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- oxygen inhalation
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酸素吸入(さんそきゅうにゅう)とは、空気よりも高濃度の酸素を人為的に吸入することである。医療や健康増進などの目的で行なわれる。
目次
- 1 急性期ケアにおける酸素吸入
- 1.1 目的
- 1.2 適応
- 1.3 装置および器具
- 1.4 診療報酬
- 1.5 潜水事故バイスタンダーによる酸素供給について
- 2 慢性期ケアにおける酸素吸入
- 3 副作用
- 4 脚注
- 5 参考文献
- 6 関連項目
急性期ケアにおける酸素吸入
目的
酸素療法の第1の目的は、吸入酸素濃度(FiO2)を増加させて、動脈血酸素分圧(PaO2)を正常に保ち、組織に十分な酸素を供給することである。また、肺胞酸素分圧(PAO2)が70mmHg以下になると低酸素性肺血管攣縮を起こし、肺高血圧症の原因となることから、これを防ぐことも目的のひとつである。
適応
低酸素血症とは、動脈血中PaO2が正常域値を下回った状態と定義される。
- ルームエア呼吸下でPaO2<60 torr、またはSaO2<90%。あるいはPaO2および/あるいはSaO2が特別な臨床的状況に関して好ましい範囲を下回った状態をいう。
- 低酸素血症が疑われる急性ケアの例。治療開始後の一定時間内に低酸素血症が認められた場合。
- 重症外傷。
- 急性心筋梗塞。
- 短期間の治療あるいは外科的治療。
装置および器具
酸素供給装置は、患者の吸気流量と酸素供給流量の関連から、低流量と高流量に分けられる。低流量のものは、経済的で侵襲度が低い一般的な酸素供給方法である。一方高流量のものは、酸素供給流量を患者吸気流量より高く設定するので大気の混入がなく、患者の換気状態が変化しても設定したFiO2を維持できる。
吸入器具としては、鼻腔カニューレ(nasalと通称されることが多い)、単純なフェイス・マスク、リザーバー付きのフェイス・マスクの3種が多用される。それぞれの器具を使用した場合の吸入酸素濃度(FiO2)は下表のとおりである。
鼻腔カニューレの場合 |
酸素マスクの場合 |
リザーバー付マスクの場合 |
100%酸素流量(l/min) |
FiO2(%) |
100%酸素流量(l/min) |
FiO2(%) |
100%酸素流量(l/min) |
FiO2(%) |
1 |
24 |
5 |
40 |
6 |
60 |
2 |
28 |
6 |
50 |
7 |
70 |
3 |
32 |
7 |
60 |
8 |
80 |
4 |
36 |
|
|
9 |
90 |
5 |
40 |
|
|
10 |
99 |
6 |
44 |
診療報酬
診療報酬上、医療機関での酸素吸入は処置に区分けされている。
潜水事故バイスタンダーによる酸素供給について
上記の適応には上げられていないが、減圧症(DCS)および動脈空気塞栓(AGE)に対しても酸素投与が有効であるとされている。これらの障害に対して最終的には高圧酸素療法が適用されるが、オンサイトでの大気圧酸素呼吸(NBO)は、適切な応急処置として推奨されている。これは、下記の根拠によるものとされている。
- 末梢組織に過飽和状態で溶け込んだ窒素が末梢血管内でバブルを形成するには、減圧終了後30分~1時間を要するとされ、末梢組織を傷害しているバブルは次第に大きくなっていく。100%の酸素を呼吸すると数分で肺の中の空気は全酸素に置き換えられ、30分以内に動脈血の窒素(78%)は、オキシジェン・ウィンドウ[1]理論により、酸素に置き換えられる。なお、高圧酸素療法においては、気泡の全圧も上昇して圧勾配がさらに大きくなることから、より効果的となる。
- この結果、末梢組織の過剰な窒素は毛細管壁を通って静脈血側に追い出され、気泡の増大を阻止するとともに、すでにできてしまったバブルも酸素に置き換えられ、バブルを縮小する。
- バブルは末梢の血流を阻害しているが、それには白血球やリンパ球が関与した赤血球凝集が原因となる。酸素分圧が高い状態では、赤血球凝集を阻止できる。
