- 英
- anticentromere antibody
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/10/07 01:17:16」(JST)
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抗セントロメア抗体(こうセントロメアこうたい)とは、膠原病で検出されることのある自己抗体のひとつ。
抗核抗体のひとつであり、染色体の中央狭窄部に存在するセントロメア蛋白(centromere protein; CENP)を抗原とする。 1980年に全身性強皮症に検出される自己抗体として報告された。[1]
意義[編集]
ヒト培養細胞を用いた間接蛍光抗体法で散剤斑紋型(discrete speckled pattern)という形態をしめす。セントロメア蛋白は細胞周期により細胞内局在が変化する。そのため間接蛍光抗体法では独特な形態を示す。
脚注[編集]
- ^ Moroi Y, et al.: Proc Natl Acad Sci USA 77:1627, 1980.
外部リンク[編集]
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Japanese Journal
- P4-4-7 急速に肢端壊疽を起こした抗セントロメア抗体陽性例(P4-4自己免疫,自己免疫性疾患3,一般演題,第22回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 壽 順久,永田 尚子,矢島 智子,種村 篤,谷 守,室田 浩之,井川 健,片山 一朗,室 慶直
- アレルギー 59(3・4), 437, 2010-04-10
- NAID 110008015595
- 抗セントロメア抗体 (広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的検査(第7版・3)その数値をどう読むか) -- (免疫学的検査 自己抗体)
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★リンクテーブル★
[★]
- 72歳の女性。発熱と歩行障害とを主訴に来院した。1か月前から38℃を超える発熱が持続し、抗菌薬を内服しても軽快しなかった。体重が3か月で4kg減少した。2週間前から左手の小指がジンジンするようになり、1週間前から右足趾にも同様の症状が出現するとともに右足が下垂してきたため受診した。意識は清明。身長 148cm、体重 38kg。体温 37.7℃。脈拍 96/分、整。血圧 138/84mmHg。呼吸数 18/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。上肢の筋力は正常で、右前脛骨筋と長母趾伸筋の筋力は徒手筋力テストで2である。左尺骨神経領域と右総腓骨神経領域とに全感覚低下を認める。尿所見:蛋白2+、糖(-)、潜血3+、沈渣に赤血球 50~100/1視野、硝子円柱1/数視野、尿蛋白 2.5g/日。血液所見:赤血球 340万、Hb 9.5g/dL、Ht 32%、白血球 17,700(桿状核好中球 1%、分葉核好中球 88%、好酸球 1%、好塩基球 1%、単球 2%、リンパ球 7%)、血小板 16万。血液生化学所見:総蛋白 5.0g/dL、アルブミン 3.4g/dL、尿素窒素 44mg/dL、クレアチニン 2.6mg/dL。CRP 14mg/dL。右腓腹神経生検のH-E染色標本(別冊No. 10)を別に示す。
- 診断に最も有用なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111I053]←[国試_111]→[111I055]
[★]
- 42歳の女性。顔面と四肢の皮疹および易疲労感を主訴に来院した。 1か月前から顔面と四肢とに紅斑が出現した。 2週前から易疲労感があり、軽度ではあるが四肢の近位に筋肉痛も自覚していた。意識は清明。身長 158 cm、体重 64 kg。体温 37.4℃。脈拍 72/分、整。血圧 138/82 mmHg。呼吸数 16/分。顔面と四肢伸側に紅斑を認める。尿所見:蛋白 (-)、糖 (-)。赤沈 58 mm/ 1時間。血液所見:赤血球 380万、 Hb10.8 g/dl、Ht 36%、白血球 9,400、血小板 32万。血液生化学所見:総蛋白 6.8 g/dl、アルブミン 2.8 g/dl、AST 112 IU/l、ALT 38 IU/l、LD 620 IU/l(基準 176~353)、 ALP256 IU/l(基準 115~359)、 γ -GTP 32 IU/l(基準 8~50)、 CK 320 IU/l(基準 30~140)、尿素窒素 24 mg/dl、クレアチニン 0.6 mg/dl。CRP 0.8 mg/dl。右手背の写真 (別冊 No. 23)を別に示す。
