- 英
- specificity
- 関
- 感度、有病率(検査前確率)、陽性適中度 陽性予測値 positive predictive value、陰性適中度 陰性予測値 negative predictive value、感度と特異度
- 無病者における検査結果が陰性である確率(流れが分かる実践検査マニュアル上巻 p.35)
|
疾患あり
|
疾患なし
|
検査陽性
|
a 真陽性
|
b 偽陽性
|
検査陰性
|
c 偽陰性
|
d 真偽性
|
Sp= d / ( b + d )
感度と特異度
- 公衆衛生学的な視点から有用
- 検査をすることによって集団の中からできるだけ疾病のある人を発見したい。
WordNet
- the quality of being specific rather than general; "add a desirable note of specificity to the discussion"; "the specificity of the symptoms of the disease"
- the quality of being specific to a particular organism; "host specificity of a parasite"
PrepTutorEJDIC
- 特性を持っていること;特質,特性
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/05/26 12:01:43」(JST)
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特異度(とくいど)とは、臨床検査の性格を決める指標の1つで、ある検査について「陰性のものを正しく陰性と判定する確率」として定義される値である。
概要
特異度が高い、とは、「陰性のものを正しく陰性と判定する可能性が高い」、あるいは「陰性のものを間違って陽性と判定する可能性が低い」という意味である。
対となる表現に感度(敏感度)があるが、特異度は感度との兼ね合いで決まるため、必ずしも特異度のひたすら高い検査が良いとは言えない。(この議論については感度参照)
なお、検査に限らず、「Bという症状は、Aという疾患に特異的だ(特異度が高い)」という言い方をすることが可能である。この場合の意味は、「Bという症状があれば、Aという病気がないのに誤ってAであると診断してしまう可能性が低い」という意味、すなわち「Bという症状があればAを強く疑ってよい」という意味で使われることが多く、逆に言えば「Bという症状がないからAという病気はない可能性が高い」と言っているわけではない。厳密にはこのような文脈で言う特異度とは陽性予測度であり、こういう文脈で使われる特異性・特異度は、検査における特異度の概念とは異なっている。 一般的には、感度が高いと除外診断(rule out)に有用であり、特異度が高いと確定診断に有用である。
参考
感度,特異度,陽性適中率,陰性適中率については,以下の表を参考にされたい.
|
真の状態
(生検などの詳細検査の結果で決定) |
陽性 |
陰性 |
検査
結果 |
陽性 |
真陽性 |
偽陽性
(第1種の過誤) |
陽性適中率 =
真陽性の数
検査陽性の数
|
陰性 |
偽陰性
(第2種の過誤) |
真陰性 |
陰性適中率 =
真陰性の数
検査陰性の数
|
|
感度 =
真陽性の数
真陽性+偽陰性
|
特異度 =
真陰性の数
偽陽性+真陰性
|
関連項目
- 疫学
- 二項分類
- 第一種過誤と第二種過誤
- 陰性尤度比
- 陽性尤度比
- 感度
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Japanese Journal
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- BDサイトリッチ<sup>TM</sup>法による唾液腺腫瘍穿刺吸引細胞診の標準化と診断精度向上の試み
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★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、28、29の問いに答えよ。
- 68歳の男性。発熱と全身倦怠感とを主訴に来院した。
- 現病歴:昨日から38℃台の発熱、頭痛、全身倦怠感および筋肉痛を認め、食欲も低下したため朝になって受診した。
- 既往歴:30年前から高血圧症の治療を受けている。
- 生活歴:妻、長男夫婦、小学生の孫1人と同居している。喫煙歴はない。飲酒は日本酒1合/日を30年間。
- 家族歴:10日前に孫が、5日前に長男がそれぞれ高熱を出して学校や仕事を休んでいた。
- 現症:意識は清明。体温 38.4℃。脈拍 96/分、整。血圧 138/76mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 97%(room air)。咽頭に軽度発赤を認める。甲状腺腫と頸部リンパ節とを触知しない。項部硬直を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。肋骨脊柱角に叩打痛を認めない。四肢に浮腫を認めない。
- この患者の診断のため鼻咽頭ぬぐい液を綿棒で採取し、外来で迅速検査を行うことにした。
- 検査の結果は陰性であった。
- 患者がこの疾患に罹患している検査前確率を75%としたときの検査後確率に最も近いのはどれか。
- ただし、この検査の感度は60%、特異度は96%とする。
- a 4%
- b 18%
- c 40%
- d 44%
- e 56%
[正答]
※国試ナビ4※ [109F028]←[国試_109]→[109F030]
[★]
