 脱抑制性愛着障害) - チック症(トゥレット障害) - 言語障害(吃音症 - 早口症) - 運動障害(常同運動症)
|
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未分類 |
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緊張病 - 想像妊娠 - 間欠性爆発性障害 - 精神運動性激越 - 常同症 - 心因性非てんかん性発作 - Kluver-Bucy症候群
|
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 特集 雅子さまは「適応障害」ではない!周囲が困惑の「全部、他人のせい」は別のご病気が原因だった!? 「雅子さま」を他罰感情で支配する「聞きなれぬ病」
- タイプ別にみるうつ状態 神経症のうつ状態 : 神経症性うつ病から適応障害ヘ (特集 うつ状態を理解する)
- 臨床ゼミ 認知行動療法中級レッスン--エキスパートに学ぶ11の秘訣(Lesson 3)適応障害と認知行動療法--気分障害と適応障害系(2)
- 漢方薬と認知療法の併用により改善した適応障害の1例
- 森下 克也,高橋 歩美
- 心身医学 51(9), 831-837, 2011-09-01
- … 職場のストレスによる適応障害の1例に対して,漢方薬と認知療法を適用し良好な結果を得た.患者は27歳,女性.低い自己評価と抑え込まれた自己主張との間に葛藤が存在するというスキーマの上に仕事の負荷の増大が加わり,ストレス耐性が破綻し多彩な身体・心理的症状を呈した.治療は,生活の質を落としている身体・心理的症状に対して漢方薬を,その原因となっている非機能的思考に対して認知療法を適用した.その結果 …
- NAID 110008711384
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- こころの病気といっても、種類も症状も様々。病名をつける方法は体の病気とは考え方が異なり、主に症状や持続期間、生活上の支障などから診断名をつけます。
- 適応障害の治療は、まず原因となっている心理社会的ストレスを軽減することが第一です。環境要因を調整し適応しやすい環境を整えることや、場合によってはしばらく休職、休学して休養し、心的エネルギーを回復することが ...
- 適応障害の説明:適応障害は、社会生活において誰でも遭遇し得るストレスによって、予想外に大きな精神的ダメージを受け(異常なストレス反応)、社会適応が障害された状態です。中央区日本橋の心療内科・精神科
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[★]
- 68歳の女性。異常な言動を心配した夫に伴われて来院した。2か月前から自宅で横になっていることが多くなった。夫によると金銭問題はないにもかかわらず、「所得税が払えない。去年のお盆に先祖供養を十分しなかったからだ」と繰り返し訴えるという。食事量が減り、体重が1か月で5kg減少した。入浴を嫌がり、夜は眠らず、ぶつぶつ何か言っている。50歳ごろから高血圧症で内服治療中である。質問には小声で短く答えるが、うつむきがちで返答に時間がかかる。改訂長谷川式簡易知能評価スケールは26点(30点満点)であった。治療の必要性を説明すると「お金がなくて薬代を払えない」と拒否した。身長150cm、体重50kg。神経学的所見に異常を認めない。
- 甲状腺機能を含めた血液検査所見に異常を認めない。最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111G055]←[国試_111]→[111G057]
[★]
- 61歳の女性。元気のない様子を心配する家族に連れられて来院した。
- 生来健康であり、家庭生活にも社会生活にも問題はなかった。親、子供および兄弟姉妹に精神障害に罹患している者はいない。家族によれば、半年ほど前に、次男の結婚話がもつれ、「不安で落ち着かない」と訴えるようになった。破談が決まったころから元気がなく、憂うつそうな表情をしていることが多くなった。それでも、パートタイムや家事を何とかこなしていたが、「体がだるい」などと頻繁に訴えていた。
- そのうちパートタイムの仕事を休みはじめ、家事も滞りがちになった。また、「物覚えが悪くなった。馬鹿になった。治らない病気にかかってしまった」としきりに漏らすようになった。夜は眠っているようであるが、日中も居眠りをしていることがあったという。
- 最も考えにくいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [099F029]←[国試_099]→[099F031]
[★]
- 50歳の女性。ぼーっとした様子になったことを心配した家族に連れられて来院した。もともと明るい性格で、家事やパートタイムの仕事を活発にこなしていたが、1か月前に長男が大学受験に失敗した頃から「ゆううつだ、元気が出ない」と訴え始めた。家族によると、2週前に自宅近くの診療所を受診し抗うつ薬と睡眠薬とを処方されたが改善せず、数日前からぼーっとした様子になったという。家事の手際が普段よりはるかに悪く、時間がかかっている。5年前に人間ドックで慢性甲状腺炎を指摘されていた。診察時、抑うつ気分、意欲の低下および注意機能の低下がみられた。頭部MRIで異常を認めない。脳波検査では基礎波として広汎な8~9Hzのα波がみられた。
