- 英
- pleural mesothelioma
- ラ
- mesothelioma pleurale
- 関
- 中皮腫、胸膜腫瘍
分類
悪性度
局在性
国試
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中皮腫(ちゅうひしゅ、英: Mesothelioma)とは、中皮細胞由来の腫瘍の総称である。悪性のもの、良性のものの双方がある。
発生場所は胸膜が多く、悪性胸膜中皮腫(PMM; Pleura Malignant Mesothelioma)として知られている。
目次
- 1 種類
- 2 疫学
- 3 病理
- 4 臨床像
- 5 検査
- 6 治療
- 7 予後
- 8 関連項目
- 9 外部リンク
種類[編集]
主な発生部位は以下の通り。
- 胸膜(Pleura):胸膜中皮腫(70%)
- 腹膜(Peritoneum):腹膜中皮腫(20%)
- 心膜(Pericardium):心膜中皮腫(0.5%)
肺癌の一種と説明する人がいるが、肺ではなく胸膜にできるものである。
疫学[編集]
多くの場合、石綿(アスベスト)曝露が原因とされている。青石綿(クロシドライト)や茶石綿(アモサイト)が白石綿(クリソタイル)より発癌性が高いと考えられている。
曝露から発病までの期間は、一般的に30~40年くらいといわれる。詳しい原因追求はいまだ待たれているが、吸い込んだアスベストによってなどに惹起されたインターロイキン6(IL-6)を中心とした炎症が中皮の腫瘍化を促進すると考えられている。
アスベスト被曝は職業上のものが圧倒的である(職業曝露)。しかし、アスベストを取り扱う事業所の近隣住民や、アスベストを取り扱う労働者の家族(労働者の衣服に付着したアスベスト被曝と推測される)にも患者が出ており、これらについてもアスベストとの関連が強く疑われる(環境曝露)。 近年は低濃度環境曝露の方が高濃度職業曝露よりも発癌性が高いと考えられている。
しかしながら、ごく少数ではあるが、アスベスト被曝の可能性が考えにくい群にも悪性中皮腫が認められることがあり、アスベストだけが単一の原因でないことが推測される。実際、凝灰岩などに含まれる沸石の一種エリオン沸石(Erionite)も同様に中皮腫を引き起こすことがカッパドキアやアメリカ合衆国で確認されており[1]、エリオン沸石はアスベスト同様に発癌性物質に位置付けられている。
アスベスト曝露と喫煙のリスクを併せ持つ人の肺ガンの罹患率が数倍~50倍になることが指摘されているが、中皮種と喫煙の関連はほとんどない。
また疫学的観点から、2020年前後にこの疾患はピークを迎えると考えられている。
病理[編集]
- Epithelioid
- Sarcomatoid
- Biphasic(mixead)
臨床像[編集]
初発症状に乏しいことが多い。進行例で症状が発現することが多い。症状としては胸膜浸潤による胸水の貯留による呼吸困難が強く出てくる。肺癌と異なり血痰を初発にすることはまずない。
転移形式や浸潤など、いまだ多くのことが不明である。そのため、固形の悪性腫瘍はTNM分類を用いて進行度を評価するが、その評価形式に疑問が投げかけられている。(現時点では肺癌のそれを用いて進行度を評価している。) 浸潤はびまん性で、横隔膜を伝うような形で腹膜に浸潤することもある。また縦隔を通って心膜に腫瘍を形成すると拡張不全による心不全がおこる。 びまん性の浸潤だが、腫瘤の形成もきたしうる。
腹膜発生のものは、進行すると腹部膨満、腹痛、食欲不振、悪心・嘔吐、腹水など。
末期では腫瘍が腸管に癒着し、腹腔内臓器が一塊となる。
検査[編集]
- 画像所見:多くの場合、X線ではextrapleural signや胸水貯留を認める。通常は片側性である。胸部CTでも同様の所見を得ることが出来る。またFDG-PETでは、集積像を認める。
- 胸水の細胞診では、腫瘍細胞を認めることがある。
- 組織:生検はきわめて重要で確定診断をする最大の根拠となる。HE染色では肺癌との鑑別が難しいことが多い。免疫染色が有用であり、カルレチニンなどの陽性マーカーとCEAなどの陰性マーカーとを組み合わせて診断する。
- 腫瘍マーカーとしてヒアルロン酸やCYFRAがある。CEAは陰性であり肺癌との鑑別に有用である。また血算では血小板が高値となる。
治療[編集]
肺癌に準じたTNM分類を用いてステージⅡまでには外科療法も行われる。ステージⅢ以降は化学療法が中心である。
- 手術適応症例は胸膜肺全摘術(胸膜と肺、横隔膜の一部を摘出して、再建を行う。)
- あまり奏効する薬剤は無いとされていたが、悪性胸膜中皮腫治療薬として2007年1月にペメトレキセド(商品名アリムタ®)が承認され、シスプラチン(CDDP)との併用である程度の効果をあげている。
- 支持療法:疼痛緩和、胸水のコントロールなどがある。
予後[編集]
臓器転移を起こすことはほとんどないものの、診断時にすでに広範囲に進展し、根治手術が不可能であることが多い。予後はきわめて不良で、1年生存率が50%、2年生存率が20%である。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 国立がん研究センターがん対策情報センターより
- 中皮腫・じん肺・アスベストセンター
- WS&H Asbestos Database(産業医科大学 産業生態科学研究所 作業病態学研究室)
- 順天堂大学医学部附属順天堂医院:石綿(アスベスト)健診について
- 兵庫医科大学病院:中皮腫臨床試験センター
呼吸器疾患(ICD-10 J00〜99) |
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疾患 |
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閉塞性肺疾患
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慢性閉塞性肺疾患
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気管支喘息 | 慢性気管支炎 | 肺気腫 | びまん性汎細気管支炎
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拘束性肺疾患
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特発性
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IPF | NSIP | COP | AIP | DIP | RB-ILD | LIP
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続発性
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塵肺 | 放射線肺炎 | 薬剤性肺炎
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無気肺 | 気胸 | 血胸
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形態異常
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気管支拡張症 | 肺分画症 | 肺嚢胞症
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腫瘍
