- 英
- muscarine
- 関
- ムスカリン性受容体、アセチルコリン受容体、ニコチン性受容体
- 四級ammonium alkaloid
- 毒キノコ(ベニテングダケ、キテンングダケ、アセダケ)に含まれるアルカロイド
- アトロピンで完全に拮抗できる (SPC.156)
作用機序
薬理作用
- ニコチン受容体には結合しない
動態
適応
中毒症状
- 流涙、流涎、尿量増加、下痢、消化管蠕動亢進、嘔吐、発汗、縮瞳
注意
禁忌
副作用
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/10/28 22:18:13」(JST)
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ムスカリン |
|
|
IUPAC名
2,5-anhydro-1,4,6-trideoxy-6-(trimethylammonio)-D-ribo-hexitol
|
別称
L-(+)-muscarine, muscarin, (2S,4R,5S)-(4-hydroxy-5-methyl-tetrahydrofuran-2-ylmethyl)-trimethyl-ammonium
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
300-54-9 |
PubChem |
9308 |
ChemSpider |
8949 |
ChEMBL |
CHEMBL12587 |
- O[C@@H]1C[C@H](O[C@H]1C)C[N+](C)(C)C
|
- InChI=1S/C9H20NO2/c1-7-9(11)5-8(12-7)6-10(2,3)4/h7-9,11H,5-6H2,1-4H3/q+1/t7-,8-,9+/m0/s1
Key: UQOFGTXDASPNLL-XHNCKOQMSA-N
InChI=1/C9H20NO2/c1-7-9(11)5-8(12-7)6-10(2,3)4/h7-9,11H,5-6H2,1-4H3/q+1/t7-,8-,9+/m0/s1
Key: UQOFGTXDASPNLL-XHNCKOQMBJ
|
特性 |
化学式 |
C9H20NO2+ |
モル質量 |
174.26 g/mol |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ベニテングタケ (
Amanita muscaria)。ムスカリンを含む菌類の一つ。
ムスカリン(英: muscarine[1]、L-(+)-muscarine、muscarin)は、アセタケ類(Inocybe)およびカヤタケ類(Clitocybe)の特定のキノコに含まれるアルカロイドの一種。1869年にベニテングタケ(学名: Amanita muscaria)から初めて単離された(0.00025% - 0.0003%含まれる)。
目次
- 1 概要
- 2 ムスカリンを含むキノコ
- 3 脚注
- 4 関連項目
概要
ムスカリンは最初に研究された副交感神経作用物質で、末梢の副交感神経系に重篤な刺激作用を生じさせ、痙攣や死にいたることもある。ムスカリンは、血液脳関門を通れないため、中枢神経系に直接影響を及ぼすことはない。ムスカリンは、あるタイプのアセチルコリン受容体(ムスカリン性アセチルコリン受容体)に結合し、神経伝達物質アセチルコリンの作用を模倣する、副交感神経作用薬である[2]。
ムスカリン中毒は、キノコの摂取後15-30分後に、涙と唾液の分泌増加、発汗が見られることで特徴づけられる。大量に服用した場合、これらの徴候の後に、腹痛、ひどい吐き気、下痢、瞳孔の縮小(縮瞳)、呼吸困難などが続くことがある。これらの中毒症状は、通常2時間以内で静まるとされる。ムスカリン中毒によって死亡することは珍しいが、まれに心臓発作や呼吸不全の原因になることがある。解毒剤としてアトロピンがある。
- 化学名:(2S,4R,5S)-(4-ヒドロキシ5-メチル-テトラヒドロフラン-2-イルメチル)-トリメチル-アンモニウム
- 化学式:C9H20NO2+
- 分子量:174.26
- CAS登録番号:300-54-9
- SMILES記法:O[C@@H]1C[C@@H](C[N+](C)(C)C)O[C@H]1C
ムスカリンを含むキノコ
- テングタケ科テングタケ属 - テングタケ[3]、ベニテングタケ[3]など。極微量含まれる。主要な毒成分はイボテン酸などである。
- フウセンタケ科アセタケ属[3] - オオキヌハダトマヤタケ、シラゲアセタケなど。ムスカリンを多く含み、毒性は強い。
- キシメジ科カヤタケ属[3] - カヤタケ、シロヒメカヤタケ、コカブイヌシメジなど。欧米に多い。
- イッポンシメジ科 - イッポンシメジ、クサウラベニタケ。日本で中毒が多いキノコ。
脚注
- ^ 文部省、日本動物学会編 『学術用語集 動物学編』 丸善、1988年、増訂版。ISBN 4-621-03256-9。
- ^ 當瀬規嗣 (2008), よくわかる薬理学の基本としくみ, 秀和システム, pp. 73-74, ISBN 9784798020297
- ^ a b c d 江指隆年ら, 食品衛生検査指針理化学編 2005 公定検査法等詳解, 日本食品衛生協会, p. 700, ISBN 9784889250039
関連項目
|
ウィキメディア・コモンズには、ムスカリンに関連するカテゴリがあります。 |
アルカロイド |
|
インドール |
5-MeO-DMT | ジメチルトリプタミン | ハルマラアルカロイド | プシロシン | プシロシビン | レセルピン | セロトニン | トリプタミン | ヨヒンビン | シロシビン
|
|
フェネチルアミン |
アンフェタミン | カチノン | エフェドリン | メスカリン | メタンフェタミン | フェネチルアミン | チラミン
|
|
プリン |
