- 英
- left ventricular aneurysm
- 関
- 心室瘤
[show details]
概念
- 心筋梗塞の合併症の1つで、梗塞部心筋が菲薄化し線維組織に置き変わったもの。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 臨床経験 左室瘤と心室中隔穿孔を合併した亜急性下壁心筋梗塞に対する経右室パッチ閉鎖術
- 水本 雅弘,内田 徹郎,浜崎 安純,黒田 吉則,山下 淳,廣岡 秀人,石澤 愛,赤羽根 健太郎,貞弘 光章
- 胸部外科 = The Japanese journal of thoracic surgery 73(2), 94-98, 2020-02
- NAID 40022149171
- ステロイド投与にもかかわらず,長期間観察中に心不全を呈した心臓サルコイドーシスの3例::僧帽弁逸脱とtetheringの関与
- 関村 紀行,山崎 佐枝子,越川 めぐみ,矢崎 善一
- 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌 39(1_2), 77-80, 2019
- … <p>長期にわたるプレドニゾロンの経過観察中に心不全を発症し,僧帽弁閉鎖不全(MR)の関与が示唆された3症例を経験したので報告する.心臓サルコイドーシス(心サ症)では左室瘤や拡張型心筋症様病態が生じると乳頭筋の後(側)方偏位に伴うtethering MRを認めることがある.心不全発症におけるMRの機序に注意し,必要に応じて心臓再同期療法や外科的治療といった非薬物的治療を検討する必要がある.</p> …
- NAID 130007777434
- 悪性リンパ腫に対する化学療法開始直後に発症した左室瘤内血栓に対して左小開胸下に血栓摘除と左室形成術を施行した1例
- 柴田 講,松代 卓也,中村 優飛
- 日本心臓血管外科学会雑誌 48(5), 316-319, 2019
- … リンパ腫に対する化学療法開始直後に発症した左室瘤内血栓症に対して低侵襲手術を施行したので報告する.症例は54歳男性.42歳時に前壁心筋梗塞を発症し心尖部左室瘤を生じたため循環器科外来で抗凝固治療を継続されていた.胃リンパ腫に対する化学療法目的で血液内科に入院し初回抗がん剤投与施行後の心エコー検査で左室瘤内に径2.5cm大の可動性の高い血栓が出現したた …
- NAID 130007723259
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- 左室形成術で心臓を 再建して負担を軽減する 心室瘤の治療には、心室瘤切除手術のほかに、左室形成術があります。これは、心筋梗塞によって壊死した心筋を切除して、心臓を小さく再建するものです。左室の容積を縮小することで、心臓
- 葉山ハートセンター 磯村 正 はじめに 冠疾患合併症治療のうち、左室瘤にたいする左室形成術は瘤切除、左室の直線的縫合に変わり、1980年台にJateneら(1), Dorら(2)により、左室を形成する術式がとられるようになっていた。
- 左室瘤の定義は、病理学的には、心筋瘢痕化や菲薄化を伴う左室表面の限局的な瘤状突出で、内腔の突出を伴うものとされている。梗塞心筋の菲薄脆弱化により突出する真性瘤と、心室壁の破裂と周囲組織の癒着によって生じた仮性瘤と
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★リンクテーブル★
[★]
- 70歳の男性。持続する前胸部痛を主訴に来院した。同症状は昨夜から出現し、冷汗を伴うようになった。体温37.0℃。呼吸数22/分。脈拍96/分、整。血圧80/56mmHg。肺野にcoarse crackles(水泡音)を聴取する。緊急で行った左冠動脈造影写真
と拡張期と収縮期との左室造影写真とを以下に示す。適切な治療法はどれか。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [097A019]←[国試_097]→[097A021]
[★]
- 76歳の男性。呼吸困難を主訴に救急車で来院した。4日前に強い前胸部圧迫感が数時間持続した。今朝、急に呼吸困難が出現した。呼吸数26/分。脈拍116/分、整。血圧80/50mmHg。胸部で心尖部に最強点を有する汎収縮期雑音を聴取する。四肢末梢の冷感が著明である。Swan-Ganzカテーテル検査での肺動脈楔入圧(PCWP)を以下に示す。診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098B011]←[国試_098]→[098B013]
[★]
- 53歳の男性。激しい胸痛のため搬入された。12誘導心電図を以下に示す。入院3日後、呼吸困難が出現した。新たな収縮期心雑音とcoarse cracklesとを聴取する。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [103A034]←[国試_103]→[103A036]
[★]
- 心筋梗塞の急性期合併症で緊急開心術の適応となるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104H013]←[国試_104]→[104H015]
[★]
- 英
- acute arterial occlusion
- 同
- 急性動脈閉塞
- 関
- 動脈閉塞症
病因
- ガイドライン1改変
臨床的分類
|
予後
|
臨書所見
|
ドプラ聴診器所見
|
|
知覚消失
|
筋力低下
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動脈
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静脈
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I
|
viable (下肢循環が維持されている状態)
|
ただちに下肢生命が脅かされることはない
|
|
なし
|
聞こえる
|
聞こえる
