スキサメトニウム
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Japanese Journal
- 小児麻酔における塩化スキサメトニウムによる血中ミオグロビン値とクレアチンキナーゼ値の変化
- <講演>13.塩化スキサメトニウムによる血中逸脱酵素遊離に及ぼすリドカインの影響について(東日本学園大学歯学会第8回学術大会(平成2年度総会))
- 遠藤 裕一,大友 文夫,岩本 暁,今崎 達也,工藤 勝,高田 知明,納谷 康男,國分 正廣,新家 昇,五十嵐 清治
- 東日本歯学雑誌 9(1), 55, 1990-06-30
- NAID 110000408663
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- スキサメトニウム(英:suxamethonium)とは筋弛緩薬の1つ。四級アンモニウム化合物 の一つで、医薬品としては塩化物の塩化スキサメトニウム(Suxamethonium chloride) として市販されている。サクシニルコリン(Succinylcholine)の名でも知られる。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
有効成分(1管中)
- 日局 スキサメトニウム塩化物水和物 22mg(1mL)(脱水物として20mg)
添加物
禁忌
効能または効果
- 麻酔時の筋弛緩
気管内挿管時・骨折脱臼の整復時・喉頭痙攣の筋弛緩
精神神経科における電撃療法の際の筋弛緩
腹部腫瘤診断時
- 通常成人は下記用量を用いる。
間歇的投与法
- スキサメトニウム塩化物水和物の脱水物として、1回10〜60mgを静脈内注射する。この用量で筋弛緩が得られないときは、筋弛緩が得られるまで適宜増量する。
また、乳幼児及び小児に対する投与法として静脈内注射の場合1mg/kgを、静脈内注射が不可能な場合は2〜3mg/kgを筋肉内注射する。
持続点滴用法
- 持続性効果を求める場合は、0.1〜0.2%となるように生理食塩液又は5%ブドウ糖液に溶かし、持続注入する。
通常2.5mg/分ぐらいの速さで注入する。
また、乳幼児及び小児に対する投与法として静脈内注射の場合1mg/kgを、静脈内注射が不可能な場合は2〜3mg/kgを筋肉内注射する。
重大な副作用
ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー様症状(頻度不明)
- ショック、アナフィラキシー様症状(気道内圧上昇、血圧低下、頻脈、全身発赤等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
悪性高熱症(頻度不明)
- 原因不明の頻脈・不整脈・血圧変動、急激な体温上昇、筋硬直、血液の暗赤色化(チアノーゼ)、過呼吸、ソーダライムの異常過熱・急激な変色、発汗、アシドーシス、高カリウム血症、ミオグロビン尿(ポートワイン色尿)等を伴う重篤な悪性高熱がまれにあらわれることがある。また、これらの症状の悪化により、横紋筋融解症があらわれることがある。本剤を使用中、悪性高熱に伴うこれらの症状を認めた場合は、直ちに中止し、ダントロレンナトリウムの静注、全身冷却、純酸素での過換気、酸塩基平衡の是正等適切な処置を行うこと。
気管支痙攣、遷延性無呼吸(いずれも頻度不明)
- 気管支痙攣、遷延性無呼吸(持続性呼吸麻痺)を起こすことがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
心停止(頻度不明)
- 心停止を起こすことがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
呼吸抑制(頻度不明)
- 本剤によって充分な筋弛緩を得ようとする時、全く呼吸抑制が起こらないよう施術することは困難であり、また、呼吸停止を警戒しすぎると所要の筋弛緩が得られないことがある。呼吸停止が起こった場合には、薬液の注入を筋弛緩維持に必要な量まで減ずるか、一旦中止し、人工呼吸によって積極的に酸素を補給しないと危険である。20〜40mgの本剤投与によって発生する呼吸停止は、通常およそ2〜5分で回復する。
横紋筋融解症(頻度不明)
- 横紋筋融解症があらわれることがあるので、体温の上昇がない場合においても、高カリウム血症、ミオグロビン尿、血清逸脱酵素の著明な上昇、筋肉痛等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 直接神経の終板に働き、持続的脱分極を起こすことにより筋弛緩作用を発揮する。また、しばしば一過性の筋線維性攣縮を経過して筋弛緩に至ることがあるが、この筋線維性攣縮の終わったとき、筋弛緩が最高に達する4)。
- 神経終板の脱分極が短く、脱分極が最高に達した後に最大の神経筋遮断が起こる。このために、本剤の神経筋遮断作用は脱分極後に起こる終板の脱感受性作用によるとも考えられている5)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- スキサメトニウム塩化物水和物(Suxamethonium Chloride Hydrate)
化学名
- 2,2'-Succinyldioxybis(N,N,N -trimethylethylaminium)dichloride dihydrate
構造式
分子式
分子量
融点
性状
- スキサメトニウム塩化物水和物は白色の結晶性の粉末である。水、メタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、無水酢酸に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- suxamethonium
- 同
- サクシニルコリン succinylcholine、塩化サクシニルコリン succinylcholine chloride, SCC
- 化
- 塩化スキサメトニウム suxamethonium chloride
- 商
- サクシン、レラキシン、Anectin
- 関
- 薬理学
[show details]
分類
構造
作用機序
薬理作用
動態
適応
- 気管内挿管時・骨折脱臼の整復時・喉頭痙攣の筋弛緩
- 精神神経科における電撃療法の際の筋弛緩
- 腹部腫瘤診断時
注意
禁忌
副作用
- SAN.71改変
- 1. 筋肉痛:強い攣縮が起こるために筋痛をきたす。
- a) 外眼筋攣縮:眼圧亢進を来たし、緑内障を生ずることがある。この眼圧亢進は投与後1-6分で5-10mmHgほど上昇
- b) 脳圧亢進
- c) 腹筋の攣縮:胃内圧亢進を来たす。
- 治療:ダントロレン:筋小胞体からのカルシウム遊離を阻害
[★]
- 英
- chloride、chloro
- 関
- 塩化物、塩素イオン、クロライド、クロリド、クロロ、クロール