カフェイン | テオブロミン | テオフィリン
|
|
ピリジン |
コニイン
|
|
ピロリジン |
ニコチン
|
|
キノリン |
キニーネ
|
|
イソキノリン |
コデイン | モルヒネ
|
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トロパン |
アトロピン | コカイン | ヒヨスチアミン | スコポラミン
|
|
テルペノイド |
アコニチン | ソラニン
|
|
ベタイン |
コリン | ムスカリン
|
|
主要な生体物質:炭水化物(アルコール、糖タンパク質、配糖体) · 脂質(エイコサノイド · 脂肪酸/脂肪酸の代謝中間体 · リン脂質 · スフィンゴ脂質 · ステロイド) · 核酸(核酸塩基 · ヌクレオチド代謝中間体) · タンパク質(タンパク質を構成するアミノ酸/アミノ酸の代謝中間体) · テトラピロール · ヘムの代謝中間体 |
|
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Related Links
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[正答]
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[★]
- 英
- muscarinic receptor
- 同
- ムスカリン性受容体、ムスカリン性アセチルコリン受容体 muscarinic cholinergic receptors mAChR
- 関
- アセチルコリン受容体、ニコチン受容体、ムスカリン受容体拮抗薬、受容体
- アセチルコリン受容体のサブタイプ
- 7回膜貫通型のGタンパク質共役型受容体 →ニコチン受容体はイオンチャネル型
- β-アドレナリン受容体などと類似の構造と機能を有する (SPC.66)
ムスカリン受容体 (SP.412)
ムスカリン性受容体 (出典?)
ムスカリン性受容体
|
局在
|
反応
|
シグナル伝達系
|
M1
|
自律神経節
|
脱分極
|
Gq→PLC→IP3/DAG
|
中枢神経
|
|
M2
|
心臓
|
洞房結節
|
脱分極の抑制、過分極
|
Gi→K+チャネル開
|
心房
|
収縮力↓
|
Gi→cAMP↓→電位依存性L型Caチャネル閉
|
房室結節
|
伝導速度↓
|
|
心室
|
収縮力↓
|
|
M3
|
平滑筋
|
収縮
|
Gq→PLC→IP3/DAG
|
血管内皮細胞
|
拡張
|
NO産生
|
外分泌腺
|
分泌促進
|
Gq→PLC→IP3/DAG
|
ムスカリン受容体作動薬・拮抗薬の臨床応用
[★]
- 英
- acetylcholine receptor, AChR
- 同
- コリン作動性受容体 (SPC.134)、Ach受容体、アセチルコリン作動性受容体
- 関
- アドレナリン受容体、アセチルコリン
アセチルコリン受容体 (SP.412)
[★]
- 英
- imidafenacin
- 商
- ステーブラ、ウリトス
特徴
構造
作用機序
薬理作用
動態
適応
- 過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁
注意
禁忌
- 1)尿閉を有する(抗コリン作用により排尿時の膀胱収縮が抑制→悪化)
- 2)幽門、十二指腸又は腸管が閉塞及び麻痺性イレウス(抗コリン作用により胃腸の平滑筋の収縮及び運動が抑制→悪化)
- 3)消化管運動・緊張が低下(抗コリン作用により胃腸の平滑筋の収縮及び運動が抑制→悪化)
- 4)閉塞隅角緑内障(抗コリン作用により眼圧上昇→悪化)
- 5)重症筋無力症(抗コリン作用→悪化)
- 6)重篤な心疾患(期外収縮等の心電図異常報告→悪化)
- 7)本剤の成分に対し過敏症の既往歴
副作用
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2590013F1035_1_06/2590013F1035_1_06?view=body
[★]
- 英
- suxamethonium
- 同
- サクシニルコリン succinylcholine、塩化サクシニルコリン succinylcholine chloride, SCC
- 化
- 塩化スキサメトニウム suxamethonium chloride
- 商
- サクシン、レラキシン、Anectin
- 関
- 薬理学
[show details]
分類
構造
作用機序
薬理作用
動態
適応
- 気管内挿管時・骨折脱臼の整復時・喉頭痙攣の筋弛緩
- 精神神経科における電撃療法の際の筋弛緩
- 腹部腫瘤診断時
注意
禁忌
副作用
- SAN.71改変
- 1. 筋肉痛:強い攣縮が起こるために筋痛をきたす。
- a) 外眼筋攣縮:眼圧亢進を来たし、緑内障を生ずることがある。この眼圧亢進は投与後1-6分で5-10mmHgほど上昇
- b) 脳圧亢進
- c) 腹筋の攣縮:胃内圧亢進を来たす。
- 治療:ダントロレン:筋小胞体からのカルシウム遊離を阻害
[★]
- 英
- lower esophageal sphincter, LES
- 関
- 上部食道括約筋、食道括約筋、食道
LES圧
LESS圧低下の原因
臨床関連
[★]
- 英
- muscarinic agent
- 関
- ムスカリン作用薬、コリン作用薬、コリン作動薬
[★]
- 英
- muscarinic M1 receptor
- 関
- ムスカリンM1レセプター
[★]
- 英
- muscarinic M5 receptor
- 関
- ムスカリンM5レセプター
[★]
- 英
- muscarinic M1 receptor
- 関
- ムスカリンM1受容体
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3