オンサイトでのNBO実施は、既に欧米では実績を上げている。例えばDANヨーロッパで行なわれた研究では、NBO非実施群では再圧治療開始までに症状が緩解ないし消滅したのは3.7%にすぎなかったのに対し、NBO実施群では60.8%に達している。しかし日本においては、オンサイトでNBOを実施しうる資格を有するダイバーがあまりに少ないと指摘されている。
オンサイトNBOにおいては、病室での酸素投与とは異なり、酸素の供給源に限りがあることから、デマンド式の機材が使用されることが多い。また、高圧酸素療法が可能になるまでの応急処置としての性格が強いことから、極力高濃度の酸素投与が推奨されることも特徴である。ただし、酸素による肺障害のリスクを考慮して、DANのガイドラインは、NBOが6時間を越えないように求めている。またオンサイトNBOでは、洞穴潜水など環境圧が高い状況での酸素投与も想定されるため、中枢神経系における酸素中毒にも留意すべきである。
慢性期ケアにおける酸素吸入
呼吸器疾患などの患者は、長期的に高濃度の酸素を吸入しなければいけないため、医師の処方指導の元自宅で日常生活をしながら酸素を吸入する在宅酸素療法(en)(home oxygen therapy 略称HOT)が行なわれている。これには短期間の医療機関の入院を行い動脈血液の酸素ガス濃度を測りながら酸素流量を調節し使用酸素濃度を調節するなど厳密な管理が必要である。また、外出中でも携帯装置で酸素を吸入することもできる。
装置および器具
自宅・携帯用の酸素を出す装置には、以下のものがある。
- 酸素濃縮器
- ランニングコストはほぼ電気代とレンタル料(医療費の自己負担分に応じて発生する)、酸素ボンベと比較するとランニングコストが安い。自宅では高濃度型の酸素濃縮器、外出時は携帯用酸素ボトルを使用する例が一般的。
- 携帯酸素発生器
- 液体酸素を少しずつ気化させることで気体の酸素を供給するシステム。電気を使用しないため電気代がかからず、停電時にも使用が可能となる。また高濃度/高流量酸素の投与が可能となる[2]。二種類の薬剤と水を専用のプラスティックボトルに入れて100%の酸素をおよそ10分間発生させる器具がある。近年、航空機へはテロ対策として酸素ボンベなど酸素を発生する器具類は安全確保のため手荷物として持ち込むことが出来ない。しかし、この薬剤と水を反応させる携帯用の酸素発生器は、航空機へ載せることが出来る唯一の酸素発生器で、登山や高地への旅行には高山病予防に欠かせない器具である。従来は液体酸素の移充填に技術が必要だったが、大陽日酸は簡単かつ安全に充填・操作ができる「ほたる」を開発、レンタル開始した[3]。
- 液体酸素容器
- 一般的には液体酸素が充填されている容器を「液酸容器」という。これは凍傷など各種の危険性が伴うため、家庭に設置する場合は許可や使用訓練が必要である。近年より簡便に使用出来るようになりライフラインに左右される事の無い事から使用例が増えつつある。自宅には液酸容器、外出時は携帯用液体酸容器に自分で充填して使用するか、携帯用酸素ボトルを使用する。電気代は電池代だけである。
- 携帯用酸素ボトル(酸素瓶)
- 外出時に使用する、気体の酸素を充填している高圧ガス容器である。空になったら専門の充填業者にて再充填して使用する。日本では酸素ボトルのことを酸素ボンベと呼ぶ場合もある。医療用のものはアルミ容器にグラスファイバーや炭素繊維等を巻きつけたもので軽く航空機への持ち込みも許可されるものが多い。(届け出は必要)なお携帯用酸素ボトルは、家庭で充填できる機器も存在する(日本では高圧ガス保安法の規定により使用出来ない)。呼吸に合わせて酸素を出したり止めたりする呼吸同調器(デマンドバルブ、サンソセーバーとも)という機器を使って使用するのが一般的である。尚、酸素を含む医療用ガスは医薬品に該当する為、医療機関を経ずに供給することは薬事法により禁止されている。アルミ製缶に酸素を充填した使い捨ての小型酸素ボンベも市販されている、酸素バルブを接続し流量を調整して使用するがきわめて短時間の使用しか出来ない(およそ9分)
- 携帯用液体酸素容器
- 外出時に液体酸素を常圧で保冷して携帯するための容器である。携帯用酸素ボンベの大きさに比べて、小型かつ軽量な機種がほとんどで、携帯用酸素ボンベに比べて長時間の外出が可能である。近年その携帯性と長時間利用可能なメリットとより簡便な利用が可能になり使用する例が増えて来つつある。(航空機への持ち込みは出来ない)デメリットは、酸素を低温で液体状態にして魔法瓶のような構造の容器で保存する関係上、利用しなくても徐々に蒸発していく事で、保存しておける時間は、ヘリオスリザーバーで約57日、ヘリオスポータブルで約18時間である。
