ニフェジピン
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
アタナールカプセル5
組成
- アタナールカプセル5は1カプセル中に日局ニフェジピン5mgを含有する橙色の軟カプセル剤である。
- 添加物として、マクロゴール400、プロピレングリコール、グリチルリチン酸二カリウム、ハッカ油、また、カプセル本体にゼラチン、濃グリセリン、D−ソルビトール液、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、酸化チタン、黄色5号を含有する。
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦(妊娠20週未満)又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
- 心原性ショックの患者〔血圧低下により症状が悪化するおそれがある。〕
- 急性心筋梗塞の患者〔急激な血行動態の変化により、病態が悪化するおそれがある。〕
効能または効果
- ニフェジピンとして、通常成人1回10mgを1日3回経口投与する。症状に応じ適宜増減する。
慎重投与
- 大動脈弁狭窄、僧帽弁狭窄のある患者、肺高血圧のある患者〔血管拡張作用により重篤な血行動態の悪化を招くおそれがある。〕
- 過度に血圧の低い患者〔更に血圧が低下するおそれがある。〕
- 血液透析療法中の循環血液量減少を伴う高血圧患者〔過度に血圧が低下するおそれがある。〕
- 重篤な腎機能障害のある患者〔急速な降圧等により腎機能が悪化するおそれがある。〕
- 重篤な肝機能障害のある患者〔血中濃度が上昇することがある。また門脈圧が上昇するおそれがある。〕
- うっ血性心不全(特に高度の左室収縮機能障害)のある患者〔心不全が悪化するおそれがある。〕
- 不安定狭心症の患者〔急激な血行動態の変化により、症状が悪化するおそれがある。〕
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
- 次のような副作用があらわれることがある。このような副作用があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
紅皮症(剥脱性皮膚炎)
無顆粒球症、血小板減少
ショック
- ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
意識障害
- 血圧低下に伴う一過性の意識障害があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 電位依存性L型Ca2+チャネルを遮断することにより、細胞内へのCa2+流入を抑制し、血管平滑筋を弛緩させる。3)
- 非ジヒドロピリジン系Ca2+チャネル遮断薬のベラパミル及びジルチアゼムと比較すると、血管選択性が高く、心収縮力・心拍数に対する抑制作用が弱いため、降圧に伴い反射性頻脈が起こりやすい。3)
- 動物実験で、総末梢血管抵抗の低下及び心筋の収縮性抑制に基づく心筋の酸素需要の減少と、冠血管の拡張と側副血行路の発達による心筋虚血部への酸素供給の増加が認められている。3)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- Dimethyl2,6-dimethyl-4-(2-nitrophenyl)-1,4-dihydropyridine-3,5-dicarboxylate
分子式
分子量
融点
性状
- ニフェジピンは黄色の結晶性の粉末で、におい及び味はない。
アセトン又はジクロロメタンに溶けやすく、メタノール、エタノール(95)又は酢酸(100)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。光によって変化する。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- vasodilator、vasodilatator
- 関
- 血管拡張薬
商品
[★]
- 英
- nifedipine
- 商
- アダラート Adalat、エマベリン、セパミット、ヘルラート、Procardia、アタナール、アテネラート、カサンミル、カサンミルS、キサラート、ケパクル、コバニフェート、コバラート、コリネール、シオペルミン、トーワラート、ニフェスロー、ニフェラート、ニフェランタン、ニレーナ、ラミタレート
- 関
- カルシウム拮抗薬、血管拡張剤
分類
薬理作用
- 末梢血管を弛緩させる。国試的には心筋に対する作用はなく、心抑制を心配せず使用できる。
適応
- 本態性高血圧症、腎性高血圧症 (コバラートL錠20mg)
- 高地肺水腫の原因となる肺高血圧に対して。(SQ.509)
ADME
代謝
排泄
- 尿中に未変化体は検出されず、投与60時間まで約60%が代謝物として排泄された(添付文書アダラートCR20mg)