- この疾患に最も特異度が高い自己抗体はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108A049]←[国試_108]→[108A051]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [095B066]←[国試_095]→[095B068]
[★]
- 英
- systemic sclerosis, systemic scleroderma, SSc
- 同
- 汎発性強皮症 diffuse sclerosis、進行性全身性硬化症 progressive systemic sclerosis PSS、全身性硬化症
- 関
- 強皮症、膠原病
概念
- 皮膚硬化を特徴とする強皮症のうち、皮膚のみでなく全身の諸臓器(肺、消化管、心、腎、関節など)に病変がみられるもの。
病因
- 珪肺症患者:リスク110倍
- 美容などの豊胸手術後に発症:シリコンがアジュバンドとして作用
- 塩化ビニル工場従事者に多い
- 薬剤(ブレオマイシン、トリプトファン)
- マイクロキメリズム(胎児由来血液幹細胞が母胎に移行)
疫学
- 30-50歳に好発。男女比は1:3-4。(NDE.171)
病型
- limited cuteneous SSc, diffuse cuteneous SSc
limited cuteneous SSc
- 皮膚硬化は肘から末梢に限局
- 内臓病変:軽度
- 予後:良好
- 自己抗体:抗セントロメア抗体
CREST症候群
- C:carcinosis:石灰沈着
- R:Raynaud's phenomenon:レイノー現象
- E:esophageal dysfunction:食道機能不全
- S:sclerodacrylia:強指症
- T:teleangiectasia:毛細血管拡張
diffuse cuteneous SSc
症状
- 初発症状:レイノー現象、指、手の硬化
- 関節炎、食道蠕動運動低下、下部食道の拡張、肺線維症(55%)、肺高血圧(5%)、心症状(不整脈、伝導障害)(10-20%)、心膜炎(3%)、吸収不良症候群、強皮腎(悪性高血圧症。5%)、橋本甲状腺炎
- 強皮腎:血管内皮細胞の障害→血管内膜の肥厚、内腔の狭窄→血管の攣縮・虚血→輸入動脈、糸球体係蹄の壊死→レニン産生の亢進→悪性高血圧→急性腎不全
症状の出現頻度
- 100%:皮膚硬化、レイノー現象
- 60%:食道機能障害、肺線維症
- 20%:小腸、大腸、ミオパチー
- 10%:心肥大
- 5%:肺高血圧、強皮腎
検査
診断
(1) 大基準
手指あるいは足趾を越える皮膚硬化※1
(2) 小基準
① 手指あるいは足趾に限局する皮膚硬化
② 手指尖端の陥凹性瘢痕,あるいは指腹の萎縮※2
③ 両側性肺基底部の線維症
④ 抗トポイソメラーゼⅠ(Scl-70)抗体または抗セントロメア抗体陽性
(3) 除外基準
① ※1 限局性強皮症(いわゆるモルフィア)を除外する
② ※2 手指の循環障害によるもので,外傷などによるものを除く
(4) 診断の判定
大基準を満たすものを強皮症と診断する。
大基準を満たさない場合は,小基準の①かつ②~④のうち1項目以上を満たすものを強皮症と判断する
治療
- 進行性腎不全に陥り予後は重大であるが、早期のACE阻害薬による治療が予後を改善させた(REU.195)
予後
- 5年生存率 :93.7%
- 10年生存率 :76.6%
予後因子
- 全身の皮膚硬化
- 腎病変
- 心、血管病変
- 抗Scl-70抗体 ←予後不良
- 抗セントロメア抗体 ←予後良好
[★]
- 英
- scleroderma SD
- ラ
- sclerodermia
- 同
- 皮膚硬化症、硬皮症、鞏皮症
- 関
- 膠原病
概念
- 結合組織の病変による厚く硬い皮膚(皮膚硬化)が特徴とする疾患。
病型
- limited cutaneous SSc:抗セントロメア抗体陽性例。皮膚硬化は肘から末梢に限局。
- diffuse cutaneous SSc:抗Scl-70抗体陽性例。皮膚硬化はびまん性、内臓病変が急速に進行し予後不良。
- CREST症候群:全身強皮症の亜型であるが、limited cutaneous SScと同義に使われることがあるらしい。
病理
- 全身の結合組織における炎症性、変性病変 → 膠原線維の肥厚・増加
病因
病態
- 皮膚外臓器病変はSScでよく見られる。肺、腎臓、消化管、および心臓が良く冒される臓器である。