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良性腫瘍
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肺過誤腫 | 硬化性血管腫
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悪性腫瘍
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低悪性度肺腫瘍 | 原発性肺癌 | 転移性肺癌 | 中皮腫
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アレルギー
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気管支喘息
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アスピリン喘息
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好酸球性肺炎
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Löffler症候群 | 急性好酸球性肺炎 | 慢性酸球性肺炎 | 好酸球増加症候群
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過敏性肺臓炎 | サルコイドーシス | グッドパスチャー症候群
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肺循環障害
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肺血栓塞栓症 | 肺性心 | 新生児呼吸窮迫症候群 | 急性呼吸窮迫症候群
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肺代謝異常
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肺胞蛋白症 | 肺胞微石症
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機能的障害
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感染性疾患
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気道感染 |
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上気道 |
風邪
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咽頭炎
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下気道 |
急性細気管支炎
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肺炎 |
原因
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定型肺炎
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グラム陽性
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肺炎球菌 - 黄色ブドウ球菌
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グラム陰性
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肺炎桿菌 - インフルエンザ菌 - モラクセラ - 大腸菌 - 緑膿菌
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非定型肺炎
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ウイルス性
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RSウイルス - インフルエンザ肺炎 - 重症急性呼吸器症候群
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肺真菌症
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ニューモシスチス肺炎 - クリプトコッカス症 - アスペルギルス症
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レジオネラ菌 - マイコプラズマ - クラミジア肺炎 - オウム病
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抗酸菌症
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結核 - 非結核性抗酸菌症
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機序
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市中肺炎 - 院内肺炎 - 誤嚥性肺炎
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病態
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肺胞性肺炎
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大葉性肺炎 - 気管支肺炎
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化膿性肺炎
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胸壁 |
膿胸
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症候・徴候 |
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異常呼吸
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過呼吸 | 頻呼吸 | 徐呼吸 | 低呼吸 | 多呼吸 | 少呼吸 | 起坐呼吸 | 奇異性呼吸 | クスマウル呼吸 | チェーンストークス呼吸 | ビオー呼吸
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咳嗽 | 痰 | 呼吸困難 | 胸痛 | 胸水 | ばち指 | チアノーゼ
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所見・検査 |
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聴診 | 胸部X線写真 | 胸部X線CT | 気管支鏡 | 胸腔鏡 | 血液検査