- この患者にみられる精神障害として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I068]←[国試_110]→[110I070]
[★]
- 25歳の女性。動悸、頭痛および立ちくらみのために来院した。
- 7歳のとき両親が離婚して養女に出され、いじめられた。中学1年のときに家出して以後、学校にはほとんど行っていない。15歳で同棲、19歳で入籍し2児をもうけた。仕事は一定せずアルバイトを転々としていたが、夫の不倫のために3年前離婚した。そのころ食欲がなくなってしまい、酒ばかり飲んでいた。1か月で10kgやせた。
- その後今の夫と再婚して1児をもうけたが、3か月前、夫にはかなりの借金があることが分かった。それ以来気分の落ちこみが激しく、ふさぎこむと寝てばかりで仕事も辞めてしまう。最近は酒量も増え、いらいらがひどくて子供たちに八つ当たりしてしまう。
- この患者の病歴で該当しない精神障害はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098D002]←[国試_098]→[098D004]
[★]
- 51歳の女性。不眠と緊張感とを主訴に来院した。2か目前、自転車で横断歩道の中ほどまで来たとき車にはねられた。同時にはねられた人が意識を失い頭から血を流しているのを見た。1週間入院したが、打撲だけで幸運だったと言われた。退院後3週ほどして、横断歩道を渡りかけたとき、急に恐怖感がよみがえった。それ以来、物音にビクッとし、何かの拍子に事故の場面が思い浮かぶようになった。
- なかなか寝付けず、事故の夢で目が覚めることがある。日中も緊張感が続き、時々動悸がしたり、体が汗ばんだりする。体調がすぐれない。なんとなくやる気がない。横断歩道が怖くて渡れなくなり困っている。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101G003]←[国試_101]→[101G005]
[★]
- 78歳の女性。白内障手術目的で入院中である。 1年前から記銘力低下がみられるようになり、 Alzheimer型認知症と診断されて薬物療法が開始され、介護サービスを受けながら独居生活を続けていた。数年来の視力低下のために日常生活での支障が大きくなり、白内障手術目的で入院となった。入院翌日、ベッドから起き上がらず、朝食も摂らず、まとまりのないことを小声でつぶやくのみで質問に対してほとんど反応がなかった。身体所見に異常はなく、血液生化学所見でも術前検査と比較して有意な変化はなかった。また、頭部 CTでも半年前と比較して新たな病変はみられなかった。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108D035]←[国試_108]→[108D037]
[★]
- 35歳の男性。反応が鈍く奇妙な姿勢をとることを心配した会社の上司に伴われて来院した。半年前から上司に「誰もいないのに職場の同僚からの悪口が聞こえてくる」と訴えていた。昨日から「会社に殺される」、 「考えていることが会社に筒抜けになる」などと独り言をつぶやいていたかと思うと、黙り込んで開眼したまま無反応になったという。診察時に右手を挙上させるとそのままの姿勢をいつまでも保持する。
- 最も考えられる診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105A022]←[国試_105]→[105A024]
[★]
- 27歳の女性。一点を見つめ何事にも無関心なのを心配した夫に伴われて来院した。5週前に、帰宅途中に性的暴行を受けた。それ以後家から出ることができず会社を休んでいる。夜も全く眠れず、食欲もなく、急激に体重が減少した。夫が心配して話しかけるが返事をせず、ぼおっと一点を見つめるのみである。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102A028]←[国試_102]→[102A030]
[★]
- 28歳の男性。人前に出るのが怖くなったため 自ら治療を希望して精神科外来を受辞した。3か月前から誰かと会って話をするときに、その相手を殴ってしまうのではないかと繰り返し考えるようになった。自分でもばかばかしいことと感じているが、最近では閉じこもりがちの生活に陥っている。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105I051]←[国試_105]→[105I053]
[★]
- 30歳の女性。昨年第一子出産後、赤ん坊に汚れが付いてはいけないと過剰に考えるようになった。外出から帰ってくるとすぐ衣類を着替え洗濯し、家の中の全てを毎朝消毒しないと気がすまないようになってきた。最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100F004]←[国試_100]→[100F006]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [112F036]←[国試_112]→[112F038]
