- 英
- pulmonary diffusing capacity
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Japanese Journal
- 船内 正憲,岸本 和也,木下 浩二
- 日本臨床免疫学会会誌 = Japanese journal of clinical immunology 32(6), 457-465, 2009-12-31
- … 受け易い.近年,PHの診断法が進歩し,また,優れた血管拡張薬の開発によってPHの予後が改善したが,早期に診断が行われないと更なる改善は期待できない.これまで早期診断の試みがなされてきたが,肺拡散能(DLco)の低下は早期から出現する事が知られ,また,血清LDH値の上昇も比較的早期から出現する事を認めている.一方,安静時心エコー検査は非侵襲性であり,PHの存在を推測するのに優れているが,必ず …
- NAID 10026352310
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★リンクテーブル★
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- 58歳の女性。血痰を主訴に来院した。
- 現病歴:数年前から咳嗽、喀痰および労作時呼吸困難を自覚していたが、喫煙習慣が原因と自己判断し受診はしていなかった。数日前から喀痰に鮮血が混じるようになったため受診した。
- 既往歴:20歳時に交通事故による右膝蓋骨骨折の手術を受けた。
- 生活歴:喫煙は20歳から55歳まで40本/日。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:身長 153cm、体重 52kg。体温 36.2℃。脈拍 80/分、整。血圧 132/74mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 97%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。右背部にcoarse cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。表在リンパ節を触知しない。
- 検査所見:血液所見:赤血球 350万、Hb 9.8g/dL、Ht 30%、白血球 10,300、血小板 30万。血液生化学所見:AST 19U/L、ALT 15U/L、LD 158U/L(基準 176~353)、γ-GTP 16U/L(基準 8~50)、総ビリルビン 0.4mg/dL、総蛋白 7.2g/dL、アルブミン 3.8g/dL、尿酸 2.9mg/dL、尿素窒素 11mg/dL、クレアチニン 0.5mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 105mEq/L、Ca 8.9mg/dL、Fe 20μg/dL、TIBC 231μg/dL(基準 290~390)、フェリチン 643ng/mL(基準 20~120)、CEA 4.5ng/mL(基準 5以下)。CRP 1.4mg/dL。画像所見:上肺野肺野条件、中肺野縦隔条件、下肺野肺野条件及び上腹部の造影CT(別冊No. 13A~D)を別に示す。呼吸機能所見:現在と20歳時の膝蓋骨骨折手術前のフローボリューム曲線(別冊No. 13E、F)を別に示す。
- 20歳時と比べた現在のフローボリューム曲線の所見として正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113F076]←[国試_113]→[113F078]
[★]
- 次の文を読み、28、29の問いに答えよ。
- 67歳の女性。息苦しさを主訴に来院した。
- 現病歴:5年前から労作時に呼吸困難を自覚していた。風邪をひくと回復が遅く、自宅近くの診療所で去痰薬の処方を受けていた。2か月前から安静時にも呼吸困難を自覚するようになり、数日前から症状が悪化したため受診した。
- 既往歴:60歳から高血圧症にて内服治療中である。
- 生活歴:喫煙は20本/日を45年間。飲酒は機会飲酒。朝の散歩を日課としていたが2か月前から息苦しいためやめている。
- 家族歴:父親が肺癌で死亡。
- 現症:意識は清明。身長 162cm、体重 42kg。体温 36.4℃。脈拍 64/分、整。血圧 130/72mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 90%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。胸部の聴診で、心音はI音とII音の減弱を認める。呼吸音は減弱している。
- 検査所見:血液所見:赤血球 434万、Hb 13.5/dL、Ht 40%、白血球 7,400、血小板 23万。血液生化学所見:総蛋白 6.7g/dL、アルブミン 3.7g/dL、総ビリルビン 0.5mg/dL、AST 25IU/L、ALT 30IU/L、LD 195IU/L(基準 176~353)、ALP 189IU/L(基準115~359)、クレアチニン 0.9mg/dL。CRP 0.2mg/dL。動脈血ガス分析(room air):pH 7.41、PaCO2 55Torr、PaO2 62Torr、HCO3- 34mEq/L。呼吸機能検査:%VC 80%、FEV1% 38%。胸部エックス線写真では両側で肺野の透過性亢進と横隔膜の平低化とを認める。
- この患者の病状悪化とともに増加または上昇するのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110C028]←[国試_110]→[110C030]
[★]
- 79歳の男性。咳嗽と呼吸困難を主訴に来院した。
- 現病歴:半年前から咳嗽と労作時の息切れを自覚するようになった。市販の鎮咳薬を服用して様子をみていたが、症状は持続していた。3日前から咳嗽の増加と呼吸困難の悪化とを自覚したため受診した。
