- 英
- respiratory muscle paralysis
- 関
- 呼吸麻痺、横隔膜麻痺
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 症例 臨床診断 アテトーゼ型脳性麻痺・頸椎症性頸髄症による四肢麻痺と呼吸筋麻痺 (第2回信州NeuroCPC)
- Floppy epiglottis により上気道閉塞を来した筋萎縮性側索硬化症の2症例
- 伊藤 恵子,千年 紘子,小林 麻子
- 日本耳鼻咽喉科學會會報 112(9), 660-664, 2009-09-20
- … 筋萎縮性側索硬化症 (amyotrophic lateral sclerosis, 以下ALSと略) は運動ニューロン変性疾患の一つで, 呼吸筋麻痺による呼吸不全や嚥下障害による誤嚥性肺炎を来す予後不良の疾患である. … ALSの呼吸障害の原因として, 呼吸筋麻痺による呼吸障害のほかに上気道レベルでの閉塞も考えられ, 呼吸障害が出現したときには喉頭を内視鏡でよく観察する必要があると考えられた. …
- NAID 10026279658
- Guillain-Barre症候群 (特集 内科エマージェンシー--病態生理の理解と診療の基本) -- (脳神経系疾患)
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- 筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう、amyotrophic lateral sclerosis、通称ALS)は、重篤な筋肉の萎縮と筋力低下をきたす神経変性疾患で、運動 ニューロン病の一種。極めて進行が速く、半数ほどが発症後3年から5年で呼吸筋麻痺 により ...
- 吸気に関する筋肉の筋力低下は患者の呼吸困難感とよく相関する。夜間の低換気、 睡眠中の呼吸障害はALS患者ではよくみられる問題であり、呼吸筋麻痺がごく軽度でも 、また日中の呼吸状態がほぼ正常に保たれていても夜間の呼吸不全は起こりうる。
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★リンクテーブル★
[★]
- 20歳の男性。歩行困難のため救急車で搬入された。路上で倒れているところを通行人が発見し救急車を要請した。意識レベルはJCSⅠ-3。体温 36.2℃。心拍数 72/分、整。血圧 112/80mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 94%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。四肢の筋力低下のため起き上がれない。血液生化学所見:総蛋白 7.8g/dL、アルブミン 3.8g/dL、尿素窒素 12mg/dL、クレアチニン 1.1mg/dL、Na 136mEq/L、K 1.9mEq/L、Cl 106mEq/L、Ca 8.8mg/dL、P 2.5mg/dL。動脈血ガス分析(room air):pH 7.24、PaCO2 38Torr、PaO2 88Torr、HCO3- 16.0mEq/L。遅れて来院した家族の話では以前からシンナー有機溶剤トルエン含有吸引の習慣があったという。
- 今後起こりうる可能性があるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [113D065]←[国試_113]→[113D067]
[★]
- 46歳の男性。次第に進行する四肢の筋力低下を主訴に来院した。2年前から両下肢の筋力低下と筋萎縮とが出現し、2か月前から同じ症状が両上肢にも出現した。意識は清明。全身の筋萎縮が著明であり、舌を含め全身の筋肉に筋線維束攣縮を認める。感覚は正常で排尿障害を認めない。両側のBabinski徴候が認められる。
- 今後起こる可能性が高いのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [098B005]←[国試_098]→[098B007]
[★]
- 48歳の女性。労作時呼吸困難を主訴に来院した。数年前から1kmの歩行でも息切れのため途中で休むようになった。身長156cm、体重48kg。呼吸数24/分。脈拍92/分、整。貧血と黄疸とを認めない。血液所見:赤血球500万、白血球4,800。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH7.48、PaO2 60Torr、PaCO2 36Torr、A-aDO2 45Torr。
- 考えられる病態はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100H004]←[国試_100]→[100H006]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107B012]←[国試_107]→[107B014]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098H055]←[国試_098]→[098H057]
[★]
- 英
- acute intermittent porphyria, AIP
- 同
- スウェーデン型ポルフィリン症 Swedish type porphyria
- 関
- ポルフィリン症、肝性ポルフィリン症
概念
- バルビツール酸系の薬剤はALA synthetaseを誘導するので、AIPの情動不安、せん妄のコントロールには禁忌
遺伝
病因
- この蛋白の機能異常に加えて誘発因子が存在したときに急性発作をきたす
