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Japanese Journal
- 中心性漿液性網脈絡膜症を呈した強皮症合併蛋白漏出性胃腸症の1例
- 田賀 理子,高橋 裕樹,安井 寛,築田 浩幸,武川 睦寛,本谷 聡,菅谷 壽晃,曽根 昭子,鈴木 純一,池田 建,今井 浩三
- 日本臨床免疫学会会誌 = Japanese journal of clinical immunology 24(3), 125-132, 2001-06-30
- … 1999年5月より両下肢の浮腫を自覚し,同年9月当科入院となった.著明な低アルブミン血症(1.9g/dl)を認め,消化管からの蛋白漏出と蛍光抗体法により大腸粘膜への免疫複合体の沈着を認めた.また抗セントロメア抗体陽性,強指症と皮膚の組織学的な硬化所見を認め,強皮症に合併した蛋白漏出性胃腸症と診断した. …
- NAID 10007862526
- アスベスト,シリコン暴露15年後にPSSを発症した1症例
- 遠藤 啓一郎,菅原 正弘,高崎 芳成,橋本 博史,廣瀬 俊一
- 日本臨床免疫学会会誌 14(2), 181-185, 1991
- … 2年前よりレイノー症状,強指症,多発性関節痛出現, 4ヵ月前より労作時息切れを訴えるようになり,当院外来受診した,両下肺野にVelcroラ音聴取され, TBLBにて肺線維症が確認された.手指および前胸部の皮膚生検にてPSSと診断された.職業的暴露によるPSSの2次的発症を示唆する報告があり1〜17)関心を集めている.本症例はアスベスト,シリコンの15年間にわたる暴露を受けており,興味ある1症例として報告した. …
- NAID 130000851409
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- 指にみられる強い皮膚硬化を強指症sc-lerodactylyという。さらに硬化が進行するにつれ 、指関節の運動制限が起こり、屈曲拘縮をみるようになる。 四肢末端からはじまった 硬化は、やがて手、足関節をこえて前腕、上腕、下腿などへ進んで、前胸部、顔面に ...
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★リンクテーブル★
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- 英
- systemic sclerosis, systemic scleroderma, SSc
- 同
- 汎発性強皮症 diffuse sclerosis、進行性全身性硬化症 progressive systemic sclerosis PSS、全身性硬化症
- 関
- 強皮症、膠原病
概念
- 皮膚硬化を特徴とする強皮症のうち、皮膚のみでなく全身の諸臓器(肺、消化管、心、腎、関節など)に病変がみられるもの。
病因
- 珪肺症患者:リスク110倍
- 美容などの豊胸手術後に発症:シリコンがアジュバンドとして作用
- 塩化ビニル工場従事者に多い
- 薬剤(ブレオマイシン、トリプトファン)
- マイクロキメリズム(胎児由来血液幹細胞が母胎に移行)
疫学
- 30-50歳に好発。男女比は1:3-4。(NDE.171)
病型
- limited cuteneous SSc, diffuse cuteneous SSc
limited cuteneous SSc
- 皮膚硬化は肘から末梢に限局
- 内臓病変:軽度
- 予後:良好
- 自己抗体:抗セントロメア抗体
CREST症候群
- C:carcinosis:石灰沈着
- R:Raynaud's phenomenon:レイノー現象
- E:esophageal dysfunction:食道機能不全
- S:sclerodacrylia:強指症
- T:teleangiectasia:毛細血管拡張
diffuse cuteneous SSc
症状
- 初発症状:レイノー現象、指、手の硬化
- 関節炎、食道蠕動運動低下、下部食道の拡張、肺線維症(55%)、肺高血圧(5%)、心症状(不整脈、伝導障害)(10-20%)、心膜炎(3%)、吸収不良症候群、強皮腎(悪性高血圧症。5%)、橋本甲状腺炎
- 強皮腎:血管内皮細胞の障害→血管内膜の肥厚、内腔の狭窄→血管の攣縮・虚血→輸入動脈、糸球体係蹄の壊死→レニン産生の亢進→悪性高血圧→急性腎不全
症状の出現頻度
- 100%:皮膚硬化、レイノー現象
- 60%:食道機能障害、肺線維症
- 20%:小腸、大腸、ミオパチー
- 10%:心肥大
- 5%:肺高血圧、強皮腎
検査
診断
(1) 大基準
手指あるいは足趾を越える皮膚硬化※1
(2) 小基準
① 手指あるいは足趾に限局する皮膚硬化
② 手指尖端の陥凹性瘢痕,あるいは指腹の萎縮※2
③ 両側性肺基底部の線維症
④ 抗トポイソメラーゼⅠ(Scl-70)抗体または抗セントロメア抗体陽性
(3) 除外基準
① ※1 限局性強皮症(いわゆるモルフィア)を除外する
② ※2 手指の循環障害によるもので,外傷などによるものを除く
(4) 診断の判定
大基準を満たすものを強皮症と診断する。
大基準を満たさない場合は,小基準の①かつ②~④のうち1項目以上を満たすものを強皮症と判断する
治療
- 進行性腎不全に陥り予後は重大であるが、早期のACE阻害薬による治療が予後を改善させた(REU.195)
予後
- 5年生存率 :93.7%
- 10年生存率 :76.6%
予後因子
- 全身の皮膚硬化
- 腎病変
- 心、血管病変
- 抗Scl-70抗体 ←予後不良
- 抗セントロメア抗体 ←予後良好
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- 英
- CREST syndrome
- 同
- CREST症候群、calcinosis,Raynaud's phenomenon,esophageal involve, sclerodactly, telangiectasia症候群
- 関
- 強皮症
- C:carcinosis:石灰沈着
- R:Raynaud's phenomenon:レイノー現象
- E:esophageal dysfunction:食道機能不全
- S:sclerodactylia:強指症
- T:teleangiectasia:毛細血管拡張
- limited cuteneous SScに分類される
- 皮膚硬化は肘から末梢に限局
- 内臓病変:軽度
- 予後:良好
- 自己抗体:抗セントロメア抗体
[★]
- 英
- sis, pathy