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呼吸器系の正常構造・生理 |
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気道系 |
解剖学的構造
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上気道
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鼻
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鼻孔 | 鼻腔 | 鼻甲介 | 副鼻腔
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口
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口腔前庭 | 口腔 | 口蓋
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咽頭 - 喉頭
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下気道
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気管
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気管支
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主気管支 - 葉気管支 - 区域気管支 - 亜区域気管支
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細気管支
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小気管支 - 細気管支 - 終末細気管支
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呼吸細気管支
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ガス交換器
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肺 - 肺胞管 - 肺胞嚢 - 肺胞
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顕微解剖学
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I型肺胞上皮細胞 | II型肺胞上皮細胞 | 杯細胞 | クララ細胞 | 気管軟骨輪
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生理学・生化学
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生理学
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肺気量 | 肺活量 | %肺活量 | 残気量 | 死腔 | 1回換気量 | 1秒率 | 肺サーファクタント | SP-A
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生化学
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PaCO2 | PaO2 | AaDO2 | FiO2 | SpO2 | 呼吸係数および酸素化係数
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血管系 |
肺循環系
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(右心室 -) 肺動脈 - 毛細血管 - 肺静脈 (- 左心房)
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気管支循環系
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(胸部大動脈 -) 気管支動脈 - 毛細血管 - 気管支静脈 (- 奇静脈/副反奇静脈)
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運動器系 |
骨格
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肋骨 | 胸骨
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呼吸筋
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横隔膜 | 内肋間筋 | 外肋間筋 | 胸鎖乳突筋 | 前斜角筋 | 中斜角筋 | 後斜角筋 | 腹直筋 | 内腹斜筋 | 外腹斜筋 | 腹横筋
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神経系 |
中枢神経系
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呼吸中枢 | 呼吸調節中枢 | 前頭葉
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末梢神経系
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横隔神経 | 肋間神経
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- MS5-5 悪性胸膜中皮腫における血清VEGFの臨床的重要性について(MS5 サイトカインなど,ミニシンポジウム,第23回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 廣井 敦子,山本 智子,柴田 亮行,加藤 陽一郎,西川 俊郎,澤田 達男,小林 槇雄
- 東京女子医科大学雑誌 81(E1), E56-E60, 2011-03-31
- 中皮腫は予後不良な悪性腫瘍で、悪性化に至る分子生物学的な機序は未解明である.病理学的所見は多様で、肺腺癌との鑑別を含め診断はしばしば困難である.今回、中皮腫においてmicroarray法で発現が示唆されている遺伝子について、それらの蛋白の発現の有無を免疫組織化学的に検討し、さらに肺腺癌との相違を検討した.中皮腫9例、肺腺癌10例のホルマリン固定、パラフィン包埋材料を作製し、抗Aurora A, A …
- NAID 110008439100
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- 概要 胸膜中皮腫は、肺の外側や胸壁の内側をおおう膜(胸膜)(図1)から発生する悪性腫瘍(「がん」の一種)であり、その多くがアスベスト(石綿)吸引によると考えられています。アスベストは、建材(建築物)、摩擦材 ...
- 独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センターがん情報サービスのウェブサイトです ... 中皮細胞から発生するがんを「中皮腫」といいます。その発生する場所によって、胸膜中皮腫、心膜中皮腫、腹膜中皮腫などが ...