発作の誘発因子
- 環境因子:薬物(様々、例えば抗てんかん薬)、食物(低カロリー食、低炭酸化物食)、アルコールの摂取、感染、手術
- 薬物の例:バルビタール、抗てんかん薬、経口避妊薬、サルファ剤、鎮静剤(QB.D-321) ← 禁忌
- ホルモン:内的ホルモン・外的ホルモン(経口避妊薬)
- 女性の方が症状が重いが、これは内的なエストロゲンやプロゲステロンの影響に寄ることを示唆している。
病態
- HIM.2438
- ホルホビリノゲン(PBG)デアミナーゼ/ヒドロキシメチルビラン(HMB)合成酵素の欠損をヘテロ接合で有することで活性が半分となっており、ある誘発因子により基質であるホルホビリノゲン(PBG)やアミノレブリン酸(ALA)が組織に蓄積するのが本疾患の本態。ホモ接合の場合は生後より発症する。以下、ヘテロ接合のみについて記載する。思春期に前に症状を呈さない人がほとんどであり、これはAIPの誘発因子と考えられる体内のホルモンと関係している。誘発因子の存在により肝臓でのヘム合成が亢進し、ホルホビリノゲン、アミノレブリン酸およびその他のヘム中間代謝産物が蓄積する。
症状
- 腹痛、嘔吐、便秘。弛緩性?麻痺(下肢優位)、高血圧、頻脈、SIADH
- uptodate
|
incidence
|
腹痛
|
85~95 %
|
嘔吐
|
43~88 %
|
便秘
|
48~84 %
|
脱力
|
42~60 %
|
精神症状
|
40~58 %
|
四肢、頭部、頚部、胸部の疼痛
|
50~52 %
|
高血圧
|
36~54 %
|
頻脈
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28~80 %
|
痙攣
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10~20 %
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感覚麻痺
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9~38 %
|
発熱
|
9~37 %
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呼吸筋麻痺
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9~14 %
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下痢
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5~12 %
|
- HIM.2440
- 思春期前の場合は、neurovisceral symptomsがまれに起こり、またしばしば非特異的なので、診断には疑ってかかる必要がある。
- この疾患は(発症すると)何もできないような状態になるが、死に至ることはまれである。
臓器症状、全身症状
- 腹痛は最も良くある症状であり、持続的で局在性がないが、疝痛であることはない。
- イレウス、腹部膨満、腸蠕動音減弱も良くある症状であるが、下痢や腸蠕動音亢進もありうる。
- 腹部圧痛や発熱、好中球増加は通常みられず、またあっても軽度である。これは、症状が炎症ではなく、神経学的な要因によるからである。
- 悪心・嘔吐、便秘、頻拍、高血圧、精神症状、四肢・頭部・頸部・胸部の疼痛、筋力低下、感覚減弱、排尿困難、が特徴的である。
- 頻拍、高血圧、焦燥感、振戦、および発汗過多は交感神経活動性亢進のためである。
神経障害に基づく神経症状
- 末梢ニューロパチーは軸索変性によるものであり、主に運動ニューロンを冒す。
- 著明な神経症状がいつも急性発作に起こるわけではない。そういうときには腹部症状が著明である。
- 運動神経のニューロパチーは、最初に近位の筋(肩や腕)を冒す。
- 障害の程度、経過は様々であり、特に神経局所症状を呈したり、脳神経も侵される。
- 深部腱反射は最初は正常~亢進しているが、ニューロパチーの進展と共に減弱~消失してくる。
- 錯感覚(paresthesia)や感覚消失はあまりみられない(less prominent)。
- 呼吸麻痺、球麻痺及び死亡は診断と治療が遅れたときに特に起こる。
- 突然死は交感神経の過剰興奮と不整脈から起こるかもしれない。
精神症状
- 急性発作の時に不安、傾眠、うつ、見当識喪失、原資、および妄想が起こりうる。
- てんかん発作は神経学的機序、あるいは低ナトリウム血症で起こりうる。(治療は困難である。抗てんかん薬(フェニトイン、バルビツール酸にくらべてクロナゼパムは安全かもしれない)はAIPを悪化させるためである)。低ナトリウム血症は神経学的障害が視床下部に及びSIADHをきたすこと、あるいは嘔吐、下痢、食物摂取不足、あるいは腎臓からの塩類の喪失による電解質の喪失から生じる。
- 持続的な低血圧や腎機能不全が起こりうる。
- 発作が治まれば、腹痛は数時間で消失することがあり、麻痺は数日間で改善し始め、数年の経過で数年の経過で回復していくことがある。
検査
[★]
- amyotrophic
- 英
- amyotrophic lateral sclerosis, ALS
- 同
- シャルコー病 Charcot disease、ゲーリック病、Gehrig病 Gehrig's disease、ルー・ゲーリック病 Lou Gehrig病 Lou Gehrig's disease
- 関
- 運動ニューロン疾患
まとめ