- 酸素発生器・酸素缶
- 酸素発生器は水の中にタブレットを投入し水との化学反応で酸素が発生する機器だが一度反応を始めたら止める事は出来ないし使用可能時間も少ない、また、酸素缶は一般的に良く売られているスプレー缶に酸素を詰めたもので連続使用には不向で、それぞれ一時的に気分が悪くなった場合などに使用するのが一般的である。
いずれの容器、装置を使用する場合でも、火気厳禁(最低2m、できれば5m範囲)である。しかし、煙草や蚊取り線香、石油ストーブや電気ストーブ等による火災事故が後を絶たない。
副作用
酸素吸入に関して警戒すべき副作用としては、未熟児においては未熟児網膜症による失明、慢性呼吸不全患者においては炭酸ガスナルコーシスによる自発呼吸の停止および意識障害がある。また、高濃度酸素の長時間吸入による酸素中毒症や吸収性無気肺なども発生しうるほか、活性酸素を増やすため、場合によっては弊害もあるとの説もある。そのため医療機関では厳密な酸素濃度管理を行い過度の血中酸素ガス濃度にならないよう管理している。
脚注
- ^ オキシジェン・ウィンドウとは、組織での酸素消費によって肺胞気、動・静脈血の全圧の間に較差が生じることをさしたもので、これは呼吸する酸素分圧に比例して増大することから、酸素吸入によって肺・組織間のオキシジェン・ウィンドウが増大すると、気泡と組織の間の圧勾配が大きくなり、気体の拡散が促進されて気泡は縮小することになる。
- ^ http://www.zaitakusansoryoho.com/h07
- ^ http://www.gasmediasya.com/news/dayangrisuanhothuanzhexiangkexiedaixingyesuanzhuangzhihotarurentarukaishi
参考文献
- 大岩弘典『新しい潜水医学』水中造形センター, 2003年
関連項目
- 酸素
- 酸素濃縮器
- 酸素バー
- 酸素カプセル
- 高気圧酸素治療
- 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
UpToDate Contents
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- 1. 酸素維持装置 oxygen conserving devices
- 2. 酸素を備えている民間航空機での旅行 traveling with oxygen aboard commercial air carriers
- 3. 一酸化炭素中毒 carbon monoxide poisoning
- 4. 煙の吸入 smoke inhalation
- 5. 高圧酸素療法 hyperbaric oxygen therapy
Japanese Journal
- 学生の卒業前における看護技術の経験状況および実施への自信に関する調査
- 山本多香子・山田 豊子・田村 葉子・中島 優子・江頭 典江・黒木美智子
- 京都市立看護短期大学紀要 36, 87-95, 2011-07
- … 経験の多い技術は単独実施の自信が高かった,2.バイタルサイン測定,病室の環境整備,ベッドメーキング,スタンダートプリコーションに基づく手洗いは,実習で繰り返し実施される技術である,3.車椅子移送について,実習前演習を行い,実習期間中は安全に対する啓発を行う必要がある,4.酸素吸入療法について,実習期間中は意図的に経験する機会を設定し,卒業前には知識の確認と技術トレーニングする必要がある,であった. …
- NAID 110008609625
- P2-20-3 在宅酸素吸入にて症状改善を認めたいわゆる化学物質過敏症患者の一例(P2-20 シックハウス症候群,ポスターセッション,第23回日本アレルギー学会春季臨床大会)
Related Links
- 酸素とは、人が生きていく上で非常に重要なものですね。しかし一方で酸素は取り扱い方を間違えると重大な事故にもつながりますので、【酸素吸入】はしっかりと特性などを理解して行う必要があります。今回はそのポイントついて ...