- 42歳の女性。顔面と四肢の皮疹および易疲労感を主訴に来院した。 1か月前から顔面と四肢とに紅斑が出現した。 2週前から易疲労感があり、軽度ではあるが四肢の近位に筋肉痛も自覚していた。意識は清明。身長 158 cm、体重 64 kg。体温 37.4℃。脈拍 72/分、整。血圧 138/82 mmHg。呼吸数 16/分。顔面と四肢伸側に紅斑を認める。尿所見:蛋白 (-)、糖 (-)。赤沈 58 mm/ 1時間。血液所見:赤血球 380万、 Hb10.8 g/dl、Ht 36%、白血球 9,400、血小板 32万。血液生化学所見:総蛋白 6.8 g/dl、アルブミン 2.8 g/dl、AST 112 IU/l、ALT 38 IU/l、LD 620 IU/l(基準 176~353)、 ALP256 IU/l(基準 115~359)、 γ -GTP 32 IU/l(基準 8~50)、 CK 320 IU/l(基準 30~140)、尿素窒素 24 mg/dl、クレアチニン 0.6 mg/dl。CRP 0.8 mg/dl。右手背の写真 (別冊 No. 23)を別に示す。
- この疾患に最も特異度が高い自己抗体はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108A049]←[国試_108]→[108A051]
[★]
- 受診した患者にある疾患を疑い、2つの異なる検査Aと検査Bとを施行した。結果は検査Aが陰性、検査Bが陽性であった。いずれの検査も感度 50%、特異度 95%である。
- 検査前と比較した検査後の疾患を有する確率として正しいのはどれか。
- a 小さくなる。
- b 変化しない。
- c 大きくなる。
- d 大きくなる場合と小さくなる場合がある。
- e 予測ができなくなる。
[正答]
※国試ナビ4※ [104F024]←[国試_104]→[104F026]
[★]
failpicload@./t_image/104/104H007.jpg
- a ① 10 ② 90 ③ 40 ④ 60
- b ① 60 ② 40 ③ 10 ④ 90
- c ① 60 ② 40 ③ 90 ④ 10
- d ① 90 ② 10 ③ 40 ④ 60
- e ① 90 ② 10 ③ 60 ④ 40
[正答]
※国試ナビ4※ [104H021]←[国試_104]→[104H023]
[★]
- 600床の病院の外来を1か月間に受診した胸痛患者70名中20名が急性心筋梗塞であった。同じ地域の無床診療所を同じ1か月間に受診した胸痛患者20名中、急性心筋梗塞の患者は1名であった。特定の施設の患者データから地域全体の疾患頻度を推定することによって生じる誤りを表す用語はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096F012]←[国試_096]→[096F014]
[★]
- a ROC曲線の縦軸は特異度、横軸は感度である。
- b 特異度が高い検査は、診断の確定に有用である。
- c カットオフ値を変えて感度を上げると、特異度も上がる。
- d 感度は、検査が陽性のときに真に疾患を有する割合を指す。
- e 同じ検査であれば、検査前確率にかかわらず検査後確率は一定である。
[正答]
※国試ナビ4※ [107F010]←[国試_107]→[107F012]
[★]
- 縦軸 横軸
[正答]
※国試ナビ4※ [108C007]←[国試_108]→[108C009]
[★]
疾患
有 無
検査 陽性 80 20
陰性 10 90
[正答]
※国試ナビ4※ [105E021]←[国試_105]→[105E023]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103F012]←[国試_103]→[103F014]
[★]
- a 感度と特異度から算出する。
- b 病歴聴取の情報量により変化する。
- c 検査後確率(事後確率)の影響を受ける。
- d 主訴が同一なら診療所と病院で変化しない。
- e 疾患を有する人の中で検査が陽性となる確率のことである。
[正答]
※国試ナビ4※ [110B062]←[国試_110]→[110C002]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104F003]←[国試_104]→[104F005]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [108H014]←[国試_108]→[108H016]
[★]
- a. 保存条件の影響を受けにくい。
- b. 腸内細菌の影響を受けにくい。
- c. 食事制限が必要である。
- d. 特異度が高い。
- e. 感度が低い。
[正答]
※国試ナビ4※ [101C027]←[国試_101]→[101C029]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098G097]←[国試_098]→[098G099]
[★]
- 検査前確率(事前確率)が変わると変化するのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112B021]←[国試_112]→[112B023]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101C030]←[国試_101]→[101C032]
[★]
- 英
- positive likelihood ratio, LR+
- 関
- 感度、特異度、尤度比、陰性尤度比。相対危険度と混同するな
|
疾患あり
|
疾患なし
|
検査陽性
|
a 真陽性
|
b 偽陽性
|
検査陰性
|
c 偽陰性
|
d 真偽性
|
- 「疾患を有する人」が「陽性」になる確率と「疾患を有さない人」が「陽性」になる確率の比
使用例
- A疾患の検査前確率がPb (%)の人がいる。
- B検査を行ったところ陽性であった。
- 検査後確率 Pa (%)はどのくらいか?