[★]
- 第1次産業、第2次産業および第3次産業の就業者数の推移を示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [110G007]←[国試_110]→[110G009]
[★]
- ストレスが発症の原因となり、それが消失すると一定期間内に症状が消失するのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109I002]←[国試_109]→[109I004]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [108D008]←[国試_108]→[108D010]
[★]
- 英
- acute stress disorder
- 同
- 急性ストレス反応 acute stress reaction(ICD)
- 関
- [[]]
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急性ストレス反応
|
外傷後ストレス障害
|
適応障害
|
ストレス強度
|
大
|
大
|
小
|
個体要因
|
小
|
小
|
大
|
発現時間
|
1hr以内
|
遅発性 (数W~数M)
|
1M以内
|
症状
|
幻覚、抑うつ、不安、激怒、絶望、葛藤、引きこもり
|
再体験、回避、精神麻痺、過覚醒
|
抑うつ、不安、行為障害
|
経過
|
48hr以内に沈静化
|
慢性、動揺性の経過 1Y後に50%が回復
|
1M以内、遅くとも5M以内
|
[★]
- 英
- posttraumatic stress disorder, posttraumatic stress disorder, post-traumatic stress disorder, PTSD
- 同
- 心的外傷後ストレス障害、心的外傷性ストレス障害
|
急性ストレス反応
|
外傷後ストレス障害
|
適応障害
|
ストレス強度
|
大
|
大
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小
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個体要因
|
小
|
小
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大
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発現時間
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1hr以内
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遅発性 (数W~数M)
|
1M以内
|
症状
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幻覚、抑うつ、不安、激怒、絶望、葛藤、引きこもり
|
再体験、回避、精神麻痺、過覚醒
|
抑うつ、不安、行為障害
|
経過
|
48hr以内に沈静化
|
慢性、動揺性の経過 1Y後に50%が回復
|
1M以内、遅くとも5M以内
|
国試
[★]
- 英
- transient tachypnea of the newborn, TTN
- 関
- 新生児一過性頻呼吸
病因
- 通常、分娩により羊水の産生が低下する。正常例では生後30分に75%の例で羊水の残存が認められるが、6時間後には肺胞より吸収され認められなくなる。
疫学
症状
診断
- 生後6時間以内に発症し、症状が12時間以上持続する。呼吸数は60回/分以上。
検査
治療
[★]
- 英
- reactive depression
- 同
- 心因性うつ病 psychogenic depression、抑うつ反応 depressive reaction
- 関
- 適応障害、反応性うつ
[★]
- 英
- maladjustment、maladaptive
- 関
- 不適応性、適応障害
[★]
- 同
- 重度ストレス反応及び適応障害
- ICD-10
- F43
F43
- F43.0 急性ストレス反応
- F43.1 外傷後ストレス障害
- F43.2 適応障害
- F43.8 その他の重度ストレス反応
- F43.9 重度ストレス反応、詳細不明
[★]
- 英
- disorder、impairment、dysfunction、damage、difficulty、(妨げ)barrier、impediment、obstacle、disturbance、foe、(化学)hindrance、disorder、impair、lesion
- 関
- 妨げ、撹乱、関門、機能障害、機能不全、困難、傷害、障壁、損なう、損傷、ダメージ、破壊、破損、バリヤー、病変、不安、妨害、乱れ、無秩序、機能異常症、敵、疾患、バリア、バリアー、機能異常、機能不全症
[★]
harm、hazard、injure
- 関
- 危険、損傷、ハザード、傷害を与える、害する
[★]
- 英
- adjustment, adaptation