- 私は看護師をしています。疑問に思ったのですが、口呼吸している患者に酸素マスクで1L/分送気するのと、鼻カヌラで1L/分送気するのとでは、どちらが効果的なのでしょうか。酸素マスクだと、流量が少ないと自...
- 酸素吸入 さんそきゅうにゅう 全身状態が悪くて呼吸運動が十分に行えない場合,高所などの空気中の酸素が不足した環境にいるとき,あるいは全身麻酔時などに,酸素を与えて組織のガス交換を助ける方法。ボンベなどから酸素だけ ...
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- 次の文を読み、25~27の問いに答えよ。
- 55歳の男性。激しい胸痛のため救急車で搬入された。
- 現病歴:1週前から階段を昇るときに前胸部痛を自覚したが安静にて消失するため放置していた。今朝から激しい前胸部痛が出現し持続している。
- 既往歴:48歳から高脂血症で加療中である。
- 現症:意識は清明。顔面は苦悶様である。体温36.6℃。呼吸数25/分。脈拍64/分、整。血圧144/96mmHg。貧血と黄疸とを認めない。皮膚は冷汗をかき湿潤である。心雑音はない。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦。下腿に浮腫を認めない。
- 検査所見:尿所見:比重1.018、蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)、沈渣に異常を認めない。血液所見:赤血球520万、Hb16.7g/dl、Ht50%、白血球10,400、血小板26万。血清生化学所見:尿素窒素28mg/dl、クレアチニン1.1mg/dl、AST55単位、ALT20単位、LDH350単位(基準176~353)、CK680単位(基準10~40)、Na144mEq/l、K4.2mEq/l、Cl106mEq/l。心電図を以下に示す。
- ST上昇:II.III.aVF。(軽度)V5,V6 →下壁梗塞 + 側壁梗塞
- ST低下:(reciprocal change)I,aVL,V1-V4
[show details]
血液生化学
心筋梗塞#血液検査
心電図
- 発症から数時間と考えられる。
- ST上昇:II, III, aVF. (軽度)V5,V6
- 血管 :RCA(右冠状動脈)→後下行枝(左心室下壁分布)
下壁梗塞に伴う心ブロック
- 1. 房室結節枝への血流途絶
- 2. 副交感神経の興奮
- acute coronary syndrome refers to any constellation of clinical symptoms that are compatible with acute myocardial ischemia and encompasses acute myocardial infarction as well as unstable angina. (washington manuall 32th ed p.131)
不安定狭心症の定義
最近3週間以内に狭心症が増悪した場合(発作の誘因、強さ、持続時間、硝酸薬の有効性)と、新たに発症した狭心症
- 急性心筋梗塞の診断と治療
- ・主訴:激しい胸痛
- ・問診(S)
- 1週前から階段を昇るときに前胸部痛を自覚したが安静にて消失 → 労作時狭心症?。不安定狭心症?
- 今朝から激しい前胸部痛が出現、持続 → 急性心筋梗塞?
