- 英
- somatoform disorder, somatoform disorders
- ICD-10
- F45
- 関
- 疼痛性障害、身体化障害、身体化、神経性障害 neurotic disorders
- 除
- 解離性障害(F44.-)、抜毛(F98.4)、舌たらず(F80.0)、舌もつれ(F80.8)、爪かみ(F98.8)、他に分類される障害あるいは疾患と関連した心理的あるいは行動的要因(F54)、指しゃぶり(F98.8)、チック障害(F95.-)、トゥレット症候群(F95.2)、抜毛症(F63.3)
- 診察や検査所見は繰り返し陰性で症状には身体基盤はないという医師の保証にもかかわらず、さらなる医学的検索を執拗に要求すると共に繰り返し身体症状を訴えるもの。
F45.0
- 身体化障害
F45.1
- 鑑別不能型[分類困難な]身体表現性障害
F45.2
- 心気障害
F45.3
- 身体表現性自律神経機能不全
F45.30
F45.31
F45.32
F45.33
F45.34
F45.38
F45.4
- 持続性身体表現性疼痛障害
F45.8
- 他の身体表現性障害
F45.9
- 身体表現性障害,特定不能のもの
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/10/31 23:37:59」(JST)
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身体表現性障害 |
分類及び外部参照情報 |
ICD-10 |
F45 |
ICD-9 |
300.8 |
DiseasesDB |
1645 |
eMedicine |
med/3527 |
MeSH |
D013001 |
(しんたいひょうげんせいしょうがい、英: somatoform disorders)という分類について述べる。身体表現性障害とは、身体疾患を示唆する身体症状を示すが、それが一般身体疾患、物質の直接的な作用、または他の精神障害によって完全には説明されないことを共通とした特徴とする[1][2]。
『精神障害の診断と統計マニュアル』第4版(DSM-IV)では「身体表現性障害」の大分類があり、 『ICD-10 第5章:精神と行動の障害』にも同名の中分類があり、ここには、身体化障害や転換性障害が含まれる。第5版のDSM-5では「身体症状症および関連症群」である。
分類
DSM-IV-TRでは以下の様に分類されている。
- 身体化障害は、歴史的にヒステリーと呼ばれ、痛み、胃腸など多い症状で何年も持続する[3]。
- 鑑別不能型身体表現性障害、上記診断の閾値以下で6か月以上続く[3]。
- 転換性障害
- 疼痛性障害、主に痛みに関する[3]。
- 心気症、誤った解釈に基づいている[3]。
- 身体醜形障害、想像上の外見の欠陥にとらわれている[3]。
- 特定不能の身体表現性障害
DSM-5では、以前の障害を含むように身体化障害の診断基準が変わり、以前に鑑別不能型身体表現性障害や疼痛性障害であったものを統合し、大分類に虚偽性障害を含めた。
出典
- ^ Somatoform Disorders - American Family Physician
- ^ American Psychiatric Association (2000), Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fourth Edition, Text Revision (DSM-IV-TR), ISBN 978-0890420256 .(翻訳書は アメリカ精神医学会 『DSM-IV-TR 精神疾患の診断・統計マニュアル(新訂版)』、高橋三郎・大野裕・染矢俊幸訳 医学書院、2004年。ISBN 978-4260118897。 )
- ^ a b c d e 『DSM-IV-TR』 §身体表現性障害
|
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- Burning Mouth Syndromeの症状維持に心理的要因が果たす役割および心理的要因に対する介入の可能性 : 身体表現性障害に関する認知行動モデルとの比較から
- 松岡 紘史,安彦 善裕,森谷 満,齊藤 正人,千葉 逸朗,坂野 雄二
- 心身医学 52(2), 98-105, 2012-02-01
- … 本研究の目的は,burning mouth syndrome(BMS)における心理的要因の果たす役割およびその治療方法について,身体表現性障害に関する認知行動モデルの観点から検討することであった.BMSに関する論文を概観した結果,BMSにおいても,情動的覚醒(抑うつ,不安),身体感覚への注意,疾病に関する心配,痛みに対する破局的思考の各要因が症状の維持に影響を及ぼしていること,および,これらの心理的要因に対する治療によってBMSの症状改 …
- NAID 110009327648
- 1.ホメオパシーにおけるボンベイメソッドの心身外来への応用とその効果 : 難治性の身体表現性障害の1例から(一般演題,第67回日本心身医学会東北地方会プログラム・抄録集)
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- 身体表現性障害は、痛みや吐き気、しびれなどの自覚的な何らかの身体症状があり、日常生活が妨げられており、自分でその症状をコントロールできないと考えている病態を指しています。 ブリケ症候群、ヒステリー、心因性疼痛と ...