- 検査前オッズ:Odb = Pb / ( 1- Pb )
- 陽性尤度比 :Lp = 真陽性 / 偽陽性 = ( a / ( a + c ) ) / ( b / ( b + d ) )
- 検査後オッズ:Oda = Odb x Lp
- 検査後確率 :Oda = Pa / ( 1- Pa ) → Pa = Oda / ( 1 + Oda )
国試
[★]
- 英
- sensitivity
- 同
- 敏感度
- 関
- 特異度、有病率(検査前確率)、検査後確率、陽性適中度 陽性的中率 positive predictive value、陰性適中度 陰性的中率 negative predictive value、感度と特異度、陽性尤度比
- 有病者における検査結果が陽性である確率(流れが分かる実践検査マニュアル上巻 p.35)
|
疾患あり
|
疾患なし
|
検査陽性
|
a 真陽性
|
b 偽陽性
|
検査陰性
|
c 偽陰性
|
d 真偽性
|
Sn= a / ( a + c )
[★]
- 英
- predictive value of positive test, positive predictive value
- 同
- 陽性反応適中度 (SUB)
- 関
- 陰性適中度、感度、特異度
[show details]
陽性的中率 : 約 29,600 件
陽性的中度 : 約 951 件
陽性適中率 : 約 21,800 件
陽性適中度 : 89 件
陽性反応適中度 : 約 8,020 件
陽性反応的中度 : 約 5,830 件
- 「陽性予測率」とか訳されている場合があるが、これは一般的ではない感じ
陽性適中度と陰性適中度
- 臨床医学的視点から有用
- 検査をすることによって、その患者さんの疾病の有無を知りたい。
[★]
- 英
- negative likelihood ratio, LR-
- 「疾患を有する人」が「陰性」になる確率と「疾患を有さない人」が「陰性」になる確率の比
[★]
- 英
- predictive value of negative test
- 同
- 陰性反応適中度、陰性正診率 true negative rate
- 関
- 陽性適中度、感度、特異度
陽性適中度と陰性適中度
- 臨床医学的視点から有用
- 検査をすることによって、その患者さんの疾病の有無を知りたい。
[★]
- 関
- 感度、特異度
感度と特異度
- 公衆衛生学的な視点から有用
- 「検査をすることによって集団の中からできるだけ疾病のある人を発見したい」という視点で設定された数値である。
- 出典不明
- 検査値は得られた結果を解釈することではじめて役に立つ。検査結果から診断をつけるためには、検査の感度、特異度を理解しなければならない。感度は病気を持っている患者のうち何%が検査陽性かを表す。感度が高ければ患者が本当に病気を持っていた場合常に陽性となる。よって感度が高い検査においては、陰性であったとき初めて意味がある。つまりスクリーニングとして検査を使うことができる。
- 特異度は感度とは逆に病気を持っていない人のうち何%が検査陰性かを表す。よって特異度が高い検査は結果が陽性であった場合意味をもつ。その病気でない場合、検査が陰性に出る可能性が高いということは、陽性にでれば、その病気である可能性が高いということの証明である。したがって、特異度の高い検査は確定診断に用いることができる。
- しかし、感度と特異度は損益の関係にあるので、感度と特異度は同時に高次元で成立することはできない。そこで、両者の関係をROC分析によって解析し両者が最も高くなる点にカットオフ値を設定する。
- また、感度と特異度の組み合わせは尤度比で表現できる。陽性尤度比=感度/1-特異度、陰性尤度比=1-感度/特異度で表される。陽性尤度比は検査が陽性であった場合、陰性尤度比は検査が陰性であった場合用いる。
- 尤度比は、検査前の確率に尤度比をかけることで新たな確率を導き出すことで、検査前の診断をより確からしいものにする。たとえば60%の確率で虫垂炎であると考える。検査前oddsは60/40である。CTを行って診断することで虫垂炎が陽性である陽性尤度比は10であり、今回CTにより虫垂炎がみつかったとすると、陽性尤度比を適用できて60×10=600より600/600+40=94%と60%の確からしさがかなりの確からしさへと上昇した。しかし毎回この計算をするのも面倒なので以下の値を参考にすると良い。
尤度比 確からしさ
2 15%↑
5 30%↑
10 45%↑
0.5 15%↓
0.2 30%↓
0.1 45%↓
- よい検査とは陽性尤度比が高く、陰性尤度比が低い検査である。ただ、尤度比は病気によって変化する。よって尤度比を覚えておくことは不可能である。したがって尤度比は文献検索によって調べる必要がある。
- また、定性検査では感度、特異度に基づいて検査結果を解釈できるが、多くの検査は定量的検査である。感度、特異度は単一のカットオフ値で測定値を二分して得る指標であるので、定量検査に感度、特異度を用いると、定量検査の診断特性であるROC曲線の持つ情報が欠落してしまう。そこで定量検査では、測定値を階層に分けて有疾患、無疾患に分け階層ごとに尤度比を求めることで診断特性情報として用いる。これを層別尤度比という。
[★]
- 英
- singular
- 関
- 唯一
[★]
- 英
- degree
- 関
- 温度