- 【胸膜中皮腫とはどんな病気か】 胸膜の中皮細胞から発生する良性腫瘍で、良性線維性中皮腫(りょうせいせんいせいちゅうひしゅ)とも呼ばれます。
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★リンクテーブル★
[★]
- 65歳の男性。右前胸部の疼痛を主訴に来院した。2か目前から乾性咳嗽と労作時の呼吸困難とが出現し、徐々に増悪した。16歳から60歳まで自動車整備工をしていた。喫煙は20本/日を45年間、意識は清明.身長168cm、体重54kg、体温37.0℃。脈拍76/分、整。血圧130/90mmHg、胸部右側の呼吸音の滅弱を認める。血液所見:赤血球429万、Hb14.6g/dl、Ht45%、白血球4,100、血小板20万。血液生化学所見:総蛋白7.5g/dl、アルブミン3.5g/dl.AST 22IU/l、ALT 9IU/l、LDH 128IU/l(基準176~353)。CRP O.2mg/dl。穿刺排液した胸水は黄色混濁で、比重1.019。蛋白5.2g/dl、LDH 151IU/l、アデノシンデアミナーゼ 45.OIU/l(基準50以下)、ヒアルロン酸高値。一般細菌および抗酸菌培養は陰性で、結核菌のPCR検査も陰性であった。胸部単純CTを以下に示す。確定診断のため、胸腔鏡下で壁側胸膜上の結節を生検した。生検組織のH-E染色標本とカルレチニン免疫組織染色標本とを以下に示す。CEAによる免疫組織染色は陰性であった。
- 診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102A053]←[国試_102]→[102A055]
[★]
- 42歳の男性。発熱と咳嗽とを主訴に来院した。約1か月前から咳嗽と喀痰とを自覚し、最近、高熱(40℃台)と息切れとが出現したため紹介入院となった。2か月間で体重が約4kg減少した。意識は清明。身長164cm、体重67kg。体温39.0℃。脈拍108/分、整。血圧100/54mmHg。心音に異常を認めない。胸部左側の呼吸音減弱を認める。血液所見:赤血球488万、Hb13.1g/dl、Ht39%、白血球13,200(好中球84%、好酸球2%、好塩基球1%、単球5%、リンパ球8%)、血小板44万。血液生化学所見:総蛋白6.0g/dl。アルブミン2.8g/dl、尿素窒素5.9mg/dl。クレアチニン0.8mg/dl、総ビリルビン0.3mg/dl、AST 57IU/l、ALT 70IU/l,LDH 512IU/l(基準176~353)。CRP13.8mg/dl。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.46、PaO2 79Torr、PaCO2 36Torr、HCO3- 25mEq/l。胸部エックス線写真と胸部単純CTとを以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [102A048]←[国試_102]→[102A050]
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- 65歳の男性。健康診断のために来院した。半年前から労作時に息苦しさを感じるようになったが、加齢によるものと思いそのままにしていた。3年前の健康診断で胸部エックス線写真に経過観察が必要な陰影を指摘されたが、今回まで受診しなかった。喫煙は30本/日を40年間。20歳から55歳まで工場でボイラーの点検保守を行っていた。家族歴に特記すべきことはない。身長170cm、体重64kg。体温36.4℃。呼吸数16/分。脈拍64/分、整。血圧122/78mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。肺機能検査所見:%VC7 8%、FEV1.0% 75%。今回の胸部エックス線写真(別冊No.7)を別に示す。
- この病態の原因に関連し、注意すべき疾患はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [105E055]←[国試_105]→[105E057]
[★]
- 72歳の男性。血痰を主訴に来院した。 2か月前から時々血痰が出ることに気付いていた。既往歴に特記すべきことはない。喫煙歴は20本/日を52年間。身長173cm、体重70kg。体温36.8℃。脈拍60/分、整。血圧128/64mmHg。呼吸数16/分。 SpO2 97%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。胸部エックス線写真(別冊No. 21 A)、胸部造影CT(別冊No. 21 B)および喀痰細胞診Papanicolaou染色標本(別冊No. 21C)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106I073]←[国試_106]→[106I075]
[★]
- 65歳の男性。胸痛と呼吸困難とを主訴に来院した。3か月前から胸痛を自覚して次第に増強し、最近呼吸困難も出現した。呼吸数24/分。血圧128/84mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)93 %。左呼吸音の減弱を認める。胸部エックス線写真(別冊No.10A)と胸腔ドレナージ後の胸部造影CT(別冊No、10B)とを別に示す。
- この疾患について正しいのはどれか。2つ選べ。
- a 職業に起因する。
- b 先行する感染症がある。
- c 気管支鏡下生検で診断する。
- d 放射線感受性が高い。
- e 予後は不良である。
[正答]
※国試ナビ4※ [104A027]←[国試_104]→[104A029]
[★]
- 42歳の女性。前胸部痛を主訴に来院した。3か月前から軽度の持続する前胸部痛があった。自宅近くの診療所で胸部エックス線写真に異常を指摘され紹介されて受診した。身長 150cm、体重 42kg。体温 36.3℃。脈拍 72/分、整。血圧 96/68mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。胸部エックス線写真(別冊No. 10A)と胸部造影CT(別冊No. 10B)とを別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109D029]←[国試_109]→[109D031]