- 高脂血症(48歳~。加療中) → 冠状動脈疾患のリスク因子
- ・診察(O)
- 顔面は苦悶様
- 頻呼吸(25/分) →
- 高血圧(144/96mmHg)
- 皮膚冷汗・湿潤
- ・検査結果(O)
- 白血球 10,400/mm3 → 心筋梗塞に伴って上昇することがある。
- 尿素窒素 28mg/dl → 腎機能低下
- クレアチニン 1.1mg/dl → 腎機能低下
- AST 55単位 → 心筋逸脱酵素
- LDH 350単位(基準176~353) → 心筋逸脱酵素
- CK 680単位(基準10~40) → 心筋逸脱酵素
- ECG ST上昇 → 虚血性心疾患
- ・診断と治療
- 1. 気道確保、酸素投与、静脈路確保
- 2. 心電図装着、パスルオキシメータ装着
- 3. 胸部単純X線写真
- 4. 心エコー → 壁運動。解離性大動脈瘤の否定
- 5. 心カテーテルによる造影検査
- 6. 心カテーテルによる経皮的冠動脈形成術
- ・心電図:発症から数時間と考えられる。
- 下壁梗塞
- ST上昇:II, III, aVF. (軽度)V5,V6
- 血管 :RCA(右冠状動脈)→後下行枝(左心室下壁分布)
- 下壁梗塞に伴う心ブロック
- 1. 房室結節枝への血流途絶
- 2. 副交感神経の興奮
- 下壁には副交感神経が豊富に分布しており、心筋梗塞による神経終末の刺激で副交感神経が興奮し低血圧、嘔吐、徐脈、さらに洞徐脈、洞停止、房室ブロックを起こす(ベツォルド-ヤーリッシュ反射 Bezold-Jarisch反射)。
- ====
- a. SpO2の値が記されていないが、酸素飽和度95%以上に保つことが大切みたい。
- 交感神経が緊張しているから末梢の血管が締まっているのですね。そうしないと心拍出量を保てないほど心機能が低下しているのかもしれません。左心不全の後方症状はまだで前方症状が現れる前の段階でしょうか。末梢組織の酸素化を助けるために、酸素投与が良いかもしれません。頻呼吸でもある。あげておいて悪いことはないし、大抵QQできた患者さんには大抵つけられている。
- b. 輸液を入れられる準備をしておくのが良いでしょう。酸素投与と静脈路確保は救急の基本でしょう
- c. 肺うっ血とか肺水腫所見がないからいらない。むしろ、血圧が低下して、駆出できる血液量が減少して良いことがないのでは?
- d 末梢循環を回復させるにはいい手段。心臓の駆出量も確保される。
- e ありえない。使うのはVFかpulseless VTだけ。
- ====
- ・心電図
- 完全房室ブロックが起きました。
- 徐脈の治療
- アトロピンの投与。無効であれば、緊急ペーシング(体外式のペーシング)
- a. 強心配糖体。今では専ら「心房細動」(を伴う心不全)の治療で用いられる。つまり、房室結節の伝導抑制のために用いる。
- b. βブロッカー。β1受容体に拮抗して心拍数↓、心収縮力↓、心伝導速度↓、、、
- c. 冠血管拡張、静脈系の血管拡張で、、、狭心症の治療をしたいわけじゃない。
- d. よし
- e. 大動脈内バルーンパンピング, intraaortic balloon pumping, IABP
- 適応
- 急性心筋梗塞、不安定狭心症、心原性ショックで、冠循環の改善と心臓のポンプ機能を補助したい場合
- 禁忌
- 大動脈弁閉鎖不全、大動脈解離、腎機能不全、胸部大動脈の人工血管置換術後(12ヶ月以内)(ICU.233)
- 大動脈弁閉鎖不全症、大動脈の高度な硬化性病変の合併
- ====
- a. 解像度が悪い、最近良くなったけどね。時間がかかるらしく、緊急には不向き。
- b. 大動脈解離の可能性があれば造影CT。胸部単純CTで冠状動脈の評価とか多分できないだろうし、あまり診断治療に有用でない
- c. 心電図装着。放射線を出すタリウムを静脈投与。平面像またはSPECTにより断層像を撮影。一定時間後に再度撮影。
- 心筋の血流を確認することができる。心筋が生きているのかどうか、心筋が虚血なのかどうか。これにより狭心症の詳細な評価が可能(心筋に虚血が起こっているのかどうか、もし起こっていれば、それはどこか?)