- 食道:早期に出現する症状は食道蠕動機能低下、下部食道括約筋の機能不全である。症状は主に慢性食道炎・狭窄、バレット食道、および運動異常を伴う胃食道逆流症から生じる。
症状
- 消化器病変:(dcSSc,lcSSc))90%以上の症例で見られるが、半数近くの例で無症状である。強皮症による影響は消化管全体に及ぶ。
- 嚥下困難・窒息、胸焼け、嚥下時のむせ、bloating、下痢と便秘の交代症、偽腸閉塞
・消化不良を伴う小腸の細菌過剰増殖、便失禁。
- 胃:胃幽門部での血管拡張がよく見られ、慢性の胃小腸出血により貧血を来す。
- 肺病変:慢性の胃食道逆流症とくり返し起こる胃内容物の肺への吸引により、肺の間質性病変を来しうる。
- 口咽頭病変
- 食道病変
- 胃病変
- 小腸病変
- 結腸病変・肛門直腸病変
- 結腸病変(colonic disease)は10-50%の患者で見られる。肛門直腸病変の頻度は食道病変と同程度である。病理組織では、SScで見られる大腸病変は小腸で見られる病変と同じである。コラーゲン線維が粘膜と粘膜下層に蓄積し、固有筋層は萎縮する。筋層が薄くなることで腸間膜付着部対側に入り口の広い憩室が形成される。病態は胃結腸反射の消失、肛門直腸機能の障害(便失禁)などがある。
検査
自己抗体
- 抗セントロメア抗体:陽性 → 皮膚硬化が限局性で予後良好
- 抗トポイソメラーゼI抗体:陽性 → びまん性の皮膚硬化・肺線維症
- 抗U1RNP抗体:浮腫性硬化、炎症所見、肺病変
参考
- 1. [charged] Overview of the clinical manifestations of systemic sclerosis (scleroderma) in adults - uptodate [1]
- 2. [charged] Gastrointestinal manifestations of systemic sclerosis (scleroderma) - uptodate [2]
症候スペクトル
[★]
- 英
- antinuclear antibody ANA, anti nuclear antibodies ANAs
- 関
- SLE、自己抗体
- 検査法:HEp-2細胞を器質に用いる。
- 頻度についてはsee REU.14
- 正常値:40倍以下(REU.13)
- 高齢者では80,160倍と言った値が見られることがある。
- 20-60歳の健常人を調べた検査で、40倍での陽性率30%、80倍は13%、160倍は3%。
- 参考1
参考
- http://www.srl.info/srlinfo/kensa_ref_CD/otherdata/127-P77-0361.html
[★]
- 英
- autoantibody
- 関
- 抗体
疾患特異的自己抗体
- 抗Sm抗体-SLE
- 抗RNA抗体-SLE,MCTD(overlap syndrome)
- 抗SS-B抗体-シェーグレーン症候群
- 抗Scl-70抗体-強皮症
- 抗セントロメア抗体-強皮症(手足限局型)
- 抗Jo-1抗体-多発性筋炎
- 抗白血球細胞質抗体(ANCA)
- C-ANCA-Wegener肉芽腫
- P-ANCA-壊死性半月体形成性腎炎、顕微鏡的多発血管炎、チャーグ-ストラウス症候群(アレルギー性肉芽腫性血管炎)
特異的自己抗体 NDE.178
[★]
- 英
- localized scleroderma, circumscribed scleroderma
- ラ
- scleroderma circumscriptum
- 同
- 剣創状強皮症 sclerodermie en coup de sabre、限局性皮膚強皮症?、limited cutaneous scleroderma?
- 関
- 強皮症、全身性強皮症、線状強皮症
検査
参考
- 1. [charged] Pathogenesis, clinical manifestations, and diagnosis of morphea (localized scleroderma) in adults - uptodate [3]
[★]
- 英
- antibody, Ab
- 関
- γ-globline、免疫グロブリン
- 抗原を特異的に認識する糖蛋白質である免疫グロブリンの一種。
- 血液・リンパ液中で抗原と非結合状態のものを指す
- 液性免疫に関与
[★]
- 英
- body
- ラ
- corpus、corpora
- 関
- 肉体、身体、本体、コーパス、ボディー
[★]
- 英
- centromere
- 関
- 動原体
[★]
- 英
- anti
- 関
- アンチ