- 既往歴:高血圧症。生活歴:喫煙は15本/日を35年間。55歳で禁煙。飲酒は機会飲酒。家族歴:特記すべきことはない。現症:身長 162cm、体重 59kg。体温 36.5℃。脈拍 68/分、整。血圧 140/90mmHg。呼吸数 22/分。SpO2 91%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音に異常を認めない。呼吸音は背側下胸部中心にfine cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。
- 検査所見:血液所見:赤血球 403万、Hb 12.8g/dL、Ht 31%、白血球 7,700、血小板 18万。血液生化学所見:AST 24U/L、ALT 11U/L、LD 442U/L(基準 176~353)、γ-GTP 16U/L、尿素窒素 14mg/dL、クレアチニン 0.5mg/dL、尿酸 8.8mg/dL、Na 141mEq/L、K 3.9mEq/L、Cl 105mEq/L、KL-6 1,300U/mL(基準 500未満)。CRP 0.3mg/dL。胸部CT(別冊No. 3)を別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [113E050]←[国試_113]→[113F001]
[★]
- 68歳の男性。労作時の呼吸困難を主訴に来院した。3年前から労作時の呼吸困難を自覚していたが、3か月前から徐々に増強した。喫煙は20本/日を35年間。10年前に禁煙した。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。意識は清明。身長172cm、体重73kg。脈拍72/分、整。血圧136/76mmHg。呼吸数18/分。SpO2 95%(room air)。聴診で両側の背下部にfine cracklesを聴取する。血液所見:赤血球461万、Hb 13.9g/dl、Ht 44%、白血球8,700(好中球58%、好酸球5%、単球6%、リンパ球31%)、血小板26万。血液生化学所見:総蛋白7.6g/dl、アルブミン4.1g/dl、尿素窒素14mg/dl、クレアチニン0.9mg/dl、AST 22IU/l、ALT 19IU/l、LD 247IU/l(基準130~235)。免疫学所見:CRP 1.0mg/dl、サーファクタントプロテインD(SP-D)240ng/ml(基準0~109)。胸部エックス線写真(別冊No.26A)と胸部高分解能CT(別冊No.26B)とを別に示す。
- この患者で低下しているのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [107D051]←[国試_107]→[107D053]
[★]
- 72歳の男性。労作時呼吸困難を主訴に来院した。20本/日、40年間の喫煙歴がある。身体所見では、両側肺野で呼吸音の減弱を認めるが、ラ音は聴取しない。胸部エックス写真と胸部単純CTとを以下に示す。低下が予想されるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [099G013]←[国試_099]→[099G015]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107B012]←[国試_107]→[107B014]
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[正答]
※国試ナビ4※ [102C031]←[国試_102]→[102D002]
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[正答]
※国試ナビ4※ [111G037]←[国試_111]→[111G039]
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[正答]
※国試ナビ4※ [114F016]←[国試_114]→[114F018]
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[★]
- 英
- single breath method, single-breath test, single-breath method
- 関
- 肺拡散能
[★]
- 英
- carbon monoxide pulmonary diffusing capacity carbon monoxide diffusing capacity of lung DLCO
- 同
- CO拡散能力
- 関
- 一酸化炭素トランスファーファクター、拡散能
概念
- 肺胞気から肺毛細血管に至るガス移動効率の指標
- 肺毛細血管内を通過する血液の気層との接触時間は0.75sあれば酸素化に影響はない。この接触時間が短くなる、すなわち血流速度が増加した状態では酸素化が不十分となり拡散能の低下として認められる。血流速度は運動時や、あるいは毛細血管が破壊されたり閉塞したりして血管床が減少した病態で上昇する。(SPU.24)
- 20-30ml/min/Torr(YN.I-27)
方法
- 4種混合ガスを用い、最大呼出後急速に最大吸気位まで吸気し、10秒息止めをした後、急速に最大呼出をしCOガスの吸収量を測定して肺拡散能を検査する。
DLCOを低下せしめるファクター
- 肺間質、気道、肺血管の異常
- (1) 肺胞から肺毛細血管赤血球内ヘモグロビンに至るまでの拡散距離の増加
- (2) 肺胞・肺毛細血管の有効拡散面積の減少
- (3) 換気、血流、拡散能力の肺内不均等分布
- YN.I-27
読み方
DLCO上昇
- 軽度肺うっ血 → 肺血流量の増加により軽度上昇(SPU.354)
DLCO低下
呼吸器内科 必修マニュアル
- p.86
DLCOの基準
- 高値 :予測値の141%以上
- 正常 :予測値の76-140%
- 軽度低下 :予測値の61-75%
- 中等度低下:予測値の41-60%
- 高度低下 :予測値の40%以下
解釈
参考
[★]
- 英
- diffusing capacity, diffusion capacity、F
- 同
- 拡散能力、(in europe)transfer factor
- 関
- DLCO
拡散能に影響を及ぼす因子
- 気体の肺胞内皮~基底膜~毛細血管内皮の透過性
- 血流の流速
- 肺胞の換気量
- 気体の運搬体への結合能力
疾患との関連
- 低下:肺気腫、間質性肺炎、塵肺、肺うっ血など
- 上昇:気管支喘息、慢性気管支炎、多血症など
気体の種類による分類