- d. 狭心症の診断に用いる。当然、急性心筋梗塞の急性期は禁忌。 運動負荷心電図#禁忌 LAB.1519
- e. 診断と治療を行うことができる。
[正答]
※国試ナビ4※ [100C024]←[国試_100]→[100C026]
[★]
- 次の文を読み、19~21の問いに答えよ。
- 28歳の男性。意識障害のため救急車で搬入された。
- 現病歴 : 6年前、入社時の健康診断で高血糖と尿糖とを指摘されたが、症状がないため放置していた。半年前からロ渇と多尿とがあり、ジュースやスポーツドリンクをよく飲むようになっていた。最大体重27歳時94kgであった。1か月前から体重が急激に減少し、倦怠感が増強していた。今朝からぐったりとなり意識がもうろうとなった。
- 既往歴 : 子供のころから肥満であった。
- 家族歴 : 父と兄とが糖尿病である。
- 現症 : 傾眠傾向で、大声で呼ぶと開眼する。身長176cm、体重84kg。体温 36.2℃。呼吸数22/分。脈拍96/分、整。血圧132/88mmHg。眼瞼結膜に貧血を認めず、眼球結膜に黄疸を認めない。口唇と舌とは乾燥している。心雑音は聴取しない。肝は右肋骨弓下に2cm触知する。浮腫は認めない。アキレス腱反射は両側消失している。
- 検査所見 : 尿所見:比重1.036、蛋白(-)、糖4+、ケトン体3+。血液所見:赤血球480万、Hb14.6g/dl、Ht46%、白血球9,800、血小板22万。血清生化学所見:血糖820mg/dl、HbA1C14.6%(基準4.3~5.8)、総蛋白7.4g/dl、アルブミン3.8g/dl、尿素窒素34mg/dl、総コレステロール282mg/dl、トリグリセライド340mg/dl、AST32単位、ALT48単位。
[正答]
※国試ナビ4※ [100C019]←[国試_100]→[100C021]
[★]
- 次の文を読み、1~3の問いに答えよ。
- 68歳の男性。激しい腹痛と嘔吐とを主訴に来院した。
- 現病歴 : 2日前から食後に軽度の腹痛を自覚していたが放置していた。3時間前から激しい腹痛となり、嘔吐を伴うようになった。
- 既往歴 : 60歳時に開腹による胆嚢摘出術を受けた。
- 現症 : 身長162cm、体重58kg。体温36.8℃。脈拍100/分、整。血圧134/86mmHg。上腹部は膨隆し、金属音を聴取する。右上腹部に軽度の圧痛がある。鼠径部にヘルニアは認めない。
- 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球430万、Hb13.8g/dl、Ht41%、白血球8,900、血小板32万。
- 血清生化学所見:総蛋白7.2g/dl、アルブミン4.8g/dl、尿素窒素18mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl、AST36単位(基準40以下)、ALT30単位(基準35以下)、LDH340単位(基準176~353)、アルカリホスファターゼ268単位(基準260以下)、CK48単位(基準10~40)、Na140mEq/l、K4.5mEq/l、Cl102mEq/l。CRP0.4mg/dl(基準0.3以下)。
- 腹部エックス線単純写真立位像を以下に示す。
- a. 酸素吸入
- b. 輸液
- c. 新鮮凍結血漿輸血
- d. 血液吸着・濾過
- e. 減圧チューブ挿入
[正答]
※国試ナビ4※ [098C002]←[国試_098]→[098C004]
[★]
- 次の文を読み、16~18の問いに答えよ。
- 59歳の男性。4時間持続する前胸部痛のために搬入された。
- 現病歴: 1か月前から階段を上がった際に前胸部絞扼感を自覚した。安静にすると消失するので放置していた。本日早朝に前胸部絞扼感で覚醒した。しばらく我慢していたが次第に増強してきた。
- 既往歴: 5年前から高血圧で降圧薬を服用している。
- 現症: 意識は清明。身長168cm、体重82kg。体温36.6℃。呼吸数24/分。脈拍104/分、欠代あり。血圧160/94mmHg。冷汗を伴い、四肢は冷たい。心雑音はないが、奔馬調律を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。
- 検査所見: 尿所見:尿蛋白(-)、糖1+。
- 血液所見:赤血球480万、Hb15.8g/dl、Ht46%、白血球9.800、血小板48万。
- 血清生化学所見:総蛋白7.6g/dl、クレアチニン1.0mg/dl、AST88IU/l、ALT24IU/l、CK540IU/l(基準40~200)。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉96%。心電図を以下に示す。
- a. 酸素吸入
- b. ヘパリン投与
- c. リドカイン投与
- d. アドレナリン投与
- e. ニトログリセリン投与
[正答]
※国試ナビ4※ [101E016]←[国試_101]→[101E018]
[★]
- 次の文を読み、61~63の問いに答えよ。
- 20歳の男性。目が開きにくいことを主訴に来院した。
- 現病歴:山菜採りに行き、右前腕を虫に刺され痛みを感じたが、そのままにして昼食をとった。食後、約30分してから両眼瞼が開きにくくなり、息苦しさを自覚するようになったため、友人に連れられて来院した。
- 既往歴:5歳で気管支喘息。
