出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/04/21 22:15:42」(JST)
IUPAC命名法による物質名 | |
---|---|
(S)-2-amino-3-(3,4-dihydroxyphenyl) propanoic acid |
|
臨床データ | |
胎児危険度分類 | ? |
法的規制 | ? |
投与方法 | 経口 |
薬物動態的データ | |
生物学的利用能 | 30% |
代謝 | 芳香族-L-アミノ酸脱炭酸酵素 |
半減期 | 0.75–1.5 時間 |
排泄 | 腎から 70–80% |
識別 | |
CAS登録番号 | 59-92-7 |
ATCコード | N04BA01 |
PubChem | CID 6047 |
DrugBank | APRD00309 |
KEGG | D00059 |
化学的データ | |
化学式 | C9H11NO4 |
分子量 | 197.19 g/mol |
L-ドーパ(L-3,4-ジヒドロキシフェニルアラニン; 国際一般名 レボドーパ; 商標 シメネット, パーコーパ, アタメット, スタレボ、マドパー, プロローパ, 等) は、自然界に産生され、ある種の食物や薬草、例えばMucuna pruriens別名ベルベット・ビーン(ハッショウマメ)に含まれる。
補助食品(サプリメント)または向精神薬として用いられるが、哺乳類では必須アミノ酸であるL-チロシン(L-TYR)から体内や脳内で合成される。チロシンはチロシン水酸化酵素によりドーパとなる。ドーパはドーパ脱炭酸酵素によりドーパミンとなる。すなわちL-ドーパは、総称的にカテコールアミン(カテコラミン)として知られる神経伝達物質である、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンの前駆体である。その本来の生物学的に必須な役割以外に、L-ドーパはパーキンソン病(PD)とドーパミン反応性デストニア(DSD)の臨床療法に用いられる。医薬品としては国際一般名を用いて「レボドーパ」と呼ばれるのが普通である。
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国試過去問 | 「084A052」 |
リンク元 | 「レボドパ」「カテコールアミン」 |
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関連記事 | 「L」 |
(2)(3)(4)
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
レセルピン製剤 | 脳内ドパミンが減少し本剤の作用が減弱するおそれ | 脳内のドパミンを減少させてパーキンソン症状を悪化させる。 |
テトラベナジン | ||
血圧降下剤(メチルドパ水和物、レセルピン、節遮断剤等) | 血圧降下剤の作用を増強することがある | 機序は不明であるが、レボドパに血圧降下作用があるためと考えられている。 |
抗精神病薬(フェノチアジン系薬剤 (クロルプロマジン等) 、 ブチロフェノン系薬剤 (ハロペリドール等)、ペロスピロン等 | 本剤の作用が減弱することがある | これらの薬剤によりドパミン受容体が遮断される。 |
全身麻酔剤(ハロタン等) | 不整脈を起こすことがある | ハロタン等は交感神経のα、βレセプターの感受性を高める。一方、レボドパとの併用ではレボドパから転換したドパミンがα、βレセプターに作用して、不整脈を起こす可能性がある。 |
ピリドキシン | 末梢での本剤の脱炭酸化を促進するため、本剤の作用が減弱することがある | ピリドキシンはレボドパ脱炭酸酵素の補酵素であり、併用によりレボドパの末梢での脱炭酸化を促進し、レボドパの脳内作用部位への到達量を減少させると考えられる。 |
抗コリン剤、アマンタジン塩酸塩、ブロモクリプチンメシル酸塩 | 精神神経系の副作用が増強することがある | 併用によりレボドパの効果増加につながるが、同時に精神神経系の副作用が増強される可能性もある。 |
NMDA受容体拮抗剤(メマンチン塩酸塩等) | 本剤の作用を増強するおそれ | これらの薬剤により、ドパミン遊離が促進する可能性がある。 |
パパベリン塩酸塩 | 本剤の作用が減弱するおそれ | パパベリン塩酸塩が線条体にあるドパミンレセプターをブロックする可能性がある。 |
鉄剤 | 本剤の作用が減弱するおそれ | キレートを形成し、本剤の吸収が減少するとの報告がある。 |
イソニアジド | 本剤の作用が減弱するおそれ | 機序は不明であるが、イソニアジドによりドパ脱炭酸酵素が阻害されると考えられている。 |
チロシン tyrosine (フェニル基の3位にOHを導入) :律速酵素 -チロシン 3-モノオキシゲナーゼ tyrosine 3-monooxygenase, チロシン水酸化酵素 tyrosine hydroxylase ←{H4・biopterin} →{H2・biopterin} L-ドーパ L-dopa (アミノ酸から脱炭酸) -芳香族アミノ酸デカルボキシラーゼ dopa decarboxylase + {ピリドキサル5-リン酸(VB6)} →CO2 ドパミン dopamine (β位の炭素にOHを導入) -ドーパミン β-モノオキシゲナーゼ dopamine β-monoxygenase, dopamine β-odidase ←O2 + ビタミンC(アスコルビン酸) →H2O + デヒドロアスコルビン酸 ノルアドレナリン norepinephrine (アミノ基にメチル基を転移) -フェニルエタノールアミン N-メチルトランスフェラーゼ phenylethanolamine N-methyl transferase ←S-アデノシルメチオニン S-adenosylmethionine →S-アデノシルホモシステイン S-adenosylhemocysteine アドレナリン epinephrine
L-ドーパ負荷試験 : 約 11 件 L-ドーパ試験 : 8 件 L-ドパ負荷試験 : nothing L-ドパ試験 : 3 件 ドーパ負荷試験 : 12 件 ドーパ試験 : 11 件 レボドパ負荷試験 : 6 件 レボドパ試験 : 4 件 ドパミン負荷試験 : 2 件 ドパミン試験 : nothing
成長ホルモン GH | プロラクチン PRL | |||
先端巨大症 | 正常 | PRL産生腫瘍 | 正常 | |
グルコース負荷試験 | → | ↓ | ー | ー |
L-ドーパ負荷試験 | ↓ | ↑ | ↓ | ↓ |
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