- <身体表現性障害の種類> 現在使われている診断基準(DSM-IV:アメリカ精神医学会が定めた診断の指針)では、下記の5つの疾患を身体表現性障害としてまとめています。 身体化障害 30歳以前に生じた痛みや胃腸症状などのさまざまな ...
- ・身体表現性障害 somatoform disorder 身体表現性障害とは、痛みや吐き気、痺れなどの自覚的な身体症状があり、日常生活を妨げられているものの、それを説明するような一般の身体疾患、何らかの薬物の影響、他の精神疾患などが ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 25歳の女性。動悸、頭痛および立ちくらみのために来院した。
- 7歳のとき両親が離婚して養女に出され、いじめられた。中学1年のときに家出して以後、学校にはほとんど行っていない。15歳で同棲、19歳で入籍し2児をもうけた。仕事は一定せずアルバイトを転々としていたが、夫の不倫のために3年前離婚した。そのころ食欲がなくなってしまい、酒ばかり飲んでいた。1か月で10kgやせた。
- その後今の夫と再婚して1児をもうけたが、3か月前、夫にはかなりの借金があることが分かった。それ以来気分の落ちこみが激しく、ふさぎこむと寝てばかりで仕事も辞めてしまう。最近は酒量も増え、いらいらがひどくて子供たちに八つ当たりしてしまう。
- この患者の病歴で該当しない精神障害はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098D002]←[国試_098]→[098D004]
[★]
- 51歳の女性。不眠と緊張感とを主訴に来院した。2か目前、自転車で横断歩道の中ほどまで来たとき車にはねられた。同時にはねられた人が意識を失い頭から血を流しているのを見た。1週間入院したが、打撲だけで幸運だったと言われた。退院後3週ほどして、横断歩道を渡りかけたとき、急に恐怖感がよみがえった。それ以来、物音にビクッとし、何かの拍子に事故の場面が思い浮かぶようになった。
- なかなか寝付けず、事故の夢で目が覚めることがある。日中も緊張感が続き、時々動悸がしたり、体が汗ばんだりする。体調がすぐれない。なんとなくやる気がない。横断歩道が怖くて渡れなくなり困っている。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101G003]←[国試_101]→[101G005]
[★]
- 62歳の女性。物忘れを主訴に一人で来院した。半年前から大切なことを忘れそうで何かとメモを取るようになった。メモを取っても取り忘れたのではないかと落ち着かなくなる。だんだん記憶力が落ちてきたと思う。楽しみにしていた友人との旅行を、旅先で体調を崩すのが心配になって取りやめてしまった。救急車のサイレンを聞くと、孫が事故にあったのではないかと気もそぞろになる。動悸がしやすく、時々めまいもするが、家事全般はこなしている。身なりは整い、動作は機敏で、面接中はやや緊張しているが、受け答えは適切である。
[正答]
※国試ナビ4※ [103A038]←[国試_103]→[103A040]
[★]
- 35歳の女性。心窩部の不快感を訴えて来院した。症状は1年以上続いており、既に4か所の病院を受診した。そのたび精密検査を受けたが症状を説明できる異常は認められなかった。しかし患者はこれまでの医師の説明に納得できず、「がんのような重い病気なのではないかと思う。検査でみつからないだけなのではないか。医師が隠しているのではないか」と疑い深く不安になっており、再度同じような精密検査を要求している。
[正答]
※国試ナビ4※ [099C019]←[国試_099]→[099C021]
[★]
- 45歳の男性。「会社に行きたくない」と言って来院した。10歳ころから、人前で食事をしたり、話をしたりするのが極端に苦手になった。就職してからは、周囲から見られているようで、電車での通勤が辛かったと言う。最近部長に昇格し、朝礼の司会をせねばならなくなった。このことが辛く、退職したいとすら思うと言う。最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100D020]←[国試_100]→[100D022]
[★]
- 英
- adjustment disorder
- 同
- 不適応 maladjustment, 不適応反応 maladaptation reaction
- 関
- 反応性うつ病、F43
- ICD-10
- F43.2
- 含
- カルチャーショック、悲嘆反応、小児のホスピタリズム
- 除
- 小児期の分離不安障害(F93.0)
F43.2
- A. 症状発症前の1ヶ月以内に、心理社会的ストレス因(並はずれた物や破局的な物ではない)を体験したと確認されていること。
- B. 症状や行動障害の性質は、感情障害(F30-F39)(妄想・幻覚を除く)や、F40-F48の障害(神経小生、ストレス関連性、及び身体表現性障害)、および行為障害(F91-)のどれかにみられるものであるが、個々の障害の診断基準は満たさない。症状はその型も重症度において様々である。