- 生活歴:山菜採りが趣味で、虫に刺されることが多い。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:意識レベルはJCSII-10。体温37.5℃。脈拍100/分、整。血圧80/50mmHg。呼吸数20/分。SpO2 85%(room air)。呼びかけると息苦しさを訴えせき込む。心音に異常を認めない。頸部と胸部とにwheezesを聴取する。頸静脈の怒張を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。体幹に膨疹を多数認める。顔面の写真(別冊No.9)を別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [107E060]←[国試_107]→[107E062]
[★]
- 46歳の男性。全身のしびれと悪心とを主訴に来院した。初夏のある朝、朝食にアサリの味噌汁、焼魚および山菜を食べた。アサリと魚は汽水域で採ったもの、山菜は近くの山野で採取したものである。食べて10分後に口唇がしびれるのを感じ、20分後にはしびれが全身に広がり悪心も生じたため朝食後40分して受診した。一緒に食事をした妻も口唇のしびれを訴えている。来院時、意識は清明。体温36.0℃。脈拍 84/分、不整。血圧 116/70mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。顔面と四肢とに知覚異常がある。瞳孔径は両側6mmで、対光反射は正常。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。腸雑音はやや亢進している。胸部エックス線写真で異常を認めない。心電図モニターで心室性期外収縮が観察されている。
- 優先すべき処置はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110E045]←[国試_110]→[110E047]
[★]
- 98歳の女性。咳と発熱とを主訴に来院した。 1週前から咳が出るようになり、2日前から発熱が出現したが、入院を嫌って自宅で我慢していた。症状が改善しないため心配して訪ねてきた家族に伴われて受診した。 1人暮らしであり、最近まで日常的に畑仕事をしていたという。食欲に変化はなく食事は摂れており、全身倦怠感は訴えていない。
- 意識は清明。身長154cm、体重38kg。体温38.5℃。脈拍96/分、整。血圧116/84mmHg。呼吸数16/分。 SpO2 97%(room air)。右前胸部と右背部でcoarse cracklesを聴取する。
- 血液所見:赤血球377万、 Hb 10.2g/dl、Ht33%、白血球9,800、血小板23万。血液生化学所見:尿素窒素12mg/dl、クレアチニン1.2mg/dl。 CRP 2.8mg/dl。胸部エックス線写真で右下肺野に浸潤影を認める。
- 対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106B040]←[国試_106]→[106B042]
[★]
- 72歳の女性。がんの終末期で在宅医療を利用している。2か月前に肝癌で入院し、肝、肺および骨への転移が見つかった。病状を知った本人と、主な介護者である夫とが自宅で穏やかに過ごすことを強く希望し、1か月前に自宅へ退院した。3日前から呼吸困難、強い疼痛および不眠を訴えるようになり、「憂うつで、もう死んだほうがましだ」と言うようになった。夫は妻の苦しむ姿を見ていられない。
- 在宅医療を担当する医師の対応として適切でないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104F023]←[国試_104]→[104F025]
[★]
- 21歳の男性。大量の発汗があり、突然無口になってうずくまったため、友人に伴われて来院した。生来健康である、ラグビー部の副主将として、早朝から部員の先頭に立って合宿練習を指揮していた。天気は快晴であり、午後2時の来院時、気温33℃、湿度65%、無風。意識は清明。嘔気と嘔吐とはない。身長170cm、体重70kg。体温37.4℃。呼吸数24/分。脈拍92/分、整。血圧128/72mmHg。下腿、大腿および腹部に軽度の筋攣縮が認められる。
- a. 頭部冷却
- b. 酸素吸入
- c. 冷水投与
- d. 電解質液投与
- e. 抗けいれん薬投与
[正答]
※国試ナビ4※ [100H021]←[国試_100]→[100H023]
[★]
- 48歳の女性。夫に付き添われて救急車で来院した。激しい夫婦げんかの末「死んでやる。」と言って納屋に行き、そこにあったパラコートを飲んだ。夫の話によると飲んだのは約15分前で、およそ40mlの量であった。興奮しているが意識は清明である。呼吸数24/分。脈拍104/分、整。血圧138/88mmHg。まず行うのはどれか。
- a. 酸素吸入
- b. 胃洗浄
- c. エピネフリン皮下注
- d. 副腎皮質ステロイド薬静注
- e. マニトール静注
[正答]
※国試ナビ4※ [097D059]←[国試_097]→[097E001]
[★]
- 26歳の男性。自動車にはねられ搬入された。上腹部痛を訴えている。意識は清明。呼吸数 30/分。脈拍 112/分、整。血圧 82/48mmHg。血液所見: 赤血球 288万、Hb 9.1g/dl、Ht 28%、白血球 11,500、血小板 16万。酸素吸入と輸液とを開始した。