- 上位運動ニューロンと下位ニューロンが障害される運動ニューロン疾患の一つである。多くが孤発性であるが、5-10%に家族性の発症が見られ、発症年齢は20歳と若いが、進行は緩徐である。通常は、40歳以降の発症、特に50歳代が多い。下位ニューロンの障害が先行する。一側上肢遠位の筋萎縮で始まり対側上肢、両下肢に筋萎縮が進行し、球麻痺の出現、呼吸筋萎縮に至る。下位ニューロンの障害により、舌の線維束性攣縮、四肢筋の脱力、萎縮、線維性攣縮(これらは上肢優位、遠位筋優位)、また腱反射消失が見られる。また、上位ニューロンの障害により構音障害、嚥下障害、舌運動障害が認められ、下顎反射亢進が認められる。四肢では痙縮が下肢優位にまた、腱反射の亢進と病的反射が認められる。自律神経、感覚神経、脳の高次機能は障害されないため、他覚的感覚障害、眼球運動障害、膀胱・直腸障害、小脳徴候、錐体外路徴候、認知症、褥瘡は認められない。根治療法はなく、リルゾールでの延命治療、対症療法として、嚥下障害に対して経管栄養、呼吸障害に対して人工呼吸器を用いる。(BET.440)
概念
- 軸索変性をきたす神経変性疾患
- 誘発筋電図上ではM波の振幅の減衰が見られる
- 上位運動ニューロンと下位運動ニューロンが侵される。四肢、呼吸筋が侵される。ついには球麻痺をきたす。
- 自律神経、感覚神経、脳の高次機能は障害されない → (筋萎縮性側索硬化症の陰性症状) (1) 他覚的感覚障害、(2) 眼球運動障害、(3) 膀胱・直腸障害、(4) 小脳徴候、(5) 錐体外路徴候、(6) 認知症、(7) 褥瘡
疫学
- 有病率:4-6人/10万人
- 男女比=1.3:1 (YN.J-130)
- 発症年齢:中年以降。40歳以降でみられ、多くは50歳以降
- 日本では紀伊半島、米国ではグアムで多く見られる。
病因
病理
- Lwey body-like hyaline inclusions, Hirano bodies, ブニナ体, slein-like inclusions
症状
検査
- 軸索変性を来すので、神経伝導速度の低下は顕著ではない → 筋電図で神経原性変化を見る!!
鑑別診断
- 変形性頚椎症:知覚障害が出現するので鑑別されるが、症状が神経所見がはっきり分からず、診断に難渋することがある、らしい。
- 球麻痺・呼吸筋麻痺を呈する疾患
国試
[★]
- 関
- diaphragmatic paralysis、respiratory paralysis
[★]
- 英
- respiratory paralysis
- 関
- 呼吸筋麻痺、横隔膜麻痺
[★]
- 英
- respiratory muscle
肺機能検査 呼吸生理から臨床応用まで 第1版第1刷 MEDSi p.54
- 安静時
- 吸気時:吸気筋、とりわけ横隔膜の活動が主となる。
- 呼気時:受動的
- 運動時
- 吸気時:他の吸気筋が加わる
- 呼気時:呼気筋は機能的残気量を減少させ、横隔膜の運動の補助をする
呼気筋と吸気筋
吸気筋
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横隔膜
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横隔神経が支配
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頚神経から出て頚部より胸腔に入り、胸腔内では心嚢に沿って下行し、多くの枝に分かれて横隔膜ドームに至る。
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横隔膜の作用:(1)ピストン上にドームを下行させる,(2)胸郭を挙上し、下部胸郭を外側に広げる(腹壁内側面で胸壁と併走する横隔膜領域の作用による)。
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斜角筋
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胸鎖乳突筋
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外肋間筋
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傍胸骨の内肋間筋??
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呼気筋
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腹壁筋群
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腹壁筋群の収縮により腹腔内圧が上昇し、上昇した圧は、横隔膜を介して胸腔に伝播、胸腔内圧が陽圧になる。
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内肋間筋
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ある程度作用
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胸筋
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肩が固定されている条件下のみ
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[★]
- 英
- paralysis, palsy
- 関
- (comb form)plegia。不全麻痺 paresis
[★]
- 英
- respiration, breathing
- 関
- 呼吸数、呼吸中枢、呼吸パターン