- C. この症状は、遷延性抑うつ反応を除いて、ストレス因の停止またはその結果の後、6ヶ月以上継続しないもの。しかし、この診断基準はまだ満たされない時点で、予測的に診断する事は構わない。
F43.20
- 短期抑うつ反応
F43.21
- 遷延性抑うつ反応
- ストレスの強い状況に長期にわたって曝された反応として出現する軽度抑うつ状態であり、持続期間は2年を越えない。
F43.22
- 混合性不安抑うつ反応
- 不安症状と抑うつ症状のいずれもが優勢であるが、混合性不安抑うつ障害(F41.2)や他の混合性不安障害(F41.3)に該当するほどの重度ではない。
F43.23
- 主として他の情緒の障害をともなうもの
- 主症状は、通常不安・抑うつ・心配・緊張・怒りなどといったさまざまなタイプの情動からなる。不安と抑うつの症状は混合性不安抑うつ障害や(F41.2)や、他の混合性不安障害(F41.3)の基準を満たすこともありうるが、他のさらに特定したうつ性障害や不安障害と診断されるほどに優勢ではない。夜尿や指しゃぶりなどといった退行した行動を示す小児の反応にも、このカテゴリーが用いられるべきである。
F43.24
- 主として行為の障害をともなうもの
- 主たる障害は、たとえば攻撃的または反社会的行動に至る青年期の悲哀反応のような行為を含む。
F43.25
- 情緒および行為の混合性の障害をともなうもの
F43.28
- 他の特定の症状が優勢なもの
ストレス反応と適応障害
|
急性ストレス反応
|
外傷後ストレス障害
|
適応障害
|
ストレス強度
|
大
|
大
|
小
|
個体要因
|
小
|
小
|
大
|
発現時間
|
1hr以内
|
遅発性 (数W~数M)
|
1M以内
|
症状
|
幻覚、抑うつ、不安、激怒、絶望、葛藤、引きこもり
|
再体験、回避、精神麻痺、過覚醒
|
抑うつ、不安、行為障害
|
経過
|
48hr以内に沈静化
|
慢性、動揺性の経過 1Y後に50%が回復
|
1M以内、遅くとも5M以内
|
症状
- PSY.241
- 抑うつ、不安、心配
- 順応できない、将来設計ができない、現状のまま続けていくことができない、などの情緒障害
- 毎日の仕事をこなしていくことにも一定の困難さが出てくる
経過と予後
- PSY.241
- ストレスから1ヶ月以内に発症
- 6ヶ月以上持続する事はない
[★]
- 英
- neurotic disorder, neurotic disorders
分類
ICD-10
- F40 - F48 Neurotic, stress-related and somatoform disorders
- F40 Phobic anxiety disorders 恐怖症性不安障害
- F41 Other anxiety disorders 他の不安障害
- F42 Obsessive-compulsive disorder 強迫性障害
- F43 Reaction to severe stress, and adjustment disorders
- F44 Dissociative disorders 解離性障害, conversion disorders てんかん性障害
- F45 Somatoform disorders 身体表現性障害
- F48 Other neurotic disorders
比較
- PSY.197
教科書的分類
[★]
- 英
- psychophysiologic disorder PSD, psychosomatic disorder, psychosomatic disease
- 関
- 身体表現性障害
- ICD10
- コード:F45.9 身体表現性障害,詳細不明
[★]
- 英
- pain disorder
- 関
- 身体化障害、身体表現性障害、疼痛障害
[★]
- 英
- somatization disorder
- 関
- 疼痛性障害、身体表現性障害
[★]
- 英
- disorder、impairment、dysfunction、damage、difficulty、(妨げ)barrier、impediment、obstacle、disturbance、foe、(化学)hindrance、disorder、impair、lesion
- 関
- 妨げ、撹乱、関門、機能障害、機能不全、困難、傷害、障壁、損なう、損傷、ダメージ、破壊、破損、バリヤー、病変、不安、妨害、乱れ、無秩序、機能異常症、敵、疾患、バリア、バリアー、機能異常、機能不全症
[★]
- 英
- representation、expression、represent、express、representational
- 関
- 表す、意味、式、説明、提示、発現、表示、再現、表情、代表、現す、発現量、急行
[★]
harm、hazard、injure
- 関
- 危険、損傷、ハザード、傷害を与える、害する
[★]
- 英
- body
- 関
- 体、本体、ボディー
[★]
- 英
- sexual disorder, sexual and gender disorder