- 次に行う検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104F022]←[国試_104]→[104F024]
[★]
- 56歳の男性。呼吸困難を伴う意識障害のため救急車で搬入された。庭木の手入れ中、蜂に刺され、数分後に倒れた。意識は混濁している。体温37.2℃。脈拍120/分、整。血圧76/48mmHg。胸部に軽度の喘鳴を聴取する。両手背に蜂の刺し傷、発赤および腫脹を認める。
- a. 輸液
- b. 酸素吸入
- c. エピネフリンの皮下注射
- d. 抗ヒスタミン薬の静脈注射
- e. 副腎皮質ステロイド薬の静脈注射
[正答]
※国試ナビ4※ [100F056]←[国試_100]→[100F058]
[★]
- 65歳の女性。突然発症した左前胸部痛と呼吸困難とを訴えて来院した。来院時、呼吸数32/分。脈拍116/分、整。血圧92/58mmHg。顔貌は苦悶様である。左胸部で呼吸音は聴取されない。胸部エックス写真を以下に示す。
- この患者の治療で最も重要なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [097F018]←[国試_097]→[097F020]
[★]
- 42歳の男性。鋳物工場の電気炉近くで作業中突然倒れ、救急車で搬入された。
- 意識はない。体温40℃。呼吸数24/分。脈拍96/分、整。血圧162/90mmHg。発汗は認めず皮膚は乾燥している。筋肉のけいれんは認めない。
- まず行うのはどれか。2つ選べ。
- a. ぬるま湯による冷却
- b. 酸素吸入
- c. 降圧薬投与
- d. 解熱薬投与
- e. 輸液
[正答]
※国試ナビ4※ [098I049]←[国試_098]→[099A001]
[★]
- a 薬剤師は訪問服薬指導を行うことができる。
- b 家族は酸素吸入量を調整することができない。
- c 介護者への精神的支援は在宅医療の対象でない。
- d プライバシー保護のため患者の生活には立ち入らない。
- e 医師は訪問診療を行うことを都道府県へ届け出る必要がある。
[正答]
※国試ナビ4※ [106B006]←[国試_106]→[106B008]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [096G117]←[国試_096]→[096G119]
[★]
- 56歳の男性。意識障害(昏迷)のため救急車で搬入された。自殺を目的として、1時間前に除草剤のパラコートを飲んだ。
[正答]
※国試ナビ4※ [100F059]←[国試_100]→[100G001]
[★]
- 夏季熱と診断した4か月の人工栄養児について最も適切な処置はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095A117]←[国試_095]→[095A119]
[★]
- 英
- oxygen
- 関
- 空気、酸素療法
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E6%B0%97
麻酔科
- 参考1
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酸素
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笑気
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空気
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二酸化炭素
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医療ガス配管
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緑
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青
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黄
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橙
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ガスボンベの色(日本)
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緑
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ピンインデックス
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ピン
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角度(時計回り)
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-90
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参考
- http://www.eonet.ne.jp/~hidarite/me2/anzenkanri05.html
[★]
- 英
- inhalation、inhaling、inhale、inhalational、suctorial
- 関
- 吸引、吸息、吸入性