|
IIa
|
threatened viability (下肢生命が脅かされる状態)/marginally(境界型)
|
早急な治療により救肢が可能
|
軽度(足趾)/なし
|
なし
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(しばしば) 聞き取れない
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聞き取れる
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IIb
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threatened viability (下肢生命が脅かされる状態)/immediately(緊急型)
|
ただちに血行再建することにより救肢が可能
|
足趾以外にも 安静時痛を伴う
|
軽度~中等度
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聞き取れない
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聞き取れる
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III
|
irreversible (不可逆的な状態)
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組織大量喪失または、恒久的な神経障害が避けられない
|
重度 知覚消失
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重度 麻痺(筋硬直)
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聞き取れない
|
聞き取れない
|
治療
- ガイドライン1 SSUR.421 YN.C-152
- 急性動脈閉塞症の診断がつけばすぐに血栓形成の進展、およびこれによる再閉塞を予防するためにヘパリンを投与。
- 急性下肢虚血の臨床的分類(TASC区分?)I, IIaでは経カテーテル直接血栓溶解療法(catheter directed thrombolysis, CDT)を考慮
- TASC区分IIbでは外科的血行再建の適応(フォガティカテーテルによる血栓除去など)
- TASC区分IIIやTASC区分IIb以上で血栓塞栓除去術が奏効しない例において、肢切断が行われる。
合併症
予後
- ガイドライン1
- 動脈閉塞から6時間以内であれば高率に救肢可能であり、血栓塞栓除去術の良い適応。
- 24時間を経過すると約20%の症例で肢切断を要する。
- 死亡率は15-20%
ガイドライン
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010_shigematsu_h.pdf
- 2. INTER-SOCIETY CONSENSUS FOR THE MANAGEMENT OF PERIPHERAL ARTERIAL DISEASE (TASC II)
- http://www.tasc-2-pad.org/upload/SSRubriqueProduit/Fichier2/597.pdf
[★]
- 英
- operation、surgery、operate
- 関
- 機能、外科、外科学、作動、操作、オペ、外科術、運用、操縦、術、外科手術、施行
脳外科
心臓外科
消化器
食道
直腸
-
耳鼻科
婦人科
子宮奇形
産科
[★]
- 英
- ventricular aneurysm
- 同
- 心臓瘤 cardiac aneurysm
- 関
- 左室瘤、左心室瘤
概念
- 左室の表面が限局性に突出し、同時に内腔の膨出を伴った状態、あるいは左室造影上収縮期、拡張期の全経過を通じて本来の左室腔より膨隆しているものを心室瘤と呼ぶ。
病型
- 好発部位:左室前壁・心尖部
- 頻度:急性心筋梗塞例の5-10%に見られる。
- 予後:急性期には破裂することがあるが、慢性期には破裂することはないが、不整脈のfocusとなり致死性不整脈を起こしたり、壁在血栓を形成し血栓塞栓症を発症しうる。
- 仮性心室瘤:心室壁の破裂に伴う血栓の周辺部が心嚢と癒着・線維化して瘤壁を形成
- 好発部位:後壁に好発
- 予後:破裂の危険が高く緊急手術の適応
疫学
病因
- 心筋梗塞(最多)
- 先天性・外傷性・細菌性心内膜炎による心筋膿瘍
検査
- 心エコー
- 心電図:心筋梗塞発症後に異常Q波が出現する誘導でST上昇が持続するときには、壁運動異常(akinesis/dyskinesis)が生じていると考えられ、心室瘤が疑われる。(ECGP.177) (普通ST上昇は数日の経過で正常化(cf.心筋梗塞#心電図の異常波形と時間経過 )
治療
手術療法
- 心室瘤切除術
- ドール手術:心筋梗塞後左室瘤に対する左室形成術
- Dor V, Saab M, Coste P, Kornaszewska M, Montiglio F., Left ventricular aneurysm: a new surgical approach., Thorac Cardiovasc Surg. 1989 Feb;37(1):11-9.
- PMID: 2522252
[★]
- 使い分けされているのか調査中
消化器外科
Dor手術
- YN.A16
- 腹腔鏡下にHeller筋層切開術と噴門形成術(Dor手術)を組み合わせて施行する
循環器外科
- 英
- Dor approach, Dor operation
参考
- 末期心筋症に劇的な効果 「ドール手術」すでに15例 広がった左心室縫い縮める 鎌倉の病院でこの一年間
- http://www.cvi.or.jp/suma/koho1/koho1_7.html
- 検討進む移植までのつなぎ治療 寝たきり患者にも社会復帰の可能性
- http://www.cvi.or.jp/suma/koho2/koho2_12.html