[★]
- 46歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。1か月前から胸部違和感と労作時呼吸困難とを自覚していたが、徐々に増強するため来院した。1週間前までは胸部にヒューヒューという音がしていたが、現在は消失しているという。既往歴に特記すべきことはない。喫煙は40本/日を26年間。胸部エックス線写真(別冊No. 14)を別に示す。
- 異常所見の原因として最も可能性が高いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112D030]←[国試_112]→[112D032]
[★]
- 65歳の女性。咳と背部痛とを主訴に来院した。1年前から咳と背部痛とが出現し、近医で内服薬を処方されたが、症状が改善していない。夫は30年にわたり断熱材工場に勤務していた。身長156cm、体重53Kg、体温36.6℃、呼吸数16/分。脈拍92/分、整。血圧118/80mmHg、左下肺野の呼吸音は減弱している。胸部エックス線写真と胸部造影CTとを以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [100A015]←[国試_100]→[100A017]
[★]
- 80歳の男性。3か月前から微熱が続き、時々膿性痰を喀出していた。
- 25歳時に肺結核症のため左胸郭形成術を受けた。呼吸数24/分。脈拍96/分、整。血圧146/90mmHg。胸部の打診で左背部に濁音を認める。胸部エックス線写真を以下に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098A011]←[国試_098]→[098A013]
[★]
- 60歳の男性。咳嗽と労作時の呼吸困難とを訴えて来院した。20年間自動車部品製造業に従事した職歴がある。来院時の胸部エックス線写真と造影CTとを以下に示す。入院後に胸腔穿刺により採取した胸水の細胞診は陰性で、ヒアルロン酸値が増加していた。診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095D015]←[国試_095]→[095D017]
[★]
- 71歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。20歳から40年間、ビル建設の仕事に従事した。喫煙20本/日を30年間。胸水中のヒアルロン酸は92,300ng/mlと著明な増加を示す。胸部エックス線写真と胸腹部造影CTとを以下に示す。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101G015]←[国試_101]→[101G017]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [111E031]←[国試_111]→[111E033]
[★]
- 第1次産業、第2次産業および第3次産業の就業者数の推移を示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [110G007]←[国試_110]→[110G009]
[★]
- 原因物質と疾患の組み合わせで間違っているのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101F078]←[国試_101]→[101F080]
[★]
- a 葉間胸膜に好発する。
- b 胸膜中皮腫の発生母地である。
- c 胸膜切除術が第一選択である。
- d 石綿曝露歴があったことを示す。
- e 飲酒が発症のリスクファクターとなる。
[正答]
※国試ナビ4※ [111A009]←[国試_111]→[111A011]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105D007]←[国試_105]→[105D009]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106G007]←[国試_106]→[106G009]
[★]
- 英
- tumor of pleura, tumor of the pleura,pleural tumor
- 関
- 胸膜新生物 pleural neoplasm, neoplasm of pleura
分類
- 線維腫
- 血管腫
- 脂肪腫
- 中皮腫 → 胸膜中皮腫 ・・・原発性胸膜腫瘍の中で最多である。
[★]
- 英
- calretinin
- 関
- 胸膜中皮腫
- カルレチニン染色により中皮細胞を特異的に染色することができる。
[★]
- 英
- malignant pleural mesothelioma, MPM
- 関
- 胸膜中皮腫、中皮腫、アスベスト
[★]
- 英
- localized pleural mesothelioma
- 関
- 胸膜中皮腫
[★]
- 英
- diffuse pleural mesothelioma
- 関
- 胸膜中皮腫
[★]
- 英
- mesothelioma
- 同
- 中皮癌 mesothelial cancer、体腔癌 coelomic carcinoma
- 関
分類
部位
悪性度による分類
[★]
- 英
- pleura (Z)
- 関
- 腹膜、心膜、壁側胸膜、臓側胸膜
- 肺を覆う二重の漿膜であり、大きく2つに分けられる。
- この2つの膜は肺門で折り返してつながり、袋をなしている(Z)
[★]
- 英
- mesothelium
- 同
- 体腔上皮 celomic epithelium、漿膜上皮
- 関
- [[]]
組織学
発生学的由来
[★]
- 関
- がん、腫瘍、腫瘤、良性新生物